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ウルトラマンデスティニー_第07話

Last-modified: 2007-11-17 (土) 03:50:41

人造機動獣キャオス、空間認識兵器エグザス、合成獣ダランビア供超合成獣ネオダランビア登場





「ウルトラマン・・・」

ザフトウィングの中でアスランは懐かしい気持ちに包まれた。目の前にいる巨人は姿形こそ違えど、前に見た「光」そのものだ。

「させるかよっ!」

完全に実体化する前に倒そうと、猛火の名を冠するカリドゥスが火をふいた。

「ッダア!」

しかし、巨人は動じなかった。素早く両手を十字に組み、青白い光線を放つ。二つの光りは宇宙空間でぶつかり合い、一瞬で消えた。

「ば、ばかな・・・!これは俺の最強の武器だぞ!そ、それが・・・ぐっ!?」

目の前の出来事に愕然とするスティングの視界が真白い光に遮られる。インパルスが放ったウルトラ眼光だ。

(やっぱり・・・!あの頭にくっついてる白い球体の中に人が入ってる!)

確認し、眼光を止める。そして構えを取ろうとした瞬間、インパルスの体に異変が起きた。







─ミネルバ─



「艦長!ウルトラマンです!」

「なんだと!?まさか・・・」

タリアより早く声を上げたのはカガリだ。しかしクルー達の驚いた表情を見て、急いで続きを飲み込む。

(まさか。前の戦いからそう時間も経ってないのにどうして・・・)

「映像を出して!」

タリアが言い終わる前にモニターが切り替わる。そこには今まさにエネルギーが尽きようとしているインパルスの姿があった。

「どうして!?まだ三分経ってないのに!」

「・・・・・・」

慌て始めるクルー達をよそに、デュランダルは思い立ったかのように席を立った。

「色が変わっただけじゃなく、カラータイマーまでもが・・・!」

「くっ・・・!」

「まだだ、タリア」

拳を椅子に叩き付けるタリアにデュランダルが笑みを浮かべながら言った。

「ギルバート・・・」

「議長・・・?」

この危機的状況において笑えるとは遂に狂ったのかと思うアーサーをよそに、デュランダルはタリアの手をとり、鍵のようなものを手渡した。

「やはり私が着いてきたのは正解だったようだ」

「ギル・・・これは・・・?」

「タリア、今は何も聞かずにこのキーを使って欲しい。上手くすればこの状況を打破できるはずだ」

「・・・」

自信満々に答えるデュランダルに、何も言えないタリア。どちらにしろこのままでは全滅なのだ。迷っている暇はなかった。

「わかったわ・・・どうすればいいの?」

「まずは・・・」







─デブリ帯─



「オラオラオラオラー!」

ビームクロウを振り回すキャオス。何とか避けるインパルスだが、少しずつ体勢を崩されていく。

「くそっ!」

アスランは焦っていた。ウルトラマンの戦える時間は約三分。カラータイマーが点滅は残り時間が少ないことを表す。

そしてインパルスのカラータイマーは今まさに消えようとしていた。

『こちらミネルバ、ウィング一号、応答してください』

不意に、無線機から女の声が出てきた。相手が誰だかわからないが長年の慣れか、すぐに応えるアスラン。

「こちらウィング一号!」

『まだ動けますか?それなら本艦の近くにウルトラマンを誘導してきてください』

「ウルトラマンを誘導?どうゆうことだ」

『話は後です!早くしてください!』

テンパった声に気圧され、了解するアスラン。よくわからないが、何か作戦があるのならそれに賭けるしかない。

「ウルトラマン!俺についてきてくれー!」

叫びながらウルトラマンの方に飛んでいくアスラン機。ウルトラマンがこちらの意図を理解してくれるかはわからない。しかし今は時間が無い。

「あの野郎また・・・ん?」

接近してくるウィングに身構えるキャオス。しかしウィングはキャオスの上を通り過ぎ、一直線にインパルスへと向かっていった。

「どういうつもりだ?」

「頼む、ついてきてくれっ!」

ウルトラマンに接近すると、信号弾を打ち出すウィング。それは撤退を意味するものだった。

「!」

一瞬ビクッと固まるウルトラマン。そして一瞬首を傾げたかと思うと、ポンと手をつきグッと親指を立てた。

「・・・・・・わかったのか?」

「ジュワッ!」

妙なリアクションにどう反応すべきかアスランが迷っていると、ウルトラマンは目の前のウィング一号を掴み、ミネルバの方へ飛んでいった。

「このっ、逃がすかよ!」

『待て!後は俺に任せろ。ダメージも軽くないだろう』

追おうとするスティングの頭にネオの声が響く。確かに、機動兵装ポッドを破壊され機動力はかなり落ちていた。

「チッ・・・わかったよ・・・帰艦する」







─ミネルバ─



「来ました!インパルスです!」

「よし、旋回!」

「頼むぞタリア・・・」

無言で頷く。

「インパルス、指定の位置まで来ました!」

「ウィングにはその場を離れ帰艦するよう伝えろ!」

デュランダルから預かったキーでロックを外し、現れたトリガーを握る。モニターには抱えられていたウィングが急発進する様が写っていた。

「よし・・・デュートリオンビーム、発射!」

ミネルバから照射された一筋の光線はウルトラマンの額に確実に命中した。







─ミネルバ付近─



(これは・・・)

シンは自らの体に力が蘇るのを感じていた。

(この光線が俺にエネルギーを供給してくれているのか?)

インパルスの額にビームが吸い込まれていく。そして照射が終わった時、そこには醒めるような蒼を取り戻したインパルスがいた。







─ミネルバ─



「やったあああ!!」

「すごい!」

喜びのあまり席を立つクルー達。デュランダルはそれを満足げに眺めている。

「フ・・・Nプロジェクト・・・忘れ去られたこの力がようやく日の目を見たということかな・・・少々、遅すぎたが・・・」

しかし、クルー達の喜びはメイリンの叫びで消え去った。

「たっ・・・大変です!ダランビアが融合して・・・!?」

モニターに映し出されたのは、合体し、更に巨大化したダランビアだった。







─ミネルバ付近─



(まずい!)

ネオダランビアを攻撃しようとするインパルス。しかし後方からのビームに行く手を阻まれた。

紫色の機体、エグザスだ。ガンバレルも全て復活している。

「こんどこそ止めをさしてやろうか、子猫ちゃん!」

四方にガンバレルを散らせ、ウルトラマンを包囲する。アーモリーワンと同じ戦法だ。

「フッ、これでおわ・・・・・・!?」

余裕の笑みでトリガーに伸ばした指が止まる。瞬きした瞬間。目の前から、ウルトラマンが消えていた。

「なに・・・っ!?」

上を見上げるとそこではインパルスがウルトラスラッシュの構えを取っていた。

「しま」

「デュアアッ!」

五連射。両腕から発射された小さな光弾はガンバレルを全て撃破した。

「むうっ!」

必死で避けるエグザスだが、次の瞬間青い腕がリニアガンの砲身を掴まれていた。

「ハアッ!」

近くのデブリに向かって振り投げる。しかし相手もさるもの、体勢を立て直すとすぐにデブリの中に隠れた。

「くそ、あの青いタイプだとスピードが上がるのか!・・・だが、あの土くれには通じんぞ」

ガンバレルを破壊されては反撃もままならない。エグザスはデブリに紛れたまま宙域を離脱した。







─艦外─



「ちょっと!合体するなんて聞いてないわよ!」

「まずいな・・・バリヤーが更に強力になっている。俺達の武装では倒すのは不可能だ!」

冷静だが、それ故に絶望的な分析結果をレイが口にする。

「ガアアッ!!」

二足歩行となり、完全に怪獣の風貌となったネオダランビアが、吼え猛りながら熱線を吐き出す。

「くっ!」

回避に徹するレイたち。敵わないにしても今退いては艦がターゲットにされてしまうのだ。

「きっやあ!」

機動性に欠けるルナマリアのイーグルが直撃を受け、煙を吹く。

「ルナマリア!」

きりもみ回転しながらルナ機の向かう先には、巨大なデブリがあった。

「!!」

ズン、と機体が一瞬揺れた。もう駄目だと思うルナだが、いつまで経っても機体が爆発する気配はない。恐る恐る周りを見渡すと、そこには

「ウルトラ・・マン」

青い巨人がルナのイーグルを見下ろしていた。

「あ・・・・・・」

言葉も発せられないルナを尻目に、ウルトラマンはイーグルGをおもむろにミネルバへ向けて飛ばした。

すぐさまハッチが開きレーザーワイヤーがイーグルを捕らえる。それを見届けると、ウルトラマンはネオダランビアと対峙した。

「グウウガアアア!」

ネオダランビアが口を開き、熱線を吐き散らす。それを避けると同時にフォールディングレイザーを撃つインパルス。

しかしそのヤジリ型の光弾は亜空間バリヤーに止められるどころか、ウルトラマンに向かって跳ね返ってきた。

「ハッ!・・・・・グウァ!」

ウルトラバリヤーでガードするが、そこに連続して熱線を打ち込まれ吹き飛ばされる。

(なんてやつだ・・・ならっ!)

腕を十字に組み光線を発射する。キャオスの攻撃を相殺したあの光線だ。

「グオオーッ!!」

青白い光線は亜空間バリヤーを貫き、ネオダランビアの体に穴を開けた。

「やったか・・・なに!?」

勝利を確信するインパルスとレイ。その目の前でネオダランビアは再び岩石を吸収すると、完全に復元した。

(そ、そんなあ・・・)

愕然とするシン。そこへ容赦なく熱線が吐きつけられる。すかさずバリヤでガードするも、エネルギーは急速に失われていく。

(く、くそう・・・折角、折角復活できたのに・・・もっと強い力があれば・・・こんな奴木っ端微塵にできる力があれば・・・!)

「デュワアッ!」

バリヤが破れた。次の瞬間。インパルスは高く飛び上がると額に力を集中し始めた。辺りに光が満ちていく・・・

「なんだ・・・?」

見守るレイ。しかし怪獣はそんなことはお構い無しだ。隙ありとばかり熱線で追い討ちをかける。

「・・・ハッ!」

しかしウルトラマンはそれを、右腕一本でなんなく受け止め、更に自らのエネルギーにして打ち出した。

「ギャオオッ!?」

亜空間バリヤーで防ぐも、押されてしまう。悲鳴のようなものを上げつつネオダランビアは近くの岩石に衝突した。

「!」

驚いてウルトラマンの方を見やるレイ。そこには、深緑を思わせる体色のインパルスが構えていた。

「グオーッ!」

「ウルトラメタモルフォーゼ!」

怒りの咆哮をあげ、飛び上がろうとするネオダランビア。それを見たインパルスは、右手に光の槍を作り出した。

「〜〜、ヘアッ!」

大きく振りかぶり投擲する。光の槍は猛スピードで空間を飛び、一条の光となってネオダランビアを貫いた。

「ガッ・・・!!」

悲鳴すらあげられないネオダランビア。その間にウルトラマンは胸の周辺に光を集束させ、二つの光球を作り出した。

「デヤアアーーッ!!!」

そしてそれをパンチの要領で同時に撃ち出す。二つの光は途中で一つの大きな光となり、ネオダランビアを飲み込んだ。

「・・・!!・・・・・・!」

光の中で分子レベルにまで分解されていく。数秒後、光の消えた後には、ネオダランビアは破片すら残さず消滅していた。

「・・・ジュワッ!」

満足げに頷くと、飛び立つインパルス。その姿は一瞬で星の輝きの中に消えていった・・・







─ミネルバ─



「勝ったのか・・・」

ディレクションルームに入ってきたアスランが、呆然と呟いた。

「ああ・・・物凄い奴だよ、あのウルトラマンは」

カガリもあまりの凄まじさに何と言えばいいのかわからないようだ。と、その時メイリンが叫んだ。

「艦長っ!」

「どうした!まさかまた・・・」

嫌な空気が艦内に流れる。しかしメイリンの口から出た言葉は全員の予想とはまったく別のものだった。

「シン隊員が早く助けに来てくれと・・・」

「・・・・・・はあ〜・・・レイ、シンの救助、お願いね」

盛大な溜息をつくタリア艦長とクルー達。

しかしこの戦いは、これから始まる新たな時代の幕開けに過ぎなかったのである・・・