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CCA-Seed_125氏_第19話

Last-modified: 2007-11-10 (土) 19:12:02

「今日で、終わりにしましょう?」

タリアの声が二人だけの室内に木霊した・・・ようにアムロには感じられた。
アムロは自分の膝にそっと置かれたタリアの手を優しく握り返す。

「君がそう言うなら……僕にとって、否やはないな…」
あくまでも穏やかに…タリアの目を見つめながら返すアムロ。
その言葉にタリアは軽く目を見開くと、もう片方の手を重ね合わせる。

「アムロ……私はアナタに酷い事を言っているのよ?」
タリアにはその自覚があった。
自分から彼に…アムロ・レイに近づいておきながら、己のエゴで彼を突き放すのだ・・・・・ヒドイ女だと自分でも思う。
なのに、何故・・・・?

「タリア…僕は君が与えてくれた温もりに何度も救われた。君と寝物語で語り合った色んな話に心が晴れた。
僕の腕枕で眠る君の寝顔を見るだけで…余裕が生まれた。君の暖かい胸に顔を埋めて眠るだけで…全てから開放された気になった」
正直、感謝しても…し足りない位だよ・・・そう言ってアムロも両手で握り返す。

「アムロ・・・・」
言葉が出なかった。押さえつけていたナニかが…胸から溢れてくるのがわかる
でも…駄目……私は

「タリア」
そっと彼女の身体を抱き寄せると…アムロは己の膝の上に乗せる。
至近距離でタリアが見下ろすカタチになる。

・・彼女の揺れる瞳が見える・・・・・・・・・

アムロの…どこか少年らしさを残した瞳に自分の顔はどういう風に映っているのだろう…
(多分、ウブな少女みたいに動揺した顔が一杯にひろがってるんでしょうね…)
どこか客観的に己を分析しつつ、自覚せずにはいられない。
これ以上…彼に喋らせない方がいい……さもないと私は……

白い指揮官の服に包まれても、彼女のカラダからはオンナの微香が漂っている…そんな彼女の身体をぐっと引き寄せると、アムロは耳元で囁く。

自分が言うことは繰り言でしかない……これを未練と言わずして何と言うのか…
それでも…止まれなかった
「いま、この時だけ……お願いだ、愛させてくれ」

酷いことを言ってくれる……自分がさっき言ったことなど生温いほど…

(天性ね、ここまでくると……最初からそうだったわ。意識せずにこちらの情を掴み込んで…一度掴んだらもう離さない、離れられない)

目をそっと瞑ると自分の全てに反芻する……もう答えは決まっているようだ…もうカラダのどこを探しても…ワタシを構成する全てのパーツに迷いはなかった。
「フゥ…」
耳にタリアの吐息が触れた…頬に彼女の掌が添えられた。
「本当、しょうがないヒトね…」
そう言う彼女の目に揺らぎは最早なかった。
微笑み半分、苦笑い半分といった表情をしたタリアは目を瞑るとゆっくり…アムロの唇に自分のそれを上から覆うように重ね合わせた。
タリアの両手はアムロの顔を包み、アムロの両手は彼女の腰に添えられて…そのまま暫しの静寂の後。

唇を触れるかどうかの位置に戻すと、囁きながら言の葉を出す。
「…覚えてるかしら?ン…前回の作戦会議の時に貴方に言ったこと?」
「…ああ、自殺願望があるのかって言われたよ」
喋りながらも二人は啄ばむようなキスをしていく。
タリアはアムロの上唇を挟んでみたり、アムロは触れた拍子に軽く舌を縺れ合わせたりしながら…。

ガルナハンでの作戦会議の後、アムロはタリアの目配せを理解し、ある廊下の片隅で向かい合った。
アムロが土壇場で加えた作戦要項は誰の目から見ても、無謀なものだった。
死地に飛び込むとはこういうこと・・・と思うほどである。
だからタリアは艦長として問い詰めた…「貴方は死にに行くのか」と。

「ぅ…〜っ…貴方は否定しなかったわね。…私は思ったわ、『ああ…このオトコは死を望んでる』ってね」
「…だが…僕は」
「ええ、貴方は無事に帰ってきた。敵の基地に侵入して、無力化してみせた。でもね、それでも…疑念は尽きなかったわ」
「今でもかい?」
「うっ…んぅ……ええ、だから…」

次第に口付けにも熱が篭もってき、アムロは手を上にやってタリアの制服の前を開くとシャツの下から潜り込ませた。
すべらかな肌を登って、ブラジャーに包まれた豊かな乳房に到達する。
手に少し余るソレを…ゆっくりと揉みしだく。

「証明っ…し、なさい、アムロ・レイ。自分はオンナ一人夢中にさせておいて、ぇっ…勝手に死んだりしないっ…て」
「俺に……その資格はある、のか?」
「私の傍にはあなたしか、いな、いわよ?そうさせたのも他でもな、いっ、ぁあ!……貴方、なんだから」
「あ…が…とう、そう言っ…てくれて」

オンナとして、牝としての甘露を舌をくねらせながらアムロの口内に流し込みつつ、悶える。

(嗚呼、ワタシは自分に酔っている……前の夫にも、ギルバートにも見せなかった己の全てを!…このオトコになら喜んで曝け出してしまえる自分に…)

タリアはこれから訪れるであろう至福のひとときを思い浮かべ、既に役目を果たさなくなりつつある下着の奥に隠された『オンナ足らしめる部分』が開くのを実感し、宙に喘ぎ声を発散させた。

「ねえ、お姉ちゃん。明日の休暇、どうする?」
「…ん〜、そうねぇ」
ホーク姉妹は相部屋で取ってもらったホテルの部屋で、ラフな格好で思い思いに寛いでいた。
タンクトップにショートパンツという出で立ちのルナマリアは、その若鮎のような肢体をベッドに伸び伸びと横たえらせ、思案深げに中空を睨んだ。
「明日の朝食にでも誘ってみようかな…」
「誰を?」
「アムロさんに決まってるでしょ」
何を決まりきった事を、と言ったふうに返す姉をメイリンはほっぺに人差し指をやり「う〜〜ん」と唸っていたが、やがて…
「ねぇ…お姉ちゃん?」
とさっきとは幾分控えめに話しかける。
「今度はなによ」
「・・・・・ホントのところ、アムロさんのこと…どう思ってるの?」
「・・・・・そうねぇ」
言葉を選んでる風の姉を見つつ、メイリンは勝手に妄想する。
(憧れてる…かな、やっぱり。好き…ってことは…まぁ有りうる、かも?)

「抱かれたい、って思ってるわ」

「だよねぇ、やっぱり……って……へ?」
姉はなんて言った?抱かれ…?…げ、幻聴…かな、…い、いや聞き間違いだよね?
「ご、ごめん。もっかい言ってくれないかな」

「抱いてほしい、って言ったの」

「さ、さっきと言ったことが違うぅ!!」
「なによ、意味は同じでしょ。それに聞こえてたんじゃない」
「だだだだだって!!!」
まさか自分の姉の口からこんな言葉が出てくるなんて…ルナマリアのアホ毛が無くなるよりもメイリンにはショックだった。
慌ててダイブするかのように姉のベッドに飛び込むと寝転がってるルナマリアに詰め寄る。
「ま、まさかっ、もう…なんてことないよね!?ああん、ていうかそれ以前の問題だよ!!わたしたちまだ…っ!!」
「私は17、あんたは16でしょ。別におかしくないわ」
「で、でもでも!!!」
更に詰め寄る妹に、髪をガシガシしつつ起き上がると胡坐をかく。
「はぁ……別に、まだキスもされてないわよ…手を握ったことはあるけど」
「ああうう…、っ…!!すぅ、はぁ!!ええぇっと…な、なんでアムロさんなの?」
必死に落ち着こうと努めて深呼吸。

「なんでって?」
「だ、だって…アムロさんって30歳だよ!?私たちとは10歳以上も違うんだよ!!?」
「頼り甲斐があるわ」
「そ、それにアスランさんとかレイとか…シンだっているのに!!」
「友達以上の感情は持ち合わせてな、い。アンタもオトコは顔じゃないって学びなさいよっ」
「け、経歴不詳!!」
「超一流のパイロット。これさえあればこの先は安泰でしょ」
「と、時々ワケわかんないこと言ってるぅ!!!」
「普段の何気なさに渋さとユーモア、なによりも優しさを兼ね備えてるんだから言うことナシでしょ」
「う、うう……わ、判らないよ、お姉ちゃんがどうしてアムロさんのこと…」
「判らなくていいのよ」
「えっ、どうして…?」
「判ったらきっとアンタも好きになっちゃうから」

(も、もしかしてワタシって惚れ気られてる?)
興奮のせいかゼイゼイ息を吐きながらメイリンは思う…と、
「…ねえ、メイリン」
少し声のトーンを変えて姉が一声を放った。
「今は戦争中でしょ?そして私たちはその最前線で戦ってるわ。ひょっとしたら次の作戦で死んじゃってもおかしくないのよ?」
「あ……」
「……ワタシはオンナとして生まれた以上、オンナの喜びを知らずに死ぬのだけは真っ平ごめんだわ。
だったら、わたしの一番好きなあの人にワタシの『初めて』を…全てを捧げたい。そして………」

そこまで言うとルナマリアは自分の下腹部を両手でそっと触れる。
「叶うことなら、その人との子供を授かりたいって……そう思ってるわよ?」

「お、お姉ちゃん・・・・・・・・」
言葉が出なかった。
いつのまにか、自分の姉が…1歳しか違わない姉が…ここまで考えてるなんて。
「なぁんて、ね……まず無理だろうけど」
「え?な、なんで?」
「だってアムロさん…ナチュラルだもの」

「・・え!?・・えええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
「なによ、知らなかったの?」

この後、ルナマリアは妹のさらなる執拗な説得にかなりの時間を費やされることになる。