Top > 第一話 
HTML convert time to 0.009 sec.


第一話 

Last-modified: 2014-03-06 (木) 19:57:46

GAT-Xシリーズ。
それは、C.E、コズミック・イラのモビルスーツの歴史を変えた機体と言っても過言ではない。
「G」と呼ばれたその地球連合軍の新型秘密兵器は連合・ザフト双方のMSの進化へ多大な影響を与えた。
その中でも特に有名なのはコロニー「ヘリオポリス」にてザフトに強奪されたGAT-X102 デュエル、GAT-X103 バスター、GAT-X303 イージス、GAT-X207 ブリッツ、そして強奪を逃れ地球連合軍にて運用されたGAT-X105 ストライクであろう。
だがGAT-Xシリーズには形式番号は存在するが機体がない、という物も多い。それらはほとんどシュミレーター上のデータでのみ存在したという情報があるばかりだ。

 

では、もしそれらの機体が一つでも、またそれを動かすパイロットが存在していた場合、それはどのような機体だったのか、また歴史にどのような影響を及ぼしていただろうか?

 
 

機動戦士ガンダムSEED The lost number 104

 

<では次に、激戦の伝えられる華南戦線、その後の情報を…>

 

画面の別窓で開いていたニュースにすっかり気を取られてしまっていた。
ハルト・カンザキは作業をしていた窓の方に目を戻し、キーボードを叩く。
銀色の髪に鳶色の瞳の彼はよく不良と間違われるが、もし不良なら工業カレッジのキャンパスで真面目にパソコンの作業をしている訳がない。
ここは地球の衛星軌道上、L3に位置する宇宙コロニー「ヘリオポリス」の工業カレッジのキャンパスだ。
<―新たに届いた情報によりますと、ザフト軍は先週末、華南宇宙港の手前六キロの地点まで…>
また意識がニュースの方向へ向いてしまう。彼の気がここまで散っている原因の一つは彼の親と彼の将来の夢があるだろう。
彼の父親、スグル・カンザキはオーブの国営企業「モルゲンレーテ」の技術者である。ハルトが数ヶ月前にここヘリオポリスに来たのも父親の仕事の影響だ。
そんな彼の影響か、ハルトの夢もまた技術者である。
だから戦況が気になってニュースを見ているというよりはニュースで新たな兵器の映像が出ないかが気になっているといった方が正しい。

 

大学のレンタルエレカポートまで行くと何人か見知った人影を見つけた。何やら話をしているようだ。

 

「よう、キラ。何の話してんだ?」
「あ、ハルト。」
「おう、ハルト。聞いてくれよ、実はな…」
「え、ま、待ってよ…」

 

しどろもどろしている方がキラ・ヤマト、何か言おうとしているのがトール・ケーニヒ、その隣にいるのがミリアリア・ハウだ。彼らはこちらに越してきてから初めてできた友人だ。

 

「まあ、また今度話すわ。けど、なーんか意外だよなあ、あのサイが。けど、強敵出現、だぞ、キラ!」

 

トールがキラの肩を叩いてそう言う。ミリアリアも「がんばってね」とキラに笑いかけ、トールと共にエレカに乗り込む。

 

「…で、何の話なんだ?」
「だから何でもないって!」

 
 

モルゲンレーテ、格納庫

 

「―長かったな…ここまで…」

 

そうスグル・カンザキは呟く。極秘裏に始まった「G計画」もじき終了を迎える。彼は初期からこの計画に携わっていた人間の一人だ。
間もなく「G」と呼ばれる新型秘密兵器は微調整を終えた後新たに開発された母艦「アークエンジェル」に移送されこのヘリオポリスを出る運びだ。
「…ただ、お前はあの艦には行けないんだよな…」
横たわっている機体を見上げる。その機体には彼が最も深く開発に関わった。
だが構造上のある問題が発生したため戦闘には適さないと判断され武装のテスト用に用いられてきた。
そしてアークエンジェルがヘリオポリスを離れた後は機密保持処理を施された上廃棄される事が決定していた。

 

「お前の晴れ姿を、是非とも見たかったが…それももう無理か―

 
 
 

GAT-X104『アドヴァンス』―」

 
 

【戻】 第二話「アドヴァンス始動」

 
 

URL B I U SIZE Black Maroon Green Olive Navy Purple Teal Gray Silver Red Lime Yellow Blue Fuchsia Aqua White