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「連合兵戦記(仮)」3

Last-modified: 2014-03-11 (火) 13:26:09

地球連合加盟国がプラントとの戦争遂行を優先したこともあって被害は大戦中を通して拡大を続け、
地球住民の多くは、エネルギー事情の回復のめどが立つまで苦しめられ続けることとなった。

 

エープリルフール・クライシスで混乱状態の地球に月と一部の宙域以外の宇宙を制圧したザフト軍は
地球侵攻作戦を開始した。
国内や隣国の混乱状態を収拾するのに少なからざる数の軍を割いていた地球連合は、
宇宙艦隊が世界樹攻防戦の被害から戦力回復する為に艦隊保全主義(フリート・イン・ビーイング)を
取っていたもあって降下を阻止出来なかった。

 

4月2日 昨日のニュートロンジャマー投下による混乱の最中、
ザフト軍は、軌道上から地球唯一の親プラント国家であった大洋州連合領 オーストラリア大陸 カーペンタリア湾に
基地を設営する為、基地施設を分割降下させ、同時に組み立ての為の工兵部隊を含むザフト軍を降下させた。

 

事前に大西洋連合内のスパイより、情報を得ていた地球連合軍は、エープリルフール・クライシスの混乱の中で
ハワイ基地より太平洋艦隊をカーペンタリア湾に派遣、基地建設の阻止を図った。

 

太平洋艦隊の航空部隊に対し、ザフト軍は、空戦モビルスーツ ディンを投入、
誘導兵器を封じられた地球連合軍側航空兵力は、宇宙空間でのモビルアーマー部隊と同様に壊滅した。

 

更に航空機の傘を失った太平洋艦隊にグゥルを装備したD型装備のジンを含む艦攻部隊が強襲、
ギリシャ神話の女神の持つ鉄壁の盾の名を冠するイージス艦のイージスシステムもニュートロンジャマーによる
電波障害下では、本来の性能を発揮できず、太平洋艦隊は、射撃演習の的に成り果てた。

 

数時間で太平洋艦隊は、戦力の8割を喪失して退却した。
こうしてカーペンタリア制圧戦は、NJ下の戦場に適応したザフト軍の勝利に終わったのであった。

 

その後、カーペンタリア基地は、モビルスーツを作業用に転用したことも相まって翌月の20日に
完成、地球上におけるザフト軍の最大の基地として機能することとなる。

 

4月10日 珊瑚海 旧西暦時代、史上初の空母機動部隊同士の海戦が行われたこの海域で、
大洋州連合領ポートモレスビー攻略を企図する大西洋連邦艦隊を主軸とする地球連合海軍と大洋州連合海軍
とザフト軍との間で戦闘が発生した。

 

ザフト軍は、指揮下の大洋州連合艦隊を囮として特定海域に地球連合海軍を誘引、
予め待機していた世界初の水中戦モビルスーツ ジンフェムウスで構成されたモビルスーツ部隊による奇襲攻撃により、
大損害を与え、攻略を断念させた。

 

この時、モビルスーツ部隊の指揮官を務めたのは、元海洋生物学者のザフト軍人 マルコ・モラシムであった。

 

後に彼は、紅海方面でユーラシア連邦と南アフリカ統一機構海軍で構成される
地球連合艦隊をボズゴロフ級潜水空母で構成される潜水艦隊
と飛行、水中MSの連携で壊滅させ、紅海の鯱の勇名を得ることとなる。

 

この珊瑚海海戦で地球連合海軍は、大損害を被った。特にモラシム隊と最初に交戦した第21ASW(対潜水艦戦)艦隊は、
所属艦艇が全艦撃沈という文字通りの全滅であった。

 

この第21ASW(対潜水艦戦)艦隊は、旗艦のカンバーランド、キングズビル、アストリアら3隻のヘリコプター駆逐艦と、
カナジアン、ブラッドフォードら2隻のミサイル駆逐艦で構成されていた。

 

これらの艦艇は、再構築戦争期に建造された廃艦寸前の艦艇でニュートロンジャマー
による核分裂炉が使用不能になったことによる原子力艦艇の損失の穴を埋める為、急遽投入された
のであった。

 

その為、他の艦艇に比べ、性能が劣り、乗員の技量が低下していたことが、この様な悲劇を
招いたのであった。

 

彼らの苦難は戦闘後も続き、命からがら艦艇より脱出した将兵は、海上にて救援を待っていたが、
ニュートロンジャマーによる電波障害によって救援は大幅に遅れたことで、地球連合海軍によって救助されたのは
対潜ヘリのクルー1名のみであった。

 

この二つの戦いでザフト軍は、NJ下の戦場でのモビルスーツの有効性を再認識し、陸海空全ての主要戦力を
モビルスーツで補完するモビルスーツ中心主義を推し進めることとなった。

 

地球連合軍は、対潜装備、対空火器の拡充、具体的に言えば、第二次世界大戦中のヘッジホッグ 対潜迫撃砲や
アメリカ海軍の対空弾幕に代表される無誘導式の弾幕を張るタイプの装備の復活、
再構築戦争期の核戦争下の電波障害下でも運用可能な旧式通信機の再生産や信号弾などによる
連絡によって電波障害下の地上戦に備えようとしていた。

 

4月17日 世界樹攻略戦での被害を回復した地球連合宇宙艦隊は、プラント本国制圧の為、
月面 プトレマイオス基地より、第5艦隊、第6艦隊を進軍させた。

 

プラント管理下の資源衛星 ヤキン・ドゥーエ付近でザフト軍防衛艦隊と激突した。

 

純粋な艦隊戦力では、未だに地球連合側は、ザフト軍を遥かに上回っていたが、
機動兵力では、モビルスーツを有するザフト軍が優越していた。

 

更にザフト軍は、長躯補給を繰り返す必要があった地球連合側に比べ、ヤキン・ドゥーエ
という宇宙拠点が間近に存在していた為、兵站面でも有利であった。

 

地球連合軍は、ヤキン・ドゥーエの宇宙ドックや採鉱施設に損害を与えたものの
ザフト軍のモビルスーツ部隊の前に戦力の半数以上を喪失し、
撤退した。

 

この時、ザフト軍の一部は、要塞砲の代わりにヤキン・ドゥーエ内に存在する物資輸送用の
小型マスドライバーで隕石をヤキン・ドゥーエ制圧の為に接近してきた連合艦隊に
撃ち込むことで即席のレールカノンに転用し、アガメムノン級宇宙空母 プトレマイオス級宇宙戦艦を含む10隻を撃沈した。

 

この戦いの後、プラント最高評議会は、ヤキン・ドゥーエをプラント本土防衛用の
宇宙要塞に転用することを決議した。

 

ヤキン・ドゥーエは、宇宙におけるザフト最大の拠点として機能することとなる。

 

5月2日 この日 旧アフリカ連合領 モロッコ州 カサブランカ沖・・・・スペイン語で「白い家」を意味するこの海域は、
人間の血と兵器のオイルで醜く染め上げられた。

 

アフリカ共同体が制圧しつつあったモロッコ州 カサブランカ沖で地球連合地上軍を支援すべく
出撃したユーラシア連邦艦隊を主力とする地球連合軍地中海艦隊と編成されたばかりのザフト軍
ボズゴロフ級潜水空母を中核とする潜水艦隊が激突した。

 

この第一次カサブランカ沖海戦でザフト軍は、ようやく部隊編成できる程の数が揃った水中戦MS
UMF-4A グーンを投入、未だにニュートロンジャマー下の戦場に適応できなかった
地球連合艦隊は、壊滅した。

 

この戦闘で投入されたボズゴロフ級潜水空母は、全て軌道上で組み立てられて建造
されたものでカーペンタリア沖に「竹トンボ」と呼称される特殊モジュールにより
投下されたのであった。

 

ボズゴロフ級潜水空母と機動兵器モビルスーツの組み合わせは、神出鬼没の奇襲攻撃を
可能にし、通商破壊から艦隊戦、沿岸の基地制圧戦でも活用され、
潜水空母等時代錯誤の妄想である。と嘲笑っていた地球連合海軍の将官を戦慄させた

 

この戦いで地中海に侵入したザフト軍は、軌道上からのモビルスーツ部隊の降下と連携し、
アフリカ共同体支援の為、アフリカ北岸より侵攻を開始、同時にボズゴロフ級を
中核とする艦隊による古来より地中海の入り口であったユーラシア連邦領 イベリア半島 
ジブラルタルの海軍基地を制圧、ヨーロッパ侵攻を開始した。

 

地上でザフトの快進撃が開始された翌日の5月3日 
地球連合側が第一次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の被害が、回復していない中
これを好機と見たザフト軍は、地球連合の宇宙最大の拠点が存在する月面プトレマイオス基地の攻略を目標に月面侵攻作戦を開始した。

 

ザフト軍は、月の裏にある資源枯渇によって開発が放棄されていた月のローレンツ・クレーター基地を基礎として
橋頭堡となる宇宙基地を建設した。

 

その結果、両軍は、グリマルディクレーターを境界に月を二分し、小艦隊による小競り合いを繰り返した。
この境界となったクレーターに因み、これらの戦線は、グリマルディ戦線と呼ばれることとなる。

 

小部隊同士の戦闘では、モビルスーツ ジンを有するザフト軍が勝利を重ねたが、
対照的に宇宙基地を巡る戦闘では、大損害を受けながらも未だに大兵力を誇る地球連合軍が
宇宙基地の防衛システムとの連携で善戦した。

 

また地球連合の商船、輸送船改造の仮設空母による補給艦や衛星軌道上補給ステーションを
狙ったヒットエンドラン戦法も月面のザフト軍を苦しめた。

 

これは、旧式の輸送船や商船の輸送区画にモビルアーマーを搭載し、仮設電磁カタパルトを
搭載したものでザフト軍の仮設艦艇と同様に数機単位しか運用できなかったが、
装甲を殆ど持たない輸送船や少数の護衛モビルスーツ部隊に奇襲攻撃を敢行するのには、十分であった。

 
 

「連合兵戦記(仮)」間章 地球が凍結した日  「連合兵戦記(仮)」4

 
 

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