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CCA-Seed_427◆ZSVROGNygE氏_外伝13-1

Last-modified: 2011-09-11 (日) 17:37:56
 

我々はひとつの楽しみを失いしつつある。
どうして、あいつは俺たちのアイドルを独占しているのだろうかと。
オーケー、認めよう。あいつはいい奴だ。
性格も申し分ないし、コーディネイターは馬鹿の集まりなんじゃないかと思っていたが、
やっぱり人間個々では違うモンだ。

 

だが・・・、だが、ゆるすことはできないと思わないか!!!!!
そうだろう、同志諸君、我々には絶対に負けられない戦いがある!!!

 

ここに聖戦が開始されたことを宣言する。
諸君!!これは負け惜しみではない!!!始まりなのだ!!!
一握りのリア充が魅力的な男女を支配すること人類開闢以来、自由を希求する我々が、
何度踏みじにられてきたか思い起こしてほしい!!!!
その悪辣たるや、地球連邦やジオン公国の比ではない!!!
我々が求める、人間として自然な欲求たる愛情と情欲への希求を神が見捨てるわけがない!!!!!
我々が愛し、諸君らが愛した彼女は陥落した!!!なぜだ!!!!!

 

「「坊やだからだ!!!!」」
「「彼女の好みだったからだ!!!」」

 

そう、それらはすべて当てはまる。その事実は認めるべきであろう。
しかし、奴らはいまやリア充である!!!! 同志諸君!!!!
今回の件はこれから起こりうる絶望への序曲なのである!!!
許せるのか!!! 今後あいつらはキャッキャウフフな生活が待っている!!!!!
我々は素直におめでとうを言う前に言うべきことがあるだろう!!!!!!!!
同志たちの無念を晴らすべきだ!!!!!!!
我々は同志の悲しみを怒りに変えて結集し、彼との関係を一時でも妨害することで、
はじめて真の安らぎと満足感を得ることができる!!
この勝利こそ、失いし世界を持つ我らの心の隙間を埋めてくれよう!!!
いや、我らだけではない!!!アークエンジェルの同志諸君、
新しく参加した同胞たちとの強い絆を築きうるであろう!!!!!!

 

「団長の言うとおりだ!!今こそ戦いの時だ!!!」
「「「「「オオッ!!!」」」」

 

同志諸君!!!!!立ち上がるときだ!!!!!!

 

「「「「「オオッー!!!」」」」

 
 

※※※−6時間後−

 

「何か言いたいことはあるかね」

 

判事席で法務士官である、いまや我らがロンデニオン共和国の法相、
コンラッド・モリス中佐が、右の手で頭を押さえている。
頭痛を我慢しているんだろう。ま、心労の多い人だからな。
隣にたつ、ベント・ニザロが堂々と言い放つ。

 

「はいっ!!!我々は、正義と愛のために戦ったのであります!!!!」

 

後悔はない。自分だけでなく、被告席にいる代表としている我々は晴れやかだ。
陪審も含めて列席者全員が苦笑いをしているが。
繰り返そう、俺に後悔はない。

 

さらにベントは、戦の前に宣言した檄文を丸暗記して諳んじた。驚異の記憶力だ。
その姿はもはや誇らしげである。隣のスミス中尉はうっすら涙を浮かべている。
その演説を聴くとブライトキャプテンは、少しの間こそあったが、激怒して我々に怒鳴りつけてきた。

 

「何を言うのか!!!!!! こんな馬鹿騒ぎを起こして、
 しかも冗談ですむ話を大事にしておいて何を言うのか!!!!!!!」

 

久しぶりのキャプテンの怒号は、さすがに今回はやり過ぎてしまった思いを強くしてしまう。

 

「シーサー!!!!おまえが先導してどうする!!!!!!!」

 

だが、それでも悔いはない。久しぶりの修正は、口の中が切れたのか、鉄の味がした。
その衝撃で意識が吹っ飛びかける中で、今回の経緯が走馬燈のごとく浮かび上がっていく。

 
 

失いし世界を持つものたち外伝13
「小さな防衛戦」(前編)

 
 

エゥーゴ時代より、ブライトキャプテンと戦い抜いたこの俺、ロバート・シーサーは、
キャプテンの誘いもあってロンド・ベルに参加した。
俺はサエグサさんが負傷したために、アーガマの操舵を任されて第一次ネオ・ジオン戦争を戦い抜いた。
そのときの腕を買われたのだ。
トーレスやキースロンは、若いこともあったし、加えて連邦につとめることには思うところがあったらしい。
彼らは今もグラナダで運送屋をしている。

 

俺は・・・正直に言うと、運送屋も悪くないが大型船を動かす魅力に負けたというところだ。
最初はサエグサさんみたいにうまくできなかったが、大気圏突入前のエンドラ級との一騎打ちや、
ハマーン・カーン座乗のサダラーンとの一騎打ちを経て、心から軍艦操舵が楽しいと思ってしまったのだ。
もっとも第一次ネオ・ジオン戦争末期はネェル・アーガマに乗り損ねたので
最後までジュドーたちとつきあうことはなかった。
だから、ブライトキャプテンの誘いはうれしかった。

 

そんなわけで俺はすっかり恋愛するタイミングを逸してしまった。
エゥーゴ時代にはカツに駄目出しした手前、あいつの前では色恋はできない。
グリプス戦役後は、それこそ子供ばかりで女っ気がない。
決して仕事を言い訳にするつもりはないが、こっちが楽しかったのだ。
エロにはトーレスとかとさんざん馬鹿な話をしていたというのに。
俺よりスケベな奴は今やミリィ・チルダーと盛りやがって、7人家族である。どうしてこうなった。

 

だいたい、俺たちに香港土産をくれたカミーユの奴も、いまやファといちゃラブ生活だ。
もう一度精神崩壊しろ、くそリア充め。
こないだ寝言で香港で知り合った女の名前を呼んで、ファの逆鱗に触れたらしい。
よりにもよって愛しあった直後の寝言だったのがだめだったらしい。ざまぁみろ。

 

もちろん、昔の仲間が幸せになることは腹立たしい、もとい好ましいことだ。
俺も結局この年まで、女と縁がなかったわけだが、だからこそ今回の事態を少し楽しんでいる節がある。
俺にとってはキャプテンやラー・カイラムのクルーが家族なのだ。
もし、家族がいたら今回のような事態に耐えられそうにない。
部隊の妻帯者をこの半年見ていて、心からの尊敬の念を抱くようにもなった。

 

ともかく、そんな孤高の俺を、経験もないのに知識だけは豊富な俺を慕って相談する連中が
なぜか増えていき、自然発生的に団体が成立した。
まさにヴォランタリー・アソシエイションである。自然発生なのでもはやなぜこんな組織になったのか、
俺も正確には覚えていない。
あえて語る必要もないだろう。その語る必要もないくらいの理由なのだ。
俺自身も名前をつけようと思っていなかったが、次第にラー・カイラムどころかロンド・ベル全体に広がり、
そして改変されて第13独立機動艦隊となっても組織は存続した。
そしてそれは、ロンド・ベルに13ほど存在する闇の組織における一大勢力となった。

 

その団体の名を 「死ね死ね団」 という。

 

※※※

 

「ニコル・アマルフィが、メアリー曹長とつきあい始めたぁ?」

 

この聞き捨てならない報告を受けたのは、コロニー奪回作戦から1ヶ月ほど過ぎた穏やかな午後のことだ。
その日はサラミス級が警戒に出ており、カイラム級やクラップ級は、整備のためドックに入っていた。
ネェル・アーガマもオーバーホール中である。
そんな何気ない日に、本来は忙しいはずの整備員、ベント・ニザロ軍曹と紫藤俊作伍長が血相変えて
「会所」にやってきたのである。

 

「航海長ォォォォォォォ!!!」

涙ながらに叫ぶ軍曹に居並ぶ幹部は訝しげだ。

 

「なんだい、どうした?おちつけよ」

ラー・ザイム団長、ゴードン・グリーン中尉がコップに水を入れて差し出す。
軍曹らは一飲みして、さらにおかわりをして心を落ち着かせている。
どうしたというのだ。そのときの俺は、むしろ何か「表」で事件が起きたのではないかと思った。
だが、次の発言は会所に衝撃を与えることになった。

 

「メ、メアリーちゃんが・・・、ニコル・アマルフィとデートをするそうでありまぁす!!!」

 

一瞬の静寂、そしてすぐに怒号が会所を揺るがす。

 

「「「「なんだとぉ!!!!!」」」」
「そ、そんな馬鹿な・・・彼女は・・・そうかぁ!!少しショタだったからな!」
「むしろだからこそ、俺たちの誰にもなびかない。だからこそのアイドルだったのに」
「もう俺たちはこの世界で何を希望に生きていけばいいんだぁ!!!」
「いや、ぎゃ、逆にに考えるんだ!!!彼女最大の俺らへの仕打ち!!!快感と受け取めるべきだ!!!」
「いいじゃん、壊しちまおうよ!!!今の俺らならできるって!!!」

 

何という絶望感だろう。俺自身もメアリーちゃんには癒されていた。そのメアリーちゃんを・・・。
「航海長・・・いや、総団長!!!!どうすればいいんです」

団員が不安そうに俺を見る。俺は目を閉じ、考える。
いや、どうすべきかはわかっているじゃないか。団員が口々に叫ぶ。

 

「総団長、このままでは、これをきっかけにいちゃラブ空間がそこら中に出現します!」
「そうだ!このカップルが成立すると確実にみんなお祝いムードになるぞ!!」
「それや、俺たちだって祝いたいさ。だけどよー!!!!」
「先日もフラガ少佐に鉄槌を加えたばかりだというのに・・・」

 

そこに、アークエンジェルを退艦した後、再び我々と行動をともにすることになった、
市民団団長カズィ・バスカークも怒りに震えて言う。
「だいたい最近みんなリア充すぎるんだよ!!!
 こないだなんか、畑でフレイとラクスがキラを取り合っているのを見たけど、死ねばいいと思うよ!!」
「全くだ!!!我々の希望がこのままでは思春期の少年の情欲に穢される!!!」
プラント亡命団団長ヘルベルト・フォン・ラインハルトも怒りの声を上げる。
彼にしてみれば、ラクスが取るに足らない少年とつきあうことが許せないらしい。
彼によると、何かとロンド・ベルともめるダコスタという人物も参加を希望したが、
バルトフェルド隊長に怒られて断念したそうだ。

 

「それだけじゃない!!! こないだ、レーンの野郎にオーブのM1に乗っていたかわいこちゃんが、
 いろいろ聞いていたぜ!!! 気付いていないのレーンだけで、余計に腹が立つ!!
 なんだ、あの『自分、そういうの興味ないっす』という姿勢は!!!」
「俺はマユがレーンさんに懐きすぎだと思います!!!! 
 レーンさんは兄貴みたいで尊敬してますけど、マユのことは別です!!!!
 お兄ちゃんとして悔しいっす!!!」
「ハンター大尉に近付く、あの女は何なの!!?あたしたちの大尉を奪う気なのかしら!」
「大尉はあたしたちの共有物だー!!!独占なんて許せないぞー!!!」
「だいたい、ブライト司令だっておかしいだろ!!!!!
 なんだYO!!!あの人妻との微妙な雰囲気!!!!!」
「アムロ中佐だって最悪だ!!!!
 あの人嫁さんと子供いるのに、ドミニオンのナタル艦長と微妙な雰囲気だし、
 オーブの女性パイロットからは、モテモテで、最近は市民からも人気じゃんか!!! 不公平だー」
「アムロ・・・それは許し難いな・・・」

 

とにかく会所に口々に広がっていく不安を感じ取り、俺は決断した。

 

「全員招集ゥゥゥッゥ!!!!!!!!!!ファン・クラブにも連絡を入れろォォォォォ!!!!!!」

 

こうして冒頭の宣言に至る。

 

※※※

 

開戦宣言の一時間半後、AM結合阻止作戦が開始された。
作戦準備と計画は迅速に企画された。この行動力たるや、作戦行動中のごとくである。
さらに驚くべき事に、これだけ大量の人員が導入されることになりながら、
ロンデニオン共和国は、その本来の機能を維持したという事実である。
全体の作戦計画は作戦参謀のスミス中尉が立案し、物資調達は若手の補給参謀が担った。
そして、追跡班には各艦から非番で選りすぐりの索敵員が動員される。

 

「総団長、ターゲット補足しました」
「よし、焦るな。奴はコーディネーターだ。しかもピアノをしている。聴覚は優れているはずだ」
「らーじゃ」
偵察隊のソナー員が報告をあげる。彼は曹長ファンクラブの古参会員だ。
ほの暗いオーラが、マイクからもにじみ出る。
彼は彼女の塗るヨードチンキが、人類の至宝と常々公言して、曹長にキモイとさげすまされている男だ。

 

「いいか、まずは幸せを味あわせよう。それに、もしかしたら誤報かもしれない、
 まずは死罪に値するかの調査である」
「いちゃいちゃしたら即時介入ですか?」
鉢巻を巻く、トマス・パトナム少尉が確認してくる。

 

「パット、ダメー!それじゃ、意味がない。ともかく結合を阻止する」
「アダルトさせなければいいのですね」
同じくフル武装のルイス・クレイル二等兵の指摘にうなずく。

 

「そうだ。ファイト一発などゆるさん。その阻止にすべてをかける」
「「らーじゃ!!!」」

 

※※※

 

ニコル・アマルフィは、その特徴的なエメラルドグリーンの髪をコロニーの光に反射させ、
石畳の町並みを歩く。
彼の目にも、共和国が活気に満ちていると映るだろう」。
もっとも、思いもよらないだろうが、すれ違い声をかける人間の3割は同志だったりする。
トールを通じて仲良くなった、シモン・イレーヌ少尉もそのひとりだ。

 

「よう、ニコル。今日は休みか?」
「こんにちは、イレーヌさん。ええ、今日は非番なんです。だから人と会う約束をしているのですよ」
「デートか?」
「ち、違いますよ!からかわないでください」
聞かれると、多少動揺している。イレーヌがこちらを見てアイ・コンタクトを送る。
これは有罪である可能性が増えたな。

 

しばらく歩くとエリアルド・ハンター大尉とカール・マツバラ大尉、オードリー・エイプリル大尉、
ケイト・ロス大尉、そしてヒルデガルド・スコツェニー大尉の5人と出会う。
「こんにちは」
昔の縁で、よくつるんでいるらしい。
新任の作戦参謀である、オルトヴァン中佐もそこに加わるらしいけど、今日はいないようだ。
俺からすると不思議な気持ちである。かつてはあいつらと戦っていたのだから。
感慨にふけっていると、一部の団員に負のオーラがわき上がる。
13の組織のひとつ、ハンター大尉を愛でる会だ。とりあえず落ち着け。

 

「よぉニコル、メアリー曹長とはうまくいっているのか?」
「やめてくださいよ。みんなして。メアリーさんにも申し訳なくなってしまいます」
「カールあまり冷やかしちゃダメよ」
エイプリル大尉が釘を刺す。
「でもよ、あんな美人のオネイサンに好意を持たれることは悪くないだろ?」
「ええ、まぁ・・・」
「なーにが『ええ、まぁ』だ!!いいかニコル!!撃墜できる時に撃墜しないと後悔するぜ。
 俺がこうして愛するオードリーとアダルトできるのも、できるときに行動したからだ!」
「カールよしなさいよ」
エイプリル大尉は、恥ずかしそうだがまんざらでもないようだ。
マツバラ大尉は、ニコルの首に腕をかけて、聞こえないつもりで話し出した。

 

「いいか、ニコル。やれるときにやれ」
「た、大尉」
「タイミングを逃すと大変だぞー。そこの2人の女を見てみろ、
 方や元ティターンズだからだの、仕事だのを言い訳にロンド・ベルに所属すること幾星霜であの年よ。
 もう片方はエリアルドの馬鹿がタイミング逃して夢与えちまったモンだから、
 あの年齢で未だに中学生みたいな関係でよー。もっともオードリーもタイミングを逸してしまって
 未だに結婚してはくれねぇ・・・。もう年齢的にはやばいのになー」

 

彼は自分の声が少し大きいことに気付いていないらしい。

 

「お、おいカール・・・その辺に・・・」
「なんだ・・・ふべっ!!

 

般若の顔をした、3人の女性に顔と脇腹と股間を蹴り飛ばされている。
ざまぁみろ。さらに繰り出される奥義の数々にニコルが多少慌て始める。
「ま、マツバラ大尉・・・」
「気にするなよ、ニコル君。300%こいつが悪い。
 それに君は用事か何かあるんだろ?ここは俺に任せて、先に行くといいさ」

 

ニコルは、マツバラ大尉だった何かを一瞥するも、ハンター大尉の好意に従い
その場を離れることにしたようだ。

 

「こちらスネーク2、会話の内容は届いていますか?」
「こちらトレボー、大丈夫だ、問題ない。追跡を続行する」