Top > Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第12話
HTML convert time to 0.002 sec.


Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第12話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 01:57:46

フレイとニコル

「うあ゛あぁ…うぅぅ…」
「ニコル!大丈夫?ニコル……汗びっしょりだわ……どうしようルナ、ニコルったら火傷も怪我もしてるのよ」
「フレイも少し休みなよ。大丈夫よ、きっと。お医者さんも、火傷や怪我は致命的なものはなさそうだって言ってたじゃない」
「でも、でも、全然熱が下がらないし……苦しそうで!」
「大丈夫よ。コーディネイターの身体って結構タフだから」

フレイが、泣きじゃくっている。
あたしは、大気圏突入の時の事を思い出していた。
ブリッツのすぐ後を、シャトルをかばう為にすごい速度で降下したにストライクは、すでに自力ではアークエンジェルに戻れなかった。そう判断すると、マリューさんは降下地点がずれるのを承知で、艦を寄せたのだ。それを見ると、アスカさんはブリッツも抱え無事着艦した。

フレイがここにいる理由は……結局シャトルもアークエンジェルの近くに降りて来てしまったからだ。せっかくシャトルに移ったのに、またアークエンジェルに戻る事になってがっかりしている避難民の皆さんを見るのは心苦しい。こうなったら、なんとしてもオーブまで無事にたどり着かなきゃ!

「うぐあ……フレイ?」
「ニコル?ニコル!気が付いたの?」
「フレイさん……無事で……あの時シャトルの窓に……あなたが見えたんです。だから、無我夢中で、うぐ」
「ニコル、無理しないで!……ありがとう。この命、あなたに助けられたわ」

よかった。ニコルさん、気が付いたみたい。フレイ、今度はきれいなうれし涙だね。あたしも一休みしようっと。

「え!ニコルさん、気が付いたの?」
「へぇ、あいつ、気が付いたんだ」
「うん、ちょうどさっきね。もう部屋に戻ってる。食事はフレイが持って来てたけど……」
「あ、フレイ…!」
「あ、みんなも休憩?」
「どう?ニコルさん」
「ありがとう。もうほんと大丈夫みたいよ。食事もしたし、昨夜の騒ぎが嘘みたい。先生には怪我が治るまでは寝てろって言われてたけど……やっぱり違うのね、体の出来が」
「……そっか……。でも、よかったじゃない、元気になって」
「フレイも疲れたろ。昨夜はずっと、ニコルさんに付いてたもんな。少し休んだ方が……」
「私は大丈夫よ。食事もニコルと一緒にしたし、みんなみたいに、艦の仕事があるわけではないんだから」
「フレイ……」
「ニコルには早く良くなってもらわなくちゃ……」
「!」
「まだ心配だから、行ってるわね」
「フレイ……けどさぁ……」
「何よ!サイ」
「あぁ……いや……何って……」
「サイ……そのうちちゃんと話そうと思ってたけど。貴方とのことは……パパの決めたことだけど……私、一旦全てから自由になって考えたいの。ナチュラルの事、コーディネイターの事、考えなきゃいけないと思う事がいっぱいあるの。貴方との事も……白紙に戻してください」
「……!」
「まだお話だけだったんだし……何もそれに縛られることないと思うの」

そう言うと、フレイは去って行った。強くなったな。彼女。いい感じ。
残されたのは、嘆く男一人。

「あぁ……フレイ!……ぁぁ……」
「サイ、気持ちはわかるけど。お互い若いんだしさぁ。あきらめきれないんだったら自分を磨きなおしてアタックし直すなりしなよ」
「ううぅ……」

まったく!

◇◇◇

あー、早く重力になれないとなぁ。アークエンジェルにいたほんの少しの間に、結構重力の感覚を忘れてしまっていた。人間ってのは適応能力がすごいと言うことなのか。

フラガ少佐はスカイグラスパーと言う戦闘機を付きっ切りで調整している。あの戦闘機はストライク用のストライカーパックを装備できるのだと言う。あたしのレッドフレームにもストライカーパック欲しいなぁ。特にソードはいらないけどエールパックやランチャーパックは羨ましい。

「これ、盾になって、ビームライフルで、ビームソード付いてて姿も隠せるんだろ?おもしろいよな」
「おもしろいよー。ま、姿を隠せる機能は、腕だけ隠せても役に立つかわかんないけどね」

調整してるあたしをカガリが覗き込む。
……そう!レッドフレームにも新しい武装が加わった!と言うか今、その調整を、地上用への調整と併せてやってる。破損したブリッツの右腕を使って攻盾システム「トリケロス」を付けたのだ!
胴体部にビームを受けたブリッツはアークエンジェルじゃ直せそうも無いって事で試しに付けたらば。
盾にPS装甲の腕、ちょっと威力は低いけどジンの突撃銃より威力が高く、普通のビームライフルより消耗が少ないビームライフルはあたしの好みで役に立ちそうなのだ。
ブルーフレームはブリッツの左腕のピアサーロック「グレイプニール」を試しに付けている。
カガリは今度はキラの方に行ってる。忙しい子だ。
彼女だけはなぜかあたしやキラと同じモルゲンレーテ所属としてこの艦に残っているのだ。

そんなわけでカガリはよくアストレイを覗きにやってくる。操縦もしてみたがってる。……実は、モルゲンレーテ所属の仲間だけで、メイリンとカガリを中心に、例のレッドフレームに載っていたナチュラル用のOSの改良も秘密に進めている。いつかカガリがアストレイを操縦できる日も来るかもしれない。

きっと艦橋でも、状況把握や地上での運用に向けて、色々やってるだろうな。
アフリカの最初の夜はこうして更けていった。

】 【戻る】 【