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Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第30話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 02:12:31

終わらない明日へ

あれから3年が経った。

あの戦いから3日後、フレイのお父さんとニコルのお父さんが終戦協定に調印し、戦いは終わった。二人ともしっかり握手していた。
ニコルはプラントへ戻った。でもフレイとは遠距離恋愛を続けているようだ。

恋愛と言えば、キラとカガリは不器用ながらも付き合い始めたようだ。うまく行けばいいと思う。

あたしたちはと言えば、本土の大学へ編入した。同じような工科大学だ。すっかりゼミの後輩への指導を任せられて忙しい日々を送っている。アスカさんちのシン君が後輩になった。

キャリーさんは、軍を退役した。工学博士に戻ったのだ。実は、オーブの大学に迎えられて、あたしたちの担当教授だったりする。

マリューさんとフラガさんは結婚した。ナタルさんは複雑そうだった。でも、ナタルさんならきっといい人が見つかると思う。

シャムスさんは軍にいる。終戦後も世界中のごたごたで忙しい日々を送っているだろう。別れ際いつか同窓会でもやろうと言ってくれた。

バルトフェルドさんは、地球連合のプラント警備隊の司令官となった。もともとクライン派と言う事だし、連合側が配慮したのだろう。彼からは時々コーヒーが届く。

アズラエルさんは、忙しそうに世界中を飛び回っているみたいだ。オーブにも時々寄る事がある。その時はあたしのところにも顔を出してくれる。

ヤキン・ドゥーエ動乱と呼ばれるようになった、あの戦いの後、地球連合とプラントが講和したからと言って世界はゲームみたいには平和にならなかった。全世界を巻き込んだ戦争が終わったせいで却って小さな紛争が目立ってきている。その紛争を平和を破る悪だとは、あたしには単純に決められない。

南アメリカ合衆国では、大西洋連合の傀儡政権がクーデターで倒され、そして大西洋連合の介入でクーデター政権は瓦解し、また親大西洋連合の政権ができている。
プラントも、戦後プラントに大量移民したナチュラルと、元からの住人との間で諍いも度々だと言う。
ユーラシア連邦は西部と東部の対立が激化している。更に、汎ムスリム会議との勢力圏争いも発生している。
東アジア共和国では、各地で独立紛争が激しくなりつつある。
アフリカでも、再び北部と南部の争いが始まった。
一貫して中立を保ったスカンジナビア王国もノルウェー王党派とスウェーデン王党派、共和派の争いが深まりつつある。

ヤキン・ドゥーエ動乱で成立した一勢力――ジャンク屋組合は動乱終結後、その権利を地球連合から否定され、消滅した。組合員は、主に連合を顧客とするデブリ回収業者になるか、海賊になるか、廃業するかの三者に分かれた。

あの戦いであたしが学んだことは、平和なんてものは努力しなければすぐにひっくり返される、不安定な物だという事だ。
人間ができる事なんてちっぽけなもので。あたしが願っていたのは、家族と仲間とオーブの平安。それに寄与できた事をあたしは誇りに思う。もし、彼らの平安が侵されるなら、あたしはまた赤髪のディアナに戻ってでも戦うことを厭いはしない。最近、その対象が、増えた。あたしの左手の薬指にはピジョンブラッドのルビーの指輪が輝いている。7月の誕生石だ。意味は、「深い愛情」――

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