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『ONE PIECE』VS『SEED』!! 514氏_第02話

Last-modified: 2013-12-24 (火) 17:23:13

 ルフィには常識が通用しない。シンにとっては、いやというほど体でおぼえさせられた正しく鉄則である。
 しかし、

「こいつはコビー。さっきまで海賊船の雑用だったんだけど、これから海軍に入りにいくんだ」
「よろしくおねがいします」
「俺たちもいっしょに海軍基地まで行くからな」

 何も海兵志願者と友達にならなくったっていいと思う。
 フーシャ村を出発し一日もたたないうちシンとルフィは大渦に巻き込まれてしまった。なんとか同じ島に流れ着いたものの、場所が少し離れていたため、合流までに少し時間が空いたのである。
 その間に何かあったようだ。今三人が乗っている船もその過程で手に入れたらしい。
 
「まあ、お前が船長なんだし、お前が決めたことに反対はしないけどさ・・・」

 基本的にシンの感覚は元の世界にいた時とさして変わっていない。あくまで敵は敵、味方は味方であり、いまだに連合やブルーコスモス、ロゴス、アスハなどには憎しみとまでは言わないがあまり良くない思いを抱いている。
 まして海賊と海軍など、絶対に交わることない天敵同士。それが相手は志願者とはいえ(こちらも二人だけで海賊とは言いがたいが)、同じ船に乗っていいものだろか。
 ただ、事情を聞いてなんとなく納得してしまうあたり、彼もだいぶ丸くなったと言えるだろう。それに、まったくの無計画で海に出てきてしまった二人に、一応の目的地が出来たことは歓迎すべきであろう。シンの楽器も新しく手に入れなければならない。
 音楽家をやれとルフィに言われたとき、音楽的素養のないシンにとってそれはほとんど無理難題のように思えたが、そこはコーディネイターの本領を発揮、ほぼ一ヶ月に一つの割合で楽器の弾き方をマスターし、今ではすっかり『音楽家』シン・アスカになっていた。
 それが大渦のせいでフーシャ村から持ってきた楽器がすべてなくなってしまったのである。このままではこの一年間の努力の意味がない。

(使える楽器を一通り揃えようか、いやそういえばフォーナーがハーモニカの新モデルを出したって言うし。あ、前から欲しかったゴーンのアルトサックスがあるかもしれないな。他にも・・・・・・)

 訂正。どうやら『音楽家』と言うより『楽器マニア』のようだ。
 となりでは海賊狩りのゾロを仲間にしようと言うルフィをコビーが止めようとしているが、それを尻目に、シンはまだ見ぬ楽器たちに胸を躍らせていた。

 その町シェルズタウンの特徴は、なんと言っても港からでも見ることが出来る巨大な海軍基地であろう。まるでちょっとした山で、村の中心にポツンと駐在所があるだけだったフーシャ村とはえらい違いである。コビーによるとこの辺一体の海域を統括しているらしい。
 港につき、ご飯を食べた後、シンは海軍基地に用がある二人とわかれ、食料などの補給と楽器の購入ため町の中心街へと向った。お金はあると言っても無尽蔵ではない。いろいろな店を回り最低限の必需品を出来るだけ安く買い、楽しみにしていた楽器も中古のギター一本だけにとどめる。
 見知らぬ町での初めての買い物にしては上々の戦果にシンは満足し、荷物を置くために船へと向っていた。

「おい、おまえ!」
「・・・・・・・・・」
「おい!」
「・・・・・・」
「こっちを見ろ!!」
「・・・俺?」
「そうだよ!」

 気がつくと変な髪型の男に呼び止められていた。見るからに生意気そうで世の中をなめきっているような顔をしている。まだ昔の自分のほうがましだろうとシンは思った。なんにせよ進んで友達になりたいような人間ではなさそうだ。

「俺に何か用でもあるのか」
「聞こえてなかったのか! 頭が高えって言ってんだよ!」

 何のことだと思って辺りを見回すと、なぜか自分以外の人たちは皆その男に向って土下座のような格好をしている。そういえば、買い物の途中でここの基地の大佐の息子が威張り散らしていると聞いたが、おそらくこいつがその息子だろう。

「そんなこと知るか。なんで俺がお前なんかに頭下げなきゃならないんだよ」
「なんだと! 貴様、親父に言いつけてゾロのやつと一緒に死刑にしちまうぞ」
「は? お前なに言って・・・」
「ちょっと待て!」
「ルフィ?」

 いきなり後ろからルフィの叫び声が聞こえた。声の調子になんだか穏やかではない気配がある。

「一ヶ月の約束はどうしたんだ」
「なに? 誰だ貴様、どこで聞いた。お前も頭が高えな」

 そう言うとヘルメッポは笑い始めた。人を馬鹿にしたようないやな笑い方である。

「そんな約束ギャグに決まってんだろ! それを本気にするやつもまた魔獣的にバカだけどな!!」

ドカッ!!

 鈍い音があたりに響いた。喋り終わった瞬間、ヘルメッポがルフィに殴り飛ばされたのである。
 それまで固唾を呑んで見つめていた町の人々は、ルフィの行為に恐慌をきたしたように騒ぎ始めた。

「ルフィさん! やめてください、落ち着いて!!」
「こいつクズだ」
「海軍を敵にまわす気ですか! シンさんも黙ってみてないで、止めてください!」
「なんで?」
「なんでって・・・」

 ルフィもシンも一応は海賊を名乗っているのである。海軍と戦うのは当然のことだし、それを避けようとはまったく思っていない。それにヘルメッポがクズであるということに関しては、シンも大いに賛成である。いまいち経緯がわからないが、ルフィを止める理由はない。

「決めたぞ、シン、コビー。俺はゾロを仲間に引き込む」

 シンはまだゾロという男には会っていないが、ルフィは死刑になるのがかわいそうなどと言う理由で仲間を決めるような男ではない。それがここまで入れ込んでいる以上、十分信頼に値するような人物であるらしい。

 一方、殴られたヘルメッポは連れていた海兵に抱き起こされるように立ち上がった。足に来ているようで一人ではまともに立つことも出来ない。

「殴りやがったな・・・親父にだって一度も殴られたことねえのに! 俺は海軍大佐モーガンの御曹司だぞ!! 親父に言いつけてやる!!」
「お前がかかってこいよ」
「俺も一発殴ってやろうか」
「やめてください!」

 さらに捨て台詞をいくつか残してヘルメッポは去っていった。それを合図にしたように人影がなくなっていく。二人と関わりたくないのだろう。唯一ルフィに話しかけた少女も母親に連れられて家の中に入っていってしまう。

「やっぱりただじゃ済みそうにありませんよ! 例の大佐が怒って、下手すれば海軍が動く恐れも・・・」
「その時はその時だ。シン、ゾロのところに行くぞ」
「わかった。じゃあ俺は先に荷物を船に置いてくるから、お前は一人で基地のほうに行ってろ」
「ああ」
「ちょっと、二人とも!!」

 二人はそれぞれの目的地に向った。
 シンは急いで船へと戻ると、すぐさま基地へ走った。ルフィのことだから心配要らないだろうが、不測の事態というものはいつでも起こりうる。それに、ついてみたらもう全部終わっていたと言うことにでもなればカッコ悪いことこの上ない。
 プラントの中距離走のベストレコードも更新できるのではないかと言うほどのスピードで疾走していると、案外すぐに基地にたどり着いた。
 外からの様子を見るに、なんだか騒がしい雰囲気になっていた。こりゃヤバイと思いつつ、シンは防壁に登って中を覗いてみる。すると驚くべき光景が見えた。
 広場に男が磔にされているのだが、そのすぐ横に先ほど別れたコビーが肩から血を流して倒れているのだ。
 シンは急いで中に入ってコビーに駆け寄った。

「コビー、しっかりしろ! 何があったんだ!」
「シンさん・・・」
「俺の縄を解こうとしたら屋上から撃たれちまったんだ。お前そいつの仲間か? だったらさっさと逃げろ。海兵たちが下りてくるぜ」
「だったら余計にその縄を解きゃなきゃな。あんたがロロノア・ゾロだろ。俺はルフィの仲間のシンだ」
「あいつの仲間か・・・。俺はいいんだよ。あと一ヶ月で助かるんだから。早く行・・・」
「シンさんの言うとおりです、助かりませんよ! あなたは三日後に処刑されるんです!!」
「何言ってやがる。ここで一ヶ月生きのびれば助けてやるとあのバカ息子と約束を・・・」
「そのバカ息子が約束なんて守る奴だと思うのか」
「なに?」
「そんな約束、はじめから守る気なんてなかったんです。だからルフィさんはあなたに代わってあいつを殴った。真剣に生き抜こうとしていたあなたを踏みにじったから!」
「な・・・何だと・・・・・・!?」
「もう海軍はあなた達の敵に回ってるんです。お願いです、この縄を解いたらシンさんといっしょにルフィさんを助けに行ってください! 海賊になれとまでは言いませんが、みなさんが手を組めばこの街からだって逃げ出せる筈です。逃げてください!」
「どうやらそんな悠長なこと言ってられないみたいだぞ、コビー」
「え?」
「そこまでだ! モーガン大佐への反逆につき、お前たち三人を今この場で処刑する!!」

 十数人の海兵が自分達に銃口を向けている。一人だけあるいはゾロが自由に動けたのなら物の数ではないだろうが、今の状況で動けばコビーとゾロが無事ではすまない。ナイフで銃弾を防ぐにしても、三人分ともなるとさすがに荷が重い。

「基地を取り囲め! あの麦わら小僧は絶対に逃がすんじゃねえぞ!!」

 一人の男がひときわ大きな声で命令を出す。筋骨隆々を体現したようなその男は、右手の手首があるはずの場所から斧が生えているという、まるでモビルアーマーのような腕をしていた。海軍第153支部大佐、通称『斧手のモーガン』。

「面白ぇ事やってくれるじゃねえか。てめえら四人でクーデターでも起こそってのか? ロロノア・ゾロ、てめえの評判は聞いてたがこの俺を甘くみるなよ。貴様の強さなど俺の権力の前ではカス同然だ・・・! 
構えろ!!」

 海に出て早々、正に絶体絶命のピンチである。助かる見込みはほとんどなさそうである。

「射殺しろ!」

 銃弾が彼らに向けて発射される。
 しかしその時、突然空から何かが飛来した。

「お前っ!!」
「ルフィさん!」
「麦わら・・・」

 現れたのはルフィだった。彼はゾロとコビーの前に飛んでくると銃弾をうけ、それらを逆に跳ね返した。

「効かーん!! んなっはっはっは!!」
「遅いんだよ、バカ」
「わりい、わりい。でも、間に合ったからいいだろ」
「それにお前、盾になるならちゃんと俺もカバーしろ。はみ出てたぞ、今」
「んー、でも、問題あったか?」
「いや、ないけどな」

 ルフィが飛んでくるのを捉えた瞬間、自分以外のことはルフィに任せ、シンは懐にしまってあったナイフを取り出し自分に向ってきた銃弾だけをすべて打ち落とした。シンの反射神経をもってすれば可能なことであり、ルフィもシンならば一人で何とかできるだろうと考え、それ以外の二人の分を防ぐことに専念したのである。
 勿論、事前に打ち合わせのようなものはおろか、アイコンタクトさえ行ってはいない。
 二人がやってのけた芸当は、コビーや周りの海兵たち、それどころか腕っ節だけで大佐にまで登りつめたモーガンや賞金稼ぎとして名を馳せているゾロでさえ驚愕させるものだった。

「てめえら・・・一体何モンだ!?」
「俺は海賊王になる男だ」
「俺は・・・・・・特に無いな」

 ルフィはゾロに背負っていた刀を差し出す。

「ほら、お前の宝物どれだ。わかんねえから三本もって来たぞ」
「三本とも俺のさ。三刀流なんでな」
「ここで俺たちと一緒に海軍と戦えば政府にたてつく悪党だ。このまま死ぬのとどっちがいい?」
「そんな勧誘の仕方があるかよ・・・・・・」
「テメエは悪魔の息子か。まあいい、ここでくたばるくらいなら、なってやろうじゃねえか、海賊に」
「やったァ! 仲間になってくれんのかよ!!」
「わかったら、さっさとこの縄を解け」
「ああ。シン」
「了解」

 そう答えると、シンはゾロの体に巻きついた縄を一瞬で切り裂いた。無造作にやったように見えて、ゾロの肌や服には一切傷を残していない。

「たいした腕だ」
「そうか?」
「ああ。勝負したいくらいだ」

 ゾロがニヤリと笑う。
 シンも苦笑いをするが、一流の剣士にほめられれば悪い気はしない。事実、ナイフ自体の性能の良さもあるが、つい数日前から使い始めたとは思えないほど使いこなせている。案外性に合っているらしい。

「お前らなにをぼさっとしてやがる! 銃がダメなら斬り殺せ!」

 目の前の化け者達に怖気ついた部下達をモーガンが一喝する。
 とても戦いたくなるような相手ではないが、今までに染み付いたモーガンへの恐怖が彼らに逆らうことを許さなかった。
 海兵たちが雄叫びを上げて突撃してくる。
 しかし、ゾロは彼らに背を向けた。

「海賊にはなってやるよ。こいつらと戦るからには俺も晴れて悪党ってわけだ。だが、いいか、俺には野望がある!!」
「三人とも危ない!」

 コビーが叫ぶのとほぼ同時に、迫ってきた海兵たちがゾロにサーベルを振り下ろす。

 ガキン!!

 気配だけで太刀筋を見切ると、三刀を構えたゾロがそれらをすべて受けきった。一本を口にくわえるという、見方によっては滑稽な構えだが、気迫だけで海兵たちを圧倒し、硬直させる姿はまさに鬼神である。

「世界一の剣豪になることだ! こうなったらもう名前の浄不浄も言ってられねえ。悪名だろうがなんだろうが、世界中に俺の名をとどろかせてやる! 誘ったのはてめえらだ、もし野望を断念するようなことがあったら、そのときは腹切って俺にわびろ!!」

 世界一の剣豪。そこに至るまで、一体どれほどの敵を越えなければならないのか見当もつかない。普通なら見ることすらバカらしくなるような夢である。
 しかしバカな夢ならこちらも同じ。

「やっぱりあんたを仲間にして正解だったよ」
「いいねえ、世界一の剣豪。海賊王の仲間ならそれくらいなって貰わないとおれたちが困る」
「けっ、言うね」

 一連のやり取りにシンは背中がゾクゾクするような感覚をおぼえた。
 覚悟、野望、信念。昔の自分に果たしてそんなものが備わっていただろうか。自分の進む道に誇りを持つことが出来ていただろうか。いや、違う。ただ流されて、抗おうとしても結局できずに、見当違いな八つ当たりを続けていたに過ぎなかった。そんな自分が目の前の男達と同じ場所にいる。それだけで嬉しくなった。
 だが、まだまだだ。こんなところでは終わらない。

「とっととそいつらを始末しろ!」

 モーガンの叫び声が響いた。
 それに反応してルフィも動く。

「しゃがめ、シン、ゾロ! ゴムゴムの鞭!!」

 直後、二人の頭上を伸びたルフィの脚が通過し、そこにいた海兵全員を吹き飛ばした。

「やった、すごい!」
「てめえは一体・・・」
「俺はゴム人間だ」

 ゴム人間とはすなわち悪魔の実の能力者。普通ならはったりと考えるところだが、二度もその目で見てしまった以上、疑う余地はない。伝説とまで言われる存在が敵として現れたことに、いく人かの海兵が思わず弱音をこぼしてしまうのも無理もないことであろう。
 彼等の不運は同じ場所にモーガンがいたことである。

「大佐命令だ。今弱音を吐いた奴はァ、頭撃って自害しろ。この俺の部下に弱卒はいらん」
「なに言ってんだ、あんた!!」

 しかし、その言葉に一番反応したのは、言われた海兵ではなくシンだった。
 シンとて元はザフトという軍隊の一兵卒であったし、正義感は強いほうである。ルフィと出会わないまま海賊に人々が蹂躙される光景でも目にしていたら、海軍に入っていたことは間違いない。ゆえに、こんな横暴は許すことも見過ごすことも出来ないのだ。

「あんたにどんな権利があってそんな命令が出せるんだ!」
「権利? 権利だと。俺は大佐で、この基地で一番偉いのも俺だ。よってここにいる誰よりも俺は優れている! 誰にどんな命令を出そうと俺の勝手! 身分は低い称号もねえようなてめえらこそ、俺に逆らう権利すらないことを覚えておけ!!」

 プッツンと本当に何かが切れるような音がシンの脳裏に響いた。
 いつの間にか勝手に始まった戦争のせいで死んだマユ。ブルーコスモスに利用され続けるしかなかったステラ。彼女達の死に様が、入れ替わりながら何度も浮かんでくる。
 そして次第にそれが一点に収束していくと、シンの中で何かが割れた。

「うおおおおお!!」

 シンは全力で駆けると、全体重を乗せたドロップキックを放つ。斧で受けたにもかかわらず、モーガンは体勢を崩してしまう。

「俺は海軍大佐『斧手のモーガン』だ!!」
「知るか!!」

 モーガンが振り下ろした斧を両手のナイフで止めると、そのまま刃を伝って懐に入った。今度はシンの中段蹴りが腹に刺さり、モーガンは吹っ飛ぶ。

「大佐なんて言って、散々威張っておきながらこの程度かよ」
「シンさん! こんな海軍つぶしちゃえ!!」
「当然だ!!」

 コビーの声援にシンが答える。
 モーガンは起き上がったが、ダメージが大きいことは明らかだった。

「小僧、死刑にしてやる」
「やれるもんならな」

 シンは右手のナイフを持ち替えると投擲。モーガンが斧でそれを防ぎ視界から自分が消えた隙をついて接近するとジャンプし、モーガンの顔面に膝蹴りを叩き込んだ。さすがのモーガンもこの一撃にはダウンする。

「なにが海軍だ。あんたみたいなやつより、コビーのほうがよっぽど立派じゃないか」
「おい、お前ら!」
「ん?」

 シンが振り返ってみると、ヘルメッポがコビーに銃を突きつけていた。

「ルフィ、ゾロ、何やってんだよ」
「仕方ないだろ。お前のほう見てたんだから」
「ああ。なかなかの戦いっぷりだったぜ」
「喋ってんじゃねえよ! こいつの命が惜しかったら動くんじゃねえ! ちょっとでも動いたら撃つぞ!!」

 ヘルメッポにそんなことをする根性がないことは三人ともわかっている。さて、どうしようかと考えていると、当のコビーが口を開いた。

「ルフィさん、シンさん、ゾロさん! 僕は皆さんの邪魔をしたくありません。死んでも!」

 それを聞いてルフィはニヤリと嬉しそうに笑って、右腕を構える。

「ああ、知ってるよ。諦めろバカ息子、コビーの覚悟は本物だぞ」
「おいてめえ、動くなっつたろ! 撃つぞ! よし撃つ!」

 同時にシンの背後でも何かが動き始める。

「シンさん後ろ!」

 だがシンは振り返りすらしない。

「俺は海軍大佐だ・・・」

 モーガンがシンを殺そうと斧を振り上げる。しかし、それはやってこなかった。
 シンは、ルフィのゴムゴムの銃がヘルメッポを吹っ飛ばし、後ろでモーガンが倒れたのを確認してからこう言った。

「ナイス。ルフィ、ゾロ」
「「お安い御用だ」」

 かくして、シェルズタウンはモーガン大佐の支配から解かれたのである。

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