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もしもアーサーがミネルバの艦長だったら_第15話

Last-modified: 2007-11-06 (火) 17:03:24

〜ディオキア基地、ミネルバ艦長室〜

アーサーは議長からの通信を受けていた。
「・・・ハイネ君の事は聞いたよ、残念だ。」
「はい・・・。」
「色々とそちらも大変だったようだね。君も疲れたのではないかね?」
「いや、まあ、その、大丈夫です、議長。」

「それで、今後の事だがね、恐らくまたオーブと連合の艦隊は攻めてくる
 だろうが、まだ先になるだろう。こちらもその間にタンホイザーの修理を
 急がせよう。必要な部品は用意しておく。それでだがね・・・。」
「なんでしょう。」
「ちょっとした頼み事、いや、任務を受けてもらいたいのだが。」
「任務・・・ですか?」

「ああ、実はだね、この近くに、ロドニアという場所があるのだが、
 そこに連合軍の秘密裏なラボがあるという情報を掴んでね。
 君達、ミネルバ隊にそのラボを調べてきてほしいのだ。」
「ラボ・・・ですか?」
「恐らくだが、ロゴスの息がかかっているかもしれない。それでなくとも
 連合の特殊部隊の研究所、もしくはMSの開発研究施設・・・そういった
 ラボだろうと予想はつく。アーサー君、ぜひともそのラボを調べ、情報を
 持ち帰って来てもらいたい。頼めるかな?」
「はあ・・・分かりました。」

「では、頼む。ディオキアからはそう遠くない。タンホイザーの修理は終わって
 ないだろうが、ミネルバで行くといい。吉報を期待しているよ。」
議長との通信が終わったアーサーは一息ついた。

「ふう・・・オーブとの戦闘の次は秘密の研究所の捜索か・・・。
 とりあえずみんなに伝えなきゃ。」

アーサーは部屋から出て行った。

〜アークエンジェル、天使湯〜

アークエンジェルにある天然風呂、天使湯でラクスはくつろいでいた。
ダーダネルスでの戦闘での後、帰還したキラに、ミネルバの陽電子砲を
破壊した上、ザフトのガンダムを撃墜した事を責めたラクスだったが、

「だって、しょうがないじゃない?あの時僕が陽電子砲を破壊しなけりゃ、
 カガリの帰る所は無くなってたんだし、あのガンダムの事も、不可抗力だよ。
 僕は止めたんだけど、相手が突っ込んできて仕方なかったんだ。
 まあ、庇って刺しちゃった人には悪かったけど。」
と、ある意味正論を述べられ、反論ができなかった。
・・・その後もヘラヘラしていたキラに制裁は加えておいたが。

ちなみに、この天使湯も、キラが
「あー温泉入りたいな、ラクス、マリューさん、アークエンジェルにも温泉作ってよ。」
などとのたまったので、オーブからの身代金で仕方なく作ったものだった。

(全く・・・あの糞ニートには困ったものですわ・・・。ゆとりもあそこまでいくと・・・。)
と、そこへカガリが入ってきた。
「ラクス、私もいいかな?」
「あ、どうぞ。」

「ふう・・・なんかキラのやつ、なんかボロ雑巾みたいになって
 廊下に転がってたんだけど、どうしたんだ?」
「え?知りませんわ。」
「そ、そうか・・・。」

「他の方々は?」
「砂漠の虎は自室でコーヒー作り。まったく、あいつもニートなのにのん気なもんだよな。
 艦長や他のブリッジクルーは部屋で休んでるよ。夜も遅くなってきたしな。」
「そうですか。」

「カガリさん、前の時はオーブ艦隊に帰る事はできませんでしたけど・・・今度、
 次のチャンスがあったら、の話ですけど、今度はオーブに帰れるといいですね。」
「ああ、そうだな・・・。・・・そう言えば、この温泉、かなりいいよな。この内装も、お湯加減も。」
「そうですわね、まあこれもキラが作らせたものですけど・・・その点では褒めても良かったかしら。」
「え?」
「いえ、こちらの話ですわ。」

アークエンジェルの夜も深けていった。

〜ミネルバ、食堂〜

ロドニアへ向かう中、アーサーはミネルバで夕食を食べていた。
といっても、カロリーメイト(チョコ味)を2本ほど頬張っていただけだが。

「あれ、艦長、どうしたんですかこんな所で。」
「それ、もしかして夕食っすか?www」
艦のクルーが話しかけてきた。

「え?ああ、(新作エロゲを沢山買いすぎたせいで)お金が少なくてね。
 でも結構おいしいよ?これ。」
「・・・栄養不足っすよ、そんなんじゃ。」
「艦長職なのに給料すくないんすか?www」
茶髪のクルー達は笑いながら食堂から出て行った。

(毎日カロリーメイトはやばいかなあ、でもお金は無いし・・・フォンドヴァオゥ・・・。)

<アーサー艦長、至急ブリッジまでお願いします。ロドニアに到着しました。>
その時、ブリッジのメイリンから通信が入った。

「お、おっと!早く行かなければ!」

アーサーは急いで走り出した。

〜ロドニア、ラボ付近〜

ロドニアに着いたミネルバ。既に辺りは暗くなっていた。
「さて・・・着いたはいいけど・・・どうするか。メイリンたん。付近に敵影は?」
「キモイ言い方は止めてください艦長。・・・付近に敵影はありません。
 ラボにも人の気配は無いです。」

「そうか・・・。よし、マズは僕が偵察に行ってくる!
 他のみんなはミネルバで待機していてくれ。」
「えっ?艦長自身がですか!?」
ブリッジクルーは皆驚いた。

「ああ、一応、議長から言われた事だしね。でも、やっぱ1人じゃ不安だな・・・。
 ルナマリアちゃん、一緒に言って欲しいんだけど。」
「えええ?あたしがですか!?(うわー・・・最悪。)」
「駄目カナ?」
「駄目ダヨ?」

「・・・頼みますよ〜僕だけじゃ不安なんですよ。」
「・・・あー!もう分かりましたよ!行けばいいんでしょ行けば!
 (なんでシンやレイに頼まないのよ!)」
「ありがとう!それじゃ早速行こうか!シンやレイはもしもの事に備えて艦で待機!いいね!」

アーサーはルナマリアと一緒に外へ出るハッチの前に立った。
ルナマリアは一応念のために護身用の軽機関銃を持っているが、アーサーは丸腰だった。
「艦長、お姉ちゃん、気をつけてね。」
「うん。行って来る。」
メイリンに声を掛けられ、2人は外へ歩き出した。

ラボは真っ暗で誰もいないようだった。
「・・・人気は言われたとおり無い見たいね。で・・・艦長さん、やっぱり入るんでしょ?中に。」
「うん、議長にも言われたからね。中に入って確認しないと・・・。」
「この扉・・・うまくすれば壊せそうね。アーサー艦長、ちょっと退いてて。」
そういうなり、ルナマリアは扉に向け銃を撃った。

何発か撃ち込むと、ドアの鍵が破壊され、中へ入れるようになった。
「よ、よし・・・行くぞ。」
「はいはい。」

そして2人は中に入った。

「・・・こ、これは!!!!????」
「いやああぁぁあああ!!!!」
中の様子を見たルナマリアは顔が青ざめ、悲鳴を上げた。

〜ジブリール私邸〜

「なっ、なんだと!!!!!!???」
その報告を聞いたジブリールは驚愕した。

「ロ、ロドニアにミネルバが向かったと言うのは本当か!?」
「は、はい・・・!事実です!」
ロゴスの配下である兵が答える。

「(ままま、マズイ、これはマズイぞ。デュランダルめ・・・い、一体
 どこで情報が漏れたのだ?いや、今はそんな事はどうだっていい!)
 ミネルバはもうディオキアを出発したのだな?」
「はい、既にロドニアには着いている頃かと・・・。」
「くそっ!ネオを呼び出せ!すぐにファントムペインを動かせと伝えろ!!!」
「ジブリール様!?」

「一刻も早くロドニアに行き、ラボを保護・・・(いや、もう時間の問題か!)
 破壊しろと伝えろ!ともかく一切の証拠を残すな!完全に破壊させるんだ!!」
「わ、分かりました!!」

(なんてことだ・・・私の・・・あの大事なコレクションを・・・アレをザフトの・・・
 コーディネイターの連中に見せる分けには断じていかん!証拠は抹殺せねば一生の恥だ!)
「ジブリール様!」
「なんだ!!!」

「そ、それが・・・ネオ大佐は今は風呂なので無理、カオス、アビスは整備中、すぐに
 動かせるのはガイアガンダムだけとの事で・・・!」
「ええい!もういい!とにかくガイアだけでもロドニアに向かわせろ!すぐにだ!」
「は、はい!」
「ガイアのパイロットにロドニアのラボを完全に壊せと伝えるんだ!いいな!」

〜ロドニア、ラボ内〜

そこには、すごい光景が広がっていた。
壁一面に張られた二次元少女のポスター、ガラスのケース内に立ち並ぶ
美少女の等身大フィギュア、ジャンル事に細かく分けられたアダルトゲームの棚の数々・・・

「おえっ・・・」
ルナマリアは気持ち悪そうにしゃがみこんでしまった。
(うぉおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!! これはすごい!!!)
アーサーの目は輝き、辺りをまんべんなく見回した。

「このおっ!変態男!これ全部あんたのじゃないでしょうね!!」
突然、アーサーはルナマリアにビンタを喰らい、首ねっこを掴まれた。
「フォンドヴァオゥ!ご、ごほっ・・・ち、違うよルナマリアちゃん!僕だってここは
 初めて来たんだし・・・。」

「・・・それもそうよね。それにしても・・・ロゴスがアダルトゲームの販売を表で
 しているのは議長から教わったけど、ここは、その倉庫かなんかなの・・・?」
「いや、違いますよ、これは個人的なコレクションですね!」
「・・・なんで言い切れるのよ。」
「(僕も同じ二次元エロゲマニアとしてこの構成、配置、エロゲの数は共感できるからで・・・
 なんて言えるわけないよなあ・・・。)」

「これ、持って帰っちゃいけませんよね?」
「はぁ?何言ってるのよ・・・。まずは議長に報告でしょ?一旦ミネルバに・・・。」
その時、ミネルバから通信が入った。

「艦長、ルナ!聞こえるか!こっちにMSが1機接近中らしい!すぐに戻ってくれ!」
それは待機していたシンからだった。
「大変!すぐに戻るわよ!」
「わ、分かった!」

〜ミネルバ、ブリッジ〜

「敵MS照合!これは・・・ガイアです!」
「敵は1機だけか!?」
シンが言う。

「はい!」
「よし・・・あいつは俺が相手をする!レイは万が一に備えて待機しててくれ!」
「了解だ。」
「シン・アスカ!インパルス行きます!」
そこへちょうどアーサーとルナマリアが帰ってきた。

「はぁはぁ・・・状況は!?」
「はい、敵はガイア1機だけです!今、シンが迎撃に出ました!」
「そ、そうか。」

だが、ガイアは、ミネルバに攻撃を仕掛ける様子がなかった。

「敵の動きが妙です・・・こちらに向かって来ません!ラボの方に向かっています!」
「な、なんだって?(ま、まさか・・・あのラボを破壊するために来たんじゃ・・・
 ま、まずい!あの素晴らしいコレクションが・・・!)シ、シン!聞こえるか!
 敵はラボに向かっている!ラボが壊される前に、敵機を撃墜してくれ!頼む!」
「艦長!?分かりました!あのラボには重要な何かがあったんでしょう?
 俺が絶対防ぎます!」
「あ、ああ、(僕敵にはとても重要なものが)あったんだ!頼むよ!」
「艦長・・・?」
その様子をルナマリアが胡散臭そうな目で見ていた。

「でえぇぇぇい!」
ステラが乗るガイアガンダムはMA形態のまま疾走してくると、MS形態に変形した。
「あれが・・・ラボ・・・壊さなきゃ・・・。・・・敵!?」
「やらせるかぁー!」
シンが駆るフォースインパルスがガイアに斬りかかった。
「くっ!」
不意を疲れたガイアは、胸部部分を切り裂かれてしまった。

直後、インパルスのキックが炸裂した。
「きゃあぁぁ!」
ガイアはそのまま、森林地帯に吹き飛ばされ、ステラは気を失ってしまった。
「はぁはぁ・・・やった・・・やったぞ!」
「シン!大丈夫か?どうだ?」
ミネルバから通信が入る。

「ガイアを行動不能にしました!これから敵パイロットを捕まえます!」
そのまま倒れたガイアに向かったシンは、裂けた胸部から中を覗いた。

「え・・・?ス、ステラ・・・?」

中に血を流して気を失い倒れていたのは、シンがあの海岸で助けたステラだった。

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