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BRAVE-SEED_勇者戦艦ジェイアスカ_番外編01

Last-modified: 2010-01-20 (水) 20:31:42
 

【注意!】
 今回のSSは18禁ではないですがちょっぴりきわどい描写が含まれています
 それでもOKという方は以下へお進み下さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 ────12月25日、イエス・キリスト生誕を祝うクリスマス。
いまや宗教行事とは関係無しにパーティーやプレゼント交換をし、クリスマスケーキを食べるという
世界的にポピュラーなこのイベントは、この常夏の国オーブでも例外ではなく、
街のそこかしこに飾り立てられたもみの木が立ち並び、クリスマスソングをBGMに
サンタクロースの装いをした売り子たちが客を呼びケーキを売るという、
お馴染みの光景がそこかしこで見受けられていた。
 だがしかし、光が明るければそれだけ影もまたその闇を深くする。幸せ溢れる煌びやかな街の影で、
人類史上一度たりとも絶えることの無かった怨念が黒々と渦を巻いていた。
「リア充どもが! 人目も憚らずイチャイチャしおってぇぇぇぇぇぇ!!
 聖誕祭を何だと思っているんだクソが! クリスマスを履き違えた全てのカップルに呪いあれ!
 カップルなんぞみんな死ね! 氏ねじゃなくて死ね!!
 ……憎い! クリスマスが憎いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「あらあらすごい憎しみね。おにいさん、力をお貸ししましょうか?」
 藁人形と五寸釘を握り締め、首からは逆十字と大蒜の首飾りというみょうちきりんな出で立ちで、
有らん限りの呪詛を吐き散らして狭いアパートの室内をのたうちまわる青年の耳に、
鈴を転がしたような少女の声が届く。
 まさかと思い振り返っててみれば、そこにはまごうことなき美少女の姿。
容姿は好みにドンピシャリ。青年は「これは清く正しく生きてきた自分へのご褒美に違いない」
と突然の闖入者に動じることもなく自分勝手に納得し、先程の呪詛などどこへやら、
神妙に拍手を打つやいなや着ていた衣服を即座に脱ぎ捨てて躊躇い無く飛び掛った。
いわゆるルパンダイブである。
「おにいちゃんと呼んで!!────キャイン!!」
 しかし彼の目的が達せられることは無く、次の瞬間無慈悲に蹴り上げられた少女の爪先が、
脆弱な布一枚に覆われただけの切ない場所を見事粉砕していた。
「……なんなのよ、この人間!!」
 いまだかつて感じたことの無い嫌悪感に背筋を震えさせるペローニアは、
鳥肌の立つ二の腕をさすりつつ、ゾンダーメタルを足元で悶えながら痙攣する肉塊へと
手が触れないよう慎重に、嫌々貼り付けた。

 
 

勇者戦艦ジェイアスカ番外編 『怒れる十二月のクリスマス』

 
 

 首都オロファトは一面の銀世界となっていた。南国の気候に慣れ切っていた人々は寒波に震え、
吹き荒ぶ猛吹雪を前に悲鳴を上げて逃げ惑うしかない。
「ゾンダァァァァァァァァァァァァァァ!!」
 犯人が咆吼をあげる。その姿は全身真赤な装甲と所々にあしらわれた白いファー、
下半身は立派なトナカイという、サンタクロースそのものなゾンダーロボだった。
「────待てっ!!」
「来たわね……!」
 そこへいつものように駆けつけるジェイキャリバー。ミサイルによる牽制と同時に、
プラグ・アウトした艦橋が戦闘メカノイド・ジェイダーへ姿を変える。
「ゾンダーども! せっかくのクリスマスを踏みにじろうなどという悪事、このジェイダーが断じて許さん!!」
 善悪ともに紅白の巨人が対峙し、一瞬のにらみ合いの後ジェイダーが動いた。
その胸には、マユとのクリスマスを邪魔されたことへの怒りの炎が燃えている。
 右腕のプラズマソードが唸り、この勝負に容易く決着を着けるかに見えた────しかし。
「ゾンダーッ!!」
「ぐあああああっ!!」
 ソルダートJからリア充の臭いを嗅ぎ取ったゾンダーサンタは、憎しみが命ずるまま
ジェイダーのスピードすら上回る神速の拳を繰り出して、彼を一撃でビル街へと沈めた。
 吹き飛ばされたジェイダーを引き金として、ドミノ倒しのごとく倒壊してゆく建築物を前に、
ペローニアは唖然とし、すぐさま満面の笑みを浮かべる。
「うふふふふ……素晴らしいわ、見事な力よゾンダー。そのままやっておしまい!!」
《J! やらせてなるか!!》
 ジェイキャリアから援護のジェイクォースが放たれる、だが幾多のゾンダーを葬り去ってきた
その必殺の一撃は、あろうことかトナカイの歯によってあっさりと食い止められてしまう。
《馬鹿な!?》
 カウンターとばかりに繰り出される、赤い鼻面からの破壊光線。
 独身男性の憎しみが燃え上がっているかのような紅色の、稲妻の如き様相で迸ったそれは、
ジェネレーティング・アーマーの守りを薄紙の如く粉砕し、難攻不落だったジェイキャリアの船体を
いとも容易く墜落せしめた。
《Jファイバー断線、回路沈黙、戦闘続行不能……》
 追い討ちを掛けるようにゾンダーの抱える袋から無数のミサイルが放たれ、
今までの恨みの限りを込めて白亜の巨艦を痛めつけてゆく。
《URYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!》
「きゃあああああああああああああああああああああ!!」
 マユの悲鳴に気付いたか、ゾンダーは攻撃の手を緩めると、伸ばした触手でもって
彼女の居るジェイキャリアサブブリッジの窓を叩き割り、中からひょいとつまみ出してしまった。
 嫌悪感を露にせざるを得ない醜悪な触手がいやらしく身体に絡みついて四肢の自由を奪い、
最近仄かに膨らんできた乳房を強調するように縛り上げ、遮るもの無き空中で幼い彼女を辱める。
 先端がぷっくりと膨れた触手が、白いべとつく液体を滴らせながらマユの柔らかな頬を舐りまわし、
愛らしい顔を嫌悪と恐怖に歪ませる。
「嫌あ……む、んむうううううう!」
 必死の抵抗むなしく、触手の一本がついに可憐な唇を割っての進入に成功し、
彼女の口内を思うまま蹂躙した。
 全身の触手を緩急自在に操って、9歳にしては発育のいい伸びやかな肢体を
味わうが如くじわじわ責めさいなむゾンダー。
 喉奥から引き抜かれた触手が液体を噴出し、咳き込むマユの顔を白く汚す。
あまりにもあんまりな仕打ち。何かを汚されたショックに華奢な身体はか細く震え、
その瞳からはぽろぽろと、真珠のような大粒の涙が零れ落ちた。
「いいわ! その調子よ!! そのままアルマにトドメをさしておあげ!!」
「ゾォンダー……!」
 その命令をどう履き違えたのか、嬉しそうに触手をうごめかせたゾンダーはマユの両脚を持ち上げ、
母親が幼児にさせるようなおしっこの体勢をとらせる。脚の間では幾本もの蛇が
虎視眈々と鎌首をもたげていた。
「やだ! やだ! こないで、こないでよお!! たすけておにいちゃあああああん!!
 おかあさあああああん! おとうさああああああん!!」
 それが意味するところにおぼろげながら思い至り、半狂乱になって泣き喚くマユ。
 迫りくる絶体絶命の危機に、瓦礫の山を押しのけて、救世主がふたたび立ち上がった。
「……その手を離せっ! ゾンダー野郎!!」
 だがジェイダーの装甲には至る所に亀裂が走り、目元を覆うバイザーは砕け、
関節からも時折火花が奔る痛々しい姿だ。
 立つことにすら耐え切れずに膝をつくその様を、ペローニアが嘲笑う。
「あはははははは! そんななりで、メガ・フュージョンさえできもしないボロボロの姿で、
 一体何が出来るというの? ソルダートJ! おとなしくそこで、アルマが引き裂かれる様を
 その眼に焼き付けなさいな!」
 満身創痍のジェイダーだったが、その眼は決して死んでいない。口元に不敵な笑みを浮かべると、
彼は起死回生の一手を繰り出した!
「手なら────あるさ! キングローダアアアアアアアアアアア!!」
 爪先のランチャーから撃ち出されたESミサイルが炸裂し、空間にESウィンドウを展開する。
そこから空間の変質に伴って発生したおびただしい雷光と共に、紅白の巨大トレーラーが姿を現した。
 トレーラー────キングローダーは、その屋根から翼を、側面からは腕を展開し、
スラスターを噴かしてフロント部を下に起き上がると、内部ががらんどうになった人型を形成する。
 装甲が展開され、露になった内部から照射される光の帯へ向かって、
ジェイダーは脚が砕けるのも厭わずに駆け出し、身を躍らせた。
「フォーム・アップ!!」
 飛び込むと同時に閉じられた装甲がロックされ、胸の空洞からはジェイアーク級と共通した
白い猛禽の頭が、頭部を形成する紅の兜からはバイザーの廃されたジェイダーの顔が覗き、
白いマスクがその口元を覆う。
 赤く四角い両肩に描かれた青い翼のエンブレムが光を放ち、新たな力を得た戦士は
高らかにその名を叫んだ。
「巨大合体っ! キングッジェイダー!!」
「ジェイダーウィングブレイカー!」
 両肩から放たれたブーメランが触手を切り裂き、牽引ビームがマユを救い出す。
新たなキングジェイダーの姿に、ペローニアは戸惑いを隠せない。
「なによそれ、なんなのよ!? こんなのがあるなんて聞いてないわ!!」
 トナカイの赤鼻から放たれた破壊光線がキングジェイダーを襲う。
爆風で巻き上がった煙に包まれ、その姿はたちまち見えなくなった。
「脅かしてくれちゃって! 所詮この程度……なんですって!?」
 煙が晴れるや、そこには無傷で聳え立つキングジェイダーの勇姿。キングジェイダーは
右足から飛び出した長剣を構え、浴びせかけられる弾雨の中を駆け抜けながら
ゾンダーロボへ飛び掛ってゆく。
「これがマユの分! これはマユの分! これもマユの分! マユの分! マユの分! マユの分!!」
 再生も追いつかないほど執拗に滅多切りにされ、戦闘能力を完全に失うゾンダーロボ。
キングジェイダーはトドメを刺すべくその得物にエネルギーを注ぎ込む。
 刀身が紅蓮の炎に包まれ、夜の闇を切り裂かんばかりに赤々と照らし出した。
「そしてこれが……トモロの分だ!────サンダァァァァァァフラァァァァァァッシュ!!」
 そのまま大上段に構えた剣を振り下ろし、憎きゾンダーをその膨大なエネルギーで完全粉砕する。
「お、覚えていなさい!!」
 虎の子のゾンダーロボを打ち倒され、ペローニアは捨て台詞とともに退却。
こうして聖夜の街に束の間の平和が訪れた。そして今までの寒波の影響だろうか、
夜空に白いものが舞う。オーブではお目にかかることの出来ない雪だ。
 放っておけば元通りに気温が上がり、すぐにでも消えてしまうだろうそれは、
ある種幻想的な光景となって南国のクリスマスを彩った。
「ひっく、グスッ、あんな目にあっちゃったらもうマユお嫁にいけない……」
 そんな光景を尻目に、修復されたジェイキャリバーの中で、マユは膝を抱えて泣きじゃくっていた。
この様子ではすぐ家に帰すわけにも行かないだろう。
 心を痛めるソルダートJは、そんな姿を見るたびに何度回収されたゾンダー核を
破壊しようとしたかわからない。トモロ様様である。
「マユ……」
 硬質な装甲を排除し、シン・アスカとなったJは背後から優しく彼女を抱きしめた。
 マユは、自分をしっかり抱きとめてくれる兄のようなシンの胸板が大好きだ。
言葉など交わさずとも、その暖かさは嫌というほど伝わってくる。
 マユはシンへ向き直ると、胸に顔をうずめて思いっきり泣いた。

 

「……あのね、おにいちゃん。マユ、今日一人で寝るの怖くなっちゃったから……一緒に寝ても、いい?」
 両親に連絡を入れた後、いきなりマユはこんなことを言い出した。
頬を赤らめ、もじもじと恥らいつつ上目遣いで懇願するさまはとても愛らしく、
さしものソルダートJも反撃の糸口すらつかめずに撃破されてしまう。
 ゾンダーとは比べ物にならないほどの恐るべき強敵だった。
 それも当然だ。最初に誰が言ったかは知らないが、いつの時代も、いもうとは最強なのだ。
「もちろんさ! マユに怖い夢なんか、俺が居る限り絶対見せたりするもんか!!」
「そ、それって今夜は寝かさないってこと!? やだやだマユ困っちゃ〜〜〜〜う」
 いい具合に蕩ける二人の様子を生暖かく見守っていたトモロが、不意にその眼をカッと見開いた。
《────このロリコンどもめ!!》

 
 

強引におわれ。

 

 

【あとがき】
……本編書かずになにやってんだろうね、俺。
あとこの物語はフィクションです、実在の勇者ロボ、シスコン、喪男の人とは何の関係もございません。

 
 

 



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