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R-18_Abe-SeedDestiny-X_安部高和_12

Last-modified: 2007-11-09 (金) 20:42:31

――いやホント、神がかった操縦だったよ我ながら。
――ガズウートであの数の敵機を落としたパイロットなんて俺くらいなものじゃないか?
こりゃ挿入歌は「Zips」で決まりだな。
――惜しむらくはシンが見ていなかった事だ。あの動きを見ればあいつだって俺を見直すだろうに・・・
――とはいえ俺のガズウートも無傷では済まず、足がイカれて身動きが取れなくなったんだ。
――まぁ敵はみんなやっつけたし、ガモフからの救援を・・・・・・あれ?なんかケツの辺りが・・・・・・
――って、燃えとる!!!?
――やばいやばいやばいやばいやばい!至る所から火が噴出してもうやばい!このままじゃ
「焼きアスラン」が出来上がってしまうじゃないか!!
――「焼けたアスランも素敵だよ・・・・・・」
――いやぁ照れるなぁキラそれなら焼きアスランも悪くは熱い熱い熱い熱い嘘ですごめんなさい
焼かれたくないです助けてください!!
――それにもしこのまま火だるまになんかなったら・・・・・・
――「酷いなこれは・・・・・・」
――「黒焦げになっちまってアスラン・・・・・・非グレイトォ」
――「アスラン・・・・・・ん?これは・・・!?」
――「何を見ているニコル・・・・・・これは!?」
――「ヒュ〜♪まさかこの歳でまだお子様だったなんてな」
――やっばーーーい!!このまま丸焼けになんかなったら俺の「アスランペニス(アサルトシュラウド装備)」が
衆目に晒されてしまうじゃないか!!
――冗談じゃない!こんな所で焼け死ぬくらいだったら俺は死を選ぶ!(ぱりーん)
――というわけで俺はコクピットハッチを某鉄仮面のように「ギギギギギ」とこじ開け脱出。
――そしてとりあえず基地に向かってガモフに帰るために適当なMSをパクろうとしたその時!
「な、なにをするきさまらー!」
――基地の兵士に銃を向けられるイザークの姿を目撃したんだ・・・・・・

アルザッヘル基地、戦艦ドック。
「な、なにをするきさまらー!」
ガモフは先ほどの戦闘で負傷した連合のパイロットを救助し、ここに着艦した。
そしてヴェサリウスの行方を訊こうとイザークはここに降り立ったのだが、基地司令及び将兵は
彼の姿を確認するとすかさず彼に銃口を向けた。
「なんのつもりもクソもあるか!貴様はザフトで俺は連合、銃を向けるには充分な理由だ!」
「くっ・・・!」
司令の言った事はもっともだ。むしろ今この瞬間に撃ち殺されていない事が奇跡と言える。
この戦艦ドックには、アルザッヘル基地の兵士全てが集まっていた。例の爆発の折、皆がここに避難したのだ。
もちろんここにも爆弾は仕掛けられていたのだが、阿部さんの手(ペニス)によって爆発の憂き目を逃れた。
そんなわけで死傷者はゼロ。もちろんこれはガモフの功績であり、基地司令もその事は重々承知の上なのだが、
状況はそう単純なものではなかった。
「俺達は戦争をしに来たのではない!ただヴェサリウスの行方を――」
「やかましい!!」
イザークの足元に銃弾が放たれる。
「貴様ら・・・・・・!」
なんて恩知らずなんだ!
「――!?」
と、そう思った時、物陰に潜むある男の姿を見つけた。
――あれは・・・・・・アスラン!?
アスランだった。所々が焦げたアスランは、どうしたらいいのか分からないといった様子でこの場を見ていた。
――どうしてここにいるかは分からんが、ちょうどいい!この状況を打開出来るのは奴だけだ!
そう考えてイザークは、アスランに視線を送った。
――気付け、気付け、気付け、気付け!!
「・・・・・・!?」
アスランと目が合う。
――気付いた!よし、後はアイコンタクトでアスランに指示を――
「イザーク、これはどうなってるんだ?」
「出てくるなバカ者ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「仲間か!?ひっ捕らえろ!!」
「はっ!!」
そしてあっという間にアスランは捕まり、イザークの横に投げ出された。
「え?なになに?どうなってんのコレ?」
「この大馬鹿者が!!貴様は本当にミネルバで隊長をやっていたのか!?」
「・・・・・・・・・・・・。ウン」
「ここで喧嘩をするな!そしてさっさと出て行け!!」
銃を向けつつ、司令が声を荒げる。
「しかしヴェサリウスは――」
「ぃやかまっしぃ!!さっさと出て行かないと本当に殺すぞ!!」
銃口でイザークの胸を突く。その言葉が冗談ではないという事は、彼の目が物語っていた。
「・・・・・・くそっ!!」
話にならない。それどころかこのままだと本当に撃ち殺される。
そう悟ったイザークは、情報を諦めて渋々ガモフへと足を向けた。

アルザッヘル基地、戦艦ドック。
ガモフの発進を確認し、司令は将兵に銃を下ろさせた。
そして彼は傍の兵に問う。
「・・・・・・恩知らずだと思うか?」
「・・・・・・、いえ」
「無理をするな。俺自身そう思っているからな」
バイザー越しにガモフを見遣る。
「しかしな、やはり我々は地球連合なのだ。ザフトに助けられたなどあってはならない事なんだ」
状況はもはや戦争状態と言ってもいいくらいだった。それ故に連合の兵士がザフトに助けられたという事実は、
連合軍の士気を大いに下げるものとなる。
「それにもうじきダイダロス基地の者が救援にやってくるだろう。そこにガモフがいてみろ、救援どころか
もう一戦交える事になるぞ」
今のアルザッヘルには戦闘能力も防衛能力もない。しかも一箇所にアルザッヘルの全兵士が集まってるので、
流れ弾一つで全員が死ぬという事も十分あり得る。
「とにかくだ。我々はガモフに基地を落とされたんだ。連合軍の兵士として、それだけは肝に銘じておけ」
「しかし、あの爆発は――」
「あれもガモフの仕業だ。いいな?」
あの爆発がガモフの攻撃によるものではないという事は皆分かっていた。
しかし司令は、それでもあれはガモフの仕業だという事にしろと命じた。内通者が存在するのはもはや明らかだが、
確証がない以上は口には出せない。そんな事を言えば色々と面倒が起き、最悪無実の者が罰せられてしまう。
ムルタ、ジブリールが逮捕されたとはいえ連合軍にはブルーコスモスの息が未だにかかっている。疑わしきは
罰せよなブルコス上層部に、確証の持てぬ事はとても言えなかった。
「脱出出来たのはヴェサリウスだけか。・・・・・・さて」
もうじきダイダロスの艦隊がやってくる。
「総員、整列!!」
司令は兵達を整列させ、本日最後の仕事を実行した。
「我々を救ってくれたガモフに、敬礼!!」

ガモフ、食堂。
「そんな事があったんですかカツ丼うめぇwww」
「そいつは災難だったなイザークカツ丼うめぇwww」
イザークの愚痴を聞くディアッカとニコル。イザークが銃を向けられていた間にレクリエーションルームで
メルブラをしていた二人は、事の顛末を知らなかった。
「真面目に聞け!!・・・・・・まったくあの司令、恩知らずも甚だしい!」
どっちかって言うと恩義には報いるタイプに見えなくもないイザークは、彼のあの態度に腹を立てていた。
「まぁまぁイザーク、過ぎた事じゃないかカツ丼うめぇwww」
「うるさい!貴様が上手く立ち回れば情報だって得られたはずだ!!」
「耳がいてぇ」
「阿部!貴様からも何か・・・・・・何をしてるんだ?」
「いやなに、返礼ってやつさ」
阿部はアルザッヘルの方角に向けて敬礼をしていた。
「そしてカツ丼うめぇwww」
「まったく貴様らときたら!また一から探しなおしだ!!」
あの戦闘中に、ヴェサリウスはまたも姿をくらましてしまった。当然レーダーには引っ掛からず、捜索はまた
一からやり直しとなった。
「まぁまぁ、のんびり行こうじゃないの」
「焦っても仕方ありませんよ」
「果報は寝て待て、ってね」
「キラ・・・・・・」
「ったく、呑気な奴らだ・・・!!」
そう呟いて、イザークはトンカツを口に運んだ。
「うめぇwww」

「ふむ、頃合か・・・・・・」
「まだだよ兄さん。もう少し置かないと」
「このままですと身体に悪影響を及ぼす可能性があります」
「むぅ・・・・・・」
シャギアは箸を引っ込めた。
ヴェサリウス、食堂。シャギア、オルバ、アビーの三人は、鉄板を囲んで焼肉を食べていた。
「時にオルバよ。アシュタロンの修理はどうするのだ?」
さっきの戦闘で、アシュタロンのアトミックシザーは根元からポッキリいってしまっていた。
「鋏が完全にイカれちゃったからね・・・・・・どうしよう」
ヴェサリウスにもそれなりの設備はあるが、肝心のメカニックがいなかった。
「なんでしたら、私が修理工を斡旋しましょうか?」
「知っているのかアビー?」
「はい。噂では超一流の修理工だそうです。なんでもジャンクからMSを生み出すとか」
「それは頼もしい。さっそく連絡をとってくれ」
「了解」
そしてアビーは携帯を取り出してピッポッパ。
「・・・・・・もしもし。修理を依頼――」
がちゃ。つー、つー、つー・・・・・・
「どうしたアビー?」
「切られました。「うわ女だ」とか言って」
「ほう?職人気質というやつか・・・・・・」
「それにしては嫌悪感丸出しでしたけど・・・・・・」
「そうか。しかし困ったな・・・・・・ついでにヴァサーゴのメガソニック砲のパワーアップも図りたかったのだが」
今のままではあの肉色のMSには傷一つ付けられないというのは既に実証済み。加えてアトミックシザーも
通用しないので、ここらでテコ入れしとかないと遅かれ早かれヴェサリウスを奪還されるのは明白だった。
「でしたら地球に降りましょう。地球の基地でなら整備も受けられるでしょう」
「地球か・・・・・・」
「どんな所なんだろうね、兄さん」
AWの地球は、それはもう酷い有様だった。人口の九割が死滅した世界なので、まさに19XX年地球は核の炎に
包まれたみたいな感じだった。
「興味はあるな。・・・・・・よし、ならば次の目的地は地球だ」
「了解」
「さて、そろそろ焼けた頃だな、私のカルビ・・・・・・」
「もう焦げてるよ兄さん」
「それを食しますと身体に悪影響を及ぼす可能性があります」
「・・・・・・」
ヴェサリウスは地球へ降下するために、第八艦隊へと針路を取った。

機動戦士阿部さんSEED DESTINY X
第十二話〜謎の修理工についての質問には一切お答え出来ません〜