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Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第07話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 01:55:19

捕虜

整備を一段落して、一休みしようと食堂に向かってた時、向こうからみんなが歩いてきた。あれ?服が?

「キラー」
「あ!トール、みんな」
「や、ルナも」
「お姉ちゃん、お疲れ様!」
「サイ…何?どうしたの?その格好?」
「僕達も艦の仕事を手伝おうかと思って。人手不足なんだろ?」
「ブリッジに入るなら軍服着ろってさ」
「軍服はザフトの方が格好いいよなぁ。階級章もねぇからなんか間抜け」
「ルナやキラにばっか戦わせて、守ってもらってばっかじゃな」
「こういう状況なんだもの、私たちだって、出来ることをして…」
「おーら行け!ひよっこども!」
「はーい、チャンドラさん。じゃあな」
「後でね。ルナ、キラ」
「あー、お前らもまた出撃するんなら、今度はパイロットスーツを着ろよ!宇宙だからな!」
「はーい!」

みんなの気持ちが嬉しかった。

その夜、事件は起こった。

新造艦アークエンジェルの独房は、早くも使われている。あたしがヘリオポリスで捕縛した捕虜のためだ。
彼――ミゲル・アイマンと言うらしい――にも食事を与えないといけない。しかしなにしろザフトの兵士だ。
危険なのでナチュラルが食事を運ぶよりは――とあたしに役が回ってきた。

「食事よ」
「あー俺どうなるんだ?銃殺か?別にかまわないぜ。さっさとするならしろよ。そんな怖い顔してんなよ。コーディネイターは珍しいか?」
「食事、食べたら?」
「ちぇ、手を繋がれてると食い難いな。ったく。まずい飯だぜ」
「まずい?プラントじゃさぞかしおいしい物食べられるんでしょうね」
「ああ、最近流行ってたのは海鮮ジョンゴル鍋だったかな。ナチュラルのくせに食べたことないのかよ」
「あたしはコーディネイターだけど?」
「!コーディネイター?じゃあなんでプラントを裏切ったんだよ!プラントの恩を忘れたのか?」
「裏切り?残念ね。あたしは地球生まれよ。プラントには恩も義理もない!」

だめだ。感情が高ぶって行くのが止められない。

「……むしろ、恨み、ね。……食べられれば、なんでもよかったわよ」
「え?なんだって?」
「あたしのお爺ちゃんとお婆ちゃんね、エイプリールフール・クライシスのおかげで、餓死したわ。」
「え!?」
「それだけじゃない。アニーやヤンカ、リンもハンナも……餓死したり、凍死したり!」
「……」
「それもこれも、あんたたちザフトが地球に無差別にNJ打ち込んだからよ!そのおかげで、あたしたちはコーディネイターだからって故郷を追われたのよ!それを、何?海鮮ジョンゴル鍋!?なんでみんなが死んであんたみたいなのが生きてるのよ!?ザフトなんか死んじゃえばいいんだ!!!」
「うわ、やめろ!ナイフなんか!誰か!助けてくれー!」

気が付くと、あたしはアスカさん、キラやトールに取り押さえられていた。
あたしは、アスカさんからきつく説教され、捕虜のいる独房に入ることを禁止された……

やっちゃったなー。ちょっと落ち込みながらあたしも夕食にするために、食堂に向かった。

「ルナ、気持ちはわかるけどやりすぎだったよ」
「…ハァ…わかってるわよ、キラ。アスカさんにもきっちり絞られたし」

「お!MSの整備、完了か?」

トールが何もなかったように声をかけてくる。その気遣いが嬉しい。ミリィは幸せ者だ。

「はは、うん。まぁ。でも、パーツ洗浄機もあまり使えないから、まいっちゃう。手間ばっかりかかっちゃって」
「そうなんだよなー給水制限で辛いよ。思いっきり水が飲みたいよ」
「もうちょっとの我慢よ。トール。デブリ帯で補給するみたいだし」
「そうか!そいつは助かる!」
「ちょっと待てよ!デブリ帯ってまさか…」

サイってほんと頭がまわるわー

「まぁ。残骸から勝手に補給させてもらうってのが正確かな」
「「ぇぇー…」」
「いいじゃない、補給できれば。……みんな、ほんとに飢えたりしたことないよね」
「いきなりどうしたんだ、メイリン」
「ユーラシアでエイプリール・クライシスの後の話だけど。きつかった時期があったの。飢えるとね、すべての考えがそっち行っちゃうの。食べ物や水の事ばかりだった。だから、みんなはまだ大丈夫よ」

そう言うとメイリンはクスリと笑った。

「そういやメイリンたちってユーラシアからオーブに逃げてきたんだよな……」

あ、みんな黙っちゃった。うう、気まずい。

「うう……お前たち苦労したんだな。私は、私は……」

もうすっかりみんなの仲間になってるカガリが泣き始めちゃった。

「ほ、ほら、あたしたち家族ってちょっとしたサバイバーだから。考えがたくましくなるのよね。あは」
「そうだな。贅沢言ってられないな」

あたしたちは支給されたお水を大切に飲みながら食事を終えた。

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