Top > CCA-Seed_224 ◆pIB8vox7Ug氏_第01話
HTML convert time to 0.003 sec.


CCA-Seed_224 ◆pIB8vox7Ug氏_第01話

Last-modified: 2007-11-10 (土) 18:56:39

(…何処だ此処は…、そうだ!落下は阻止できたのか?)

分断されたアクシズの片割れ、それを押し返すべく全力を尽くしたアムロ・レイの記憶は視界を緑の光に
覆い尽くされた時から途切れていた

(地球は、地球はどうなったんだ?)

霞む目を必死に凝らすと無傷の青く輝く地球が見えた

(無事か、俺達のした事は無駄ではなかった…)

薄れる意識で、ともにアクシズを押し返した敵味方のパイロット達、力を貸してくれた地上の人々を思う

(人にはあんな奇跡を起こす力が有る、もう僕の存在も無くてもいいだろう…)

満足げに微笑むと意識を手放した

(…最後にホワイトベースが迎えに来てくれる…なんて…ね…そう…だ、帰ろ…あ…場所…)

大空を翔る天馬のごとき艦が、意識を無くすアムロが最後に見たものだった

「意識は無いみたいだけど注意して運んで頂戴」

気を失ったパイロットを担架に乗せて運んでいく衛生兵にそう声を掛けるとマリュー・ラミアス技術大尉は
目の前に横たわる大型のMSに向き直った
どうにか崩壊したヘリオポリスを脱出し軍事衛星アルテミスへと進路を定めたアークエンジェル、その
進路上に漂う一体のMSがあった
外見がGAT-Xシリーズに酷似していたためまさかと思い回収しては見たがまったくの別物なのは艦内に
収容した時点で分かっていた、大きさがまったく違う、少なくとも大西洋連邦ではこのような機体のことは
噂に聞いたことも無い
機体を登るとコクピットに入る、球状の空間にシートがアームに支えられて浮いていた

「おそらく全周囲モニターね…、」

シートに付くとコンソールを操作し手元にあるサブモニターに目を落とす

「操作周りの洗練度が洒落にならないわね、私達より相当先に進んで…核融合?どうしてこんなものが存在するの!?」

機体の基本スペックを見て驚愕の声を上げたマリューは続いてパイロット個人情報を確認してみる

「地球連邦新興外郭部隊、ロンド・ベル所属アムロ・レイ大尉か…」

「なあ聞いたか?あのMSのパイロット生きてたらしいよ?」
「へえ、そいつは良かったな、それ「ちょっとォ、何の話よ?」

食堂からの出前のスポーツドリンクを渡しながら話しかけてきたカズィ・バスカークにサイ・アーガイルは
質問を返しかけた、が、回収されるところに居合わせなかったミリアリア・ハウに遮られた

「さっき回収されたMSのパイロットが生きてたって話さ、ねえ曹長」
「こら、お前に一通の事をマスターして貰わんとオレがまともに休憩取れないんだからな、ちゃんとやってくれ」

余所見をしたトール・ケーニヒの頭を小突くとアーノルド・ノイマン曹長は重々しく言った

「まあ、戦えるのがキラと大尉だけなんだからな、戦力になってもらえるならありがたいよ」

ノイマンに答えて口を開こうとした皆を硬い声が制した

「お前たち、お喋りはそれぐらいにしておけ」
「はっ、申し訳ありません」
「「「「………」」」」

すぐに詫びたノイマンと比べるように一斉に黙りこくった学生達を見回したナタル・バジルール少尉は説教を始めようと口を開く

「だいた「ナタルここに居たの、ちょうど良かったわ一緒に来てくれる?」

ブリッジに上がってきたマリューはその場の微妙な雰囲気に少し戸惑ったがかまわずに続けた

「カズィ君、フラガ大尉に第…左舷のMSデッキに来るように伝えて頂戴いいわね?」
「ハイ、分かりました」

ブリッジから出て行くマリューとナタルに続いてあわてて駆け出そうとするカズィをミリアリアが止めた

「艦内放送で呼び出せばいいじゃない、アンタどこまでパシリ体質なの?」

廊下に出るとMSデッキへと急ぐ、閉まりかけた自動ドアの隙間からもれる笑い声にナタルは眉をしかめた

「まったく、さっさと学生気分を抜いてもらいたいものですが…」
「仕方が無いわよ、彼らはまだ学生そのものなんですからね」
「しかし、それでは示しが付きません!」
「足りない人手を補ってくれてるんだから、いちいち文句も言ってられないわ、それより」
「あのMSとそのパイロットのことですね?」
「ええ、納得のいかない点が多すぎるの、貴方と大尉の意見も聞いて置きたくて」
「何か問題でも?」
「ナタル貴方、地球連邦って聞いたことある?」