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LOWE IF_vKFms9BQYk_ダブルキラ(崩壊)

Last-modified: 2007-11-11 (日) 21:37:26

ダブルキラ(崩壊)

 マスドライバー施設に残ったウズミは、遠ざかっていく艦影を見つめた。
「種は飛んだ・・・。これで良い……」
 ウズミはマスドライバーの自爆させるための作業を始めた。
 その場に残った何人かの首長も作業を手伝い始めた。
「オーブも、世界も・・・奴らにいいようにさせん!」
 マスドライバーを自爆させるボタンにウズミは指をかけた。
 その時、部屋に誰かが入ってきた。
「君は」
 ウズミはその人物に驚いた。
「キラ・ヤマト……」
 キラは首長達を押しのけ、ウズミの前に立った。
「なぜここにいるのだ?君は宇宙にいったのではないのか」
「先日見たのは、やはりキラ・ヤマトなのか」
 キラの言葉にウズミが表情が変化した。
 唐突にキラが片手で顔を隠すように覆い笑い始めた。
「後何分ぐらい時間がある?」
 ウズミはキラをあえて無視し近くにいる首長に聞いた。
「連合がくるまで10分はあると思われます」
「こんな時に悪いのだが彼と話す時間が欲しい」
 首長達は特に反対しなかった。
 ウズミがキラを見ると涙を流していた。
 泣いているキラを廊下に連れ出した。
「やはり……そうなのか」
 ウズミは目の前をキラを見て呟いた。
「知っていたのですか?」
 キラはウズミを睨みつけた。
「そうだな。知っていたが私はあの子達に何も言わなかった」
「どうして!」
 キラは顔を覆っている顔をのけ、叫んだ。
「君が生きているとは思わなかったのだよ。あの爆発で、普通なら死んでいるはずだ」
「普通なら死んでいます。あの時、あの状況でストライクを完全に破壊する方法は一つしかありません。
 僕はその事に気づきました。そしてすぐにその場から離れました。何とか死にませんでした。でも全治1ヶ月でした。
 そして怪我が治り、アークエンジェルがオーブに来ていると聞いたので、皆に会いに行ったら……
 俺が、なぜかあそこにいたんですよ。俺が俺自身を見ているんですよ。
 懐かしそうに顔で、私の親友達と話していたんですよ!私の居場所を奪って!」
 ウズミは錯乱しているキラの頬を叩いた。
「何をするんですか!?」
 キラは頬を押さえながらウズミに叫んだ。
「冷静になったか!」
「はい」
「君は一体なにをしにここまで……」
「真実の確認を……」
「フリーダムのパイロットは確かにキラ・ヤマトだ。遺伝子も一致している。」
 ウズミの言葉にキラの表情が落胆に変わった。
「一体どうやって僕のクローンを?」
 キラは思っていた事を口に出した。その声はとても小さかった。
 ウズミは何も答えなかった。
「ウズミ様、時間です……」
 首長の言葉にウズミは頷く。
「さあ、ここから離れたまえ」
 ウズミはキラをマスドライバー施設から離れるように言った。
 キラはその場から動かなかった。ウズミはもう一度キラの頬を叩いた。
「ここで死にたいのか!」
 キラはウズミの言葉に反応を示さなかった。
 反応を示さないキラをウズミは殴りつけた。
「いいかげんしないか!死は今の君には甘美な誘惑かもしれない。
 だがそれは逃げだ!それは今を精一杯生きている者にとっての冒涜だ」
 ウズミの言葉にキラが激昂した。
「なら、今あなた達がしている事何なんですか?」
「そうだな。私は最低な人間かも知れない。先程の言葉は今から死ぬ人間の遺言だよ」
「なんですか、それは!?」
 キラが吼える。
「もう大丈夫だな。さあ行きたまえ」
 キラが出口へと走り出す。
「モルゲンレーテにまだMSがある筈だ。それでここから離れたまえ」
 ウズミの言葉にキラは頷く。
「僕は絶対死にません。もう一人の僕とそれを作った奴を殺すまでは!」
 キラはその場を離れた。
「あの子は、心が一度崩壊してしまったのか。その心を紡ぎとめるための支えが復讐なのか……」
 ウズミは思いを吐露すると首長達が待つ部屋に踵を返し歩き出した。
 キラがモルゲンレーテのMS格納庫に着いた。格納庫にはM1アストレイが立ち並んでいた。
 キラはその中の一機に乗りOSを起動させた。そして操縦桿に手を掛けた。
 するとキラの体が小刻に震えだした。キラは吐き気に襲われ口を手で押さえる。
「僕は、MSに乗ることに恐怖しているのか?しかしこのままでは、爆発に巻き込まれてしまう」
 震える体を無理やり押さえ込み、コックピットハッチをしめ、M1アストレイを動かし始めた。
 M1アストレイは数歩動くと、前のりに倒れこんだ。
「なんて無様!体が拒否反応を起こしているのか」
 キラの脳裏には、イージスの自爆が何度も思い浮かんで消えたいた。
「訓練もしていない私が、いつ心が崩壊してもおかしくない状況だったが……
 イージスの自爆で崩壊したのか……」
 キラは己の状況を分析していた。この極限状態でなのかキラの口調が変化していた。
 本人は気付いてはないようだ。
「私はまだ死ねない!私は……」
 キラの言葉は、マスドライバー、モルゲンレーテの崩壊の音で掻き消える。
 
 この日を境に戦争は舞台を宇宙へと変えていく。


 SEEDのオーブ崩壊の時期にオリジナルキラが何をしていたか書きました。
 前の話の仮面の男はこの症状は克服しています。

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