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Ace-Seed_626氏_第03話

Last-modified: 2013-12-25 (水) 20:34:13

オーブがさっさとジブリールを引き渡せばとりあえず仕事は一区切り付くはずだった…
それが先送りになった不満から来る重々しい雰囲気の中、ブリーフィングが始まった

「先の作戦の結果、ロゴスを構成する大部分の幹部を逮捕することが出来た。
 だが、その頭であるロード・ジブリールに逃げられてしまった。
 諸君らの知ってのとおり彼がオーブに逃げ込んだ確認は取れているが、オーブ政府は彼の引渡しを拒否

 同盟軍は強硬手段オペレーション・フューリーの実行を決定した、我々もこの作戦への参加要請を受けた。
 今作戦の主軸はジブリールを逃さないため港、空港、特にマスドライバーの施設を確保、あるいは使用不能にすることである。
 諸君らにその支援及び、敵施設破壊を命ずる。心して任務を遂行してくれ。」

ユーラシアの傭兵部隊は第一波の一翼を任されることになった
ザフトの第一波出撃を確認し、ガルム隊・クロウ隊の面々もカタパルトに入る

――それにしてももっとオーブはうまく振舞えなかったのか…
ユーラシア正規軍はジブリールを匿ったオーブを、もはや焦土と化すのも辞さないくらい意気込んでいる
だから俺達が先方として送られることになった。その感情を理解できなかったのか?
オーブは何故あんなヤツを匿う…バカだ。
そんな思考をシグナルグリーンが出た瞬間に捨て、戦闘時のものに切り替え空へ行く。

そこには2番機・クロウ隊が待機していた。
先に出た部隊に続く形で編隊を組む

海上を少し飛ぶと目標の島が見えてきた――オーブだ

≪ガルム2から全機へ 前方に炎上中の都市を確認≫
≪連合軍の重攻撃機の援護だ 地上 空の脅威を排除せよ≫

ピクシーの声と司令部の命令が届く

≪攻撃が始まったってことっすか?≫

PJのいつもどうりとなってきた その口調…

≪…急ごう≫

と、端的な交信をするピクシー
戦争という状況の中、不謹慎だがこの面子でこうして飛んでいるとなんとなく落ち着く
そんなことを考えながら、防空線まであと少しというところで

≪――なあ、サイファー 見えるか? 蒼い海と緑 いい風景じゃないか?
 ここから見れば、どの国も大して変わらん。邪魔なのは俺達、戦争屋ってことだな…。≫

ピクシーはどうやらこの空から交戦空域より少し離れた場所を見ているようだ…そういえば旅行記をよく読んでいたな

「ああ、…戦争が終わったらバカンスにでも来るのもいいんじゃないか?」
≪……そうだな≫

それに返ってきた答えは要領を得ないものだった

―――

思ったより簡単に防空線を突破し、市街地に入れた…
バカバカしいことにオーブ軍の被害より住民の被害が途方もなく大きい様子だった。
肝心な軍隊は散漫でこちら側をほとんど素通りさせてしまっている つまりろくに一般人を守れていないということだ。
攻撃は一応ある。だが、散漫としていて防衛戦で重要な敵を誘導し殲滅するというやり方がまるで取れていない。
むしろ罠なのではないかと疑いたくなるほどだ…
何機か落としていると、またPJとピクシーの言い争いが聞こえてきた

≪街が燃えている…≫
≪受け入れろ これが戦争だ≫
≪一方で一般人を守らず、一方で無差別攻撃が戦争か!≫
≪戦争は無慈悲だ 生きた力と生きた力、意志と意思の衝突なんだよ≫
≪――争いにもルールはあるだろうに!≫

相変わらず理想主義のPJと、現実主義のピクシーだ…
まあ、言いながら今回はきっちりと敵の攻撃に対する回避運動はとっているようだ

敵の対空砲などを確実に片付けつつ少しずつ進み
オーブ国防省まで数キロといったところで救援要請が入った

≪味方機に告ぐ 第二区を進行する部隊をしつこく狙う所属不明機がいる
 フリーダム、ジャスティスに酷似した二機を主力とした部隊だ 注意せよ≫

その口調からして相当に切羽詰っているようだ

≪――サイファーどうする?≫

ピクシーが戻るかどうか聞いてくる。だが、今回の作戦の最優先事項が終わっていない。
――仮にオレがジブリールなら、この両軍入り乱れる状況で逃げ出す。
だが、オーブの代表的なマスドライバー・カグヤは監視がきつい――射出したところで止められるか撃ち落される…
そう考えながら味方のIFFを確認したところでまだ島の裏側――閑散区ともいえる箇所に
どちらの軍も入っていないことに気付いた

「ガルム隊は島の裏側を調べる ガルム2ついてきてくれ」
≪了解だ≫

相棒の返事を聞き クロウ隊の動向を聞く

「ガルム1よりクロウ1 そちらはどうする?」
≪こちらクロウ1、クロウ隊は後方の支援に戻る≫

そういってクロウ隊は海上のほうに出て行った
都合がいい…さっきからどうもオーブ軍がまとまり始めた。逃げるなら海上にいけばいくらでも逃げ道はある
それに少数で行った方が早いだろう

流石にたった2機で国防省や政府本部などの重要施設を突っ切る愚などはせず
それらを迂回しつつ地上を移動することで島の裏側まで後一歩という所までたどり着いた

≪やっとここまで来たな…無線からはここ以外のほとんどはもう捜索されたようだ≫

いいながら 突然出てきたM1を叩き落す
それに続いてM1が数機出てきた…どうやらあたりのようだ

「よし、とっとと落とす――全兵装解除、攻撃に移る」
≪分かった 任せておけ!≫

言い合ったところでロックオンアラートが警告を発する 瞬時にその場から飛びのく――

≪やめてください、オーブを…カガリの国を攻撃しないでください≫

攻撃の来た方向にいたのは噂の"フリーダム"に酷似した機体、相手にしている場合ではない
だがこいつは先ほどから同盟軍を攻撃して回っている…無視もできない。

「ガルム2 ここを塞ぐ奴らを排除、この先の確認を頼む。オレはこいつを抑える」

今日の兵装は機動性を重視してジェットパックのミサイルさえはずし、
ビームライフルとその予備エネルギーパック、バルカンのみ…多対一は正直きつい
ピクシーは同じ装備に加えレールガン、ウイングミサイルと装備してきていた。ならばピクシーに任せるべきだ…

≪…了解 堕ちるなよ≫
それを察し、M1数機に向かっていく

≪やめてください 警告します やめてください≫

ピクシーに銃身を向ける――やらせるか
エネルギーパックをヤツのいるあたりに投げつけライフルで狙撃し煙幕を作る
これでピクシーに狙いは付けられない

≪―――どいてくれ≫

そういいながら今度はオレに銃口を向けてきた――なんなんだこいつは、付き合いきれん

「…いい加減にしろよ」
敵の左右に二発けん制を打ち込みつつ機体を空に上げる
!?動かなければあたらないはずだが、右に撃ったのをシールドらしいものでガードしている
装備はともかく…闇雲に動き回るしか能のないパイロットか

≪……そうですか。あなたを討ちます≫
何を納得したんだかライフルをこちらに向けてきた、それを横滑りでかわす

腹部の重火器はおそらく軌道変更不能…。腰部レールガンは横10〜15度ほどの砲身角度の変更可能…といったところか
二挺のライフルが早く正確でうざったいが、教科書どおりそのものといえる射撃でしかない 予測は楽にできる
しかし落とすのは無理だな…火力が違いすぎる 時間を稼ぐしかない

低空をとび、まともに狙いを取らせないようにする 蛇行しつつ何度か反撃を打つ
向こうはまっすぐ飛びながら打っているのだから何発か当たる 照準が甘いため急所には行かないか…

≪あああああ≫

突然、耳障りな叫びと共に、じれたのか真正面から突っ込んできた 先までの機動と違い―――速い
だが、各動作が若干速くなっただけだ、サーベルを装備し迎え撃つ
バカ正直に振りかぶってきた、フェイントをまるで使わない…何とか対応できる

高度を上げつつ数合たたき合うがサーベルの出力が違う――サーベルが持たない
機動性くらいは勝てると思ったがこっちと互角?アレだけの武装をつんで…どうゆう性能だ!?
サーベルの予備を左に持たせようとしたとき、蹴りをもらってしまった――バランスを崩された

すぐに機体を立て直し、前を見れば敵機の背中のウイングがはずれその先端がこちらを向いている…
ガンバレル?とにかくマズイ…考えより先に機体をロールさせ頭を下に向ける、落下速度に加えバーニアでさらに加速
高度は1200叩ゝ‖里魍い砲燭燭つけかねないが仕方ない
それと同時に向こうの全ての火器が火を吹く ビームの一発が右足に当たった――右足が膝まで吹き飛ばされた
他の箇所は――ネジが少し緩んだかもしれないが異常なし

AMBACとバーニアを駆使し海との接触は避けれた だが、決定的な隙が出来てしまった 来るであろう攻撃に対しシールドを身構える
だが攻撃はくることはなく、敵機は白煙を上げ空の果てを目指して飛んでいるシャトルに攻撃をしている

それを見てほうけていると隣にピクシーが来ていた

≪よう、相棒 生きてるか? 敵の半分をたたいたところでシャトルが飛び出した
 アレにジブリールが乗ってたそうだ すまん、間に合わなかった≫
「…いや、俺もあれを抑え切れなかった」

と言い合っていたところで撤退の信号弾があがったのが見えた――作戦終了か…
全周波でオーブの代表カガリ・ユラ・アスハが停戦を呼びかけているのが聞こえる

…あと一息のところでジブリールを逃がしてしまった
おそらく宇宙に隠し玉でもあるから降伏しなかったのだろう、ヤツはそういう性格だった。先を考えると気が重い。
そう考えるとあの羽根つきが現れなければ…と怒りが沸きつつも
あれを相手にするにしても、もっと別の選択肢があったのでは…と自分を殴りたくなる

思考に溺れつつオーブ本島を離れる、その手前辺りでレシーバーから

≪そういうことか…くだらない≫

小さく呟くピクシーの声が聞こえた気がした

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