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機動武闘伝ガンダムSEED D_SEED D氏_第八話(後)

Last-modified: 2007-11-10 (土) 21:18:09

「シン=アスカ!? 介入は不要で」
 ソキウスが通信を送ってくるが、シンは即座に回線をぶち切った。奴の顔など見たくない、そう思った。
 代わりに外部スピーカー全開で叫ぶ。
「うちのクルーがそこにいるんだ、さっさと返してもらうぜ!」
 ぴっと指差すのはランバーのコクピット。
『やはり邪魔をするのか、シン=アスカ!』
「ンなつもりはない! 俺はただ…」
『ならば貴様も私の敵だ!』
「…ッ!」
 カッと頭が熱くなる。酷く癇に障る男だと思った。ミナ以上に苛立つ。
「アンタって人はぁぁ――ッ!!」
 ファイト宣言もなく、針葉樹林を踏みしだき、シンはランバーへと突撃した。右のストレートを顔面にぶち込もうとする。
 一つ唸ると、ランバーはまたもや身を低く屈める。インパルスの視界からランバーの姿が消える。
 しかし今回は予測出来ている。シンは瞬時に左手でフォールディングレイザーを抜き放ち――

 ガキィッ!!

 迷わず、掴みかからんと伸び来るランバーの右手首へと振り下ろした! 確かな手ごたえに固い金属音、装甲の厚さに阻まれたものの、刀身の半ばまでは確かにめり込む。
 ランバーの右腕が一瞬硬直する。サトーは一筋の汗と共に目を見開いた。
『むうう…貴様っ!?』
「同じ戦法が二度も通用すると思ってるのかよ!」
 吼えてシンはそのままくるりと体を回し、ランバーの右腕を両腕で挟み込むと、肘でかっきり固定、そのまま我が身と共にひねり倒す。昨日の一戦を逆にしたように、インパルスに引きずられランバーが地にもんどり返った。
 さらに追い討ちとばかり、シンはインパルスの右手を輝かせる。

「俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶぅ!!」

「それが、どうしたぁぁ!!」
 不安定な体勢から、左で腰の手斧を掴み振るうサトー。その傍らで、ルナマリアはうっすらと目を開けた。

「ひっさぁつ! パルマ・フィオ・キィィィナァァァァァッ!!」

 怒号と悲鳴の交錯。
 伝家の宝刀パルマフィオキーナは、ランバーの手斧ごと左腕を粉砕し、そのままコクピットへと到達した。
 インパルスの輝く右手が、ランバーの胸に突き立つ!
「うおおおおおおっ!?」
「きゃあああああっ!?」
 二つの悲鳴がこだまする。

「奴はルールを侵して、コクピットを狙っています!」
「騒ぐな。加減も見抜けんのか。それよりも…」
 部下の報告を切って捨て、ミナはディスプレイの一点を見据えた。
 全く動こうとしないボルトガンダム、フォー・ソキウスを。

 インパルスは、そのままゆっくりと右手を引き抜いた。ランバーの装甲板を掴み取り、コクピットを露わにする。
 やはり、中には赤い跳ね髪の少女がいた。サトーと共に倒れている。ぱりっとしていた赤い服は、先程のパルマフィオキーナの衝撃で煤けていた。
「ルナ! ルナ! 生きてるか、返事しろ、ルナッ!」
 必死で呼びかけるパートナーの声に、ルナマリアは顔を上げた。
「シン…」
 割れたコクピットから覗くインパルスの顔。何だかとても頼もしく思える。ルナマリアは紫の瞳にうっすらと涙を浮かべた。
「待ってろ、今助けるからな!」
 装甲板を投げ捨てると、駆動音と共に再度、インパルスが右手を伸ばす。ルナマリアは巨人の手に掴まろうとした。
 しかし――

「やってくれたな小僧ぉ!!」

 くわっと目を見開いたサトー、腹の底から咆哮し、インパルスの眉間に頭突きを食らわせた!
 僅かに歪むインパルスの顔、カウンターを食らいよろめくシン。足場が揺れてまたも倒れるルナマリア。
 ランバーがゆらりと立ち上がる。左腕を失い、右手にナイフを突き立たせ、コクピットを露わにしても尚、その気迫は消えない。
 シンには、サトーの纏うどす黒い闘気が見えたような気がした。
「我が家族の無念…私の五年間…! 貴様などに、やらせるわけにはいかんのだ…!」
 サトーが右手を、痛みをこらえて動かし、もう一方の手斧を握る。
 半ば呆然と、シンはその様を見ていた。

 復讐鬼。まさしく鬼だ。これほどまでにこの男の憎悪は深いのか。
 愚問だ、当然ではないか。大切な家族を殺され、その復讐が目前に迫っているのに邪魔をされたのだ。
 自分だってそうだろう? もしキラとの戦いに邪魔が入ればこうもなる。
 そう、傍にいる少女を無視し、話を聞かず、ただがむしゃらに、全てを敵と思って――

 シンは、はっと目を見開いた。
 そのとき、眼前にはランバーの手斧があった。
「ちぃっ!?」
 咄嗟に後ろに飛ぶインパルス。ランバーの手斧は虚しく宙を斬る。
 しかし、サトーは諦めない。敵が一歩下がったと見るや、一歩踏み出し、手斧を振り回す。
「やらせはせん…やらせはせんぞ…私の復讐…邪魔はさせん…!」
 どれほど正気が残っているのか。シンも、未だランバーのコクピットに取り残されたルナマリアも、
 彼を止めることは出来なかった。声をかけることさえはばかられる。
 インパルスはただ、単調に振り回される手斧を、後ろへ後ろへと後ずさってかわすだけだ。
 そのうち、ルナマリアがはっと気付く。

「シン、危ない! 後ろ!」
「え…?」

 ふうっと後ろを振り向くシン。もはやそこは断崖絶壁であった。

「邪魔は…させん!」

 振り下ろされる手斧。
 後ずさったシン、それでも半歩だけに留めたが、崖っぷちはガンダム二体を支えられるほど頑丈ではなかった。
 インパルスの右足が大地を踏み砕き、それを皮切りとして崖が崩れていく!
「うわああああああっ!?」
 まずはインパルスが下へ落下し――
「なあっ!?」
 ランバーが落ちかける。サトーは咄嗟に左手も動かそうとしたが、ランバーに左腕は既にない。
 手斧を握り締めたまま右手だけが動き、崖の縁に掴まろうとする。
 しかし握り拳で掴まることなど出来ようはずもなく、ざざっと音を立てて落ち行く。
「きゃああああっ!?」
 振動でルナマリアがコクピットから放り出される。
 はっとしたサトー、己の左手でルナマリアの手を掴む。そうして右手を開き、手斧を捨て、素早く岩に掴まった。二重の衝撃。中空に少女の体が揺れる。
 一方大地へと叩きつけられ、さらに斜面を転がり落ちたシン。がんがんと骨に響く激痛をこらえつつ、顔を上げれば、
 小さく見えるランバーの巨体が崖に片手でしがみついている。驚いて映像を拡大すれば、大切な少女が宙に半ば投げ出されているではないか!
「ルナ!?」
 ガンダムに乗っているならまだしも、生身でこの高さから落ちたら命の保障はない。
 自分が絶体絶命の危地にあると自覚しているルナマリア、悲鳴を呑み込み必死にサトーの左手を握り締める。
 手を離せば、五十メートル下の岩場までまっ逆さまだ。
「すまない少女、そしてシン=アスカよ…!」
 呻くような声。ルナマリアは恐る恐る、サトーの顔を見上げた。
 そこに、先程までの狂気はなかった。
「私も、あのときのソキウスと同じことを君達にしてしまったのだな…」
 驚いたように目を見開くルナマリア。サトーは憑き物が落ちたような顔をしていた。
 険しいのは変わらないが、全てに敵意を向けていたあの目のぎらつきはなくなっている。
「本当にすまない…私が悪かった…」
 今度こそルナマリアは呆然とした。彼女の手の力が一瞬緩む。それをサトーが必死で握り締め、ルナマリアの落下を防いだ。

 しかしサトーにもこの状況は厳しい。右手は先程インパルスに関節技を決められ、しかもナイフが刺さったままだ。
 激しい痛みがトレースされ、絶えずサトーに降りかかってくる。
 そうと気付いたシンは、急いで体を起こし、インパルスを起こし、崖下へと急ぐ。
 そこに現れたのは、白と黒の、並みのガンダムよりの二回りはあろうかという巨体。
「ソキウス!?」
 目を見開き焦るシン。

 崖の上から悠然と見下ろしてくるボルトガンダム。
 サトーは歯軋りをしながら仇を見上げた。ルナマリアも真っ青になる。体中の血が一気に引いたような気がした。
 フォー・ソキウスは無言・無表情のまま、サトーとルナマリアを見下ろす。
「同じだな…あのときと…」
 サトーは地獄の底から呻くように、言葉を絞り出した。
「だがこれでお前を追い回す者はいなくなる。そう、これからは安心して眠れるというわけだな…!」
 ボルトガンダムは答えない。何も言わない。

「や…やめろ…」
 見上げるシンには、どうすることも出来ない。まだまだ距離がある。インパルスがたどり着くより、ボルトが手を下す方が早い。
 だが、シンは斜面をよじ登りながら叫んだ。魂の底から叫んだ。
「やめてくれ、ソキウス! 中にはルナが乗ったままなんだ!」
 もう誰も失いたくなかった。
「そこまでだ! 頼む! やめてくれ!」
 己の浅はかさに気付いたときには、大抵の事は既に手遅れと云う。それでも。
「サトーだけで気がすまないなら、俺のインパルスの首をやる! だから!」
 己の復讐が果たされずとも、誰かをこれ以上失うことだけは――

「だから! ルナを! ルナを助けてくれぇぇぇぇ――――ッ!!!」

 絶叫。まさしく絶叫であった。
 天に突き抜け、山脈に木霊し、逃げていた動物たちもほんの一時、その叫びに振り返った。
 しかしフォー・ソキウスはやはり何も、眉一つ動かさない。
 サトーは、再びぎらりと目を光らせた。
「そうだろうな…お前ほど非情な男には何を期待しても無駄だ…」
 そしてサトーは目を見開き、吼える。
「さあ、殺せ! 私の家族を殺した、あのときのように!」
 はっきりとルナマリアが体を強張らせる。紫の瞳を大きく開いて、ボルトガンダムの顔を見上げた。
 重い駆動音と共に、ボルトが動く。その太い右腕を動かし、崖に掴まるランバーの右手を――

『……え?』

 シンが、ルナマリアが、誰よりサトーがあっけに取られた。
 ボルトの右手はランバーの右手を握り、ぐいと引っ張り上げたのだ。右手、左手、また右手、と綱を引くようにランバーを引き上げる。
 やがて完全に崖の上に上がったランバーは、地にへたりこんだまま、呆然とボルトを見上げた。

「何故だ」
 やはり答えは何もない。何も返ってこない。
「何故助けた、ソキウス!」
 サトーの行き場のない怒声が、虚しく山脈に響き渡る。

「ミナ様。調査、終了しました」
「ご苦労」
 諜報員の報告書を受け取ると、すぐさまミナは目を通した。読み進めるに従い、彼女の顔は険しいものとなっていく。
 やがて、彼女は怒ったように息を吐くと、ディスプレイに写るボルトガンダムを見た。
「あの律義者め」

 小屋に夕日が落ちかかる。
 朱の色に染まりながら、サトーはいつものように岩に腰掛け、薪を割っていた。
 しかし違うのは、そこに込められた殺気の質。薪割りの音は以前のような淡々とした虚ろなものではなく、
 心も力も定まらぬ、波のある音であった。
 原因は、ネオロシアの女性士官に手渡された一綴りのレポート。
 そこには、にわかには信じられない事柄が書かれていた。

 ソキウスとは個体名ではなく、ネオロシアで開発された、同じ遺伝子を持つ戦闘用コーディネイターのシリーズ名であること。
 ソキウス・シリーズはネオロシアの管理下に置かれ、遺伝子レベルでネオロシアへの絶対服従が刻み込まれていること。
 さらには、プロジェクトが軌道に乗って、ソキウス・シリーズを少年にまで成長させることが出来たのは三年前であること。
 故に、ソキウスが五年前に所属不明艦でステーションを襲うなどあり得ないこと。
 そして、ステーションを襲ったのは、グゥド=ヴェイアというネオロシアの脱走兵であること。
 彼とソキウスが瓜二つなのは、ヴェイアの戦闘能力が高かったために、ソキウスの遺伝子のベースになったからであること。
 肝心のヴェイアは、五年前にネオロシアが極秘裏に捕らえ、『処刑』したこと――

「馬鹿な!」
 がん、と薪を一刀両断にし、サトーはふるふると震える。
 うつむいた顔に一筋、光るものが流れた。斧はそのまま切り株に突き立っている。

 それでは、本当の仇は既に死んでいるというのか。
 ならばどうして、ソキウスは自分の挑戦を受けたのだ。何一つ弁解しなかったではないか。
 そう食ってかかったサトーに、あの女性士官は言い放った。
 ――ソキウスが最初にそう言ったとして、お前は納得したか?

 
 誤解を知り、ばつの悪い顔をして謝ってきたシンにも、フォー・ソキウスは何一つ弁解しなかった。
「私もヴェイア氏の遺伝子を受け継ぐ者ですから、彼の因縁が私にも繋がるのは当然のことでしょう」
「けど、アンタはやってもいない悪事のせいで、命を狙われたんだぞ!?」
「復讐の相手が既にいないなど、あの人には残酷なことです」
 ぽかんと口を開け、絶句したシンに、ソキウスは重ねてこう言った。
「例え復讐という血塗られた動機でも、当面の生きる目的にはなります。生きているなら、また別の道も見出せましょう」
「でも、アンタは…憎まれて、いつ殺されるか分からないのに」
「元より闘いのためだけに生まれたのが私です。こんな私でも、誰かを生かす錨となれるなら、それは幸せなことではありませんか」

 シンとルナマリアは、ネオカナダを発つ前にもう一度、サトーの小屋を訪ねてみた。
 しかし、薪を割る背中が丸いのを見て、二人は何の言葉をかけることもなく、その場を立ち去った。
「あの人、決勝リングまでソキウスを追い続けるのかしら」
「追うだろうな。あいつは俺と同じ…いや、俺以上のどん底なんだ。あいつには復讐以外何も残ってないんだ…」
 信じられない言葉を聞いたように目を見開き、シンを見るルナマリア。だがシンは特に反応することなく、言葉を続けた。
「俺があいつの立場なら、事実がどうであれ、自分が納得いくまで追い続ける。きっとあいつもそうさ。
 過ぎ去った幸せは、二度と戻らないと分かっていてもな…」

 小屋の中にはフォトスタンド。セピア色の家族の肖像は、かつての幸福を今に伝える。
 夕陽に照らされ朱に染まった様は、別世界を描いた絵画のようでもあった。

次回予告!
「みんな、待たせたなっ!
 シンの次なる相手は、ガンダムファイト連続優勝の記録を持つベテランファイター・ムウ=ラ=フラガ!
 彼の凄まじい戦法はシンを倒し、若きファイター達に戦士の運命を見せるのだ!
 次回! 機動武闘伝ガンダムSEED DESTINY!
 『強敵! 英雄『エンディミオンの鷹』の挑戦』にぃ!
 レディィ… ゴォォォ――――ッ!」

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撮影後

ルナ「どうして命綱なしでやるのよぉぉぉ!? マジで死ぬかと思ったわよアレ!」
アーサー「リアリティを出すためだとかで」
ルナ「リアルに死んじゃったらどうすんのよっ!? ねえサトーさん、何とか言ってやって!」
サトー「……///」
ルナ「う?」
ヨウラン「あー、そういやルナ、さっき熱烈にサトーさんに抱きついてたよなぁ。撮影中もぎっちり手ぇ握ってたし」
ルナ「え、いや、その、それはっ、単純に怖かったからで」
サトー「いや、すまない。妻には申し訳ないが、あれほど女性に頼られたのは久しぶりでな…」
シン「…………」
ステラ「シン、元気出して」
シン「……どうせ俺は頼りにならない男ですよ」
ルナ「え、ええーっ!?」
ヴィーノ「何この展開」
レイ「現実は物語のようには上手くいかんということだな。こういうときは…」
ドモン「シン! 何をウジウジしているかこの馬鹿弟子がぁっ!」
シン「はぐあぁっ!?」
レイ「…探す必要も無かったか。さすが師父」
ヴィーノ「活入れって言ったって、一々パンチ入れなくても…あーあ、機材がごちゃごちゃだ」
ヨウラン「副艦長、テープ無事ですか? 撮り直しになったらまたルナが」
アーサー「ああ、ちゃんと退避してる。カメラマンとしてそんな初歩のヘマはしないよ」
タリア「堂に入ってるわよね、アーサーのカメラ遣い。まるでプロだわ」
アーサー「そんな〜、照れますよ監督」

メイリン「ちっとはすっ飛ばされて岩と機材の山から足だけ突き出してるシンの心配もしてやれお前ら」
ラクス「あらあら、またメイリンさんたら遠くのボケを受信して」

シン「(ガラガラガラッ)くうぅ…なんか久々に師匠の拳を食らったような…」
ドモン「シン!」
シン「はっ!?」
ドモン「近しい女性がよく知らん男を頼ったのがそれほど悔しいか!?」
シン「うっ…」
ドモン「口ごもるな! はっきり言え!」
シン「く…悔しいです! 凄く!」
ドモン「ならばお前はまた一つ、己の未熟を知ったという事だ!」
シン「!」
ドモン「シン、悔しいと感じるのは悪い事ではない。自分よりも上の人間がいると知れば衝撃も受けよう。
    だが! そこで落ち込んだままに立ち止まっては、お前は負け犬のままに終わる!」
シン「!!」
ドモン「人望とは他者に求めるものではない、己を磨き上げるうちに自然とついてくるものだ!
    ルナマリアの信頼を得たいと思うなら、それに値する漢となれ!」
シン「!!! お、俺はどうすれば…」
ドモン「それくらい自分で考えろ…と言いたいところだが、今回はサービスで教えてやる。
    今のお前はサトーの貫禄にかなわん、ただそれだけのこと!
    即ち!  修行が!  足りんと!  云う事だあぁぁ――――ッ!!」
シン「うわあああああああっ!!
   し、師匠…俺は、大切な事を忘れていました! いくら物語の中でキング・オブ・ハートとなっても、
   俺自身が師匠のように強くなるわけではないっ…! 俺はただ、主役という言葉に酔いしれていただけ…!
   師匠! 一からの叩き直しをお願いしとう存じますっ!!」
ドモン「うむ! タリア!」
タリア「はい?」
ドモン「次の撮影日まで、シンを借りるぞ!」
タリア「分かりました。場所はギアナ高地ですね?」
ドモン「その通り! では行くぞ、シン!」
シン「はい、師匠!」
二人『ガンダァァァァム!!』(パキィィィッ!)

ゴォォォォ……

ステラ「シン、ドモン、いっちゃった…」
ルナ「シャイニングアッガイって、『ガンダム』コールにも反応すんの?」
ヴィーノ「こんなこともあろうかとね」
ヨウラン「っていうかアイツ絶対ガンダムって言い間違えると思ったから」

レイ「しかし、いいのですか艦長? シンが台本を覚える時間は少なくなりますが」
タリア「いいのよ。どうせ新宿編に入ったら嫌でも修行の日々になるんだから」
レイ「……は?」
タリア「レイ、まさかあなた、あの人外アクションを全部映像技術でカバーするとでも思ってたの?」

その頃の傭兵部隊X

シュバルツ「というわけでゲルマン忍術指南のため私が派遣され」
カナード「帰れ変態」

その頃のエターナル

東方不敗「貴様か、ワシの役をするという小僧は!!」
アスラン「はへ?」
メイリン「ええーっ!? アスランさんってそんな超重要な役になったんですか!?」
アスラン「いや、俺も知らない… 確か最初はネオアメリカ代表役だったけどイザーク達に取られて、
     それから何も言われてないんだが」
東方不敗「この馬鹿者めがぁぁ!! 自らの役も把握しとらんとは何事かぁぁぁ!!」
アスラン「ぎゃびりーん!?」
メイリン「言ってることは尤もだけどやっぱり活入れは場所に構わずパンチなのかぁ――――っ!? ……あ」
アスラン「あ」
ラクス「……アスラン? ドサクサに背後からわたくしを襲うとは、いけない子ですわねぇ?」(ゴゴゴゴゴゴ)
アスラン「ち、ちちち違うんだラクスっ!? これは事故で」
ラクス「東方先生、わたくしが許可いたしますわ。この凸をなんなりとシゴいてやってくださいまし」
東方不敗「うむ、話が早くて助かるわい。行くぞ馬鹿弟子が!」(むんず)
アスラン「ち、ちょっと待って… へるぷ! へるぷみぃぷりぃぃぃぃずっ!! あ、ちょっと、髪の毛はやめてぇぇぇぇ!!」

ズルズルズルズル……

メイリン「はあ…もう、しょうがないなぁ。よっと」
ラクス「お行きになりますの、メイリンさん?」
メイリン「ほっとけませんから…。すみません、オーブ戦の前ですけど抜けます」
ラクス「お気になさらなくて結構ですわ。どうせアスランがいない以上、オーブを攻めることは出来ませんから」
メイリン「え?」
ラクス「普通に攻め落としたって退屈なだけですもの。
    戦闘とはやはり、アスランをトンデモ機体に乗せてけしかけてナンボですわ!」
メイリン「アンタ本当にキラさん奪回するつもりあんのかぁぁ――――――っ!!」