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機動戦士ガンダムSEED  閃光のハサウェイ 第06話

Last-modified: 2007-11-29 (木) 21:05:18

機体チェック完了。発進オールグリーン。
私は自分の機体に息吹を吹き込む。

『ジン・ハイマニューバ』

ジンをベースに宇宙空間での機動力に特化させた高機動型のジンだ。

新型の開発が始まりZGMF-515、通称『シグー』と呼ばれる機体が開発され実戦配備されようとしていたが
諸々の調整でまだ実戦に出せない状態なのだ。

いずれ私の元に回って来るにしても目の前に迫った『グリマルディ戦線』をどうするかだ。

もはやジンでは今の私の反応にはついてこれないのだ。
……忌々しいことだがな。遺伝子に刻まれた「才能」と言う奴なのだろう。

次の戦いでは既に他の機体などでバトル・プルーフ(実践でその性能が実証されていること)済みである
この機体『ジン・ハイマニューバ』に搭乗する事というわけだ。

私は戦艦『マルピーギ』の艦長であるからMSに乗る必要はないのだと強く副官に言われているが無視している。
更に機体を私のパーソナルカラーである白にしておくよう命じておいた。

ギルバートから聞いた謎のMSのパイロット。
初めてジンに乗り、驚嘆すべき実力を私に見せつける――しかも彼は私と同じはずなのだ。彼は従来のコーディネイターではない。
だが、生来のハンデをものともせずジンを手足の如く操るとは……

久しく感じていない高揚感に包まれる。さぁ、我が愛機よ。ゆくぞ!!

「ラウ・ル・クルーゼ、ジン・ハイマニューバ出るぞ!」

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もうじき、ジンの慣性飛行を終了させドックに戻る時間だ。
このMSでは俺の能力(ちから)は発揮できない。
だがこの世界ではまだ”ジン”がMSとして実戦配備されているに過ぎない。
「シグー」という新型が最近ロールアウトされたらしいが――「Ξガンダム」が動かせれば……
今は手元に無い愛機のことを思い出す。無い物ねだりをしても仕方が無い。
後で整備主任と相談するか。

ピー・ピー・ピー

警告音が鳴る。

「ん?ドックからか? 識別確認。発進しただと?」

識別はジン・ハイマニューバ――

ピキィィィィィィィン

何っ――?
脳裏に閃光が奔るイメージ――感じる!

「プレッシャー!? あのジンから?」

白いジン……大型のスラスターを装備している。新型――なのか?

ピ・ピ・ピ・ピ

相手側のジンから通信が入る。

『聞こえるか? 私が君を感じるように、君も私を感じているのだろう?――いくぞ!』

「冗談じゃないっ!」

いきなりなんだ!?
突然急加速してしくる白いジン!

こちらも機体の体勢を立て直す!
本気を出さないと殺られる?!
フットレバーを思い切り踏みしめ、ジンのスラスターを全開にする。

加速しながら白いジンはこちらに向かい突撃銃を放つ。

――何て正確な射撃だ!!
だが、わかる!
相手の射撃の動きのイメージが瞬時に理解できる――かわせる!

「当たりはしない!!」

気合の声を上げ集中力を高める。久々の戦いの気配に気分が高まる。
俺はジンを右上昇させ回避し次の瞬間にこちらも突撃銃を放つ!!

「あたれっ!!」

確実に当たったと思った瞬間――
白いジンは体勢を崩しながらギリギリで射線上から僅かに避ける。

「かわした!?」

嘘だろう? あれを避けたのかよ! 

「チィィっ!!」

急速降下を加えつつ牽制用も交えて機銃を連射する。
だが向こうも急加速し上昇して俺の攻撃をかわす。

「こいつ……強い――これからが地獄だぞ!!」

知らずに口元に壮絶な笑み浮かぶ。瞬時に戦力比較をし戦術を組み立てる。
――機体のスピードがワンランク向こうの方が上――ならば……!!

何度目かの相手の射撃をかわしながら俺は突撃をかける。

ならば、近接戦闘に持込むまで!
コックピットの周りがギシギシいう。
機体に対する負荷で警告アラームがさっきから鳴りっぱなしだ。

「いくぞっ!!」

==========================

ピキィィィィィィィン

「ぬっ! ――なんだこれは……?」

脳裏に閃光が駆け抜けるイメージが湧く。

メインスクリーンには高速で移動するジンが映る。あのように無理に扱えば直ぐにオーバーホールだ。
彼は機体をもどかしく感じているのだろう。思うように動かない。ジンでは駄目だと

先ほどプレッシャーをあのジンから感じた――この感覚は一体何だ……?

ナンセンスだが第六感という奴を私は信じていた。
この感覚のお陰で私は今まで生き残れてきたのだ。

(あの男――『ニュータイプ』といったかな……)

「人類の革新」宇宙に進出した人間の本来の姿。
ニュータイプは互いに離れた場所から互いを感応し合うという……
まさかな?

相手のジンに通信を入れる。

「聞こえるか? 私が君を感じるように、君も私を感じているのだろう?――いくぞ!」

相手の声が聞こえる。若々しく生命力がある声だ。

『冗談じゃないっ!』

私はハイマニューバに装備された新型機銃で充分に狙いをつけた一撃を放つ。

「!……外れた? いや、かわされたのか!」

なんと、ノーマルジンが私の攻撃を回避したのだ。

ピキィィィィィィィン

「ぬうぅっ!!」

瞬間、閃光が脳裏を煌く! 攻撃的プレッシャーだ。
相手のジンが撃つ!こちらの回避行動を読み切ったような鋭い一撃だ。

「当たらんよ!!」

直撃寸前に私はハイマニューバの体勢をわざと崩したのだ。相手の放った弾道が後ろに流れていくのがわかる。
この芸当はハイマニューバだからこそ出来た事だ。通常のジンだったと思うと寒気がする。しかし

今まで感じた事のない感覚に高揚する。感覚が無限に広がっていく。この感じは
感じるぞ! お前を!

プレッシャーに向かって、撃つ、撃つ、撃つ。そして悉く相手に回避される。

「やる!」

お前も私の存在を感知しているのだな。
気づかぬ内に笑みがこぼれる。
強い――

相手のジンが突然、攻勢に転じた! 突撃をかけてくる!

これがジンの動きかと、とうてい思えない不規則な機動で私の連射をかわし、距離を狭めて来る。
瞬時に私に詰め寄る相手のジンは機銃から重斬刀に武装をチェンジする!
相手のジンのモノアイが輝く。
ここで勝負というわけか!――ならば!
こちらも重斬刀に武装をチェンジする。

「力押しなら……負けはしないっ!!」

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