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Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第27話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 02:08:27

宇宙へ〜ボアズ攻略戦

あたしたちはそれからオーブに帰り、宇宙に上がる準備をしていた。
カーペンタリアは無理攻めせずカオシュンとの連絡を妨害するに留めておくそうだ。

カラミティが一機、ビームサーベルを搭載される改造をされて、まわされてきた。
みんなで話し合って、カラミティはシャムスさんが乗ることになった。射撃、うまいものね。
スカイグラスパーがコスモグラスパーと交換される。
ビームガンバレルストライカーは量子通信機の実用化に伴い無線式に変更された。
キャリーさんの105ダガーには、I.W.S.P.――統合兵装ストライカーパックが届けられた。兵装と制御用電装系の重装備化による消費電力の増加の為、作動時間が大幅に短縮すると言う問題をクリアできず、一旦は採用は見送られた物なのだけど……それがクリアされたのだ。
レッドフレームとブルーフレームのフライトユニットは改造されて宇宙でも使える物になった。
更に!アークエンジェルに乗るMSはモルゲンレーテでかなり大掛かりな改造をされた。なんと、NJC(ニュートロンジャマーキャンセラー)を組み込まれて核動力になったのだ!

いよいよ宇宙に上がるのも間もないある日、フレイが訪ねて来た。

「みんな!元気にやってる?」
「おー!フレイも元気だった?」
「わぁ、フレイ!大学は順調?」
「うーん、それがねぇ」

どうしたんだろう。フレイは何か悩んでいるようだ。

「最近、外交官もいいかなぁって思いだしたのよ。戦争を避けて平和を作る仕事でしょう?とても大切ないい仕事だと思うの。迷っちゃって」
「まぁ、若いんだからすぐに決めなきゃいけないものでもないしね」
「うん、いっぱい迷って、考えるといいよ。フレイは偉いな。俺はこのままなし崩しに軍人になっちゃいそうだよ。ははは」
「ありがとう。ところで、これから話すこと絶対に内緒よ」

フレイは声を潜めた。

「パパと、プラントのアマルフィ議員のルートで、講和の話が進められているのよ。オーブ、ビクトリアにジブラルタルと敗北続きでザラ派の勢力も鈍っているんですって。もしこれ以上プラントが敗北重ねるようなら、穏健派が主導権握るかも知れないの。シーゲル・クラインはエイプリルフール・クライシス引き起こしたから、穏健派のトップはアイリーン・カナーバになりそうだけど。」
「へぇ、そんな話が進んでいるんだ」
「そうか、じゃあ、もうすぐ戦争も終わりかも知れないね」
「だからね、みんな。無理しちゃ、だめよ?」
「うん、わかった。ここで無理して死んだらあほらしいもんな」

フレイは、くれぐれも無理しちゃだめよ、と言って帰っていった。
そうか。もうすぐこの戦争も終わるかもしれない。そして平和が来る。
絶対、死ねないな。

◇◇◇

数日後。あたしたちはいよいよ再び宇宙へ上がる。

「……じゃあな。お前たち。絶対死ぬなよ」
「うん、カガリも元気で」
「まかしといてよカガリ。帰ったらまたお祝いでもしよう」
「私も宇宙にみんなと一緒に行きたいが、今私がやらなきゃいけない事は他にあるからな」
「うん、カガリにはオーブをいい国にしてもらう勉強をしてもらわなくっちゃ」
「まったくだ。アズラエルとミナの交渉は見せたかったぞ。ニュートロンジャマーをこんなに取っていいのかって思うくらいの条件で売りつけた。まだまだ私にはあんな事はできん」
「いいのよ。交渉は専門家に任せれば。国の舵取りはまた別でしょう?」
「そうだな、ルナ。そう言う優秀な人材がどうすれば集まるか、オーブのために働いてくれるか、私は学びたい」
「カガリならできるよ。きっと。それにあたしはカガリのためなら喜んでオーブのために働いてもいいかなって思ってるし」
「そうそう。俺らも結構優秀な人材だよ!それを引き連れてるんだからさ」
「うん、僕もカガリの事好きだよ」
「あ、キラ、あ、ありがとう……絶対無事で帰って来いよな!」
「うん、約束する」
「じゃあ、そろそろ私は降りなきゃな。戦争が終わったら絶対またみんなそろってお祝いするぞ!約束だぞ?用意して待ってるからな!」

カガリは艦を降りていった。絶対!みんなでお祝いしよう!
艦がブースターを取り付けられ、マスドライバーのレールを走り出す。決意とともに、あたしたちは宇宙へ向かった。

◇◇◇

あたしたちはまずオーブの宇宙ステーション、アメノミハシラへ入港した。地球軍艦艇も集結している。

「おひさしぶりです、ギナ様」
「ふふふ、PO1は強力になったぞ!それにNJCで更に強力になった!ああ、君たちがザフトのMSを倒したことがきっかけらしいな。よくやった」

また、背中をばしばしやられた。

宇宙ステーションでの食事は、艦内で食べるより満足度が違う。やっぱり頻繁に新鮮な食材が入るせいだろう。
食堂で食事の後お茶していたら、キラに話しかけられた。

「ルナ、あのさぁ。アズラエルさんは、もし連合の勝利で戦争が終わったら、新たなコーディネイトは禁止するって言ってたじゃない?ルナはそれについてどう思う?」
「いいんじゃない?あたしんちは、コーディネイターはナチュラルに還って行くべきだって考えだから。その点はブルーコスモスの穏健派もプラントの穏健派も同じ意見よね。手を結べばよかったのに、シーゲル・クラインはなにをとち狂ったんだか」
「そうか。僕は第一世代だからさ。複雑な気持ちだよ。僕の両親は何か想いがあって僕をコーディネイトしたんだ。それを無にするのも悪いかなって」
「でも、コーディネイターは安定した新たな種などではないってシーゲル・クラインは言ってたけど、その通りじゃない?例えばプラントって、婚姻統制なんかしちゃってもさ、出生率がた落ちで。その点あたしたち姉妹はコーディネイトされずに別に妊娠治療もせずに自然に生まれて来たし、アスカさんちの兄妹もそうだって。やっぱり自然が一番なのよ。うん」
「それは、そうかも知れない。確かに」
「まぁ、結婚するならどうしてもナチュラルと、なんて思ってるわけじゃないのよ?好きになった人がコーディネイターなら、その人と一緒になると思う。そうやって、世代を重ねて、自然にナチュラルに還って行けばいいと思う。無理に還そうと思うとまた無理が出るし」
「そうだね。僕をコーディネイトしてくれた両親の気持ちは気持ちでありがたく受け取る。また別の話だよね」

キラは、吹っ切れた顔でお礼を言って去って行った。

月基地では、懐かしい人に会った。ハルバートン少将だ。

「君たちの活躍は宇宙から聞いていて嬉しく思っていたよ。」
「ありがとうございます!」
「この戦争ももう一押しで終わる。よろしく頼むぞ!」
「「はい!」」

◇◇◇

ザフトは月の地球軍基地の正面に二つの宇宙要塞を築いている。手前からボアズ、ヤキン・ドゥーエだ。
ボアズを落とした時点で、プラントに何らかの動きがあるんじゃないかとあたしは期待している。

いよいよ出撃命令が降った!地球軍は第6〜第8機動艦隊をこの戦いに投入する。

この攻略戦に、地球軍はある策を用意していた。デブリ帯の大きなデブリにDSSD(深宇宙探査開発機構)から技術提供させたヴォワチュール・リュミエールを取り付け、太陽風により加速させボアズにぶつけると言うものだ。

あたしたちがボアズの前面に進出した時には、デブリ群のボアズへの着弾が始まっていた。ボアズの守備隊はデブリ群への対応に追われている。あたしたちは実質奇襲に成功したのだ!

総指揮官、第6艦隊のアンデルセン中将が全軍に檄を飛ばす。

『さあ、デブリ攻撃でもたついてる奴らを横合いから思い切り殴りつけてやれ! 空の悪魔どもに我らの神罰の味をかみしめさせてやれ!』
「「「おーーーーー!!!」」」

敵MSがいない艦隊正面。艦砲射撃が雨霰のようにボアズに降り注ぎ、敵の対空陣地を破壊していく。

『さあ、掃除は完了した! 進め!進め! 勝利の女神はお前らに下着をちらつかせているぞ!』

艦隊から次々とこちらのMSが発進していく。

あたしも!

「ルナマリア・ホーク、レッドフレーム行きます!」

MSを発進させた艦隊は、デブリ群への迎撃に向かっているザフト艦隊へその攻撃の矛先を向ける。

あわててデブリ群の迎撃から戻って来ようとする敵MS。それをシャムスさんのカラミティ、サイのバスター、トールのバスターダガーが長距離射撃で叩く!あたしとキラとフラガさんが中距離から、キャリーさんが近距離から止めを刺していく。

『Nフィールドに取り付きました!』

あたしたちも取り付いた!敵MSが出てくる入り口をキャリーさんがレールガンとガトリング砲で掃射する!

キャリーさん、あたしとキラは入り口から中に入っていく。

ビームライフム!とっさにシールドで防ぐ。敵の新型?(後で知ったがゲイツと言うらしい)がビームライフルを撃ってくる。とうとうザフトもビームライフルを採用したのね。
あたしとキラがシールドを盾に相手を牽制する。あたしたちの後ろからキャリーさんが105mm単装砲とガトリング砲で敵を排除する。

そうやって、あたしたちは奥へ奥へと進んでいった。
突然、広い空間に出た。横の壁には大きなガラス張りの部屋がある!ここが指揮所!?

『降伏せよ』

信号を送る。……どうやら指揮所だったようだ。外で続いている戦闘も散発的になって行き、やがて、止んだ。

――ボアズは落ちた。

◇◇◇

ボアズが落ちて翌日、ザフトで政変があったらしい!ザラ議長が解任され、アイリーン・カナーバが臨時議長になったようだ。彼女は講和を打診してきた。

こちらの要求は「旧に復する事」だった。プラントに甘いとも言える条件だ。戦前より若干の自治の拡大も認められている。
プラントの独立を認めない代わりに、エイプリールフール・クライシスにおける中立国の被害は、プラント理事国が面倒を見ることになる。
唯一、連合が罪に問うた人物は、シーゲル・クラインだった。中立国までも巻き込んだNJの地球への投下が非難され、終身刑になる模様だ。

プラントはその条件を受け入れた。

講和条約を結ぶために、ザフトの艦隊に守られ、アイリーン・カナーバが来る。地球連合からも再編なった第3艦隊に守られオルバーニ地球連合理事総長が来る。

ボアズからほど近い位置で両者は会合した。

あたしたち第6〜第8艦隊は引き続きボアズに駐留していた。

「今頃、講和条約調印してるだろうね」
「うん、うまくいくといいな」
「これで、戦争も終わりか。よかったよかった」
「――なに、あれ?」

突然巨大な光が、調印場所の宙域を貫いた――

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