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機動戦士ΞガンダムSEEDDestiny166氏_第07話前編

Last-modified: 2008-10-15 (水) 22:59:54

「爛法璽薀乾鵐喚瓠動きまーす!」
見張り員からの報告が入り、艦長席に座るタリアはミネルバにも出航の命令を発する。
「出航。前進微速」
「了解。両舷前進、微そーく!」
操舵手のマリクが復唱し、ゆっくりとミネルバの巨体が海上を滑り出し始めた。

 

アーモリー・ワンでのセカンドステージMS強奪事件から始まって、連続の戦いで大きく傷付いて来たミネルバの艦体の補修と、また就航後に判明した諸々の細かな不具合の改善とを満足の行くレベルまで徹底的に完了して、
いよいよミネルバは新たな作戦任務に就くべく、カーペンタリア基地を出撃する。

 

議長より命ぜられた新たな任務は、ユーラシア西部方面の友軍の支援。
MS隊の隊長としてフェイスとしてザフトに復帰したアスラン・ザラと、セカンドステージシリーズの最新鋭機を加えて再編なったMS隊に、
更に正式に同盟軍となった反地球連合組織マフティーのMS隊も加えた戦力が出撃して行く。
同方面戦線用へのMSとパイロットの輸送の任務を兼ねた、ボズゴロフ級潜水母艦のニーラゴンゴも随伴していた。

 

出航して行く両艦を、カーペンタリア基地の司令官や兵士達ザフト軍人のみならず、併設の公館の文官達の代表に加えて、
後方支援関係要員達を中心としたマフティーの残留メンバー達も、揃って岸壁から見送っていた。

 

ミネルバに乗り組まないマフティーのメンバー達の内、多くはこの後宇宙――プラント本国へと上がり、政治的な折衝・処理や技術指導を行いながら、この世界の技術力でも調達可能な補給品の検討・研究に入り、
またこのままカーペンタリアにと残留する一部の者は、こちらの基地及びプラント公館の方で、宇宙に上がったメンバーとミネルバとの間の繋ぎ役を務める事になる。

 

残留組の一部とは、このままミネルバが無事に到着が出来れば、もう一つのプラント在地球公館を兼ねるジブラルタル基地にて再会も出来るであろうが、
当然ながら、異世界に揃って来てしまった仲間達が別れると言うのには、一抹の不安めいた感情も抱いてしまうのは無理からぬ事ではあるだろう。

 

ミネルバの艦尾デッキに立つ実戦部隊の面々と、カーペンタリア基地の岸壁上に立つ残留組の面々と、マフティーの同志達は互いの姿が見えなくなるまで手を振り合い、あるいは彼方を見つめ合っていた……。

 
 

カーペンタリア湾を出て、進路を西方へと大きく変針したミネルバとニーラゴンゴは、インド洋の東端でもある多島海域のただ中へと進んで行く。
犖気寮こΝ瓩砲いてはオーストラリア大陸へと向けてこの海域を南下していたのだな……と、見覚えがある様な地形を目にしながらある種の感慨を抱く「マフティー」の面々だった。

 

やがて、カーペンタリア基地の警戒・管制エリア外に達っする辺りに差し掛かった処で、ミネルバに続航するニーラゴンゴが哨戒線となるAWACSディン1機と艦載機数機とを発進させ、前方へと進出させて行く。

 

敵である地球連合軍の一大拠点がある、対スエズの前線基地であるマハムールへの増援用の空戦用MS隊とは別に、この随伴任務の為にニーラゴンゴは2機のAWACSディンも臨時に搭載していたのである。

 

そうしてミネルバとニーラゴンゴからなる艦隊の出航から半日程が経過し、遅番の者達の昼食時間も終わって各課の賑わいもほぼ静まった頃、
突然に両艦の乗員達の耳を叩く警報音が鳴り響いた。

 

『正面方向より接近中のMS隊の機影を発見!地球軍です! その数、およそ30機以上!』
前方哨戒に出ていたAWACSディンからの緊急電に、両艦の中は騒然となった。

 

「熱紋照合……接近中の敵機編隊の機種はウィンダム、機数は30を超過!更に……これは!? うち1機は、カオスです!」
ミネルバの艦橋で索敵担当のバートの緊迫した声が上がる。

 

「あの部隊が出てきたと言うの?」
カオスの名を耳にして、ほとんど脊髄反射気味にそう呟くタリア。
そのカオスを始め、アーモリー・ワンを襲撃して3機のセカンドステージシリーズ機を強奪した、あの爛椒ー・ワン瓩良隊が再び自分達の眼前に現れたと言う事なのか?
強敵であるのは言うまでもないが、30機以上の大編隊での接近と言うのは、明らかに待ち伏せられていたと考えるべきだった。

 

「バート、敵艦の反応は?」
問いかけるタリア。これだけの機数の敵機だ、必ず付近に大規模な母艦群がいる筈だった。
「現在、反応はありません」
再び落ち着きを取り戻した声で報告するバート。

 

敵艦隊がいない?
そんなわけは無いだろうが、現状では発見できていないと言う事は、どこかに隠れていると言う事になる筈だった。

 

「まさか、またミラージュコロイド?」
宇宙でそれで痛い目にあったせいもあるのだろう、そう言うアーサーだが、タリアは言下にその可能性を否定する。
「海上で?ありえないわよ。恐らくこの海域の地形を利用して、分散して島影に身を潜めているんでしょう。手ぐすね引いて待ち伏せていてくれたと言う事ね」

 

タリアの言う通りであった。
カオスと共にネオが直率して正面からミネルバへと向かう編隊こそ前進基地部隊のものだが、
空母艦載部隊の各機は、それぞれに分散し偽装も施してここからはやや離れた海域の小さな島々の影に身を潜めている、各母艦から出撃して来ていたのだった。

 

オーブ沖の海戦の結果を検討したネオの判断で、母艦の喪失を防ぐ事を重視してもおり、小島が点在するこの海域においてならば最悪不時着して回収を待てる場所には困らないと言う事で、
片道切符でも〜と、冗談半分には言えなくもないくらいの「長距離出撃」をネオは艦載MS隊に敢行させており、
通常のMSの作戦行動半径の想定での索敵をしても見つかるものでは無かった。
その意味では、まず初手はネオの作戦勝ちではあった。

 

ともあれ、どこから?は不明なままでも現に敵機は存在して、刻々とこちらに向かって接近して来ているのだ。
「コンディション・レッド発令、ブリッジ遮蔽!ニーラゴンゴへの回線を固定」
タリアは矢継ぎ早に指示を下す。

 

「どうやら、向こうさんは手ぐすねひいて犂新洵瓩僚猗を整えてくれていた様ですね?グラディス艦長」
ブリッジの内側がそのまま丸ごと下降して艦内深奥部へと収容され、ヴァイタルパート内にあるCICとフラットにドッキングした処で、
ハサウェイと共にそちらにいて状況は把握していたイラムがそう言って来た。

 

「カーペンタリアのこんな近くで、これ程の規模の敵軍に遭遇すると言うのは流石に予想外でしたわ」
頷いて言うタリア。

 

更にそこへ、パイロットアラートのアスランからも艦内通信が入って来る。
『グラディス艦長、敵艦ですか?』
モニター越しにそう聞いてくるアスランにタリアは頷いて、現在の状況を説明し始める。

 

『……判りました。私もこの戦闘は不可避であると判断します』
認識した状況から、そう淀みなく判断するアスランに頷いて、タリアはMS隊の発進を促した。

 

「フェイスである貴方が、この場にいる我が軍のMSパイロット中の最上位者よ。ニーラゴンゴ搭載の機体も含めて、MS隊全機の指揮は全て貴方の裁量にお任せするわ」
『了解しました』
そう言って敬礼したアスランはそのまま、モニター越しの視線をハサウェイとイラムにと向ける。

 

その意図する処に気付いて、タリアが二人に対して牾稜Л瓩量笋い鮓にする。
「ハサウェイ総帥とイラム参謀のご見解は?」

 

そう問うのは、彼らマフティーと彼女らザフトとの関係のあり方の為だ。
「私には――いえ、我が軍の誰にも、あなた方への命令権はありません」

 

彼女の言う通り、ミネルバに乗艦して共に戦う事になったとはいえ、マフティーはザフトに編入されたわけでなく、あくまで対等な同盟軍としての立場なのであり、
例えフェイスの彼女であっても、いや、ザフト軍人の誰一人としてマフティー側への指揮命令権は無いのだった。

 

「格」としてならば、マフティー総帥のハサウェイは(ザフト最高司令官としての)デュランダル議長と狷嘘吻瓩噺世事になり、
その実力やMSを運用しての戦略戦術面での先達と言う面ではむしろ逆に、マフティー側にザフトへの指揮命令権を認める事さえ想定されているくらいである。

 

その意味では「圧倒的戦力」を有するが故に、逆にマフティー側には戦力の温存――と言うよりかは隠蔽か――を図ると言う判断もあり得るからだ。
だがマフティー側には、同盟を結んだ以上は友軍にだけ戦わせるなどと言う意志は微塵も無かった。

 

「いえ、我々も出ます。正式に同盟軍として共に戦う、最初の機会だ。ここでザフトにだけ戦わせる様な真似は出来ない」
きっぱりとそう言うハサウェイ。

 

敵機の機数は多く、ましてやミネルバのエースにも匹敵する様な狎腕瓩駆る、強奪部隊の機体となったセカンドステージシリーズ機が混じっているとなれば、
こちらもアスランのセイバーガンダム、それにニーラゴンゴ隊のバビとディンの各1個小隊が加わっているとは言え、機数面では圧倒的に不利なままだ。

 

ましてや明確に待ち伏せされているこの状況。
あるいは自分達の存在が敵地球連合軍の警戒心を刺激し、僅か二隻の母艦からなる小艦隊に振り向けるには過大な敵勢を呼び寄せる事になったのかもしれなかったからだ。
(そしてそれは本当だった)

 

それに、犧8紊了瓩鮃佑┐譴弌▲潺優襯仂莪以外のコーディネーター達に対しても、
ナチュラルと共に戦い、あるいはその指揮下に入ると言う状況への反発を押さえる意味でも、ここでマフティーの実力の程を犲太哭瓩箸靴童せつけておく必要性も有る〜と言う判断もあった。

 

タリアとアスランもそれに頷くが、今回は事前の協議通りザフト側が先鋒を務める事とし、ハサウェイもCICを出てパイロットロッカーへと向かう。

 

ザフト側が先に出るのは、ここが海上で、マフティー側の機体はΞガンダムを除いてサブフライシステムであるベース・ジャバー、ギャルセゾンとの連携を運用の基本としている為に、
まず先にそちらを出すまでメッサーの発艦を待たねばならないからだ。
その点、ザフト側は2機のザク以外は自力で飛行可能な空戦用の/空戦可能な機体が揃っている為、海上航行中に戦闘に突入する場合はザフト側が先に〜と言う取り決めがなされていたのである。

 
 

『セイバーガンダム、アスラン・ザラよりMS隊各機へ』
ザフト側のMS隊の総隊長として、アスランはミネルバ及びニーラゴンゴの各搭載機へと通信を送る。
現状ではまだ犖従譽譽戰覘瓩砲いての話に留まっているのだが、マフティーとの共闘体制成立に伴う変化の一つが、爛ンダム瓩慮鴇里慮饗的付加化だった。

 

『ミネルバ隊、ザク両機は艦上へ。ギャルセゾンの発艦を待て。インパルスガンダム及びニーラゴンゴ隊のバビ、ディン各機は直ちに発進、空中待機。
水中用MS隊は、戦況に応じて母艦戦隊長(ニーラゴンゴ艦長)の判断にて発進せよ』
そう各機への命令を下すアスラン。

 

自身も含め、カーペンタリア滞在中にマフティー側との共同戦闘の訓練を重ねて来た、ミネルバ隊の各機の動きには問題はない筈だった。
ニーラゴンゴ隊の内、ディンと新鋭機バビの各一個小隊(3機編成)は空戦用MSであり、母艦のニーラゴンゴは接敵前に潜行する為、その前に空中待機を行わせ、
逆に水中用MS隊の方は母艦との連携と言う意味でも下手な指図はせずに、餅は餅屋に任せるのが妥当だろう。

 

柄ではないのではないか?
などと、いまいち自分自身に対しては自信を持てない性格のアスランではあるが、自然にそうした的確な判断が下せる辺り、
状況を見ているミネルバのCICや、マフティーの側には充分にその資質と言うものを感じせてはいた。

 

アスランの命令に従ってニーラゴンゴはMS用垂直射出式カタパルトを作動させ、次々と各3機ずつのディンとバビ、そして残っていたもう1機のAWACSディンを空中へと打ち上げると、急速潜行でその巨体を海面下へと没して行く。

 

共同戦闘の訓練はもちろん行ってはおらず、マフティーの戦闘スピードには付いて来られまいこれらの空戦用MS部隊には、
AWACSディンを指揮機に、ギャルセゾンでミネルバの直衛にあたる予定のザク及びメッサー(新人パイロット二人の機体)隊の後方援護にあたらせるつもりだった。

 

「MS隊各機、発進願います」
オペレーター席に座るメイリンの管制に従って、ミネルバ艦載の4機のザフトMSは順次発進シークエンスに入って行く。

 

まずはレイとルナマリアのザクが両舷のカタパルト・ハッチから、射出ではなくバーニア噴射のジャンプで艦上へと飛び上がる。
アスラン自身のセイバーガンダムは右舷カタパルトから射出され、専用の中央カタパルトから発進して各パーツの合体を問題なく完了させ、フォースインパルスガンダムになったシン機と共に、MS形態のままで前線へと迎撃に出て行く。
程なくマフティーの主隊も追い付いてくるだろ。

 

あの強奪部隊が加わっているとなると、……強敵だな。
アーモリー・ワンでの、またユニウス・セブンでの戦いの事を思い返して、気を引き締めるアスラン。
ほどなく前方に、急速に接近しつつある敵地球連合軍のMS隊の姿が見えて来た。

 

『シン、あれだけの数だ。腕と機体性能をあてにし過ぎるな』
隣を飛行するフォースインパルスガンダムの機体の動きからシンの逸る意気を見て取って、アスランはそう通信を送る。

 

『了解ですよ、狢眥広瓠
本当に判っているのかどうか、そう返してくるシンだった。
それでもちゃんと返事を返してくる様にはなっただけでも、ルナマリア達アカデミーからの付き合い組から見れば随分とシンも変わって来てはいるのだったが……。

 

と、敵編隊の中からMA形態を取って飛行していたカオスガンダムが猛然と飛び出して来た。
MA形態でもそのまま保持できる右腕のビームライフル、シールド内蔵の機関砲、両肩の機動兵装ポッド内のビーム砲と言った各種の火器を一斉に放ちながら一直線にセイバーガンダムめがけて突っ込んでくる。

 

それに応じて、散開して戦闘態勢に入るセイバーとインパルスの両ザフトガンダム。
ミネルバと地球連合軍(正規部隊)との交戦の第2ラウンドとなる、インド洋会戦の火蓋が切って落とされた。

 
 

『ネオ!敵MSだ。どうやら偵察機みたいだな……発見された様だぜ?』
センサー系の性能においても量産機のウィンダムに勝るカオスに乗るスティングからの第一報に、ネオは仮面の下の口元を僅かに歪めた。

 

「よし、まずは予定通りだな」
『なんだと?』
ほくそ笑む感情が思わず呟かせた一言を、訝しげに聞き咎めるスティング。
『それでいいんだよ、スティング。俺達は見つかって敵さんの主力をこっちに引きつけるのが役目の部隊なんだからな。そうでなきゃ、歯ごたえのある相手もこっちに来ないって事だぞ?』

 

説明をしながら、同時にスティングの戦意をもかき立てる様にネオは言う。
『はっ、そう言う事かよ!』
納得し、案の定喜色を浮かべた声でスティングは返して来る。
少数ながら腕の立つ連中を揃えた敵艦ミネルバのMS隊に、更に強力な狷罎留膩貝瓩皺辰錣辰討い襪蕕靴い噺世情報に、スティングやアウルは逸り立っていた。

 

その手綱を巧みに引いているネオだったが、それが出来るのは、実は彼らの事を狷散餃瓩箸靴童なすのでは無しに、彼なりに出来る範囲の中で、彼らの事を大事にしているからに他ならなかった……。

 

ともあれその様な狙いもあって、ネオはあえて待避飛行に移ったAWACSディンの事は落とさせずに見逃した。
どのみち母艦が沈めば、落としたのと同じ事でもあったからだが。

 

やがてセンサーがその端に見覚えのある敵艦ミネルバの特徴的な艦影を捉え、そしてそこから発進してこちらへと向かって来る二機のMSの機影を捉えた。

 

「噂の狄訓垉´瓩里でましか?」
ネオはそう呟いた。
片方は見覚えのあるあの白いセカンドステージ機として、もう1機がマフティーとやらのフラッグマシンかと思ったのも無理はない。

 

「いや……違うな」
だが、更に観察を続けてネオは、向かって来る敵機の姿を視認した。

 

スティングのカオスや、馴染みの敵機インパルスと同系統のフォルムを持った赤い機体。
ザフトもまた、自前の新型機を用意していた様だ。

 

「またまた新型機か!? カーペンタリアで? ザフトは凄いねぇ……」
驚き、呆れ、面白いと言う様な感情をない交ぜに、そう呟いたネオに向かって鼻を鳴らすスティング。

 

なら、俺がこの狄祁伸瓩領呂鮓極めてやるよ!
とばかりに、一気にスラスターの推力を上げて友軍編隊を置き去りに突出すると、前方へと指向できるほとんどの火器を一斉に叩きつけながら猛烈な勢いで赤い敵新型機めがけて襲いかかって行く。

 

「おい!スティング……」
そう口にはするネオだったが、確かに編隊を組んでの戦闘は同等の機体に乗った、操縦技量のレベルの高さの近い者同士とやらせるのでなければ、却って阻害になるのも間違いはない。

 

突撃するカオスの放つ猛烈な火線を回避する赤い敵MSに対して、スティングはそのまま突っ込み、MA形態時でも変わらず使える右腕に持ち換えたヴァジュラ・ビームサーベルで斬りつける。
その斬撃を左腕のシールドで受けると、赤い敵機はすれ違ったカオスと互角の速さで互いに回頭、そのままビームライフルを放ち合い、どちらもそれを回避する。

 

「はっ、成程!向こうもスーパーエース級を送り込んできたってわけか」
納得したネオは、そういう判断からとりあえずはスティングの好きにやらせてみる事にした。
どのみちカオスに乗ったスティングを相手にしては、あの新型機も釘付けにされる事ではあろうし。

 

「まあいいか、俺はあっちの倏鬚い劉瓩鮖Δ蕕擦凸磴Δ機」
そう言って、ネオは率いて来た基地部隊のウィンダムを率いて、インパルスガンダムへと狙いを定めた。

 
 

『6ギャルセゾン、発艦完了。1ギャルセゾンは右舷エレベーター下へ移動して下さい。右舷エレベーターが現在下降中です。左舷エレベーター、3ギャルセゾンはリフトオフ。直ちに発艦シークエンスへ移行願います』
ミネルバのCICに用意されたオペレーターシートに着いたミヘッシャの甘い声が、流れる様にギャルセゾン隊へと発艦の管制指示を送って行く。

 

両舷主砲後方のフライトデッキからVTOL発艦を行うギャルセゾン各機は、艦内のハンガーデッキとを結ぶ斜坑式エレベーターへと順に誘導され、次々に発進にかかっている。
こちらの方の管制はマフティー側の担当、と言う事になっていた。

 

発艦したギャルセゾン各機はそのままミネルバの艦体に沿って前方へと回り込み、カタパルトから射ち出されて来たメッサーを各2機その機上に受け止めると、上昇を開始する。
これを繰り返して――最後に発艦した2機はメッサーを1機だけ乗せると、ミネルバの甲板上で警戒をかねて待機していたレイとルナマリアのザクをそれぞれに受け入れた。
訓練も充分に積んだだけに、ここまでの流れは全く淀みもなく手早いものだったが、そうでなければ大混乱に陥っていたかも知れない。

 

ネオが準備した第二、第三の矢がこのタイミングで姿を現していたのだった。

 

『っ!? 艦長、新たな敵影を捕捉しました!10時半方向より、第二の敵編隊が接近中です!……その機数、概算で25以上!』
バートが再び叫ぶ様に言う。
「新手がもう一編隊!?」
それを聞いてアーサーが思わず驚きの声を上げるのとほぼ同時に、更なる凶報が告げられる。

 

「いえ、まだ来ます!索敵隊のニーラゴンゴ3号機より入電、『敵編隊発見!その数、およそ30!』」
今度は通信を担当するメイリンが、友軍偵察機からの敵編隊発見の急報を知らせる。
ニーラゴンゴからAWACSディンと共に発進した索敵機中の一機、3号機の担当方位は北東方面――1時半方向からも敵の第三編隊が接近しつつあると言う事だった。

 

概算でも総数90機近い大戦力による、三方向からの同時攻撃。
(これ程までの数を……)
さしものタリアも驚きと共に、背筋を一瞬冷たいものに撫でられたかの様な気分になった。

 

そこに、メイリンからの急報を受けたアスランからの通信が飛び込んで来る。
『迎撃態勢の変更を具申します!ハサウェイ総帥、どうやらマフティーの皆さんのお力も借りねばならなくなりました』
ニュートロンジャマーの影響によるノイズを混じらせながらのアスランからの通信に、Ξガンダムの足下のモニター越しにハサウェイは頷いた。

 

カオスガンダムの相手をしながら、時にシンへの援護射撃でウィンダムの数を撃ち減らしつつ、更には戦場全体の動きにまで気を配っているアスランだった。
無論かなり無理をしているのは言うまでもないが、それが出来ていると言う事だけでもマフティー相手の猛特訓の成果であろう。

 

『敵は三方から包囲網を狭めて来ています。こちらも、横列の態勢で迎撃を!』
『了解した』
『おう!』
『はい!』
アスランの判断に、ハサウェイと各ギャルセゾン及びその機上のMSパイロット達は一斉に頷いた。

 

『こちらも迎撃をしつつ、そちらと連携出来る位置まで下がります』
そう言うアスランだったが、それが容易ではないことは彼自身がよく判っていた。

 

しつこく食い下がってくるカオスガンダムこそ、技量の差でもって僅かながらまだ余裕を持ってあしらってはいるが、僚機たるシンのインパルスガンダムが突出気味になっており、
時折あるカオスガンダムの驚異が薄れた一瞬にはそちらへの援護射撃も行いつつ、アスランは「突出し過ぎだ!」と言う、シンへの警告と後退の指示を行ってはいたのだが、
いっかに聞き入れようとはせずに、シンはがむしゃらに戦い続けていた。

 

確かに、多対一の状況の中で一時後退すると言うのも容易な事ではないが、反面ではやはり熱くなって前掛かりになっているシン自身が、自ら突出して包囲されかけるような状況を作り出してしまってもいたのである。

 

アスランの目からはシンが敵群に引きずり込まれている様にも、また逆にシンの方が押し込んでいる様にも見えていた。

 

これは実はどちらもその通りで、実際に個対個の機体性能の点ではやはり、量産機のウィンダムと高性能試作機のインパルスガンダムの差は歴然としているところへ、
更にマフティー相手の猛訓練で(彼ら相手にはほとんど勝てなかったとは言え)シン自身もその技量を大きく向上させていた為だった。

 
 

「数ばかり多くたってなあッ!」
そう叫ぶ声で自らを更に奮い立たせながら、シンは圧倒的多数の敵機を相手に奮戦を続けていた。

 

確かに敵機ウィンダム隊の機数は多く、四方八方から矢継ぎ早に浴びせられる攻撃には一瞬たりとも気を抜けない状況ではあった。
だが、それでもマフティーのMSや、アスランをさんざん相手にして来た後の今では、この敵機たちの機動はやはり段違いに遅く、また単純に感られた。

 

マゼンダに機体をカラーリングした、隊長機とおぼしき1機だけは驚くほどの動きをしていたし、
恐らくはそいつの指揮だろう、他のウィンダムもオーブ沖で戦った連中に比べれば相互に連携も仕合った、随分とマシな動きは見せてはいるが……。

 

「化け物じみた連中」をさんざん相手にして来ていた今のシンから見れば、今こうして戦っている敵機群はやはりそれ程に驚異とは感じられなかったのだ――隊長機を除いては。

 

実戦の只中でシンは自らの技量の上昇に確かな手応えを実感し、自信を深めてもいたのだが、この戦いにおいてはそれが大きな過失を呼び込む事になるなどとは、この時点でシンは全く思いもしていなかった……。

 
 

「クッ!この俺をっ……小馬鹿にしてやがんのかぁッ!!」
並のパイロットならばその度ごとにたたき落とされているであろう鋭い攻撃を次々と繰り出していながら、ことごとくセイバーガンダムにそれを受け流されているスティングは、
カオスガンダムのコクピットの中で激しくいきり立った叫びを上げる。

 

もちろん彼の方も相手の攻撃は全てかわしているのだが、攻めに攻めかかってもひらひらと軽くすかされてしまう様な感触に、ストレスだけがどんどんと増大の一途を辿っていた。

 

スティング自身も高い技量を持つパイロットであるだけに、相手が自分に比べて明らかに猴祥記瓩鬚發辰涜儘気靴討い襪噺世事が実感として理解が出来る
――この自分の相手をしながら、なお他の雑魚共への攻撃を繰り出す余裕さえ見せつけてくるぐらいだ――のが、ますますそれを煽り立てていた。

 

一方、そんなスティングと対峙しているアスランの方も、しつこく食い下がり続けるカオスガンダムに対して流石に辟易を覚えながらの戦闘機動を続けていた。

 

仮定の話をしても仕方がないと言うのは良く言われる事ではあるが、
客観的に見た場合、この戦場において実はアスランがその気になりさえすれば、恐らくカオスガンダムは落とせていたであろう。

 

現在の乗機の持つ名の如く、マフティー相手の猛訓練によって見事に錆を落とし、研ぎ直された今の彼の技量そのものは明らかにスティングを凌駕していたし、
また、このカオスガンダムと言う敵機の、可変MSと言う機体コンセプトとその機動の基本的な特性は、
彼が前大戦で地球連合軍から奪取して愛機としたイージスガンダムに似通っていると言う事に、相手をしている内に気付いたからでもあった。

 

ドラグーン系の装備を持ち、また大気圏内での飛行能力が加味されてはいるものの、それを宇宙での動きに置き換えて考えれば、彼には馴染んだ狷阿瓩鬚靴討り、それ故に攻撃も読みやすかったのだ。

 

それにも関わらず、互いに決めきれずに戦い続ける格好となっていたのは、
それに気付けると言う様な爛僖ぅ蹈奪箸箸靴討慮λ甅瓩畔き合わせにマフティー側から意識させられた事である、
指揮官としての戦場全体を見渡す狢腓な視点瓩鮖つと言う意識の実践の故であったと言うのは、ある意味皮肉な話であったかもしれない。

 

もしアスランがその為に必要な僅かな時間の間だけ、立場的に為すべき事をあえて棚上げにして、ただ一パイロットである事にのみ集中していたとしたならば、
純粋なその技量差の故に、恐らくカオスガンダムは決定的な打撃を受けていた事であろう。

 

一つの戦場の中と言う、あくまで限定されたレベルの猗楼廊疇發任里發里任呂△襪箸聾世─∈のアスランはマフティー側から指摘された事を実践する場ともしていたわけだが、
同時にその事が一パイロットとしての技量の純粋な発揮と言う面では、彼を縛ってもいたと言うわけだった。

 

その意味では、スティングはそもそも挑みかかるべき相手を間違えていたとも言えよう。
少なくとも彼とはどっこいどっこいのレベルで、純粋に(悪く言えば単純に)一パイロットとして闘志を燃え立たせてがむしゃらに闘うシンとやり合っていたならば、
結果はさておき、彼らは互いに雄敵を相手の充実した戦いに、満足感は十二分に得られた事であろうから。

 

だが、運命の神の采配はそうはならなかった以上、その後に起こった一連の状況の展開もまた、猊然瓩噺世事になるのだろう……。

 
 

ネオの考えた作戦が、大筋では見事に機能していると言えそうな状況下でミネルバへの接近を企図した地球連合軍の第二編隊と第三編隊は、
第一編隊がインパルス、セイバーの両ザフトガンダムを完全に釘付けにする戦闘空域の両脇を何の妨害も無くすり抜けて、目指す目標へと接近する。

 

「よぉし、作戦通りだ!」
多くのパイロット達が異口同音にそう快哉を叫んだその直後、彼らは想像を遙かに上回る犇力な阻止線瓩坊涎發気譟完全にその行く脚を止められたのだった。

 

熱くなって周りの状況も目に入らずに突出するシンと、そのシンを見捨てる事も出来ずに付き合う羽目になってしまっていたアスランを欠いてはいたものの、
左右二つの連合軍編隊を迎撃するのは、完全に態勢を整え終えていたマフティーのMS隊の全機と、彼らに追随可能なザフトレッドの駆る2機のザク。
ここでもまた、オーブ沖と同様にマフティーの懸絶した戦闘能力が存分に発揮される事となるのだった。

 
 

レイとルナマリアのザク2機も加え、それぞれその機上に各2機のメッサーを載せたギャルセゾンが、合計6機。
距離がより近い敵第二編隊へは、ルナマリアのザクを載せた1ギャルセゾン以下の3機が当たり、レイのザクを載せた4ギャルセゾンを含む2機は正面に進出してアスラン達の加勢に向かう。
敵第三編隊に向かうのは、ニーラゴンゴの空戦MS隊も続かせた2ギャルセゾンのみだが、無論それは最強のカードはまずそちらに回すと言う事を意味していた。

 

全天周モニター越しのハサウェイの眼前でミネルバのカタパルトハッチが解放され、リニア・レールが前方へと伸びて行く。
『進路クリアー! Ξガンダム、発進どうぞ!』
『ハサウェイ・ノアだ。Ξガンダム、行くぞっ!』
メイリンからの発艦許可が出るや、ハサウェイは間髪入れずにΞガンダムを射出させた。

 

電磁レールで加速された機体が宙空へと躍り出て、そしてミノフスキー・クラフトが作動。
Ξガンダムの巨体はそのまま重力に捕らわれる事無く軽やかに上昇し、一直線に戦場の空へと向かって行く。

 
 

前方を飛ぶ2ギャルセゾンに続航して敵第三編隊へと向かう、ニーラゴンゴから発進した空戦MS隊のザフトパイロット達は、
2ギャルセゾン上のメッサー2機を複雑な想いを抱きながら見やっていた。

 

『いくら狷洩膳貝瓩世辰童世辰討癲▲淵船絅薀襪忙点擇蕕擦箸い討いい鵑任垢?』
まだ若い1機のディンの女性パイロットが、小隊内用の通信でリーダー格の年長のパイロットに向かって不満げに言う。

 

『さあな、ミネルバのフェイスさん達は爐△い弔薛瓩了をえらく評価している様だがな……』
そう答えたリーダー格の青年の方も、明らかに同感だと言う声だった。

 

内心ではどうであれ、とりあえずは命令だから従いもしているが、
ナチュラルが作ったと言う、狄淆里發任ければ、自力で飛行も出来ない様な機体瓩覆匹△討砲禄侏茲覆い覆函
前方を飛ぶギャルセゾンとその機上の2機のメッサーを見ながら、彼はそう思っていた。

 

その直後、彼らは後方からもの凄い速さで飛来する一機のMSの姿を目にする事になる。
そしてそのMSはあっと言う間に驚く彼らに追い付くと、その編隊の真横に並びかけた。

 

『ニーラゴンゴ隊の各機へ、私は反地球連合組織「マフティー・ナビーユ・エリン」のハサウェイ・ノアだ。前方の敵編隊にはまず我々が突入する。貴下らとは一航過後、反転再突入する我々との挟撃を』

 

ザフトのセカンドステージMSと似通ったフォルムを持ったその大型のMSは、彼らと併走して飛行する間にそう通信を寄越すと、一気に速度を上げて彼らを置き去りにして行った。
その巨体全体に光をまとわせて、狷罎陵Х貝甬,楼貭樟に敵編隊に向かって行く――センサーが示すその速度は、明らかに音速を超えていた!

 

『な、何なんですか……アレは?』
一瞬でうって変わった、驚きに震える声で問うて来る彼女に対して、何も言えないリーダーだった。
だが、そんな驚きはまだ序の口で、その後の展開に彼らニーラゴンゴ隊のパイロット達は文字通り、目と口とで三つのOを形作る事になるのであった……。

 
 

『正面に、敵機!』
猛烈な勢いで接近するΞガンダムの機影に、いちはやく気付いた数機が一斉にそう叫ぶ。
その次の瞬間、速くも1機のダガーLがビームライフルの火線に直撃を受け、大火球と化して爆散していた。

 

「なっ!?」
一瞬、何が起きたか判らずにそう声を上げる地球連合軍のパイロット達の中で、
この編隊の教導機隊として加わっていた3機のウィンダム(スローターダガーと同じ黒系の塗装である)に乗るファントムペイン隊員達だけは、それでマフティーとやらのお出ましだと察し、
直ちに事前のブリーフィング通りの散開を各機に命ずる。

 

その指示を受けて、ようやく遠距離狙撃だと気付いた各機も動き出すが、
悲しいかな、その機動はハサウェイの前では余りにもスローに過ぎた。
散開を行い出したその間にも更に二度、Ξガンダムのビームライフルの射撃を浴びて、編隊中に新たな二つの爆光が広がる。

 

『はっ、反撃しろっ!』
恐るべき超遠距離射撃に驚愕し、また戦慄を覚えたほとんどの機が、その恐怖から逃れようと言う反射的な行動から自分達も反撃の砲火を一斉に切り始めた。

 

「ちっ、馬鹿共が!」
そんな猴Х貝疂蔀の行動に、舌打ちする三人のファントムペイン隊員達。
この狷罎療┻´瓩硫亟錣蓮恐ろしく射程もあると言う情報は事前に与えてある筈だ。
自軍編隊との距離を考えれば、射程距離で劣るこちらは敵機が自分の有効射程に飛び込んで来るまでの間は、ひたすら回避に専念すべきなのだ。

 

強化人間でこそないが、戦闘マシーンとしての牋蘋瓩世韻鮗けて来た彼らは、戦闘に対しての恐怖心などを抱かないようなマインドコントロールの効果でそう冷静に判断を下していた
――それに現地調達の寄せ集めの部隊を統括させると言うのが、ファントムペインの方式だった――のだが、ことこの場合に限っては「相手が悪過ぎた」としか言いようがなかった。

 

そして、そんな編隊中で無駄撃ちもせずに冷静に回避機動を行っている、他とは異なるカラーリングの猝槊つ機体瓩鮓逃すハサウェイではない。
急速に距離を詰めながらの四射目が捉えたのは、三機の黒いウィンダムの内の1機だった。

 

教導機の内の1機を早くも仕留められ、更に浮き足立つ地球連合軍MS編隊のただ中へ、Ξガンダムがそのまま超音速で突入を敢行して来た。
その余りの速さに照準が追い付かず、有効射程内に突入後も地球連合軍編隊からの射撃はΞガンダムの影すら捉えることは出来なかった。

 

敵編隊のまっただ中への突入は、敵編隊が散開に移っているのを見て取ってのハサウェイの判断だったが、不幸にもΞガンダムの突入するその進路上にいたダガーLは次々と、Ξガンダムの右手のビームライフルの銃口から伸びたロングビームサーベルに斬り落とされて行く。

 

「な、何だっ!?モニターがっ!」
更にその襲撃からは免れた周囲の機体にも、飛行するΞガンダムから発せられるミノフスキー粒子の影響をもろに受けた、ニュートロンジャマーの比ではない猛烈なジャミングの嵐が押し寄せ、
相互通信はもとより、センサー類もモニターも、ほとんど役に立たなくなる程の攪乱の中に放り込まれてしまっていた。

 

そうして文字通りに敵編隊の中央を突き破ったΞガンダムに向けて、
ミノフスキー粒子の影響を受けにくい位置関係にある編隊後部外周にいた、ランチャーストライカーパックを増着したスカイグラスパー3機が反転追尾をかけながら、一斉にミサイルを発射した。
また、追尾には移行しなかったものの、他に数機のダガーLからも同時にミサイルが放たれていた。

 

元々ニュートロンジャマー下での運用を想定していたせいで、誘導装置はあてにはしない(実質的にはロケット弾と変わらない)打ちっ放しの状態で放って来たものであった為に、これらのミサイルに対してはミノフスキー粒子の効果も無く、
直線飛行の軸線がたまたま重なっていた数発が、Ξガンダムの後をまっしぐらに追って飛ぶ。

 

(!)
ハサウェイは追尾するそれらをあえて振り切らずに、サンド・バレルを放ち、ショットガンの散弾状に拡がる無数の細かな金属粒のシャワーで追いすがるミサイル群を全て爆散せると、
その爆発を隠れ蓑に、一瞬そちらに注意を逸らされたスカイグラスパー隊を、シールド裏面の連装ビームキャノンと、ビームライフルの交互射撃で立て続けに撃墜する。

 

ランチャーストライカーパックの火力を持つだけに、ミネルバに対しては他のMSよりも脅威の度合いは大きいかも知れないと判断しての、ハサウェイの早業での一掃だった。

 

更に、Ξガンダムの突破に編隊外周部にいた各機が注意を逸らされている間に、Ξガンダムがこじ開けた犒雖瓩紡街劼靴討い殖殴ャルセゾンも突っ込んで来た。

 

自らもメガ粒子砲で武装するギャルセゾンも正面側の射界内の敵機を攻撃し、機上のゴルフとフェンサーのメッサー2機はそれぞれ機体を横向きに、左右を分担して攻撃。
周囲は全て敵機だけと言う状況下で、右手のビームライフル、左腕シールド下のサブビームサーベルを転用のビームガンに、左手にはザフトから供与を受けた重装突撃機銃を握って撃ちまくる。

 

飛び込まれた側はミノフスキー粒子による目くらましからまだ立ち直る事も出来ておらず、ほとんどの機が何が起きているのかさえ判らないままに、為す術もなく撃ち落とされていった。

 

あっと言う間にその戦力を半減させられた地球連合軍第三編隊は、彼らの中を突き抜けたΞガンダムとメッサーが大きく左旋回の弧を描いて今度は右手から迫ってくるのと、
更にそれとタイミングを合わせてザフトの空戦用MS隊が正面から迫ってくると言う、挟撃を受けようとしている状況に気が付き、敵のいない左手方向へ向けて、雪崩をうって潰走をし始めた。