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CCA-Seed_427◆ZSVROGNygE氏_38-1

Last-modified: 2015-04-21 (火) 07:29:44

私は口々に覚悟を決めていく部下達を頼もしく思う。
アムロ、シャア、ハサと立て続けに喪失感を抱き続けた十数年だったが、
僅か一年程度の時間は、私に再びその喪失を埋めさせてきた。
その思いを共有した連中と共にありたい。力強い願いだった。

 

私は眼を閉じ、最大の喪失感に対する思いをはせる。
ハサ、俺はお前に対して恥ずかしくない父親であり続けるよ。
お前に対して、出来ることはそれしかない。
いつか、アムロやシャア、カミーユ、ジュドー、バナージが感じてきたような
体験をすることが出来るかもしれない。
いや、カツが死んだとき、ジュドーが叫んだときのように、ニュータイプでなくとも感じることは出来る。

 

だから、そのいつかのために。
恥ずかしくない自分でありたい。

 

「全艦突撃体制!!!!ヤキンの最高評議会議長を確保し、ラウ・ル・クルーゼを打倒せよ!!
 各艦隊に通達急げ!!!」

 
 

失いし世界をもつものたち
最終話「終わらない明日へ」(前篇)

 
 

「トゥース!!!」
「先ずはハイメガ砲です!それで前方に穴を空けて突進します。
 連合軍とは別の進撃ルートを形成するのです!!
 現状ザフト軍は混乱しています!包囲網を突破すれば、その総べてがこちらに来ることもありません。
 あえて戦力を分散させて連合軍と我が艦隊への砲火を減らします!
 こちらは全艦に光波防御帯があるので、連合本隊よりも戦線突破は容易です!!」

そこに、キャナダイン大将とカガリ・ユラから通信が入る。

「ブライト司令!!!我々オーブ軍も同行する!!!」
「カガリ殿下!!戦力は大丈夫なのですか!!」

トゥースが確認する。オーブ艦隊はこちらに比べると、決して強固ではない。

「いくらなんでも、私たちの世界のことをあなたたちだけに任せることは無責任だ。
それに、あなた方には恩義もある。露払いとなりましょう!!」
「こうなると、我がオーブも意地を見せますよ」

ユウナ・ロマが少し複雑な顔をしているものの、それなりの計算を立てたようである。

キャナダイン大将は、しっかと我々の決意を受け止めた。彼の決断力は見事だと思う。
こうした状況下で、友軍との役割分担をはっきりと理解し、
それが全体の勝利に繋がることもわかっているのだ。

「連合軍残存戦力でジェネシスはどうにかしよう!!既にミラーを無力化している現状、
 大きな脅威でもないが、万が一のこともある!!!
 陸戦部隊を編成し、突入させてて確保もしよう。
 君たちが議長を押さえれば、クーデターも事実上成功しているし、こちらの勝利だ!!!」
「全くです。任せて下さい、そしてご武運を!!」
「そちらもな!!!」

互いに敬礼をかわして、通信を切る。そして、各々は目前の戦場へと赴いた。

 

※※※

 

ネェル・アーガマのハイメガ砲が我々の道を開くと、ロンド・ベルとオーブ艦隊は突撃を開始した。

「よし、光波防御帯を展開し、戦線を突破する!!!
 負荷が強くなるが、機動部隊の負担が限界に近い!戦線突破の間に各自可能な限り回復に努めろ!!!」

ロンデニオン・オーブ連合艦隊は、三角錐を形成してザフト陣地に突入する。
ザフト軍は、混乱状態である。充分に突入は成功するかに思えた。

 

「醜態を見せるな!!!国土防衛戦であることを忘れたか!!!!」

サトーの檄が、ザフト軍の混乱を収束させはじめる。
そして今目の前に自らの命を奪おうとするものが迫る部隊も、にわかに活力を取り戻す。
ラクスの叫びがあろうとも、プラント本国に動きがあろうとも、現前に敵対勢力が迫っているのである。
そして、軍権保持者は未だあきらめていない。
ザフト軍の一部は戦意を喪失しているが、連合軍戦力と対抗できる程度の力は残っていた。
これを収束させるには、やはりヤキンを落とすしかない。だがそこにヤキンからさらなる増援が現れた。

「艦長!!!ヤキンより新たな部隊を確認!!総数約50!!!」
「この状況でまだそんな戦力があるのか!!!」

メランが焦燥を言葉にだす。

「そのうちは、半数以上がガンダムタイプです!!!」
「在庫一掃セールだな」

クワトロ大尉の言葉に苦笑を覚えつつ、ここにきての戦力投入には、戦意喪失部隊の督戦等にも作用しよう。
こちらの機動部隊の護衛は一部直掩を除いてはオーブ任せである。
連戦続きで精神的、肉体的疲労が限界に来ていたこと、光波防御帯に自信を持っていたこともある。
しかし、あの増援の中でひときわまがまがしい機体を確認すると、アムロから通信が入る。

「ブライト!!!」
「どうした?アムロ」
「クルーゼだ!!!ムゥも同じ感じ方をしている!!」
「何!?」

しかし、これは好都合ではないか。クルーゼさえ倒せば、最大の敵は排除したに等しい。

 

「メラン、うちの補給状況は」
「後、5・・・3分待って下さい。アムロ隊長等の機体を最優先としているので、
 ガンダムタイプなら、それで出せます!」
「トゥース?」
「艦隊全体でも状況は同じでしょう。ただ、疲労を考えますと、
 今突破中の前面は艦隊並びにオーブ軍で対応したいところです」

前面では光波防御帯が艦隊を守りつつも、周囲に殺到するザフト軍をオーブ軍が必死に防いでいる。
全面に展開する、ロングフォードとアルスターは持つだろうか。
オーブ軍の損耗率もそろそろ3割の域に到達しつつある。
連合軍が半壊状態のなかで、我が連合艦隊は比較的軽微な損害であった。
しかしロンデニオン艦隊は補給物資の損耗とパイロットの疲労、
オーブ艦隊は機動部隊の消耗と艦隊被害率が着実にあがりはじめている。
アムロたちを投入しなければ、オーブ軍の戦力消耗は増すばかりだろう、
しかし私は自らの戦力温存を選択した。

「オーブ艦隊に通達、艦隊が光波防御帯で前面を突破するあいだ、
 側面攻撃からオーブ軍はあと5分耐えてくれ。その後こちらからも順次機動戦力を出すと」
「了解です」

トゥースは何も言わずに指示を出す。私の意図を正確に理解したのだ。
どのみちあと5分あれば前面を突破することは容易だ。
いくらサトーの檄が飛んだところでザフト軍は混乱を完全には回復しきれていない。
クルーゼの部隊がこちらを阻む最後の障害だろう。

 

「司令、ロングフォードとアルスターが、第3戦隊とオーブ艦隊の間隙を守るために負荷が増大しています。
 このままでは臨界点を迎える危険があるかと」

両艦はこちらよりも攻撃が集中し速度も遅くして、オーブ艦隊の盾となっている。
ガルブレイスもハモンドも引き時は心得ている男だ。だが、こちらからも注意を喚起する状況か。

「艦長!!!総旗艦ガブリエルより通信です!!!
 ジェネシスに陸戦部隊突入開始、周辺宙域も確保しつつありとのことです!!!」

よし、これで後はクルーゼとヤキンか。

 

「・・・これは!!!ブライト!!」
「艦長!!!」
「なんだ!!?」

アムロとシャア達が同時に通信を開くと、直感的なものが体を駆け抜けた。

 

「まだ終わりじゃないぞ!!!!」

 

これは、クルーゼの声か。その声と同時に艦橋要員のフィリップが叫ぶ。

「か、艦長!!!プラントとヤキンの中間点のデブリに、も、もうひとつジェネシスが!!!
 発射態勢の模様!!推定目標は当艦隊!!!」

ミラージュコロイドでこの土壇場まで隠していたというのか。

「何で今頃まで隠して見せたんだ!!!!」
「そういうリアクションを期待したんでしょう!!!」

オットー艦長の叫びにオルトヴァンが応じる。

「全艦最大戦速!!!攻撃などせず突進しろ!!!陣形が乱れようとも構うな!!!
 加速中の艦隊などにあたりはしない!!!加えて全面は主力だ!!!
 さすがに主力部隊と一緒には葬れまい!!!」

私の命令に弾かれたように、各艦が速度を上げて突撃する。

 

「シーサー!!!操艦は任せる!!!」
「揺れますよ!!!!」

シーサーの操艦で、艦に大きくGがかかる。ラー・カイラムは加速して敵陣へと突入する。

「光波防御帯の展開領域に注意しろ!!!」

ラー・カイラムは、目前に迫るナスカ級をかろうじて回避する。
もちろん互いに砲撃など出来ない。

「シーサー!!!このままきりもみ回転して突き抜けろ!!!」

ナスカ級を抜けると続けて、ガモフ級が迫るがこれも衝突を防いだ。
各艦も各々の操艦技術を尽くして回避するが、アルスターがついにナスカ級と接触して激しい光を放つ。

「いかん!!!光波防御帯を解除しろ!!!このまま足が止まることの方が危ない!!」

ガルブレイス艦長が指示を出すより早く、ついに過負荷に耐えられなくなった光波防御帯が消滅した。
それをみたザフト軍は、艦砲射撃はあまりに近いために避け、直掩部隊をアルスターに殺到させてくる。
やはり、恨みは相当に買っているのだ。

 

「弾幕展開!!!機動部隊も全て出す!!!カタパルトは使わずに出撃しろ!!!狙い撃ちされる!!!」

ガルブレイス艦長は直ちに対応してみせるが、次々に被弾を被る。
コリンズ大尉はビーム・ピストルでカタパルトから牽制射撃をしながら、部下を出撃させていく。

「くそが!!各員、俺の牽制をよく見て出撃しろ!!!この状況じゃどこから弾をもらうかわからん!!」

そこに、離れたところからの艦砲射撃がついにアルスターに着弾した。

「ダメージコントロール!!!」

着実にダメージを蓄積させるアルスターを、所属部隊は必死に防戦するが、
そこにドラグーン部隊までも襲いかかる。

「ちぃ!!!」

あるものはシールドを、あるものはライフルを破壊される。しかし、コリンズはあきらめない。

「うろたえるな!!!ファンネルやインコムに比べれば充分によけきることが出来る!!」

コリンズ大尉のジェガンは右手にビーム・ライフル、左手にビーム・ピストルを持って
ドラグーンをたたき落としてみせた。

「せめて強化人間くらい連れてきやがれ!!!・・・なんだ!!!」

そこに大筋の光が旗下の部隊に襲いかかってきた。
ザフト軍はドラグーンで引きつけて艦砲による一斉射撃を以てこちらのMSを撃墜しようと試みたのである。
果たして、その効果はあったのだ。

「アップル2、アップル4ロスト!!!アップル3大破!!!」

混戦状況を逆手にとられたのだ。
ついにこちらに対する有効手をこの土壇場で生み出したのか。

 

「おのれぇ!!!ただでは沈まん!!!」
「だが、これで・・・!!!」

ガルブレイス艦長があえて続けなかった言葉は、指揮をしている誰もが感じたことだ。
アルスターに攻撃が集中した結果、他の艦艇への攻撃が和らいで
ジェネシスの危険宙域を脱出することが出来たのである。

それでもアルスターも脱出をあきらめてはいない、
形が少しづつ歪み、守り手も減る中でジェネシスの射線を脱したのだ。

「やらせん!!!」

バルカンで正面のドラグーンを撃破すると、艦艇にねらいを付けたジンを火球にする。
続けてグレネードを右から迫ったゲイツに叩き付けて撃退した。
その直後にオールレンジを受けて、いよいよライフルを破壊された。

「ちっ、だがもうひと暴れは出来る」

アルスターもコリンズ大尉もあえてダメージを引き受けることにしたのだ。
私はノーマルスーツの手袋を破かんばかりに拳を握りしめる。

 

そのとき、コリンズに襲いかかろうとした数機のジンとナスカ級が、後方からの大型ミサイルと
散弾バズーカにより、片や撃破され、片や攻撃直前の砲を爆発させられて爆沈した。
ロングフォード機動部隊のスターク・ジェガンである。

「よう、マシュー。いつから主人公みたいなことはじめたんだ?」
「ダグか?俺の人生なんだから主役はいつも自分だろ、こんなクソ格好いい生き様ないときに、
 もっと格好いいことしているんじゃない・・・だが、助かった」

ロングフォードが反転して救援に来たのである。
それだけではない。アルスターに守られてきたオーブ艦隊も、救援に来たのである。

 

「うちの部隊どころか、連中も浪花節だな」

私は安堵と暖かな気持ちを抱かずにはいられなかった。そこに、ジェネシス発動の報告があがる。

「ジェネシス、エネルギー臨界!!!来ます!!!」

しかし隠れジェネシスは、我々に当たることなく、ザフトの後方部隊と一部連合軍をかすめただけで、
大きな被害に至らなかった。
おそらく、我々だけならまだしも、サトー、イザーク、ウィラードなどといった
ザフト主力もろともとはさすがにいかなかったのだろう。
クルーゼならしたかもしれないが、隠れジェネシスの発射管制にそこまでの度胸はなかったのだ。
本来ならそこで安心してよかった。
しかし、隠れジェネシスはどのような性能か知るよしもない。
連射であったならば、依然として危険であるのだ。私はあえて戦力を分散させることとした。

「オットー艦長!!!!ハイメガ砲を隠れジェネシスにたたき込め!!!
 第3戦隊はジェネシスを狙撃、しかる後に本体の後方支援とせよ!!
 アムロ達もそちらに向かわせる!!!」
「了解!!!」

こうして、当初の予定を大きく外れて、事態は混戦の度合いを深めていった。

 

※※※

 

「ハイメガ砲!!!!最大出力で撃つ!!!!」

オットー艦長の号令により、突破したネェル・アーガマはエネルギー充填に入る。
しかし、ザフト軍は、そうはさせじとドラグーン装備部隊を展開し第3戦隊に襲いかかってきた。
くわえて、混戦状態に持ち込むことはザフト側にとっても少なくない利点があると判断し、
平行追撃を仕掛けてきたのである。
ジェネシス回避のために乱れたこちらの陣形を再編する隙を与えずに、乱戦に持ち込むつもりなのだ。
事実上初めてまともに対策を立てることが出来たゆえに、それを実践したいのだろう。
ウィラードとヴェステンフルスの巧緻を極めた連携と言ってよい。

それに対して、第3戦隊のアルスターは被害を自らかき集めようと反転して見せた。
被害担当をさらに買って出るつもりなのだ。

「諸君!!!ここを持ちこたえればこちらの勝ちだ!!!
 アーガマはエネルギー充填のために光波防御帯も使えない!!我々が盾となる!!!
 ロングフォードはアーガマの脇でフォローするんだ!!」
「親父が覚悟したんだ!!アップル小隊最後の意地を見せるぞ!!!」
「了解!!」

 

アルスターは被害担当艦としての責務を果たしていく。
形が変わり、艦長は負傷し、機動部隊も壊滅していく。
そうして袋だたきされているところに、ロングフォードの機動部隊も支援に来るが、
乱戦状況に陥り彼らの部隊からもロストが現れていく。

 

「おい、ダグ。お前さん達まで付き合う必要ないぞ」
「何を言ってやがるマシュー。ここで闘って生き残るだろ?
 最高に格好いいじゃねぇか、マジでもてる。そんな機会を捨てるわけにはいかないな」
「せめて俺と最後まで闘うとか言えよ、形だけでいいから」
「こういう時に嘘付く奴と、友達なんて出来るか?」
「ふん・・・」

そういうと背中合わせのジェガンとスターク・ジェガンが実体弾を周囲にばらまき
ドラグーンをたたき落とす。
そこにさらにMSが殺到するが、ビーム・ライフルで的確に撃墜して見せた。しかし数が多い。
ついにビームのエネルギーが尽き、弾薬を使い切ると、
バルカンとビーム・サーベルで迫り来る部隊に対処した。

「おい!!スタークの方なんだからもう少し武器はないのか!?」

目の前のジンを真っ二つにする。

「あったら使ってアルスターのメリンダちゃんを助けてる」

コクピットを貫き、その機体を盾にする。

「あー、メリンダならこないだサイ・アーガイルって若いのとデートしていたぞ」
「マジかよ・・・。頼むからこんな時にメンタル削るなよ。えっ、マジかよ・・・」

ゲイツの頭を蹴飛ばして、その根本にサーベルを突き刺す。
躍起になったザフト側はドラグーンだけでなくMSでふたりの動きを制限し、艦砲射撃が開かれようとした。

 

そのときである。ふたりの後方からビームとミサイルが降り注いできた。ネェル・アーガマ隊である。

「ダグがもてるなんて、俺というイケメンがいる限りあり得ないと思うが、
 死なれたら目覚めが悪いから助けに来たぜ」

乱戦の中で出し惜しみせずという判断をして、バーナー・サイモン少佐がデルタ・プラスで駆けつけたのだ。
ダグとは長年の戦友と言ってよい。トライ・スターが下駄に乗って続けて到着した。

「その通りだな。まかり間違って、ダグが格好いいという評価になるのが気にくわないし、
 なによりもてるのは気にくわないから助けに来たぞ」
「このまま撃墜でもされたら、やたら記憶に残っちまいますからね」
「全くだよ」

ジェスタ隊は、キャノンタイプの後方支援を受けながら、殺到したザフト部隊を粉砕した。
それに対して、ザフト軍は続けて部隊を集約して攻め込もうと試みるが、
サイモンがTMSを引き連れ機先を制する。

 

「もてるもてないはどうでもいい、アルスターを沈めさせない!!!」

シャーリー・ラムゼイ大尉はプルトニウスでネズミ花火のように飛び回りザフト軍の中を駆けて見せた。
そんなシャーリーをサイモンが冷やかす。

「さすが、いまだに妻子持ちの男に惚れている女は違うな!!」
「・・・サイモン、殺す。後で絶対に殺す。別にそういうことで独身なんじゃない!!」
怒りのプルトニウスはデルタプラスを撃つのかに見えて、それを狙うドラグーンとシグーを打ち落とす。

「別に相手が妻子持ちで戦友だろうと、愛があれば問題ないぜ、大尉!!
 大事なのは心だぜ!そうだろオードリー!!」
「そうね、愛には色々な形がある!!!」

ゼータ・プロンプトをひっさげたカール・マツバラ大尉が、同じくシャーリーを冷やかしながら、
アルスターに肉薄しようとした艦艇とMS3機を沈めてみせる。
1機ほど撃ち漏らしたが、予備機のリゼルで補充戦力として参加している
オードリー・エイプリル大尉にきっちり落とされた。

「だから!!!あたしとカムナ隊長はそういんじゃないって言っているでしょ!!もうっ!」

 

ザフト軍は、2度の突撃を防がれると躍起になったようにアルスターとロングフォード、
そして直掩部隊に殺到した。果たして、これもまた撃退する。
プロンプトがメガマシンキャノンで迫り来るドラグーンをMSとともになぎ払うと中指を立ててみせる。

「俺を沈めたければ巡洋艦なんてものたりねぇ!!!グリプス2くらい持ってきやがれ!」
「カール、向こうに似たようなもの、あるのよ?」

オードリーが熱くなるカールの脇できっちり援護している。
そのふたりのコンビに触発されたのか、ナイジェル・ギャレット少佐は
トライスターで連係攻撃をしてみせた。
援軍が来たために飛躍的に生存率が上昇したせいか、やや惚けたふたりを眺めて、
ナイジェルは茶化して気を取り直させる。

「ようダグ、もて損ねたうえ、若い奴に目当ての女獲られた感想は?」
「悲しくて涙が出るわ」
「じゃ、涙をふく時間をやるからロングフォードにマシューと一緒に下がれ。
 さすがにもう限界だろ。ついでにアルスターも下げろ」
「すまないナイジェル、だがまだ少しは・・・」
「いや、見ろ」

ナイジェルが示したさきには、アムロ達の一団があった。
白き流星の一団が、アムロ達が高速で彼らの元へ向かってくる。後方から完全に挟撃する形である。

 

「よく持ってくれた!!!レーン、シャア、キラ!!!オールレンジだ!!!
 ムゥとニコルは後ろから援護射撃!!!」
「逃がさん!!!!」
「いけぇ!!ファンネル!!!」
「あたれぇぇぇ!!!」

アルスターとそれを守る機動部隊を攻撃していたザフト軍は後方から、
自分たちの思いも寄らないところから攻撃を受けて次々火球になる。
それを逃れた僅かな機体は、後続のフラガ少佐とニコルの攻撃がとどめとなって降り注ぐ。

 

「クルーゼはどこだ!!・・・いないだと・・・!!!」
「少佐!!まずは目の間の連中を!!」

フラガ少佐はクルーゼのことで熱くなっているが、ニコルが抑えてくれている。
彼とてクルーゼにとてつもない怒りがあることは想像に難くないにもかかわらず、だ。
アムロも彼をたしなめる。

「ムゥ!!!クルーゼを倒すにしても、まずはジェネシスを破壊する必要がある!!!
 今はネェル・アーガマを叩く連中を斥けるんだ!!!奴はその後でも倒せる!!!」
「・・・すまない、アムロ!!」

νガンダムは、ダミーを射出してザフト側の進軍速度と攻撃を鈍らせると、
そこにオールレンジアタックを敢行して、迫り来る機体7機を瞬殺させる。

「アムロ隊長すごすぎる・・・」
「さすがです、俺も負けてられないな!!!」

レーン・エイムはファンネルを放ち、ザフト側と同じ方法で機動兵器を追い込む。
だが、その速度とファンネルと機動力はザフトのはるかに超えた力であった。
彼らにしてみれば恐怖としか言いようがあるまい。
ここにザフト残存戦力のうち、ネェル・アーガマへと襲いかかった部隊の大半が壊滅した。
そしてついにネェル・アーガマはエネルギーの充填に成功する。

 

「ハイメガ砲、エネルギー充填120%!!!!打てます!!!」
「ハイパー・メガ粒子砲!!!発射ァァァァァ!!!!!!」

ついにその巨砲が最大の力で放たれ、その粒子の渦は濁流となって隠れジェネシスへと向かっていった。
そして、目標となった構造物を完全に破壊したのである。
本来ならばこれが戦局が決した瞬間であったろう。
しかし、私は彼らの戦いを悠長に眺めている状況ではなかったのだ。