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CCA-Seed_373 ◆lnWmmDoCR.氏_第04話

Last-modified: 2008-06-17 (火) 22:33:18

拘留部屋に戻る途中、アーサーに声をかけられた。

 

「アムロ大尉。いや〜探しましたよ。いや、艦長がね、これからのこと話してやれって言うもんですから。」

 

アムロは”なぜ副長なんかできてるか不思議なくらい頼りない感じの男性”という印象をもった。
口には出さなかったが。しかしこれからの事というのは聞いておかなくてはならない。

 

「え〜本艦はこれよりオーブ首長国連合に向かいます。」
「オーブ?」

 

アムロはつい聞き返した。確かさっきシンが注意を促した所だ。
すると後ろから若い女性の声がした。

 

「そうだ。私が代表を勤めている国だ。まぁ勤めているというか勤めさせられているというか…」

 

サングラスをかけた青年が遮る。

 

「アスハ代表、そんなことおっしゃっては…」

 

「あぁすまない、アレックス。ちょっと話がずれてしまったな。大尉、これからミネルヴァはオーブという国に向かう。結構近くだし、補給や整備も必要だからな。そこでだ。ミネルヴァが停泊している間だけでもオーブを見てみないか?」

 

想像もしていなかった提案がなされた。
アーサーが付け加える。

 

「オーブは中立国だし、あなたが疑問に思っている事を調べるのにも都合がいい。そこである事情でこの艦に乗っていた代表に協力をお願いしたんです。それに移住者は基本的に無条件で受け入れる。気に入ったならそのまま住んでもいいですし。
上陸許可は一応艦長にもらってあります。まあ監視は付くと思いますが…」

 

ありがたい申し出だった。代表がこの艦に乗ることになった”事情”が知りたかったが聞いても教えてはくれまい。
だがもし本当に違う世界に来ているのだったら、知るべきことはたくさんある。
情報が生死を分けるといっても過言ではない世界に生きてきたアムロはその申し出を断るはずが無かった。

 
 

 ミネルヴァがオーブにつくとすぐにオーブ側から使者が赴いた。アムロの監視役兼案内役だ。
年頃は20代後半から30前半くらいの優しそうな女性だった。名はマリア・ベルネス。
アムロの質問にも丁寧に答えてくれ、監視役といってもそこまできつい監視をするという訳でもなかった。

 

 オーブに停泊してから数日が過ぎたころ、アムロはこの世界のことをほぼ把握できていた。
この世界は明らかにUCと違う。コーディネータとナチュラル、地球連合とプラント、戦争を繰り返してきた歴史とMSの存在以外は。

 

 その夜マリアと別れホテルに戻ったアムロはフロントで伝言を預かっていると聞いた。
伝言の内容は、”タリアに連絡を”との事だった。
部屋に戻ったアムロはすぐミネルヴァの通信コードに連絡を入れた。

 

しばらく待たされた後、タリアに繋がった。

 

「お疲れ様です。アムロ大尉。どうです?オーブは。」
「ええ、ずいぶんといい国ですね。聞いていた話とは少し違う。この世界のこともだいぶ理解することができました。この世界は僕が住んでいた世界とは違うようだ。」
「…そのことなんですが…先日尋問した内容は私たちでは判断できかねるものでしたので、プラント本国に送りました。それが評議会議長の目を引いたようで…」

 

「どういうことです?」

 

「ええ、直接会ってみたいとおっしゃているそうです。ちょうどアスハ代表のSPのアレックス、この間アスハ代表のとなりにいたサングラスの青年ですが、彼も議長に面会を求めているそうで一緒に、との事です。」

 

アムロは少し考えてそれを承諾した。いや、承諾するしか選択肢が無かったように思える。

 

「そのときに、あなたが乗ってきたMSも見てみたいそうで、ぜひ持ってきてくれ、との事です。」

 

νガンダムを?少し不安が付きまとうが持っていくしかあるまいと腹をくくり通信を切った。

 
 

 その夜、プラントにユニウスセブン落下の実行犯の引渡しと現政権の解体、即時武装解除を求めていた連合政府は実行犯全員死亡と解答するのみのプラントに対し宣戦布告を決めた。
ミネルヴァ隊の活躍もあり地球にはそこま大きな被害をもたらさなかったとはいえ

 

「一歩間違えば地球規模の被害が出ていただろう」

 

というのが連合側の言い分だった。布告は翌日、時刻は未定。
布告と同時に核攻撃隊を発進させるということがすでに決定済みで、あとは月艦隊の準備が終わるのを待つのみとなっていた。

 
 

翌日、運命の日。

 

輸送機につまれたνガンダム、アレックス・ディノと共にアムロはプラント本国へと向かった。