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もしもアーサーがミネルバの艦長だったら_第16話

Last-modified: 2007-11-06 (火) 17:03:35

〜ミネルバ、医務室前廊下〜

ラボは現在、報告を受け派遣されたザフトの部隊により検査されていた。
といっても、見つかるものはアダルトな物ばかりであったが。
そんな中、ガイアからミネルバに収容されたステラは、医務室で治療を受けていた。
まだ意識は戻ってなく、医者と看護婦が手当てをしていた。
アーサーは医務室の外に立ち、考え込んでいるシンに話しかけた。

「やあ、シン。ガイアの撃退、やったじゃないか!これで奪われた3機のうち1機取り返したな!」
「あ、艦長。・・・・・・。」
「どうしたんだい?」
「あの・・・なんていうか・・・その、俺、そのガイアのパイロット、知ってるんです。」
「ふ〜ん・・・ええええぇぇぇぇぇえええ!?」
「あ、いや、深く知ってるって分けでもなくて、ほら、ディオキアから一人でバイクで
 出かけた時に、あの女の子とちょっと知り合ったんです。海から落ちたのを助けて・・・
 そこで別れたんですけど・・・まさか連合軍だったなんて・・・。」
「え?女の子!?」
アーサーはまだ収容されたガイアのパイロットについて詳細を聞いていなかった。

「え、ええ。ステラって言うんですけど・・・。」
「そうか。そんな少女が強奪犯の一味だったとは・・・。」
「それで、ステラは・・・彼女は今後どうなるんですか?」
「え?う、うん。今のところは捕虜・・・扱いだね。連合の兵士だし、
 ガンダム強奪事件に関して詳しく関わってるだろうし・・・連合に返すって事は無理だろうね。」
「そうですよね・・・。」

「でも、シンが知ってるって事はその子もシンの事を知ってるんだろう?」
「え?はい。」
「なら、彼女の面倒はシンが見るんだ。」
「俺がですか?」
「全然知らない人よりも、シンはその子を助けたんだし、色々と話をしやすいだろう。
 連合軍についての情報も欲しいし・・・うまくその子から聞き出してくれないかな?」
「結局は情報ですか・・・分かりました。どうせ議長にも捕虜の事は伝わってると思いますし。」
「そうか、じゃあ頼むよ。」
アーサーはそう言って艦橋に戻っていった。

「ステラ・・・なんでガイアに・・・連合軍・・・か。」
シンはまた考え込んだ。

〜ミネルバ、艦長室〜

「ふむ・・・なるほど、詳細は分かった。」
アーサーは議長と通信をしていた。

「まさかラボの中身がただのアダルト用品倉庫とは。
 ただの私物のような物ばかりだったどうじゃないか。
 アーサー君も実は涎でも垂らしたんじゃないかね?」
「え?え、いや、そんな、そんな事しませんよ・・・はははwww」
「顔が微妙にくやしそうな表情をしているよ?」
「フォンドヴァオゥ!」

「まあ、ラボは無駄足としても、ガイアを取り戻したそうじゃないか。よくやってくれた。」
「あ、は、はい。でも、あれはシンの手柄ですし・・・。」
「パイロットも保護したのだろう?」
「はい、今は医務室で治療を受けています。」
「そうか。何やらシンが知っている子だったそうだが・・・まだ少女らしいじゃないか。」
「ええ。そうみたいですね。」

「連合の情報も聞き出したい所だが、できれば私は、ザフトにその子を引き入れたいと思っている。」
「えっ?ザフトにですか?」
「ああ、連合に返せば、どうなるか分からない。かといって、いつまでも捕虜のままでもいくまい。
 こちら側から説得し、我が方に味方するようにでもしたいものだな。さすがにザフト軍には入らない
 かもしれんが、色々と役に立つ存在になるかもしれん。・・・まあこれは私の意見だがね。」
「はあ・・・。そうですね。」

「それと、ガイアだが、一旦、宇宙に上げて欲しい。」
「え?プラントへ・・・ですか?」
「ああ。修理も兼ねて、連合軍にどう使われたかを色々と調べたいからね。もうすぐラクス嬢も
 プラントへ帰る手はずになっている。近くにある基地に運び、シャトルに乗せるよう手はずをしておくよ。」
「分かりました。ガイアについてはそうさせます、議長。」
「うむ。・・・もうそろそろ、連合とオーブの艦隊がまた攻めてくる時期かもしれん、
 気をつけたまえ。アーサー君、期待しているよ。」
そう言って議長は通信を終わった。

「はあ・・・またオーブ軍と戦うのか・・・。大変だなあ。今日はエロゲでもして早く寝るか。」
そう言ってアーサーはパソコンの電源を入れた。

〜アークエンジェル、ラクスの部屋〜

ラクスは今、バルトフェルドから報告を受けていた。
宇宙に潜伏していた部下のダコスタから、エターナルの修理完了の報告が入ったという。
前の大戦後、エターナルは巨大な隕石内部に身を隠し、修理と改装を受けていた。

「・・・そうですか。分かりましたわ。」
「では、どうするかね?ラクス。」
ラクスはキラの目に余るニート行為に対する我慢が限界に来ていた。
このままアークエンジェルに残っていると、ストレスで胃に穴が開きそうだった。
それに、宇宙に残してきたダコスタや支援者達の事も気になった。

「ええ、一度、宇宙に上がりましょう。・・・ただし、行くのは私とバルトフェルドさんだけです。」
「そうか・・・分かった。だが、移動手段はどうする?アークエンジェルで行くわけにもいくまい。」
「先ほど、ミリアリアさんから秘密の通信がありましたわ。もうすぐ、近くにあるザフトの基地で
 シャトルを打ち上げるそうです。・・・私の偽者が乗って。」

「ミリアリア・・・確か前の大戦でアークエンジェルのオペレーターだった子だな。」
「はい、今はフリーのジャーナリストをしているそうですわ。だから色々な情報も手に入るみたいで。
 ・・・ディアッカさんとは別れたそうですけど。」

「そうか・・・あのエルスマンをねえ。・・・では、そのシャトルを奪うんだな?」
「ええ、ちょうどいいことに、基地に私の偽者がいて、シャトルで宇宙にあがる予定だそうですから、
 その偽者のふりをして、シャトルに乗り込み、そのまま宇宙へと逃げましょう。
 バルトフェルドさんは、マネージャーにでも変装して下さい。」
「本物が偽者のふりをするというのもなんか滑稽だな。」
そう言いながらバルトフェルドは笑った。

「・・・くやしいですが、ザフトもいつの間にあんな私そっくりの偽者を・・・歌もうまいそうですし、
 なにより・・・(胸が私より大きいのが余計ムカつきますわ・・・。)」
ラクスは自分のおっぱいに手を当ててみた。

「ん?何か言ったかい?」
「いいえ、何も。」

「では、私はこの事をマリューさんやキラに話してきますわ。」
「ああ、頼む。」
そう言ってラクスは部屋から出た。

〜シャトル基地、発着ロビー〜

「ラクス様!サイン下さい〜!」
「ラクスさん、こっち向いて!」
人々に囲まれながら早歩きをするラクスとマネージャーの男性。
彼らは本物のラクス・クラインと、サングラスとカツラで変装したバルトフェルドだった。
偽者が席を外した隙を狙い、シェトルへと乗り込む寸法だった。

「ラクス様!シャトルの搭乗時間はまだ先では?」
係官らしい制服を着た職員が聞いてくる。
「いえ、少し早く出る事にしましたの。すぐにシャトルの発射準備をお願いします。」
「は、はあ・・・。」
「操縦は私がするから、中の兵士や整備員は全員下ろしてくれ。」
変装をしたバルトフェルドが言う。
「分かりました。」

(案外うまくいきそうですわね。)
(いや、いつ偽物が戻ってくるか分からん、急いだ方がいい。)

そんな折、その姿を遠くの通路にいたラクス(ミーア)とそのマネージャーが見つけた。
「えっ?あれは・・・?」
「あ、あかん!本物や!(周りに気づかれたらマズイ!)い、いや、偽者や!
 ラクス様の偽者や!」
ミーア達は急いで駆け出した。

ラクスとバルトフェルドはシャトル内に入るタラップを登っていた所だった。
すると、先ほど出てきたロビーの方が騒がしくなっているのに気づいた。
「いかん、どうやらバレたみたいだな。急ぐぞ!」
「はい!」

「そのシャトル!止まりなさい!」
「なんとしても飛ばすのを防ぐんや!撃ち落しても構わん!」
シャトルは滑走路に動き出し、スピードを上げていた。
基地に警報が響き渡り、ディンに代わる後継機として配備されていた新型MS、バビが動き出した。
シャトルが浮き上がり、宇宙へ向け飛び始めたのと基地の砲台が撃ち始めたのは同時だった。

「くっ!ラクス!しっかりつかまっていろ!」
変装を解き、操縦桿を握るバルトフェルドが叫んだ。
後方からバビがビームライフルやミサイルを撃ってくる。
ラクスはもしもの事を考え、キラに一応護衛を頼んでおいたが、ラクスが宇宙に行く事に反対し、
「・・・やだよめんどくさい。まあラクスなら大丈夫でしょ。」と言っていたキラが助けに来る望みは薄かった。

幸いにも、シャトルはスピードを上げ、MSも追いついてはこれず、無事に成層圏を離脱する事ができた。
「(これでやっとしばらくあの糞ニートとおさらばですわ・・・。)」
ラクスは小声で呟いた。

〜エターナル、ブリッジ〜

宇宙へと出たラクス達にとって、2つの幸運があった。
1つは、何事も無く、エターナルが秘匿してある隕石へとシャトルが
たどり着けたことであり、無事ダコスタ君達と合流する事ができた。
もう1つは、シャトルの中にプラントへ輸送する予定だったガイアガンダムがあった事である。
このままにしておくのも、もったいないため、戦力に入れようとの事で、エターナルへ運び込まれた。

「隊長!ラクスさん!よくご無事で!」
エターナルのブリッジに入ると、ダコスタが笑顔で2人を迎えた。
「よ〜おダコスタ君、元気そうじゃないか。」
「今までご苦労様でしたわ。色々大変だったでしょう。」
「いえ、ファクトリーの方々の支援もあって、かなり助かってます。
 新型MSの方も、もうすぐ完成の予定です。」

「ほお・・・すごいじゃないか。」
「ところで、隊長・・・あの、シャトルに積んであったというMSは?」
「ああ、ザフトのガンダムらしいな、とんだ儲け物だよ。整備と、色の変更を頼む。」
「分かりました。」

「それで?ラクス、これからどうする?」
バルトフェルドが尋ねた。
「・・・しばらくはここでゆっくりしますわ。MSの開発、整備を拝見しながら
 地上や世界の情勢を確認します。」
「そうか、分かった。とりあえずは様子見か。」

〜アークエンジェル、MS格納庫〜

格納庫に小さなヘリが降り立った。そこから降りてきたのは、ミリアリア・ハウであった。
ラクスが宇宙へ旅立ったと知ったミリアリアは、アークエンジェルの様子を知りたくなり、
また、自分の能力を役立てないかと考え、マリュー達に通信を入れた。
そのままフリーカメラマンのジャーナリストをやめ、アークエンジェルへとやって来たのである。

「おお、嬢ちゃんじゃねえか、久しぶりだな。」
ミリアリアにマードックが声を掛けた。
「マードックさん!お久しぶり!みんなは?」
「おうよ、元気だぜ、艦橋で艦長とキラの坊主が待ってる。早く行ってやんな。」
「ええ。」

「そういやエルスマンはどうしたんだ。今でも仲良くやってんのか?」
マードックがニヤつきながら言った。
「ふっちゃった(笑)あんなやつ。」
ミリアリアは笑って答えた。

〜アークエンジェル、ブリッジ〜

ブリッジへと入ったミリアリアはマリューと対面した。
「ミリアリアさん、お久しぶりね。・・・また私達に協力してくれるそうね。ありがとう・・・。」
「マリューさん、お久しぶりです。私にできる事といったら、またオペレーターくらいしか
 できませんけど、ぜひ協力させて下さい。」
また、ミリアリアは操舵席に座っていたノイマンとも挨拶を交わした。

「ところで・・・キラは?」
「・・・そこよ。」
そこには、艦長席に座ってグースカ寝ているキラの姿があった。

「えっ・・・なんで艦長席に・・・?」
「一度、座って見たいって・・・それで、少ししたら、すぐこの状態よ。」

「(ニートとは聞いてましたけど、どうなんですか?キラ・・・今の様子は。)」
ミリアリアが小声で聞いた。
「(どうしようもないわ・・・。今まで色々と世話の方はラクスさんがしていたんだけど、
 宇宙に行ってしまったでしょ?今はご飯は私とカガリさんで作って用意していて、
 ますますニートに磨きがかかってきたわ・・・。なまじMSの腕は全然鈍ってないだけに、最悪よ。)」
「(それは酷いですね・・・。)」

「はあ・・・。」
2人はため息をついた。

「あ、そうそう、お伝えしたい事があったんです。」
「何かしら?」
「・・・どうやらオーブと連合の艦隊がまた動き出したみたいです。修理補給も終わったみたいで。」
「・・・そう。またミネルバを狙って?」
「はい。私達も動くなら早くした方がいいですね。」
「そうね・・・カガリさんを帰すチャンス、これが最後かしらね。
 ノイマン、みんなに伝えて、艦を動かすわ。」
「ハッ!」

「う〜ん・・・ラクス・・・おっぱい揉ませてよ・・・。」
その時キラが寝言を言った。

「はあ・・・。」
ブリッジの皆はため息をついた。

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