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ルナマリア◆yb4dHGjFao 17

Last-modified: 2017-02-22 (水) 03:20:51

ブルーノさんは如何にしてGに耐えたか
 
 
仮説その1

「サブシートとは言え、素人がMSに乗るなんて無理だと……」
「心配いらん!こんな事もあろうかと、鍛えに鍛えたこの肉体(からだ)!」
 言うなり筋肉が盛り上がり、服が破れて行く…

それは肉体と言うにはあまりにも大きすぎた。大きく、分厚く、重く、そして大雑把過ぎた。それはまさに肉塊だった。
 
仮説その2

「アカツキにはリニアシートとか無いし…って、浮いてる〜!?」
「ヨガの力を持ってすれば容易い事だ。」

実は飛行可能である。
 
仮説その3

「やっぱり素人には無理「バカモノ!」な、なんです?」
「試しもせずに諦めるとは何事だ!諦めたらそこで試合終了だろうが!気合が足りん!根性が足りん!熱血が足り〜ん!!」

単純に根性で。
 
 
最強の敵
 
その日、ヤタガラス会議室には、南の島へ出張中のジャミルを除く主要クルーが集まっていた。
…ジャミルに置いて行かれたサラが壁に向かって三角座りしているが、見なかった事にしよう。
「皆に集まってもらったのは他でもない。」
 ユウナが真剣な表情で切り出す。
「お金が無い。」
 約半数が椅子から滑り落ちた。
「なんと言っても収入が無い。ジャミルキャプテンのジャンク屋と、セイラン家の資産を運用するだけじゃ、どうにもならない。」
「と、言うわけで、皆なんか意見は無いかい?」

「経費削減とかでなんとかなりませんか?余分なパーツを売ってしまうとか。」
 アスランが切り出した。
「それはもう試したよ。この間なんかミネルバの第二次装甲板をこっそり売っちゃった位だしね。」
「「「「「「「「ハァ!?」」」」」」」」」」
「デュランダル議長の許可はもらっているよ?」
 ミネルバクルーが一斉に議長の方を向いた。
『古来より言うではないか。当らなければどうという事はない、と。』
「それはそうですが、戦艦はさすがに……」
『以前ヤタガラスの方も売ってしまったしな。ミネルバだけというわけではない。』
「「「「「「「おーい!?」」」」」」」
 自分達の命が結構崖っぷちだったのを知り、衝撃を受ける一同。
「削るとしたら艦長の育毛剤くら「ダメです!NOです!CAN NOTです!」…やっぱり経費削減は無理だね。」

「こうなったら非常手段よ!」
 アホ毛が立ち上がった。
「ネット通販で下着を売るのよ!」
「…確かにお金にはなりそうだけど、人として大切なモノを無くしていないか?」
「非常事態です!ついでにそこのオペ子の写真でも付けてやれば完璧です!」
「何を言い出すかと思えば…私は貴女と違って露出の趣味は無いのです。あなたが売ればよいでしょう?」
「わ、私だって無いわよ!」
「もっとも、貴女のオコチャマ下着に買い手が付くとは思えませんがw」
「な、なんですって!?この鉄兜頭!」
「時々くまちゃんパンツを履いてるアホ毛の分際で、私に喧嘩を売りますか。」
「な、なぜそれを!」
 ヒートアップする二人の間にタリアが割って入った。
「二人とも落ち着きなさい。いざとなったら私がなんとかするから……」
『いや、タリアのオバチャン下着を買ってくれる奇特な人間などいないだろう。』
 空気が凍った。アホ毛と鉄兜の言い争いさえも停止し、全ての音が消え去った。痛いほどの静寂の中、破壊神が降臨する。
「うふふ、ギル〜?ちょっと外の空気を吸いに行きましょうか?」
『うん、落ち着きたまえタリア。人類皆兄弟、話し合いこそがプロトカルチャーの文化で……』
 パニックを起こしている議長を乗せて、車椅子は廊下に到達した。
「ねえギル、0.01秒の世界を味わってみたくない?キーーーーーン!!」
 あっという間に見えなくなる。議長が喋る事が出来たなら、見事な悲鳴が聞こえたに違いない。

数分後、タリアが会議室に戻ってきた。右手には車椅子のハンドルらしきもの、左手には議長らしきものを掴んで戻ってきた。
「さあ、会議を続けましょうか。あら、みんなどうしたの?」
 議長らしきものを、部屋の隅のサラの隣に放置して、きれいな笑顔で問いかけるタリアだった……
「へへっ!ここは俺の出番だな!」
ガロードが立ち上がった。
「2日後には金作って帰ってくるぜ!」
 飛び出して行くガロードに嫌なデジャヴを感じるフリーデンクルーだった。

「ガンダム売るよ!」
 まるでバナナでも売るかのような威勢のよい掛け声に、周囲の視線が集まる。
「今回は新品同様に整備したガンダムエアマスターの紹介だ!」
「…わぁ、すごーい。」「俺のエアマスターがぁぁぁぁぁぁ!!」
 やたら棒読みな少女の声と、悲しい雄たけびが合いの手を入れる。
「最高速度なら誰にも負けない!さらに魔改造で弱点の火力も克服だ!」
「…わぁ、すごーい。」「俺のエアマスターもがっ!!」
 金髪の女性が雄たけびの発生源を押さえ込んでいる。 
「さらに今回は、豊胸エクササイズビデオ『マリューズ・ブート・キャンプ』も付けてやる!」
「……」「もががもががぐがーがぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 棒読み少女の視線がビデオに釘付けになっている。
「さあ、オークション開始だ!」

「1万!」
「おいおい片目のオッサン、足元見すぎなんじゃないの?」
「3万5千!」
「お、眼帯のねーちゃんなかなかやるね!他にいないか?」
 その時、会場の隅でフードをすっぽり被った人物が手を挙げた。
「1億ですわ♪」
「「「「「「「い、1億〜!?」」」」」」」
 一気に何倍になったのか、考えるのも馬鹿らしくなる程の吊り上げで、オークションは終了した。

「タコスケさん、お支払いを。ふふふ…今回こそは……」
 後ろに控えていた人物が支払いを行っている間、フードの人物はビデオを手に怪しいオーラを放っていた。
「ところで、この機体使えますの?」
「う〜ん、囮くらいにはなんとか……」
「なら解体してジャンク屋にでも売ってしまって下さいな♪」
「了解しました!」
「俺のエアマスターがぁぁぁぁぁぁ!!」
 まだ混乱している会場に、一際大きな雄たけびが響き渡った……

かくして、最強の敵、貧乏の脅威は去った。我々は決して忘れてはならない。格納庫の隅でのの字を書き続けている革ジャンの事を。
その身をもって部隊を救ったガンダムエサマスター・バーストの事を。
 
おまけ

「なんだ?この大量のパーツ類は?」
「うむ、私のジャンク屋に引き取って欲しいと言って持ち込まれたものでな。MS1機分はありそうだ。」
 
おまけ2

「こ、これは意外と大変ですわね…ですが!私は!今度こそ!あしたのためにワンモアセッ!」