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CCA-Seed_98 ◆TSElPlu4zM氏_第05話

Last-modified: 2008-05-16 (金) 15:55:25

 アスラン・ザラは地球軍から奪取したモビルスーツ、イージスの起動スイッチを押した。ヘルメットのバイザーにモニター類の光が反射する。

 

 ――キラ。

 

 アスランは操縦桿を握り締め、先に出撃したジンを追いかけるように、旗艦"ヴェサリウス"を出撃していった。

 

「なにっ!?アスラン・ザラが奪取した機体でだと!?呼び戻せ!すぐに帰還命令を――」

 

 ヴェサリウス艦長のアデスは報告に驚き、帰還命令を出すが、クルーゼはそれを制止する。

 

「行かせてやれ」
「は?」
「データの吸い出しは終わっている。かえって面白いかもしれん。地球軍のモビルスーツ同士の戦いというのも。そうだな、第二陣として、イザーク達にも出撃の準備をさせておけ」
「奪取した機体を、すべて投入するんですか――?」
「地球軍のモビルスーツは機体はあれだけの機動を見せたのだ。しかも、情報にない機体まで出てきた。ジンとアスランだけでは落とし切れないかもしれん。念には念を――だ、私も笑い者にはなりたくないからな」

 

 クルーゼは目の前に広がる宇宙を見ながら笑みを湛えた。

 
 

「――コロニー全域に電波干渉。Nジャマー、数値増大! 」
「なんだと!」

 

 アークエンジェルのブリッジにナタルの声が響く。

 

「ちっ、――やっぱこっちが出てくまで、待つ気はないか、あの野郎!」
「またヘリオポリス内で仕掛けてくるつもりですか?」

 

 格納庫でのムウの言葉が確実な物となる。ムウは分かっていたかのように言葉を吐く。ナタルは聞き返してきた。

 

「楽だぜ、こっちは発砲できない。向こうは撃ち放題だ。君が指揮を執れ!」

 

 ムウは、何ともやり難そうな表情でナタルに返答し、マリューに指示する。

 

「私が!?」
「先任大尉は俺だが、この艦のことは分からん。」
「……分かりました。では、アークエンジェル発進準備、総員戦闘第一戦闘配備。大尉のモビルアーマーは?」

 

 マリューは驚くが、自分がアークエンジェルの最高責任者である事と、ムウの言う事が最もなのに納得すると、メビウス・ゼロでの出撃が可能か聞き返した。

 

「駄目だ!出られん!」
「では、フラガ大尉にはCICをお願いします。バジルール少尉、アムロ大尉とキラ君は――?」

 

 ムウは、苦虫を噛み砕くかのような表情で答える。マリューはムウに支持を出すと、今、アークエンジェル内で戦力になる2人の居場所をナタルに聞いた。

 
 

 その頃、アムロとキラは格納庫で、それぞれの機体の点検整備に追われていた。

 

「ボウズ!大尉さん!艦長が話があるそうですよ」

 

 マリューからの内線に取ったマードックが、慌てるように2人を呼んだ。

 

「なんだ、ラミアス大尉、敵か?」
「アムロ大尉、キラ君、もう一度、戦ってもらえないでしょうか……?」
「――またですか!?」

 

 内線モニターに駆け寄りアムロは聞き返した。マリューの申し訳なさそうな声を聞くと、キラは怒るように言った。

 

「ええ、ごめんなさい……。メビウス・ゼロの修理がほどんと済んでいなくて、フラガ大尉は出られないのよ。今、この船の戦力はストライクとνガンダムだけなの。どうにかこれを乗り切って、ヘリオポリスから脱出することができれば……」
「そうしなきゃ、みんな、死んじゃうかもしれないって事ですか!?」
「ええ、ごめんなさい……」

 

 マリューは懇願するかのようにムウが出られない理由を告げると、キラはやりきれないような気持ちでマリューを問いただす。マリューの口から出たのは、キラからの問いへの肯定と謝罪の言葉だった。
 ――僕達やアムロさんは、この戦艦とは無関係なのに!
 今、アークエンジェルを落とされれば、大切な友人達も死んでしまうのだ。キラは少しの間、唇を噛み締め、答える。

 

「……わかりました……。やります」
「俺はかまわない、νガンダム出せるか?」

 

 アムロもマリューに返事を返し、マードックに出撃できるかと、声を上げる。

 

「――キラ、無理はするなよ」
「はい、アムロさん……」

 

 キラの表情を見た、アムロは過去の自分と同じ目にあっているキラを気にかけ、その肩に手を置く。
 キラは迷うような表情で答え、ストライクのコックピットへと向かう。その後ろ姿を何とも言いがたい表情でアムロは見送ると、自らのモビルスーツ、νガンダムのコックピットへと急ぐ。そこにマードックが声をかけた。

 

「大尉さん、ストライクを先に出します。その間に、あの放熱板と修理したビームサーベル装備しといてください」
「キラを先に出すのか!?わかった!ただし、フィン・ファンネルは外したままでいいぞ!」
「フィン・ファンネル!?放熱板の事ですか?わかりました――3番コンテナ開け!ストライクは、ソードストライカー装備だ!」

 

 アムロは、マードックに言うと、νガンダムに乗り込み、応急修理をしたビームサーベルを装備させ、カタパルトデッキに向かうストライクに目を向けた。
 キラは、ストライクをカタパルトデッキに進めると、両壁と天井が開き武器がストライクに装備される。

 

「ソードストライカー?剣か――今度はあんなことないよな……」

 

 モニターを見ながら、キラはアグニで開けたコロニーの穴の事を思い出す。今度、コロニーに大きな傷をつければ、いつ崩壊してもおかしくはない。
 ――何としても、コロニーの崩壊とアークエンジェルの撃墜だけは阻止しないと!
 キラは心を決めると、操縦桿を握り締め、ストライクを出撃させた。

 
 

 アークエンジェルが主砲"ゴットフリートMk.71"を発射すると、戦闘が開始される。
 アムロがνガンダムを出撃させると、ストライクを探し、バーニアを噴かす。ストライクは、アークエンジェルから離れた場所でジンと戦闘を行っていた。

 

「キラ、前に出すぎだぞ!さがれっ!」

 

 しかし、アムロの声がキラのには伝わらない。キラは、戦闘をするだけで精一杯だった。
ストライクが対艦刀"シュベルトゲベール"を振り回すが、ジンは攻撃を避け、特火重粒子砲をストライクに向け放ち、ストライクはそれを避ける――の繰り返しだった。
ストライクが避けた分だけ、コロニーの地表部分は爆発を起こしていく。

 

「コロニーに当てる訳にはいかない!どうすりゃいいんだよ!」

 

 キラは、爆発を見ると唸るように言った。ジンの攻撃が再び来るが、ソードストライクの小さなシールドで防ぐ。
 ――これじゃキリがない!どうすれば!?と、思った時、ジンが加速を駆け、ストライクとの距離を詰めてきた。間合いが詰まり、ジンの特火重粒子砲がストライクに向き、キラはシールドを――。
その瞬間、ジンの持っていた特火重粒子砲と頭部が爆発し、ジンが横に飛んでいくのがキラには見えた。
 νガンダムが死角から距離を詰め、ビームマシンガンでジンを攻撃し、蹴り飛ばしたのだ。

 

「キラ、出過ぎだぞ、戻れ!――ちっ、取り付かれたか、急ぐぞ!」
「えっ!?――あっ!はい!」

 

 キラは、一瞬、白くなった頭の中を、はっきりさせると、アムロと共にストライクをアークエンジェルに向ける。アークエンジェルに数機の重爆撃装備のジンが取り付き攻撃をしていた。
その攻撃をアークエンジェルは火器を駆使しながら何とか凌いでいた。

 
 

「取り付いてる機体を優先的に落とすんだ!いいな、キラ――お前は上から仕掛けろ。俺は奥のを叩く!」
「はい!」

 

 上昇を駆けたストライクは、アークエンジェルに攻撃をしていた、一番近いジンの頭上から加速を駆けるように対艦刀で切りつける。ジンは肩口からバッサリと切られ爆発した。
 キラはジンのパイロットが死んだ事に気づかないほど、必死だった――。
 νガンダムは一気に加速、アークエンジェルの下から回り込み、艦の後方に張り付いたジン、2機をビームマシンガンで下から強襲をする。
最初に狙ったジンは、突然の強襲に驚いたのか、あっけない程に直撃を喰らい爆発し、アムロはすぐに2機目にビームマシンガンを向ける。

 

「――遅い!」

 

 アムロは確実にコックピットを捉え、ジンはくの字に曲げる。ジンの爆発と同時に、その両手に装備していた2基のミサイルが行き先も定まらないまま発射され、次々とメインシャフトに当たり、爆発をしていった。

 

「ちっ――、赤いガンダム!?奪取された機体か!?」

 

 アムロはコックピットではなく、ミサイルを狙えばと舌打ちをし、ストライクに接近するイージスに気づく。
 シャフトの爆発の光景を見ていたキラは、接近してくる赤い機体、イージスをに気づき、目を見張る。
 ――アスラン、まさか!?
 アークエンジェルはストライクを援護するかのように、イージスに向けて主砲を放つが、易々とかわされ、後ろのシャフトをかすめる。コロニーを支えるワイヤーが千切れ、シャフトの崩壊と誘爆が起こる。
 しかし、そうしている間にも、間合いを詰めるイージスに、ストライクは対艦刀を構える。すると、イージスから通信回線が入る。

 

「キラ!キラ・ヤマト!やはりキラ…キラなのか?」
「――アスラン!アスラン・ザラ!何故…何故君が!?」
「お前こそ、どうしてそんなものに乗っている!?」

 

 モルゲンレーテでの事が嘘であってほしかった。かつての友人同士の再開がこんな形になるとは、互いに思いもしなかった。
 しかし、そんな時間を与える暇もなく、無情にも人工の大地は裂け、その向こうには漆黒の宇宙空間が姿を現し、急激な空気の減圧で、ありとあらゆる物が宇宙に飲み込まれていく。

 

「うわぁぁぁっ――!」

 

 ストライクもその例外に漏れず、バーニアを吹かしたが、宇宙空間に引きずり込まれていった――。

 
 
 

 ストライクは崩壊したヘリオポリスの残骸と共に宇宙空間を漂っていた。キラは目の前の惨状に直面し、ストライクの中で震えていた。

 

「……ヘリオポリスが……壊れた……どうして……」

 

 どうしてこんな事になってしまったのか――今のキラは、ただ震える事しか出来なかった。

 

「――X-105ストライク!X-105ストライク!――キラ・ヤマト!聞こえていたら――無事なら応答しろ!」
「――あ!X-105ストライク――キラです!」

 

 ナタルからの通信に気づき、慌ててキラは返事をした。味方がいることで、安堵感が生まれたのか、キラは落ち着く事が出来た。ナタルの応答に答えながら、周りを見回す。
コロニーから脱出した救命ポットがバーニアを吹かしながら離れていくのを、多数、見つける事が出来た。

 
「無事か?こちらの位置は分かるか?」
「はい」
「ならば帰投しろ。……戻れるな?――いや、待て!敵の後続部隊だと!?」
「――えっ!?」

 

 キラは、ナタルの声色が変わるのと同時に、視線を救命ポットから、遠い所に向け見回す。明らかに救命ポットとは違う光の尾を見つける。

 

「――いた!迎撃します!」
「――ま、待て!」

 

 ナタルの制止を振り切り、キラはストライクのバーニアを吹かし、その光の尾に向かっていく。
平和だったコロニーを襲い、崩壊させた挙句、逃げる救命ポットがまだ残る場所で、戦闘を仕掛けてくるザフト軍に対し、キラは怒りにあらわにしていた。

 

 アスランは、コロニーの残骸と帰るべき家を失った人達が乗った救命ポットを見て、唇を噛み締めていた。本来なら、モビルスーツを奪取して帰還するだけの任務だったのだ。
 ――なんで、こんな……。それに、キラ――なんで、地球軍のモビルスーツに乗っているんだ――?
 アスランの思考を遮断するかのように通信が入る。

 

「――おい!アスラン!」
「ミゲル!?無事だったのか!」
「ああ、メインカメラと武器をやられただけだ、糞っ!」

 

 ミゲルの搭乗した頭を失ったジンがイージスに並び、怒りの声をあげ、アスランに聞いてくる。

 

「どうなったんだ!?」
「俺とお前を残してやられた――」
「――糞っ!」
「どうやら、ヴェサリウスは後続の部隊を出したようだ……」

 

 アスランの報告に、ミゲルはさらに声を荒げるが、アスランの言葉を聞き、力のこもった喜びの声に変わる。

 

「よし、アスラン、後続部隊に合流するぞ!あいつらを落としてやる!」
「……了解」

 

 アスランはキラを気にしつつも後続部隊に合流する為に、移動を開始した。

 
 

 アークエンジェルのブリッジは、コロニーの崩壊と攻撃の後続部隊が現れた事で、騒然としていた。

 

「――機種特定、これはXナンバー!"デュエル""バスター""ブリッツ"です!」
「奪ったGを全て投入してきたというの……?」

 

 マリューは、ザフトが早々とGATを実戦に使う事に驚いていた。

 

「今は敵だ!あれに沈められたいか!――糞っ、俺は出撃するぞ!」
「対モビルスーツ戦闘、用意!ミサイル発射管、13番から24番、コリントス装填、リニアカノン、バリアント、両舷起動!目標データ入力、急げ!」
「フラガ大尉、修理も終わってないんですよ!無理です!」

 

 ムウの言葉にナタルが逸早く反応し、攻撃準備の指示を出した。
 マリューは、修理も出来ていないメビウス・ゼロで出れば、打ち落とされるのは、ほぼ確実とでも言うように、ムウの出撃を止めようとした。

 

「ここで、おめおめやられろってえのか!?ストライクだってヤバイんだろうが!」
「――!」

 

 マリューは、ムウの言葉に反論も出来ず、頷くしかなかった。
 ムウは席を離れ格納庫に向かう為にブリッジの扉を開け出て行く。その姿を目で追いながら、マリューは呟いた。

 

 「――必ず、戻って来てください」

 

 アークエンジェルの格納庫では、ムウの出撃にマードックは呆れつつ、言葉を荒げていた。

 

「無茶ですよ!」
「砲身は交換してあるだろ!?一発でも撃てりゃいいんだ、ここで向こうの足を止めなきゃ、やられちまうだろうが!無茶でも何でもやるんだよ!」
「修理もまともに出来てないんだ、落ちても保障は出来ませんよ!」

 

 ムウは、メビウス・ゼロがリニアガンの砲身を交換以外済んでいないのは分かっているが、ストライク、νガンダムはザフトの後続部隊を相手をしなければならない。
両機とも、補給を受けずに戦わなければならず、いずれはやられかねない。だからこそ、今、出なければならない。うまくいけば、ザフト艦を強襲できる――。
 マードックは、ムウの気迫に押されながらも、怒り気味に言葉を返した。

 

「かまわん!早くしてくれ!」
「ったく!――メビウス・ゼロを出すぞ!急げ!」

 

 生き残る為にか、メカニックマン全員が士気も高く、メビウス・ゼロの出撃作業を急ピッチで開始した。

 
 

 νガンダムは、ザフトの追撃に対抗すべく、バーニアを吹かし機体を滑らせていた。

 

「――アムロ大尉、すいません、ストライクの援護をお願いします。さっきの戦闘も含めると、ストライクのパワー残量が残り少ないと思われます。我々は、今、あれを失うわけにはいかないんです」
「了解している。相手の艦隊の場所は分かっているのか?」
「ええ、ザフトの後続部隊の進路から、だいたいの場所は割り出してはいます。そちらは、フラガ大尉が強襲すると……」
「彼の機体は修理がほとんど済んでいないんだろ!?無茶な事を――」

 

 マリューから、ムウが出撃すると聞いて驚くが、気持ちは分からないでもない。こんな時に出撃出来ない方が不安にはなるだろう。

 

「止めたんですが……」
「――わかった、とにかく、ストライクの援護に向かう!」
「お願いします!」

 

 マリューとの通信を切ると、手持ちの武器のチェックを始める。冷静に判断出来なければ、戦場では死に繋がる。
 アムロは、キラとムウの心配をしつつ、宙域を見回すとストライクを見つけると、νガンダムにビームマシンガンを構えさせ、さらにべダルを踏み込んだ。

 

 キラはバスターからの攻撃に反応し、素早くストライクを回避させた。左右からは、デュエルとブリッツがストライクを挟み込むように攻撃を仕掛けて来る。

 

「――くっ!まだ非難してる人がいるって言うのに、攻撃をして来るなんてっ!」

 

 ザフト軍の非道な行動に怒りながら、キラはストライクのバルカンを発射し、デュエルとブリッツを牽制するが、両機ともストライクの攻撃をかわし、ライフルを撃ってくる。
 奪取されたGATシリーズの一機、デュエルに乗るイザーク・ジュールが、ソードストライカーを装備したストライクには接近戦しか出来ない事を見抜き、
中長距離での攻撃を主に、隙あらばストライクを落とそうとしていた。

 

「ちっ――ちょこまかと!逃げの一手かよ!」
「なあ、イザーク、隊長はこんなのにやられたのかよ?腕、落ちたんじゃねえのか?」
「今は戦闘中なんですから、油断しないでください――それに、もう一機いるはずなんですから」

 

 イザークは逃げる事しかしないストライクにイラつきながら、声を荒げた。そこに、バスターに乗るディアッカ・エルスマンからの呆れたような声を出したが、ブリッツのニコル・アマルフィが注意を促す。

 

「くっ!どうすれば――」

 
 

 キラは対艦刀を構え攻撃しようとするが、接近する事もままならず声を上げた――その時、デュエルのシールドに火花が散った。

 

「――なにっ!?」

 

 イザーク達は予想外の攻撃に驚き、高速で近づいてくるGATシリーズによく似た白と黒のカラーリングの機体、νガンダムに目を見張る。

 

「――アムロさん!」
「無茶しすぎだぞ、キラ――大丈夫か!?」
「はい!僕もストライクも大丈夫です!」

#br 
 キラはアムロの登場の喜々とし返事を返した。
 アムロはビームマシンガンでに牽制をしながら、デュエルとブリッツをストライクからさらに引き離す。

 

「あれが、もう一機かよ!?」
「ちっい!叩き落とすぞ!」
「――ちょっと待ってください!あれは、アスランにミゲル!?合流して攻撃しましょう!」
「――うるさいっ!」
「――たくっ!ニコル、そう言う事だ!」

 

 ニコルがイージスと頭の無いジンが近づいて来るのに気づき、イザークとディアッカが攻撃を仕掛けようとするのを止め、合流してからの攻撃を提案するが、イザークは怒鳴り攻撃を仕掛け、ディアッカもそれに続く。
 νガンダムとストライクは散開して攻撃をかわす。

 

「アスラン、ミゲル、無事だったんですね!」
「ああ、イザークとディアッカは攻撃を仕掛けてるのか!――俺とアスランは、トリコロールの機体をやる、いいなっ!やられた奴らの仇を取るぞ!」
「ミゲル……、わかった!」
「――了解!」

 

 ニコルは、アスランとミゲルの無事を喜ぶ。しかし、ミゲルの声と気迫に息を呑み頷くと、それぞれが、ストライクとνガンダムに襲い掛かる。しかし、アスランは、キラを説得する事しか頭の中なかった――。

 
 

 マリューは、ムウを出撃させると、キラとアムロの援護の為にアークエンジェルを戦闘のおこなわれている宙域に進めていた。

 

「ストライクとνガンダムを援護します!バジルール少尉、攻撃準備出来てる?」
「完了してます!」
「格納庫――ストライクの換装、射出準備は?」
「――OKですよ!エールストライカー、いつでも射出可能です!」
「フラガ大尉の為にも時間を稼がなくてはいけないわ。みんな、頼むわね。目標、敵、ザフト軍モビルスーツ!コリントス、うて――っ!」

 

 ナタルとマードックの返事を聞き、ブリッジの面々を見ると、マリューは攻撃開始の号令を飛ばす。アークエンジェルからミサイルが発射され、ザフト側のモビルスーツ達に襲い掛かるが、回避しつつライフルで打ち落とす。
 それまで、ストライクはジンとイージスと戦い、νガンダムはデュエル、ブリッツを相手にしていた。バスターは少し離れた場所からストライクとνガンダムを狙いをつけていた。
 アムロは自身が思うよりも苦戦していた。ただ相手を落とすだけなら、ここまで苦労はしない。素人のキラを守りながら戦わなければならず、キラや敵の動きを読み、素早く対処する戦いをしているのだ。
 その中、モニターにメビウス・ゼロを見つけた。――たのんだぞ、フラガ大尉!

 

 ザフト側はアークエンジェルからの攻撃が始まり、思うように攻撃が出来なくなっていた。特に、アムロと戦っていたイザークは、攻撃を全てかわされ、はらわたが煮えくり返る想いでいた。

 

「くっ!しつこくミサイルを撃ってくる!ディアッカ、ニコル、あのうるさい戦艦は任せる!こいつの相手は俺がする!」
「ええー!?」
「分かりました」
「文句はなしだディアッカ。でかい獲物だろ?」

 

 イザークは怒鳴りながら指示をだし、ニコルは素直に、ディアッカは仕方なくといった感じでアークエンジェルに向かおうとしたが、νガンダムが回りこみ、行く手を阻む。
 νガンダムのパイロットの腕が凄いのは、イザークにも分かっていた。ストライクのフォローをしながら、三機、いや、五機のモビルスーツを同時に相手にしている。
赤服のイザーク達に一歩も引かないのだ。いや、余裕すら感じる。バスターとブリッツの行く手を阻む姿はと、「一機では相手にならない」と馬鹿にされているようにイザークは感じた。

 

「貴様の相手は、この俺だーっ!」

 

 イザークは頭に血が上ると、大声で叫びながらビームサーベルを抜き、νガンダムに切りかかっていった。

 
 

 ストライクにイージスが切りかかる。キラはそれをかわし、距離を取る。そんな中、ストライクにイージスからの秘匿通信が入る。

 

「――キラ!やめろ!剣を引け!キラ!僕達は敵じゃない――そうだろ?何故、僕達が戦わなくちゃならない?」
「――アスラン!」

 

 キラは戦闘中のアスランからの回線に反応し、イージスを見つめつつも、なんとかジンの攻撃をかわす。その間もアスランは、戦う振りをしながら説得を試みる。

 

「止めろ!キラ!お前が何故地球軍に居る?何故ナチュラルの味方をするんだ!?」
「――僕は地球軍じゃない!――けどあの船には仲間が――友達が乗ってるんだ!君こそ!なんでザフトになんか!?なんで戦争したりするんだ!」
「――!」

 

 キラも戦いたくはないのだ。ましては幼い頃からの友人であるアスランとは――。だけど、アークエンジェルにも大切な友人がいるのだ。
ありのままをアスランに答え、想いをぶつける。それを聞いたアスランは、言葉に詰まる。

 

「戦争なんか嫌だって、君だって言ってたじゃないか!その君がどうしてヘリオポリスを――!」
「……状況も分からぬナチュラル共が――こんなものを造るから……」
「ヘリオポリスは中立だ!僕だって!……なのに――あうっ!」

 

 キラは今まで、アスランが戦争なんかに参加しない人間だと信じてした。それを裏切られたのだ。アスランは詰まりながらも、言葉を繋ぐ。しかし、キラには言い訳にしか聞こえなかった。
 ジンがストライクに体当たりをし、サーベルを叩きつける。ストライクのコックピットが大きく揺れる、モニター内のエネルギーゲージが大幅に減っていく。

 

「――パワー切れ!?しまった!装甲が!」

 

 途端にストライクの装甲から鮮やかな色が抜け、灰色に変わっていく。一瞬、気を取られた隙に、ジンがサーベルを突立てようと近づいてきた。
 ――やられる!?
 キラは、その瞬間、目を瞑る――。
 ――キラ!?
 ――キラ!
 アムロはデュエル、バスター、ブリッツの相手をしつつも、キラの危機を直感的に感じ、ジンに向かってビームマシンガンを放ち、
アスランはイージスを変形させ、アームでストライクに取り付き、キラを殺させまいと回避運動に入る。その時、イージスがストライクを庇う形になり、ジンは一瞬を動きを止める。アムロの攻撃に、ジンは直撃を喰らい爆発を起こした――。

 

「ミゲル――!」

 

 その場にいたザフト側のパイロット全員が、爆発を目の当たりにし、声を上げた――。