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ルナマリア◆yb4dHGjFao 07

Last-modified: 2017-02-22 (水) 02:57:06

ルナマリアよ、永遠に_第7話
 
 
遂に対ラクス・クライン最終作戦が決行される。ミーティングルームにも独特の緊張感が漂っている。
重い空気の中、アスラン艦長が口を開いた。
「エターナルに突撃隊を送り込み、内部から機関部を破壊、一気にラクスを抹殺する!」
はぁ!?今なんて言いやがりました?この凸助は?
「突入に際してはミネルバのコアスプレンダー用カタパルトを改造した200cm砲で……」
「ちょ、ちょっと艦長!?そんな危険な役割を誰にやらせるって言うんですか!?」
あれ?なんか皆がこっちを見てる気がする……
「ルナマリア、君以外に誰がいるんだい?」
「な、何で私なんですか!?」
「そりゃ多少撃たれても死にそうにないし。」
シン、アンタ私をそんな目で見てたの……
「あなたなら……大丈夫」
ティファ、もうちょっと具体的にお願い……
「骨は拾ってやるからな!」
ハイネ、それ励ましてない。
「お姉ちゃんの適職は陸戦部隊だもん!大丈夫だよ!」
メイリン……
「決行は3日後の1800時、では「ムリ!ムリです!絶対ムリ!」ん」
「嫌なのか?じゃあ俺がやってやるよ。」
「腰抜けに用は無い!俺がやる!」
「ここは私が!」
「ステラが行く。」
「俺が!」「僕が!」「私が!」
皆どうかしてるんじゃないの!?こんな無茶な作戦、成功するワケないじゃない!
「いいの?お姉ちゃん?これを成功させたら英雄だよ?」
英雄…主役…ヒロイン!?
「そ、そんなに言うんだったらやっぱり私が……」
「「「「「「「「「「どうぞ、どうぞ!」」」」」」」」」」

……もしかして私、嵌められた?
 
 
残り2日
 
「何?これ?」
銃弾を巨大にしたような物体が置いてある。底面の直径は2mはあるだろうか?
「何って……お前が乗る揚陸艇じゃないか。」
「ヨウラン……正気?」
「コイツにお前を乗せて特製200cm砲でエターナルにぶち込む!その名も弾丸エ…へぶぉっ!」
「馬鹿なこと言わないでよ!私を殺す気!?」
「んな事言ったって俺らは指示通りに作っただけだぜ?文句は上の人に言ってくれ。」
「上の人って……あ、丁度いいところにイアン副長!」
なんでヤタガラスの副長がミネルバの、しかも格納庫なんかにいるんだろ?ま、そんなの些細な事よね?
「イアンふくちょ…「大砲!」…大砲?」
「大砲…それは兵器の歴史そのもの!古来より優れた大砲が戦の勝敗を左右してきたのだ!」
コノヒトハダレデスカ?ハイ、イアンフクチョウデス。
「イアン副長!こんな所にいたんですね!?さ、艦長会議に戻りますよ!」
エロゲ魔人があらわれた。
「は〜な〜せ〜!私は大砲を撃〜つ〜ん〜だぁぁぁぁぁぁぁぁ」
エロゲ魔人は去っていった。
「部隊唯一の常識人だと思ってたのに……」

私の呟きは格納庫の喧騒にかき消され、誰にも伝わる事はなかった。
 
 

決行前日
 
準備は恐ろしく順調だ。まるで何日も前から決行が決まっていたかのように。
「ルナマリア、議長がお呼びだ。直接の激励だとさ。やるじゃないか。」
ハイネさん?ちっとも嬉しくないのはなぜでしょうか?

病室に入る。ベッドで身を起こした議長からは圧倒的なまでの威圧感が感じられた。
……何故かベッドサイドで制服を直している赤い顔のタリア艦長は見なかったことにしておこう。
『やあ、ルナマリア。よくぞこの作戦を引き受けてくれたね。』
目の前のモニターに文字が映し出された。
『この作戦が成功すれば敵は私の偽者のみになる。戦争の早期終結の為、頑張って欲しい。』
「はっ!私の命に代えても成功させて見せます!」
なんだかんだで期待されてるってのはいい気分ね。
『ところで君はサーカスは好きかい?』
「サーカスですか?昔家族で観に行った事はありますが、特別好きという事はありません。」
『私はこの体になってからよくTVで見ているのだがね。面白いものだよ。』
満足に動かない体に絶望し、華麗なサーカス団員達に憧れているのだろうか。
『特にこの人間大砲という芸が面白いと思うのだ。』
人間大砲……?どっかで聞いたような?
『明日は 期 待 しているよ。』

首謀者は議長だったようだ。
 
 

いよいよ当日
 
「装備の最終確認するぞ?まずは特製ノーマルスーツ。」
「ヘルメットに付いてる角はなんなのよ?」
「以前ガロードが使ったビームナイフを改造した、AHOGEサーベルだ。使い方は知ってるよな?」
「背中のデカブツは?」
「1/10スケールのガナーウィザードとクラウダの装甲で作ったシールドだ。」
「エネルギーはどうすんのよ?」
「バックパックにMS用バッテリーが仕込んである。無茶な使い方しなきゃ大丈夫だろ。」
準備は万端、もはや私が飛ぶばかり……
「次は私が揚陸艇の説明をするね?」
「メイリン、止めてくれないの……?」
「結論から言っちゃえばお姉ちゃんは何もしなくていいの。ただ、そこの赤地にドクロのボタンは押さないでね?」
「こんな怪しいボタン、わざわざ押すわけないじゃない……」
「お姉ちゃん、アスランさんを苦しめたラクス・クラインだけは必ず殺って(とって)きてね?」
「そんな事言ったって、またミーアって影武者かもしれないじゃない?」
「…それはそれで敵(ライバル)が減るから好都合よ。」
「え?なんか言った?」
「ううん!頑張ってね!お姉ちゃん!」
 
最近メイリンが怖い気がする…気のせいだよね?
 
 
「オーブ艦隊を確認!砲撃可能距離までおよそ5分!」
「あの牛女の事です。ミネルバを見れば、まず間違いなく突出してくるでしょう。」
「そうなるとエターナルもカバーに来ざるを得ない。突入のチャンスが生まれるわけだ。」
「さしずめ赤い布を見た闘牛のようなものでしょうか?」
「イアン副長、それは闘牛に失礼だわ。乳牛で十分よ。」
「艦長、それは乳牛に失礼です。」
「あらアーサー、貴方も言う様になったわね。」
何?何なの?ブリッジの和みムードは?私が狭っ苦しい揚陸艇でず〜っと待機してるってのに!
「さて、冗談はこの位にして…コンディションレッド発令!タンホイザー起動!目標敵艦隊の中央!」
「イアン副長、後はお願いします。」
「ローエングリン起動!タンホイザーに合わせて発射!その後MS隊発進を!」
「MS隊!俺達の仕事は敵MSの足止めだ!前に出すぎるなよ!」
「「「「「おー!」」」」」
さすが歴戦の部隊。出撃準備が速い速い。こんなくだらない作戦でも速い速い……
「艦隊の速度低下!アークエンジェル及びエターナルが突出して来ます!」
「200cm砲発射準備!まずは牽制で一発、誤差修正後、揚陸艇を撃ち込む!」
「了解!200cm砲発射!」

『お姉ちゃん、いよいよだね?』
メイリンから通信が入る。いつもの明るい声が死刑宣告の様に聞こえる。
『大丈夫!お姉ちゃんならやれるよ!自信を持って!』
やはり家族の絆は大切なのね。なら姉として妹の期待に答えて見せるわ!
「ありがとうメイリ…『よし、本命を叩き込みなさい!』『了解!』ンンンンンーーーーー!!」
一言で言うなら物凄いG。捻って言うなら私が今まで無駄撃ちしてきた弾丸の気持ちが理解できたという感じ。
「的に当てられずに無駄にした弾丸の皆さんごめんなさい!謝るからと〜め〜て〜!!」
 
作戦後、メイリンが大砲と銃の違いを説明してくれたけど、よく分からなかったのは秘密だ。
 
 
キラ・ヤマトは焦っていた。敵の動きがいつもと違う。攻撃が当たらないのだ。
いや、正しく言えば、攻撃自体は当たっている……目の前のアカツキに。
(なんで突っ込んでこないんだ?)
ビームライフルを持っていない所を見るに、以前見た大型ビームサーベルを装備しているようだ。
にも関わらず、中間距離を保って仕掛けてこない。MSをセンスだけで操縦しているキラでも疑問に思うほどだ。
常に正面に回り、レールガンを回避しつつビームを跳ね返してくる。当然ドラグーンも意味が無い。
こちらから距離を詰めようとすれば、背後のインパルスがいつもと違って見事な射撃で牽制して来る。
反転してインパルスを攻撃しようとすれば、背後からアカツキが突進してくる。
(ドラグーンが後方に使えないのを知っているの?)
ドラグーンは見える範囲でしか包囲射撃が出来ない。後方にはカンで撃つしかないのだ。
一度、後方を攻撃してみたが、アカツキのドラグーンのようなもので防御された。
完全に手詰まりだ。ドム3機はストライクにあしらわれている。シャギアとロアビィはDXと青い戦闘機に苦戦している。
後方の艦隊もデュエルとバスターに足止めされ、クラウダ隊もアスランに押され気味だ。
「このままじゃ…なんだ?」
アークエンジェルと交戦中のミネルバからエターナルへ向けて何かが打ち出された。直衛のクラウダが爆散してようやくわかった。
「砲弾!?あんなのがブリッジに当たったら……」
ラクスが死ぬ→僕は新しい恋に生きる→みんなハッピー?
(いいかもしれない……)
なんて考えてる内に2発目が発射された。心なしかさっきより遅いような……
「キラ、エターナルを 守 っ て ください。」
これが「お願い」に見える人はラクスを理解していない。これは「絶対の命令」なのだ。とりあえずドラグーンを飛ばしとこう。
 
 
「ドラグーンがお姉ちゃんを狙ってる?さすがにビームで撃たれたら死んじゃいそうだし…ステラ、お願い。」
『うぇい!「き〜ら〜の〜う〜わ〜き〜も〜の〜」』
同時にブリッジにフレイ・アルスターのホログラムを出現させる。
『フ、フレイ!?』
「よし、ドラグーンの狙いがそれた!後はお姉ちゃん次第だね!」
『フレーイ!違うんだ!浮気じゃないんだ!あれはラクスがムリヤリ……』
「同じような罠に引っかかって、同じような言い訳するのは親友だからなのかな?」
「類はホモを呼ぶと言いますからね。」
「アーサー、微妙に違うわよ?」
ほんのり死にかけた私を気にもしてくれないブリッジの冷たさに涙が出そうだった。
 
『あ!』
「どうしたの!?」
『ごめん、お姉ちゃん。コース計算間違ったっぽい。』
「はぁ!?」
『仕方ない、お姉ちゃん、赤地にドクロのボタンを押して!』
「え?押すなって言ってたのに…まあいいや。」
ボタンを押した途端に揚陸艇が真っ二つになった。ええ、宇宙空間でなかったら「パカッ!」っと音が聞こえそうな位見事に。
「ちょ、ちょっと!どうなってんの!?」
『後は姿勢制御バーニアで頑張って!大丈夫!お姉ちゃんなら出来るよ!』
「メイリン……」
こうなったらヤケクソよ!なんとしてもあの悪趣味戦艦に辿り着いてやる!
 
 
「砲弾が分解!…おや?」
「どうしたんだい、ダコスタ君?」
「あ、赤いノーマルスーツが…通常の3.14倍のスピードで接近してきます!」
「何故そんな半端な数字なんだ?…って、モビルスーツじゃなくて、ノーマルスーツ!?」
「モニターに出します!」
「本当にノーマルスーツだ…じゃなくて!迎撃!撃ち落せ!」
「バルトフェルド艦長。」
「なんです?」
「3.14倍など…およそ三倍でよいのではありませんか?」
「は、はあ…(ゆとり教育と言う奴か?)」
「アンノウン、ライフルらしきものを構えています!」
「落ち着け!人間サイズの武器が戦艦に通用するわけ…なぁぁぁぁ!?」
「中央上部外壁に損傷!そこからアンノウンが艦内に侵入しましたぁ!」
「くっ!砂漠の虎相手に白兵戦を挑む気か?面白い!」

そんなこんなで私は潜入?に成功した。

「ここは居住ブロック?機関部は後方の下側だったわね。」
通路には当然隔壁が降りている。
「前に隔壁にはひどい目に合わされたからなぁ……」
今回はヘルメットがあるからガスは効かない。直接攻撃に来るだろう。
「隔壁を全部破壊するほどのエネルギーも無さそうだし……仕方ないか。」
オルトロスを背中に戻し、エネルギーをヘルメットに回し始めた……

「捕獲に向かった部隊からの映像が来ました。モニターに出します。」
「…?いないじゃないか?」
「おそらく床に空けた穴から逃げたのでは?」
「…何者だ?アイツ?とにかく追わせろ!逃がすな!」

「ひた〜いに、つけ〜てる、マークはアホ毛〜♪」
恐らくこのフロアが機関部のあるフロアだろう。
「じま〜んの、ビームで、あ〜なを掘〜る〜♪」
追っ手を撹乱するため、進行方向以外にも穴を開けておく。
「ザフトの国からせ〜いぎのために♪」
エターナルの構造はメイリンに暗記させられている。恐らく後一回で機関室の前に出るはずだ。
「き〜たぞ、われら〜の、ルナ〜マリア〜♪っと、あれ?」
機関室の扉じゃない?どうやら1フロア降りすぎたようだ。
「なになに?『A.B.C研究所』ですって!?こいつら核兵器作ってんの!?」
確かに数で劣る方が勝つ為には有効かもしれないけど、人道に外れた真似をして来るとは!
「これは絶対に阻止しなくてわ!突入!」

「目標を発見しました!」
「どこだ?」
「アンドリュー・バルトフェルド・コーヒー研究所の監視カメラに映っています!」
「なにぃ!?」

棚には容器に入った黒い粉(火薬か?)、様々なサイズのフラスコやメスシリンダーが並んでいる。
机の上にはメスやピンセット、秤が置いてあり、正に悪の研究所と言ったオーラを醸し出している。
「極めつけは、アレよね……」
机の真ん中に鎮座ましましている、鉄製の義手。
「人体改造までしていたとは…徹底的に破壊する必要がありそうね!」
丁度ここには機関部を吹き飛ばす為の時限爆弾がある。
「この部屋の真上が機関室なのは間違いなさそうね…よし!」
天井にAHOGEで穴を開ける。後は部屋に仕掛けた爆弾を爆発させれば、機関部もろとも研究所は壊滅するはずだ。
 
 
「放せ!放すんだ、ダコスタ君!」
「敵はビーム砲で武装してるんです!危険すぎます!第一今から行っても間に合いませんよ!」
「僕が死ぬ思いでアフリカから持ち帰った豆が!買ったばかりのメスシリンダー(5本セット)がぁぁぁぁ!」
「隊長!落ち着いてください!」
直後、エターナルを振動が襲った。エンジン出力が0を示し、ライフシステムが予備に切り替わる。
「機関部に壊滅的な被害を受けました!自力航行不能!」
『こちら追撃隊。A.B.C研究所と機関部が壊滅しています。侵入者の姿は確認できません。』
「……探せ。」
『え?』
「なんとしてでも探し出して、僕の前に連れて来い!」
『りょ、了解!』

「まだか!?まだ見つからないのか!?」
「お、落ち着いてください、隊長……」
自分で探しに行こうとするバルトフェルドを食い止めるだけでダコスタ君は疲れ果てていた。
なぜ動けないエターナルを放棄しないのか?格納庫へ向かう際に、艦後方にいる侵入者と鉢合わせる可能性があるからだ。
侵入者が次に狙ってくるとすればラクス。ブリッジにいればルートが特定できる為、途中で捕獲できると考えた。
「しかし、これだけ探しても見つからないとなると、機関室外壁に開いていた穴から外に吸い出されたのかもしれませんね。」
「いや、奴は必ず近くにいる!僕の前に現れる!」
「隊長の気持ちもわかりますが、いくらなんでも……」
その時ダコスタ君は見た。ブリッジのガラス越し、漆黒の宇宙を背景にビーム砲を構える赤い戦士を。
「たいちょ「見つけたぞ!赤いのぉ!」うわぁ!ブリッジでマシンガンは止めて下さい!」
バルトフェルドが義手のマシンガンで窓を撃ち始める。いつブリッジの気密が破れるか分からない。
「そ、総員退艦!脱出せよ!ラクス様、急いで格納庫へ!」
「え?バルトフェルド艦長はどうなさいますの?」
「隊長!脱出「これは特注のフラスコの分!これは銀製ピンセットの分だぁぁぁぁ!!」…ほっときましょう。」
いつの間にかノーマルスーツ着てるし…と、心の中で付け加える。
ダコスタ君がラクスを引きずるようにブリッジを脱出する直前、赤い奴がビームの発射体勢に入るのが見えたのだった……
 
 
「くっ!逃げられた!」
まさかブリッジで発砲する奴がいるとは。動揺した隙に逃げられてしまった。
「こうなったらシャトルで出てきた所を撃つしかないわね。」
残りエネルギーは2発分って所か。ラクスの乗ったシャトルをしっかり見極めなくては……
「シャトルが3隻、どれが…って、ハァ!?」
一際目立つドピンクのシャトル。側面にはデカデカと金のカズノコがデザインされている。
「こ、これ?このいかにも撃って下さいってシャトルなの?」
と、とにかくエネルギーをチャージする。外したら次を溜めている時間は無い。絶対に当てる!
「いっけぇぇぇぇ!!」
フルチャージで放たれたビームは一直線にシャトルを 外 れ て 飛んでいった。
「なんで!?いくら普段ヘタでも、こう言う場合は当たるもんでしょ!?」
人生の無常を感じている間に遠ざかるシャトルを、横合いから飛んできたビームが貫いた……

「ま、まあ作戦目的は果たしたんだし、今日の所はこれ位で勘弁してやるわ!」
ま、負け惜しみじゃないわよ!?私は軍人なんだから、作戦が第一なのよ!負け惜しみじゃないんだからね!!
『赤い奴!見つけたぞ!』
何でザフトの通信チャンネル?って、悪趣味な虎縞のノーマルスーツが突っ込んでくる!?
「何よ!もうラクスは死んだ!この戦闘は終わったのよ!」
『終わってなどいない!僕の夢を壊した貴様が生きている限り!』
「夢ですって!?まさかあのA.B.C研究所とやらの事?」
『そうだ!数多の(豆の)犠牲の上に、真の理想(の味)を作り出すのだ!』
「(人の)犠牲の上に成り立つ理想なんて、間違ってるわ!」
『貴様が言うか!キリマンを!モカを!ブルマンを殺した貴様が言うかぁ!!』
言うなり突き出してきた左手のドリルでケルベロスを破壊された。
「くっ!なんの!」
サーベルでドリルを切り落とし、蹴りで突き放す。
『まだだ!僕はまだ負けていない!』
目の錯覚だろうか?虎縞の額辺りでコーヒー豆が弾けた様に見えた。
『貴様だけでも!』
懐に入られて、サーベルをもぎ取られた。これでこっちも丸腰だ。
 
 
同時刻、ミネルバ
 
「ステラのDインパルスがシャトルを撃墜しました!」
「おお!」「さすがだな!」「やはりどっかのアホ毛とは違うな!」『どう言う意味よ!?』
歓声に包まれるミネルバブリッジ。タリアは冷静に次の指示を出す。
「オーブ艦隊に降伏勧告を。ルナマリアを回収してあげて。フリーダムはステラに任せます。」
『うぇい。え〜と、『キラ、浮気した事は許してあげる。だから武装解除して投降して?』』
『ゆ、許してくれるの、フレイ?わかった武装解除する。』
「オーブ軍、動きを止めました。」
「よし。そのまま武装解除を…」
『その方の言葉に惑わされてはなりません。』
「「「「「ええ!?」」」」」
全周波数帯でラクス・クラインの声が響き渡った……

オーブ艦隊の中から悪趣味なピンク色の戦艦がゆっくりと姿を現す。それはたった今撃沈した筈のエターナルだった。
「バカな!?何故エターナルが!?」
「まだそこに残骸が残ってるんですよ!?ありえない!」
『この船はエターナルの同型艦。私の思想に賛同して下さった方からの贈り物です』
「どうやらザクのウィザード、グフのバリエーション機、ミネルバの開発予算が流用されて建造されたようです。」
「つまり、プラント市民の血税が注ぎ込まれている、と?」
『オーブ軍の皆さん。我々はまだ負けたわけではありません。ですが、今は撤退致しましょう。』
『ラ、ラクス…ぶ、無事だったんだね?』
『ええ、バルトフェルド艦長を回収して、早く戻って来て下さい。』
『え?そ、それは…』
『も ど っ て き て く だ さ い 。』
『ハ、ハイ……』
『ではタカマガハラの皆様、ごきげんよう。』
「追撃しますか?」
「現在の戦力じゃムリね。こちらも撤退するわよ!」

『バルトフェルドさん、撤退します!』
突然乱入したフリーダムが虎縞を鷲掴みにしながら言う。
『コイツを!コイツを倒すまでは!』
『やめてよね。早く帰らないと僕がラクスに怒られちゃうじゃない?』
『離せ!は〜な〜せ〜!!』
握ったまま帰っていった。まあ、悪の科学者があの程度で死ぬとは思えないが。
「私も帰ろ…何かすっごく疲れたわ……」
 
 
結局、今回の戦いは何の意味も無かった。エターナルがエターナル2(仮)に入れ替わっただけだ。
「つまり、私が死ぬ思いで頑張った事はただの骨折り損のくたびれもうけと?」
「「「「「まあ、仕方ないんじゃない?ルナ(マリア、お姉ちゃん)だし。」」」」」
「誰か私に優しくしてよ……」
 
おまけ
「なあ、なんで『ルナマリアよ、永遠に』なんてタイトルだったんだ?」
「たぶん『ルナマリアよ、永遠に不幸だねw』の略だろ。」
「いやいや『ルナマリアよ、永遠に突入せよ!』じゃないか?」
「『ルナマリアよ、永遠に空回り』だと思う…」
「あんた達って人達は〜!!」
 
おまけ2
「『ルナマリアよ、永遠に呪ってやる!』に決まってるだろうが!」
「た、隊長、ブリッジでビームサーベル振り回すのは止めて下さい!」

おしまい