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R-18_Abe-00_阿部さん00_2

Last-modified: 2007-12-27 (木) 10:12:19

「う〜〜トイレトイレ」
 今トイレを求めて全力疾走している僕は記念パーティで給仕のバイトをするごく一般的な男の子。
強いて違うところをあげるとすればおっぱいに興味があるってことかナー。
ついさっきパーティ会場でもの凄いおっぱいと遭遇したら、思わず三本目の足がスタンディングオベーションしちゃったヨ。
そんなわけでこのキカンボーMAXを大人しくさせるために、こうして待合室のトイレにやってきたのだ。

 

ふと見るとベンチに一人の若い男が座っていた。
ウホッ、いい中華男……。さっきの中華おっぱいを思い出して、マイサンがますます御立腹だ。
そう思っていると突然その男は僕の見ている目の前で中華っぽい服のホックをはずしはじめたのだ……!

 

「やりませんか」

 

そういえばこの待合室はハッテン場のトイレがあることで有名なところだった。
マッチョな男に弱い僕は誘われるままホイホイとトイレについて行っちゃったのだ。
だって怖いし。中国拳法で変な秘孔とか突かれそうじゃん。
彼――ちょっとワルっぽいシークレットエージェントで紅龍(ホンロン)と名乗った。
ホモ・セックスもやりなれているらしくトイレにはいるなり僕は素裸にむかれてしまった。
「よかったのですかホイホイついてきて。そんな顔をしていると、男が下がりますよ?」
「いやマジで勘弁してください!自分ストレートなんで!善良なおっぱい星人なんで!
 僕……紅龍さんみたいな人好きですから、そういうのだけは勘弁してください!」
「うれしいこと言ってくれますね。それではとことんよろこばせてあげましょう」
「ちょっ、だから僕は!」
「御心配なさらず。私はノンケだってかわまないで食べてしまう人間なのですよ」
「人の話を聞いアッーー!」

 

言葉どおりに彼はすばらしいテクニシャンだった。
僕はというと性器に(無理矢理)与えられる快感の渦に身を震わせて(純潔を喪失した悲しみで)もだえていた。

 
 
 

 人革連軌道エレベーター・天柱。
その静止衛星軌道ステーションでは、電力送信十周年を記念する式典が行われていた。
会場では、チャイナドレスに身を包む黒髪の少女が周囲に笑顔とおっぱいを振りまいている。
そのロケット型の桃源郷に女日照りが長く続く軍関係者たちは思わず前かがみになり、太い棒状をした飲み物から
のびるストローを咥えた仕草は乳房に関する性的嗜好を持たぬ男たちでさえノックアウトした。
少女の名は王・留美(ワン・リューミン)世界中の社交界と同人界で名を馳せる美少女セレブだが、
その正体は全世界に存在するソレスタル・ビーイングのシークレットエージェントの一人である。

 

会場の注目を集める中華おっぱいに、一人の男が近づいた。
「はじまりました。お嬢様」
紅龍だった。彼はおっぱいに興味がないらしく、身動ぎするたびに荒々しく揺れる豊満な双丘を、
汚らわしいものを見るような目でにらみつけていた。
「ついに、彼らが動き出すのね……ところで紅龍。あなた、またシたの?」
留美は紅龍の体から漂う不快な臭いに目をしかめる。この男は今が任務中だということをわかっているのだろうか。
「うるさいだまれしゃべるな乳女……失礼、つい本音を漏らしてしまいました。
 お嬢様、できれば任務に関すること以外は話しかけないでいただきたい。私は貴女が嫌いですので」
「……」

 

どうしてこんなやつが私のボディーガードなんだろう。留美の笑顔が引きつった。

 
 

「やはり、AEUはピラーの中にまで軍事力を」
 軌道エレベーターから発進する敵の増援。敵MS――AEU-05へリオンは距離をとってエクシアをけん制する。
このままではいずれ包囲されるだろう。遠距離攻撃手段に乏しいエクシアにとって、あまり好ましい状況とはいえなかった。
ヘリオンの砲撃をGNソードのシールドで受け止める。すかさずライフルモードに切り替え反撃するが、
飛行形態MSの高い機動性によって射程外に逃げられる。
距離を詰めようを踏み込んでも、別のヘリオンの攻撃で足を止められる。
やはり、実戦は演習とは違う。機体性能の差で押切って一機のヘリオンを撃墜したとき刹那はそう感じた。
演習(ACE3)とは何もかも異なる。機体の反応速度、敵MSの行動パターン、ブーストゲージの減り。
対イナクト戦でその辺りの誤差を修正しておきたかった。
しかし、肝心のイナクトは刹那が演習場に到着したころには既に何者かによって破壊されていた。
そのおかげでファーストフェイズの予定はめちゃくちゃになった。
かっこよく登場して、腑抜けた軍人どもに俺の強さを見せ付けるという予定が。

 

ヘリオンをロックして、刹那は歯軋りした。糞が。あのアル中の予報なんぞ信用した自分が阿呆だった。
あの時刹那はずっと棒立ちのまま、「お前何しにきてんの?」という視線を浴び続けていた。
そして、作戦時間が過ぎるとニ三回GNソードでイナクトの残骸を突付いてから立ち去ったのだった。
刹那は思った。恥しい、恥しすぎる。クール系イケメンの俺が何たる失態。
何もしていないのに「エクシア、ファーストフェイズ終了」と一人呟くなどと、それではまるで道化ではないか。

 

糞、糞、糞めが。ムカつくぜ、どいつもこいつも俺の思い通りにやりやしねえ。

 

ロクに使えねえアル中、いちいちうぜぇロックオン、きめぇ言動のアレルヤ、ティエリアの性別。

 

そして、俺の獲物を奪った空気読めねえ糞野郎。手前だけは俺がこの手で殺してやる。地獄で詫び続けさせてやる。

 

「くっ……」
そうこうしているうちにエクシアは敵に囲まれていた。くるくる回って弾幕を避けるが、回避行動にも限界がある。
回りすぎたせいで刹那の気分が悪くなり、エクシアの動きが一瞬だけ止まった。
その隙を見逃すほど戦闘のプロである軍人は甘くない。
小洒落たカラーリングが生意気なMSに一斉射撃を浴びせるべく、ヘリオンたちは姿勢制御を行いエクシアに狙いを付けた。
GN粒子による驚異的な機動性で急加速し、なんとか弾幕を抜ける。
避け切れなかった砲撃をシールドで防御するがコックピットに振動が伝わってくる。
刹那はもう吐きそうになっていた。攻撃を避けるたびにいちいち恰好つけた回避行動を行うので、
彼の体にかかる負担はかなりのものだったのだ。
咽喉に這い上がってきた夕食のシチューを飲み込む。すっぱい味がしたが、我慢する。
クール主人公たる自分がゲロってしまえばイメージ失墜間違いなしだからだ。
 
 だいたい、俺は元来婦女子どもにキャーキャー黄色い声を浴びせられる快感☆フレーズなキャラだったはずだ。
こういう汚いヘタレ役はロックオンの野郎がするもので、
刹那・F・セイエイ様は主人公最強主義的絶対無敵ガンダムマイスターなおかつ

 

「ニコ」
「刹那くん……ぽっ」

 

で複数ヒロイン攻略可能完璧超人なのだ。

 

そこまで考えたとき、後方のヘリオンの翼が爆発した。ヘリオンを貫いたビーム光が、上空へと消えてゆく。
「っ……ロックオンか」
一機撃墜されたことにより、敵機の編隊が崩れた。
地上に待機しているガンダムデュナメスが放った、最高のタイミングでの援護射撃。しかし、刹那はそうは思わなかった。
こんなおいしいところで登場するなんて、ロックオンの癖に生意気すぎると刹那は思っていた。
地表からの砲撃によって、ヘリオン隊は次々と撃墜されていく。半数以上を撃墜され、
混乱によって統制を欠いた部隊はもはやエクシアの敵ではなかった。
エクシアは水を得た魚のように空中を縦横無尽に駆け巡り、GNソードですれ違いざまに切り裂いてゆく。
その間も地上からのビームは止むことはない。
すでに彼らの勝利は確定していた。一分と経たずに、ヘリオンは全てガンダムによって撃墜された。
「セカンドフェイズ、終了」
それでも刹那は気に入らなかった。眉間に皺を寄せて歯軋りを続けていた。
エクシアの切り裂いたMSの数よりデュナメスの撃墜数のほうが多かったからだった。

 

刹那・F・セイエイという少年は、自分が一番じゃないと気がすまない、とても負けず嫌いな性格だった。

 
 

 
 久しぶりのMSプレイは、阿部さんの心に言い知れない爽快感を味わわせていた。

 

阿部さんは基本的に我慢というものが嫌いである。
目の前にいるいい男に対して「やらないか」と尋ねないことは、上等な料理に蜂蜜をぶちまけるがごとき態度だと考えている。
しかしこの六年間、最初のアレを除いて阿部さんは一度もMSプレイをやらなかった。
慎ましくも公園のベンチなどで男漁りをする程度に留めていた。
大抵はハッテン場にやってくるゲイを相手に腰を振り、ノンケを食うのは精々週にニ・三回だった。
この世界の人間のうち、男に欲情する人間は人口全体からみれば精々2.5%で、
CE・AWの平均45%に比べれば全くといって大したことなかった。
ちなみに、全人口のうち50%は女性である。つまりCE・AWでは男性の十人に九人がゲイであり、
ADではその逆の十人に一人がホモセクシュアルなのだ。
どこもかしこもノンケだらけ。処女厨(尻穴専門)にとっては西暦の世界は天国のようなところだった。

 

ならばなぜ阿部さんはMSプレイを我慢していたのか。
なぜ生身のプレイに留めていたのか。
その理由の一つは、この世界の戦場にはいい男が少ないということだった。

 

いままで阿部さんが活躍した戦争は、どれも世界規模な大戦ばかりで、
各国も勝利すべく、出し惜しみせずに戦場へいい男を送り続けていた。
しかし、この西暦の時代で行われる戦争は、どれも小規模な、紛争や小競り合いとも呼ぶべきものばかりだった。
その結果、紛争を支援する大国の軍隊はいい男と兵器を出し惜しみして、実際に戦場で戦うMSパイロットは
テロリストや傭兵など、純粋培養の戦士とは言いがたい兵士で占められていた。
中にはいい男もいるにはいるが、そういう場合は殆ど稀で、大抵の男は使い古された閉まりの悪いアナル持ちだった。

 

つまらない下衆男は掘る気にはなれない。……阿部さんは愛と快楽のあるまぐわいがしたいのだ。
汚らしいゲリラ兵のケツ穴は衛生面に問題がある。……阿部さんは病気になんかならないが。
弱っちい旧式MSなど狩ってもつまらない。……阿部さんは最強のチート機体に乗っておられるが。

 

そしてなにより、阿部さんが禁MSプレイするに至ったのはすなわち、

 

「ンフフフフフフ……もうじき、何かきもちいいことが始まりそうじゃない。玉の中がぱんぱんだぜ」

 

いい男の勘である。もうすぐなにか、世界中で大きな戦いが始まるという気配を阿部さんは感じていたのだ。

 

そう。食い散らかすのはそれからでも遅くない。

 
 

――「女心は秋の空」という言葉は本来、「男心は秋の空」という言葉だった。
時代が進むにつれて女尊男卑を湾曲的あるいは衒学的にうったえるたわけたフェミババアどもが
男性名詞であったそれを某国のように捏造しやがったのだ。
ヨーロッパでは、貨幣は女性名詞である。卑しいものは大抵女性名詞である。
日本語でも女々しい、姦しいなど、女性に例えた悪い言葉が沢山ある。
それに反して男という意味は、雄雄しい、嬲るといったきもちよさそうな言葉に用いられている。
だから、男の勘という言葉は、本来の用途を考えれば実に正しい。先を見通す鋭い目。
これは男性が持つに相応しいものではないか。

 

そもそも女という生物(ナマモノ)は、肉体的にも、知性的にも、芸術的にも劣等である。
男女平等が叫ばれる昨今、阿呆のように口を開けっぱなしで歩く女どもの姿は、正に彼女らの劣等性が馬脚をあらわしているのだ。
生産せず浪費するだけの連中なんて、社会全体にとって害悪でしかないのだ。
そして、女とはすべからくそういう性質をもっている。つまり、女というものはこの世に存在する価値がない。

 

「なぁ、グゥレイト二号君。阿部さんとしてはそう思うのよ」
「はぁ、そうスか……」

 

イナクトを屠った阿部さんが次に向かったのは、作戦を終えて待機していたロックオン・ストラトスの元だった。

 

いきなり現れた肉色のMSを前にして、ロックオンはなにがなんだかわからなかった。

 

「テイソウノキキ!テイソウノキキ!ロックオンチラサレチャウ!ハナビラハハナビラデモキクノハナ!」

 

傍らのハロが、なにやら不安なことをつぶやいた。

 

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