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CCA-Seed_427◆ZSVROGNygE氏_35-2

Last-modified: 2012-04-19 (木) 12:15:51

モニターには、各艦隊に甚大な被害が出ていることを再確認させられる。

 

「各艦との連絡状況は?」
「オーブ艦隊は、被害軽微ですのでこちらとともに友軍支援に入りました。カガリ女王自らクサナギを前方に出して、支援するようです」

 

さすがおてんば姫様だ。ユウナ・ロマの苦労が目に浮かぶ。

 

「サザーランド少将とボース准将は?」
「交信が取れました、両指揮官とも健在です。しかし現在傭兵部隊と交戦中の模様!!現在、アムロ隊長が向かっています」

 

画面を見ると、一部ザフト部隊が反転攻勢をかけてきている。ずたずたにされる前に、せめて人員だけでも救助しなければなるまい。

 

「今こそ連合どもに鉄槌を下すときが来た!!!!」

 

サトー隊が、複数の部隊とともにサザーランド少将の艦隊に襲いかかる。

 

「ブーステッドマンを出せ!!!迎撃遅いぞ!!!」

 

サザーランド少将が、乗艦するワシントンから叫ぶ。そしてガンダムを出撃させた。部下とのやりとりが残っている。

 

「し、しかしまだ調整が!!!」
「構わん出せ!!!このままでは全滅だ!!!」

 

彼は3機のガンダムを出撃させると、自らと残存艦の中で装甲の厚い艦艇を被害艦の盾にした。

 

「完全に不意を突かれている!!!中破以上なら無理に前に出るな!!混乱するだけだ!!!放棄もやむを得ない!!!
残存艦は人員の回収を最優先としろ!!!ロンド・ベルが来るまで持たせるんだ!!!」

 

ザフト軍は、艦艇に狙いを定めてたたみかける。直掩隊が迎撃に挙がるが、不意を突かれているので満足に対応できていない。
しかも、ダガーやメビウス主体である。次々と火球となっていく。

 

「忌々しいばけものどもめっ!!!!」
「司令!!!傭兵軍です!!」
「なんだとっ!ごろつきどもが!!打ち落とせ!!!」

 

傭兵軍が潜伏していたのは、伏兵のためか。
参謀本部や国防省の分析によると、傭兵たち、特に宇宙が主な活動拠点だった連中は戦後の自分たちへの処遇を考えザフト側に付く連中が多いそうだ。
連合軍が今次作戦にほとんど傭兵を雇わなかった事情も、彼らの不安に拍車をかけた。
また、反統一勢力の部隊も参加しているとの情報もある

 

「なんだよ!なんだよ!!!なんなんだよ!!!」

 

オルガ・サブナックが、いらだちを隠さずに怒鳴りながら乱射する。

 

「シャニ!!!クロト!!!」
「ざっけんな!!!」
「調子に乗るなよ!!!」

 

3機が前方から艦隊を攻撃するジン・ハイマニューバらの一団に襲いかかる。

 

「Gタイプか!!しかしこの状況では統一された動きもできまい!!!
各機!!連中は浮き足立っているし、補給も万全ではない!!!1機1機仕留めるぞ!!!」

 

さらにハイネ隊が来襲した。

 

「部下の敵は取らせてもらう!!」

 

サトーとハイネは、傭兵部隊に壊滅状態の部隊を任せ、サザーランド少将の第1特務艦隊とボーズ准将の第2特務艦隊に狙いを定めて襲いかかる。
ここを突き崩せば、さらなる混乱に向かう事になると踏んだのだ。

 

「ちっ、うじゃうじゃと来やがって!!!」

 

オルガは、カラミティの火砲で、ザフトの編隊を崩して、そこをレイダーとフォビドゥンに撃墜させる。

 

「抹殺!!!」

 

ハンマーがシグーの胴体にめり込み、機能を停止させる。脇ではその大釜を持って、オレンジの肩で部隊所属を顕示していると思われるジンを真っ二つにした。

 

「死ねよ!!!」

 

ブーステッドマンの活躍により、特務艦隊の機動戦力が徐々に統制を回復する。それを見てサトーはハイネにその場を任せて他の部隊へ向かう。彼の部隊の持つ重装備で可能な限り数を減らしたいのであろう。
アムロたちも数十秒もあれば到着することも見越していたのかもしれない。アムロさえ到着すればこれで押し返せるだろう。すでに戦線が瓦解している。この世界に来て以来、最も危険な状況だ。
それでもνガンダムらが到着すれば、色々と見通しが立つ。しかし、突如として彼らブーステッドマンの動きが鈍りだした。

 

「くっ、時間・・・切れ・・・かよ!!!」
「うわぁぁぁぁ!!」
「ぎぃやぁぁぁぁぁ!!!」

 

きわめて異常な様子に、不審を覚える。

 

「なんだ!?動きが鈍るなんてもんじゃないぞ!ハルバートン少将、何かご存知か?」
「・・・詳細は把握しておりません。ですが、心当たりがあります。
ブルーコスモスの一派に貴世界でいうところの強化人間を製造する計画がありました。
遺伝的なものではなく、薬物等でコーディネーターに比類する兵士を生み出すことを目的としていたようです。
まさか、予算も下りて完成しているとは・・・」

 

そうか、オーブ戦で定期的に撤退していたのは、補給ではなかったのだ。この世界の強化人間には、何らかの理由で時間制限があるのだろう。
それにしても、まさか強化人間まで目の当たりにするとはな。しかも、自らの指揮下に置くことになるとは思いもよらなかった。
かつてアーガマにしばし乗り込んでいた、ティターンズのロザミア・バダムを思い出す。

 

「全く、人はどの世界でもろくでもない」

 

モニタのアムロが私と同じ気持ちを代弁する。そうこうしているうちに、レイダーが発狂しながら周囲に乱射を始め、友軍のメビウスすら撃墜を始めた。

 

「いかん、サザーランド少将に連絡して下がらせろ!!!あれでは・・・」

 

私が懸念した直後、側面から来たジュール隊の攻撃を食らう。

 

「シホ!!!行くぞ!!!」
「はいっ!!!ジュール・・・イザーク隊長!!!!」

 

レイダーはハンマーを発射したが、デュエルは盾をハンマーに投げつけて照準をそらし、シホにミサイルの全てをたたきつけさせる。
レイダーはその装甲の特質上、防ぐことができたが、イザークの目的は近接戦闘だった。

 

「これで終わりだぁ!!!!」

 

二刀流のサーベルが、レイダーを十字に切り捨てさせた。

 

「ぼ、僕が!!!!!」
「ク、クロトォォォォオ!!!クソがぁ!!!」

 

レイダーが火球になるとカラミティは、ジュール隊にその矛先を向けようとする。
しかし、動きは十分ではなく、それどころかフォビドゥンへの支援が薄くなることを意味していた。

 

「悪いが頂く!!!」

 

ハイネが駆る、橙色のシグーディープアームズが旗下の部隊とともにビームと実弾で攪乱しつつ、つまりはイザークと同じ方法を持って、懐に迫ることに成功した。

 

「なぁっ!!!!」

 

ビームソードを、コクピットに突き刺し、その機能を停止させる。カラミティは、反応能の消失で同僚の死を知った。
しかし、その時において意識が続いていただろうか。

 

「うぐっ・・・シャ、シャニ・・・」

 

呆然とするカラミティに、ハイネ隊がさらなる追い打ちをかけようとする。
その時、リゼル隊のメガ・ビームの一斉射撃がハイネ隊を妨害する。ロンド・ベルが到着したのだ。

 

「これ以上はさせない!!!」

 

アムロは、ビームライフルでカラミティを攻撃しようとしたオレンジの肩を持つシグー2機を火だるまにする。

 

「サブナック少尉!!!動けるか!!!」
「うぐ・・・うぐぁ・・・」
「タイラント大尉!!!リゼルでワシントンまで牽引しろ!!これでは的だ!!」
「了解!!!」

 

タイラントのリゼルがカラミティを引っかける。幸いなことにレイダーのパイロットよりは、精神的な異常が少なかったので、友軍に銃を向けることはなかった。
ハイネ隊はνガンダムの到着に、その目標を変える。イザーク・ジュールが叫ぶ。

 

「よせ!!!そいつは!!!!」
「アムロ!!!」

 

フラガ少佐のメガ・ビームランチャーが、アムロに殺到した部隊に放たれる。アムロの背後より襲いかかろうとしたシグーとジンを同時に撃破すると、変形してνの背後でライフルを構える。

 

「ムゥ!!すまない!!!」

 

フラガ少佐が背後に来た直後、アムロはライフルとシールド・ミサイルを直感的に照準を合わせ、殺到してきたジン3機、ゲイツ2機を血祭りに上げる。

 

「イザーク・・・させません!!!」

 

ニコルはイザークと直接対決せずに、彼の旗下の部隊で向かってくる機体を迎撃した。
ザフト軍も命中こそさせるのだが、実弾装備が多いジンに対して、フェイズシフト装甲は有効だった。

 

「さすがにいい機体ですね!!」
「支援します!!アマルフィ中尉!!」

 

ユリア・ソルマン少尉が、ニコルの背後からライトニングパックの兵装を解放し、ジェガンの背後から長射程で狙撃する。
これらの攻撃による被害を受けジュール隊とハイネ隊は、直ちに戦場を突っ切り後退に転じる。

 

「ニコルか・・・。我々の戦力ではこれ以上は消耗する!!!引くぞ!!!ヴェステンフェルス隊長にも知らせ!それに、ロンド・ベルにこの戦力は無謀だ!!」
「そうだな、このまま撤退しよう!!!十分な損害は与えている!」

 

アムロは追撃を避けて、周辺宙域を確保すると、タイラント大尉にその場を任せてレーンやサイモンの支援に向かった。

 

※※※

 

一方、オーブ艦隊はサラミス2隻とともに、甚大な被害をだしている第7艦隊と第4艦隊の支援をしていた。

 

「守って見せよ!!!」

 

カガリの号令の元、オーブ機動部隊並びに艦艇が傭兵部隊と交戦する。
ナダカ2尉やババ1尉が、M1Aアストレイで第7艦隊を防衛する。

 

「とにかく友軍艦隊に体勢を立て直す時間を確保させろ!!」
「ここが手柄のたて時ぞ!!!」

 

統一性のない混成部隊ではあったが数が多く、少しずつ突破を許してしまう。
オーブ艦隊にも攻撃が及ぶが、サラミス改級ユーコンとロロは光波防御帯を展開しつつ支援した。

 

「やらせるな!!!艦艇損失を避けさせろ!!キルケー部隊はなんとしても支えきるんだ!」
「防御帯といっても、万能ではないのだ!!機動部隊は前方の敵を可能な限り排除せよ!」

 

ル・ロワ中佐とルプチ中佐が、焦燥感をにじませる。先の戦いより以後改めて完全な形になっているとはいえ、自艦を盾にする行為にはリスクがあるのだ。
そのことは、防御帯にたよらず戦闘をしてきた全ての艦長が共有できるところである。
デステ大尉が、グスタフ・カールのコクピットで檄を飛ばす。

 

「了解です、レーン!!ハンス!!!准将の猛訓練を無駄にするなよ!キルケー魂だ!」
「ハッ!!!ケネス司令って案外おっさんでしたからね!」

 

ハンスが攻撃しながら苦笑する。キルケー部隊でもレーンとともに戦闘経験が豊富な彼は、ジム恐のIWSPに乗り、周辺敵機を確実に落としていく。
そして、第7艦隊方面に殺到した傭兵軍のジンやシグーをレーンがなぎ払った。

 

「落とせ!!!!キラ!!漏らしたのは頼む!!」
「はい!!!当たれぇー!!!」

 

レーンの意識に感応したファンネルが、突破しつつあった機体を容赦なく打ち落とす。そして、かろうじて残った機体には、キラがマルチロックで殲滅した。

 

畳み掛けてきた第1波をしのぐと第7艦隊の機動部隊も漸く体勢を立て直した。

 

「すまない、助かった!!」

 

モーガン少佐が、指揮下の部隊を何とか再編して合流する。ハレルソン大尉とヒューストン大尉も健在のようだ。

 

「死ぬかと思ったぜ」
「なんてもの使うのかしら」

 

そこにアムロが到着した。部隊の仲間に安堵感が広がる。

 

「モーガン少佐、ビラード中将は?」
「重傷を負われて指揮が執れない状況です!!現在の指揮は序列に基づき参謀副長のナン大佐が指揮を執られてます!」
「ラー・カイラムと連絡を取り、艦隊を後退させてくれ!!」
「了解!!!」

 

そこに、サトー隊と傭兵軍混成の第2波40機が襲来した。アムロがとっさに指示する。

 

「レーン!!!キラ!!!モーガン少佐!!!オールレンジだ!!!これで敵の進撃を止める!!!!」

 

アムロとレーンの最後のファンネル、そしてモーガン少佐のガンバレルが周囲に展開する。

 

「・・・そこだっ!」

 

アムロの叫びに僅かに遅れて、迫りつつあった40機は瞬時に13機が撃墜され、残った機体はサイモンやシャーリーらの部隊が全て撃破した。

 

「ば、馬鹿な・・・これほどとは!!!これ以上は損失が大きすぎる。撤退するぞ!!」

 

さすがにその被害に鼻白んだサトー隊と傭兵軍は後退を開始する。何とかなりそうだ。

 

もちろん、目の前にも攻撃は殺到したが、第1波をクワトロ大尉とジャックの指揮で防ぎきると、機動部隊はこちらへの攻撃を避け、後方の艦隊からの攻撃に変更した。
私は機動部隊の指示を取りつつ、艦砲射撃目標を指示すると狙いはメランと砲雷長に委ねる。

 

「メラン、11時の方向の戦隊はあのナスカ級が旗艦だろう。指揮系統を潰して混乱させろ」
「了解、目標11時の方向、ナスカ級C!てっー!!」

 

ラー・カイラムと同時にアークエンジェルやドミニオンが砲撃し、ナスカ級を爆沈させる。
艦橋に成果を上げたときに生じる独等の満足感がひろがった。そこにさらに喜ぶべき報告が挙がる。

 

「艦長!!!EEF第2艦隊と通信が回復しました!!こちらに向かうとのことです。
EEFの被害艦艇救助は本多提督が行うとのこと。宇宙艦隊司令長官のエーヴァーハルト大将も健在です。しかし、艦隊戦力の5割を喪失しており行動できないとのことです」
「わかった。エクスマス提督には、損傷艦隊の正面に展開して、迎撃態勢を整えるよう要請してくれ」
「了解!!」

 

喜びもつかの間、被害の大きさに何ともいえない気持ちになる。そこにさらに連絡が来る。

 

「艦長!!!ボアズ要塞から総司令官のキャナダイン大将より直接通信です!!」
「無事だったのか・・・。回線回せ!」

 

画面には、ぼろぼろの軍服をまとった司令官が映った。

 

「ご無事でしたか」
「いや、とても無事ではないな。参謀長が私をかばい殉職した。
それだけではない参謀長以下、スタッフにかなりの被害が出ている。司令部機能は崩壊していると言っていい」
「そうでしたか・・・」

 

さすがに自分の表情が曇ることを自覚する。しかし、キャナダイン大将は頭を振り謝意を述べる。

 

「ともかく、よく状況に対応してくれた。感謝する。下手をしたら壊滅していたところだ。
ともかく、今後の方針を決定したい。ボアズ要塞に来て欲しい」
「解りました。しかし、大丈夫ですか?あの兵器の第2撃の危険はありませんか」
「連中の放送を確認した。どうやらしばらくはないと思っていい」
「?承知しました」

 

回線を切り、後退していく敵部隊を眺めつつ、次々に挙がる被害状況を見る。
私自身も想定を越える損害に、今後の事を思うと暗澹たる気持ちにならざるを得なかった。