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LOWE IF_vKFms9BQYk_ダブルキラ(アスラン)

Last-modified: 2008-08-02 (土) 21:24:53

ダブルキラ(アスラン)

「アスラン」
 キラが手を差し出してきた。キラは俺に手を掴んでほしいのか?
 俺は手を掴むとキラはそのまま引っ張りあげた。
「なんだか機嫌が悪いね。どうかしたの?」
 キラを見ているとやはり何か違うと感じる。
 一体何が違うといわれれば答えられない。
「いや何でもない……」
 何でもないか……
「そう、なら良かった。カガリ達が呼んでいたから。僕は先に行くから」
 そう言うとキラは孤児院に続く道を歩いていく。
「一体俺は何をしているんだか」
 俺達の戦いが終わって1ヵ月立つ。
 あの時のラクスとキラの言葉を思い出すたびにハラワタが煮えたりそうになる。

 1ヶ月前

「アスラン」
「ラクス、どうかしましたか?」
「今後の事を考えていますか?」
 ラクスの問いに俺は何も答えられなかった。
 キラの言葉の俺の考えが一気に吹っ飛んだ。
「僕達と一緒にオーブにいかないか?」
「僕達だと!?」
 二人は頷いた。ラクス、一体貴方は何を考えているだ。
 プラントの歌姫が、プラントを捨てるのか。
 たった一人の男の為に
 俺がラクスに真意を聞こうとしたらキラが遮った。
「カガリも待っているんだ。」
「いや一度、俺はプラントに戻る。ラクスあなたも……」
 ラクスは俺の言葉に首を横に振る。
「なぜ、あなたは」
「アスラン、もういいでしょ。ラクスは精一杯頑張ったんだから」
 俺はキラの言葉を聞き、胃が痛くなってきた。
 昔のあいつはあんな事を言わなかった。後始末はちゃんとしろいつも怒鳴られたな。
 だからあいつは、ストライクに乗りオーブの親友の為に地球連合に残ったんだ。
 自分のせいで巻き込んだ皆を生きて返すために。 
 そして俺が、プラントに戻ると同時に軍事裁判が行われた。
 極刑と思っていたがクライン派のおかげで軽減された。
 そしてクライン派からラクスの手紙が渡される。
 中を見るとオーブに亡命しろと言う内容だ。
「馬鹿馬鹿しい」
 手紙をポケットの中に入れイザークの所に足を進ませた。
「アスラン、お前オーブに亡命するらしいな」
 イザークに出会った瞬間にそんな事を言われた。
 イザークは怒っているようだ。
「イザーク!一体誰がそんな事を?」
「上層部ではもう有名だが……」
 亡命なんて先程俺は知ったんだぞ。
 まさかすべてクライン派が?
「アスラン、お前何をしているんだ!拳を」
 俺は壁に拳を叩き付けていた様だ。
「イザーク、大丈夫だ。ああ、俺はオーブに行く」
「お前……」
「すまない」

 俺は議長……いやラクス・クラインのお陰でオーブに戻ってこれた思うべきなのか。
「サイさん。この先どうするんですか?」
 サイ?確かキラの親友だったな。俺は声のする方向を顔を向けた。
 帽子を深くかぶった俺と同じぐらいの男と、13、4歳ぐらいの少年が目に入った。
 あの帽子の男、キラみたいだな。
「宇宙に行こうと思っているんだ」
「なら俺も行きます」
 他愛のない会話をしている。あの二人はプラントへ行くのか……
 帽子のかぶった男と目があったような気がした。
 男の口元が動く。
――またな、アスラン――
「今のは……何だ?」
 帽子の男の後姿を見ると、まるでオーブで出会ったあの日のキラを思い出す。
 ニコルがまだ生きていた時のキラの後姿を……
――またな、キラ――
 あの二人が俺の視界から消えていく。馬鹿馬鹿しい。
 さっきの男がキラに思えてしまった。本当に馬鹿馬鹿しい。
「カガリが待っている。さあ行くか」


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