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CCA-Seed_427◆ZSVROGNygE氏_外伝02

Last-modified: 2010-04-28 (水) 09:44:22
 
 

失いし世界をもつ者たち外伝2

 
 

全く頭痛はひどいし、胃まで痛くなってきた。
かつてシャングリラでゲモン・バジャックが馬鹿な演説してきたときに、頭痛が1日治らなかった事を思い出す。
パナマ陥落の報告は私の精神と体力に打撃を与え、頭痛と胃痛をもたらした。
問題の検討の前に薬をもらうべく医務室へと向かった。医務室に入るとハサン先生がミリアリア・ハゥと話している。
妙な組み合わせだ。まさか健康診断を強要する気じゃないだろうな。むかしエマ・シーン中尉に試みたらしいという噂を思い出す。
ともかく薬をもらいたいので、声を掛けることにした。

 

「珍しい組み合わせだな。」
「あっ司令。」
「艦長どうされたのですか?」

 

2人は特に驚いた様子もなく、振り向いてきた。

 

「うん、実は頭と胃が痛くてな。薬をもらえないだろうか。」
「あまり無理してはいけませんよ。ともかくお待ちください。」

 

ハサン先生は棚へと向かう。

 

「トール君の見舞いか?」
「ええ、でも彼今はリハビリで艦内を歩いているそうなんです。だから追いかけようかなと思いまして。」
「なるほど。」

 

いい娘だな。チェーミンもこんな風に育って欲しい。そこへハサン先生が薬を持ってやってきた。
薬瓶には両方とも『艦長専用』と書いてある。見る度に複雑な気持ちになる。

 

「艦内を歩き回っても迷子になるだけだから、ここで待ってなさいと言っていたんですよ。」
「なるほど、それもそうだな。この船はアークエンジェルよりも大きい。迷子になると面倒だ。
ここにいるといい。ニコル君やディアッカ君とお茶でも飲んでいなさい。」
「わかりました、そうします。」

 

そういうと彼女は彼のベッドへと向かう。

 

「あら、なにかしら?これ・・・。」
少女はベッドの脇にあるノートを手に取った。

 
 

※※※

 
 

 
 

足を失い数日、俺はやることがない。今日やっと義足を合わせ、本格的なリハビリはその後だと思う。隣ではニコル・アマルフィというロンド・ベルが助けたザフトの兵士が寝ている。
足を失って、というより生まれて初めて病院(といってもいいと思う)のお世話になって一番困るのは、きれいなオネイサンにトイレのお世話をしてもらっていることだ。
昔キラやサイ、カズイと見た『全裸紳士の冒険−病院篇−』を思い出す。こうしてお世話になると、ナースがなんであれだけ人気なのかがわかった気がする。ごめんよ、ミリィ。
暇つぶしについてハサン先生に相談したら、日記でも書けばといわれたのでこうして書くことにした。
日記というのは何かで他人の悪口を連ねるものと聞いたことがあるけど、やることもないし書いてみようと思う。

 
 

『トール・ケーニヒのラー・カイラム観察日記』

 
 

4月×日 晴れ

 

本格的なリハビリが始まった。昨日はうまく動かせない。特に膝を曲げる感覚が難しかった。
ハサン先生は何か難しい説明をしてくれたけど、よくわからなかった。とりあえず慣れれば以前と同じような行動ができるらしい。

 

今日は近くのトイレまで歩いてみた。一緒に看護士のマリー・グラネ少尉が付き添ってくれる。少尉はミリィとは違うタイプの女性で、とてもきれいなオネイサンだ。
長く美しい金色の髪を三つ編みにして右から垂らしている。前にサイが持ってきた大西洋連邦制のAVで見た金髪女性のような濃い化粧ではなく、さっぱりとしている。
でも肌は白く美しいから野暮ったくない。しかもナイスバディだ。性格の方も気取ったところもなく、さっぱりしている。でもけがをしている人には優しく、いつも親身にお世話をしてくれる。
それに付き添ってくれるとき、体が密着するのでいいにおいがする。またなんと言っても胸があたるので姿勢がまずい。うれしいけどまずい。俺だって健全な男だ。
だいたい入院しているようなものだから溜まってしまうんだ。ミリィもいないし。その話を見舞いに来てくれたシモン・イレーヌ少尉に話したら、「死んでしまえ」といわれてしまった。

 

マリーさんは優しいけど、軽いけがでわざわざ来たり、仮病で来たりする人には容赦ない。僕が見た2日の間でも、腹が痛いと(僕が見ても)嘘っぽい整備員に、下剤を渡していた。むごい。

 

ちなみに、隣に寝ているニコルには、メアリー・ポールマン曹長が担当している。
彼女もきれいな人だ。アッシュブロンドのウェーブが美しい。それに見た目もかなり若く、僕と同い年と言っても良いくらいに見える女性だ。深窓の令嬢を思わせる。
包容力もあり、最初に見たときは、なんでこんな人が軍にいるのだろうかと思った。けれどもやっぱり軍人で、可憐なくらい透き通った声なのに、毒舌がすさまじかった。
口から出てくる言葉に僕は少し大人になるということを知った。

 

例えばこうだ。

 
 

●M・H先生の場合 Case 1

 

「どうしたね、メアリー君気分が悪いなら健康診断しようか?さ、服を脱いで。」
「目の調子が悪いようですね。この機会に目をそのピンクの脳みそと一緒に取り替えた方がいいと思いますよ、先生。」

 

先生の言い方がいやらしいからかもしれない。

 

●M・H先生の場合 Case 2

 

「メアリー、ホワイトチョコあげるよ。」
「言い方が卑猥なんだよ、(自粛)でも食ってろ!」

 

先生が食べかけなんて渡すのがいけないと思う。

 

●A整備員の場合

 

「スパナがあたって腫れちゃったからここに湿布貼って。」
「死に損なったようですね。この(自粛)野郎!」

 

自分からズボンをおろして患部を見せる方が悪い。

 

・・・正直ロンド・ベルのみんなにも彼女がああなった原因があると思う。

 
 

今日見舞いに来てくれた、ジャック・ベアード少佐によると、看護士が美人なのはブライト司令かハサン先生の趣味なのだそうだ。
男性が赴任してくる時もイケメンらしい。演習や整備中に妙に負傷する奴が多く、先生たちも苦笑しているという。
彼女たちには部隊内で密かにファンクラブがあるそうだ。ちなみにマリーさんはおっぱい星人がメアリーさんの方はMと貧乳派が多いらしい。
むかし本人たちの知らないところで不毛な抗争に発展したらしい。その抗争は整備班とパイロットが多かった(この部署の人が怪我することが多い)ので大変だったという。
一番の原因は巨乳派と貧乳派の対立だったそうだ。結局はブライト司令が全員をぶん殴って終わったという。
俺はロンド・ベルにすごく好感を持ってしまった。ちなみにベアード少佐はどちらですかと冗談交じりに訊ねると、『メアリー曹長ファンクラブ(No.0001)』のカードを見せてくれた。
こんな大人になりたくない。

 
 

※※※

 

4月□日 雨

 

今日は体調が回復したニコル・アマルフィと半日だべっていた。
ニコルと話しているとキラもそうだったけど、コーディネーターだからって人間じゃないなんて言う奴の言うことがわからない。
もちろん能力とかすげぇと思うけど、ブルーコスモスって可笑しいと思う。
だって、イケメンや可愛い子は多いけど、見た目それだけで、話してみるとキラやニコルみたいに、ブルーコスモスが言うような人を見下す奴ばかりじゃないからだ。

 

正直なところ、俺はアークエンジェルに乗るまで、戦争なんてあんまり深く考えたことなかった。
歴史の授業で出てきた再構築戦争なんてはるか昔だし、オーブは元々コーディネーターにそれほどこだわる人が少なかった。
俺の周りにはあんまりいなかった。けど、戦争が始まり、そしてアークエンジェルに乗った時に初めていろいろなことに気付かされた。
サイやカズイのキラへの思いや、攻撃してくるザフト軍、そしてフレイとキラの問題。俺は難しいことは大人になってやるもんだと思っていた。
けど、うまく書くことができないけど、俺はいま大人になろうとしているのかもしれない。戦争に巻き込まれて、死にかけてみて思う。
戦う意味って大切なんだと。俺はいままでダチのために戦ったけど、こうして殺し掛けた人間と面と向かうと何ともいえない気持ちになる。
なんか頭がこんがらがってくる。うまくまとまっていなかったけど、そういった気持ちをニコルにぶつけてみた。

 

彼は少し、いや結構深刻に考えてから答えてくれた。
彼は自分の父が政府の高官で、正直に言って政治的な意識が普通の家庭よりもあった家だったからかもしれないと、断った上で彼の戦う理由を話してくれた。
おれと同世代の連中が戦争に参加するようになったのは、ユニウス・セブンの一件だったらしい。
ニコル自身もこのままでは自分たちの基本的な生存権が脅かされること、そして自分の住んでいる国を守りたいと純粋に思ったそうだ。
確かに俺だっていきなり自分の家がめちゃめちゃにされたから気持ちはわかる。
こうして互いの話を聞くと、本当に戦争は言い分が、それも中々ゆずることができない問題で衝突してしまうのだと思った。

 
 

ニコルの体調はここ数日でやっと起き上がれるようになった。まだ本調子ではないからメアリーさんが親切に面倒を見ている。
ニコルによると優しすぎて照れてしまうと言う。確かに傍目でアーンと食事を口に運ばれたり、それを拒否したりすると「めっ!」とされたりしていた。
ちくしょう、うらやましい。もっとも、俺もいつも密着した看護を受けているけどね。
さらに俺の後ろで俺の感情よりもはるかに邪な感情をあらわにしたパイロットと医者たちがいたけどね。
そのときある整備員が撮影した隠し撮り写真はC・S中尉(名前を書くと問題なので伏せておく)が主催するロンド・ベル闇のオークションで高額になったという。
つかそのオークションに行ってみたい。ここ最近毎日来てくれるパトナム少尉に話したら、R18だと言われた。けど回復したら記念に連れていってくれるそうだ。

 

またメアリーさんのニコルへの献身ぶりはマリーさんによると、ニコルはメアリーさんのストライクだからだということを教えてくれた(もちろん他の人への普段の看護だって献身的だ、一部を除いて)。
顔だけでなく、控えめな性格とかピアノ趣味とかがドツボらしい。「なんか子供扱いされているみたいで困ります。」と顔を赤らめている。その表情にメアリーさんは余計にときめいているようだ。
照れながら話すニコルを見て、俺が見たメアリーさんの罵声を彼が聞かないように心から願った。俺でもトラウマになりそうだったから、彼の性格だと消せない傷を残してしまいそうだ。

 

それにしてもこうして何日も医務室にいると、困ることがある。色々溜まってしまうのだ。性的な意味で。ニコルは話していてわかったけど、そのあたり潔癖というか免疫がないから意識もあまりしなかったという。
それはいいところのお坊ちゃんだからだと思う。10代の男がそんな訳あるか。コーディネーターだからではないはずだ。キラだって人並みにあったもの、あいつはむっつりだけど。
コーヒーを持ってきてくれたハサン先生に話すと、それでいけないと、マリーさんたちが帰った後、夜に紳士が見るべきである記録メディアを持ってきた。
先生は紳士がそれを見る上での作法を教えてくれた。内容についてあえて書かないけど、ニコルと僕は夜中にトイレに行くことになった。

 

だって、しょうがないだろ?

 
 

※※※

 

4月○日 晴れ

 

アラスカに到着したそうだ。アークエンジェルと連絡できないのだろうか。ミリィに生きていることを知らせたい。

 

ここ数日感じてきたことがある。
それはパトナムさんもイレーヌさんも、パイロットのみんなは最初のうちこそ俺の心配だったけれど、最近はマリーさんたちに会うことの方が目的になっている気がする。
こんな大人にはなりたくない。

 

午前と午後のそれぞれに珍しい人がお見舞いに来てくれた。午前にアムロさんで、午後はレーンさんだ。
アムロさんはアークエンジェルにいた頃から好きだ。穏やかだし、頼りになるし、ナチュラルなのにMSパイロットとしても一流だし。こういう大人になりたい。
アムロさんはニコルにもきさくに声を掛けてくれるので、ニコルもアムロさんと楽しく話している。プラントについていろいろ聞いている。
俺も興味があったので話に参加したけど楽しかった。面白いのは、いつも来てくれるパイロットはアムロさんがいるときは近寄りがたいようだった。
仮病っぽい人も回れ右をする。

 
 

午後に来てくれたレーンさんにそのことを聞いたら、アムロさんがレーンさんの世界でいかにすごい人かと知る事になった。ニコルも目が点になっている。だってそうだろ、自分の知り合いに世界を救った人なんていると思うかって話だ。
一緒にいたパトナムさんたちも、レーンさんや僕がうらやましいそうだ。もちろんパトナム少尉らが話しかけてもといい人だけど、用事がないと話しづらいそうだ。
俺も話を聞くと少尉たちの気持ちがすげぇわかる。あと、この部屋でのアムロさんへの態度は来た目的が邪だから、というのもあるらしい。つくづく駄目な人たちだ。

 

でもレーンさんは違う。飛行訓練にフラガ少佐と付き合ってくれたので、尊敬している。オーブのアスカさんの家でシンと一緒にMSの乗り方を教えてとせがんだことを思い出す。
パーティーの後で改めてお願いしたとき、レーンさんはまだ教えるような立場じゃないと言った。けど、ソートン中佐に教えるのも訓練だと諭され、教えてくれることになった。
決して甘くはなかったけど、勉強になった。

 

寝ようとしたとき、ブライト司令がやってきた。どうやら会談で疲れていたらしく、頭痛薬が欲しいそうだ。
司令はたまにこうして薬をもらいに来ている。あの人はいつも哀愁を漂わせていると思う。なんかいつも苦労を一身に背負い込んでいるみたいだ。
こういう大人になりたくないなと思う。

 
 

※※※

 
 

4月●日 晴れ

 

この日はあまりにも多くのことがありすぎて、何から書くべきかわからない。
昨日はみんなが許してくれたので、朝まで飲んでしまった。だいたいこの日記を俺は2日も過ぎてから書いている。
時間も過ぎたことだし、印象深いことを書いておこうと思う。それくらい驚くことがたくさんあった。
まず書くべき事は、キラが無事に生きていたことだ。みんなは行方不明となっておそらく駄目だと話していたので、本当にうれしかった。
あとシャア・アズナブルという人がロンド・ベルに合流した。アムロさんがあんなに怖い顔をするとは思わなかった。
それにブライト司令の鉄拳がマジ怖い。
こないだベアード少佐が殴られた話を楽しい思い出のように話していたけど、俺は絶対に司令を怒らせたりしないことにしようと心に誓った。つか、なんでシャアという人はあれほどブライトさんに殴られたんだろう。モザイク掛けた方がいいくらいの表情だった。

 

その夜にミリィやキラ、サイ、カズイにも再会できた。ミリィは僕の胸に飛び込んできた。マジでうれしい。やっぱミリィは最高にかわいい。
けど、いつも見舞いに来てくれたみんなの態度が冷たかった。いや、サイやカズイも冷たい目をしてきた。
みんなは飲み会の時、『死ね死ね団―第13独立機動艦隊ラー・カイラム第1分隊』のハチマキを装備して、僕を袋だたきにしてきた。
ついでにニコルも袋だたきに遭っていた。というのも酔ったメアリーさんがほっぺたにチュッチュッしていたからだ。

 

正直俺も腹が立った。そうつぶやいたら、カズイがこれまで付き合ってきた中で一番怖い目をして、「死にたいのかい?」と言ってきた。
あとミリィが「なんかいった?」とほっぺたを思い切りつねってきた。2人とも目がマジで怖かった。
レーンさんが「今のはトールが悪い」と突っ込んできた。確かにそう思うからここに自戒を込めて書いておく。
それにしても、ニコルを袋だたきにするのは色々とまずい気がする。死ね死ね団みたいな大人になりたくない。

 
 

※※※

 
 

4月▼日 曇り

 

オーブに帰ってきた。とはいえ、俺に何かやるべき事があるかというと、ない。今日もいつものようにリハビリを続ける。
ただ今日は医務室に新入りが来た。ディアッカ・エルスマンという男で、ニコルの同僚らしい。俺らが怪我した戦いでアークエンジェルに投降していたらしい。
ディアッカはニコルがここにいることを知らなかったらしく、とても驚いていた。
この船に連れてこられたディアッカはニコルとは全く違うタイプだけど意外といい奴だ。

 

ただ、ニコルに言わせると変わったそうだ。元々は冷笑的で皮肉屋の傾向があったそうだ。ナチュラル相手に普通の態度を取ることに驚いているそうだ。
頭を打ったのかと思ったらしい。つか、ニコルも周りの影響からだろうかコメントが辛い。
その辺りが気になりディアッカに聞いてみると、ミリィに殺されそうになった話をしてくれた。
自分は今までナチュラルなんてと見下していたし、皮肉に物事を捉え、物事を冷笑的に語っていた。
けど、ミリィに俺が死んだと思っていたときに冷笑してしまい、切れたミリィにメスで刺されるところだったらしい。

 

実際に今頭にしている包帯は、そのときに少しサックリ切ってしまった傷なのだそうだ。
ミリィの気持ちに涙が出そうだった。それにフレイの行動のことも。これは後でキラに教えてやろうと思う。
あいつはフレイに本気みたいだからな。なんかフレイの方でも何かあったらしいし、今度キラに聞いてみよう。そういえばフレイはどうしたんだろう。
ともかく実際に不用意な発言で、可愛い子(当たり前だ)をそうさせたことに反省したそうだ。

 

批判的に物事を見ることは簡単にやめられないから、発言の方を自重しようと思ったのだという。
そういった話や、見舞いと称して女性看護士に会いに来るパイロットと会話を通じて、打ち解け合うことができた。
こういった事を経験すると、まずは話してみたり受け入れてみたりすることって結構大切だと思う。

 

ディアッカはラー・カイラム医務室の看護士が、美人揃いだったのでニヤニヤしていた。ニコルよりも正直な奴だ。
ディアッカはマリーさんのおっぱいに目がくらんでいた。彼も確かに怪我をしていたので、面倒を見てもらっている。
彼はマリーさんが包帯を好感するとき密着していたので、「グゥレイト!」とこぼしてだらしない顔をしていた。
その後注射が若干きつくなったらしい。あまり正直に反応しすぎるのもまずいようだ。

 

その夜、先生がディアッカの入院祝いと称して、紳士が見るべき記録メディアをまた見せてくれた。
先生の守備範囲の広さはすごいと思った。僕たちはトイレへと向かった。

 

だって、しようがないだろ?

 
 

※※※

 

5月●日 雨

 

入港してから数日も過ぎ、時間ができたらしく折を見てミリィがちょくちょく来てくれている。
とてもうれしい。ただ医務室だと、ニコルやディアッカって奴がいるので、あまりいちゃつけない。
ミリィとリハビリと称してトイレに行き、洗面所でキスをした。
失敗だったのは、そこにブライト司令が来たことだ。司令は何も言わずに通り過ぎ、小部屋に入っていった。
そこから深いため息が聞こえたので、僕たちは速やかに出ていった。

 

医務室に戻ると、マリーさんがリンゴをむいていてくれたので、ミリィが食べさせてくれた。
パトナムさんたちの目が怖かった。ディアッカがしょんぼりしていたのはなぜだろう。
ただ、それを見たパトナム少尉とスミス中尉がディアッカを何かに誘っている。多分、死ね死ね団への勧誘だ。
死ね死ね団もそうだけど、ロンド・ベルにはまだ俺の知らない地下組織が多い。
先日聞いた話によるとアークエンジェルもロンド・ベルに参加したそうだし、ラー・カイラムに転属してみたくなった。
少なくともマリーさんのファンクラブには参加したい。

 

ミリィはリンゴを食べさせてくれると、時間の都合で帰って行った。ミリィが来てくれるのはもちろんうれしい。
でもマリーさんの胸がそろそろ堪能できないかと思うと寂しい。だってミリィには無理だから。

 

夜に寝ようとしたら、ブライト司令が頭痛薬をもらいにやってきた。
司令の職務が大変なんじゃなくて、ブライトさんが心労の溜まりやすい人なんじゃないだろうか。
ああいう大人にはなりたくない。

 

※※※

 

ノートを読むミリアリア君が震えている。どうしたのだろうか。薬を飲む私にはそのとき気付かなかった。彼女の顔が般若に変わっていったことに。
30分後、艦橋に医務室でトール・ケーニヒと巻き込まれてディアッカ・エルスマンが負傷したという報告が入ってきた。
報告を聞き、私は自分の日記に対するセキュリティは万全とすべきだと心に誓った。
また数名の士官に始末書の提出が命じられた。中には佐官と参謀がいたので名誉のために語らないことにする。

 
 

失いし世界をもつ者たち外伝2 end