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R-18_Abe-SeedDestiny-X_安部高和_25

Last-modified: 2007-11-09 (金) 20:45:27

さて。
釣りやら阿部☆すたやら山登りやらで戦争の情勢描写が疎かになっていたのだが、さてどうなっている
のかと言うと・・・・・・
『喰らえぇぇぇぇぇぇッ!アトミック・ミサイルッ!!』
『ニュートロン・スタンピーダーだッ!!』
『もういっぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁつッ!!とどめが来たぞぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!』
『おまえらはもう戦闘不能なんだァァァァァァァァァァァッ!!』
大変な事になっていた。
連合軍は既にプラント宙域に侵攻しており、核VSワケワカラン兵器という種、種死最終話付近によく似た状況となっていた。
「一基たりとも逃がしてはなりません!全て迎撃するのです!」
ネオメサイア、ザフト軍総司令部。
ラクス以下評議会の議員達は戦闘の指揮を執っていた。
「いやはや、しかし三度核とは・・・・・・連合軍も芸がないと見える」
「威力は保障されてるからねぇ、核は」
「ばっはっは!一撃で大打撃だな!な!」
「本っ当にあなた達は働きませんのね!」
訂正。指揮を執っていたのはラクス一人であり、他の三人は例の如く遊んでいた。
「どうせ核はこちらには届かんよ・・・・・・そういう世界だからな、ここは」
「それを言っちゃあ身も蓋もないんじゃないか?おっと・・・・・・六の目だ」
「ばっはっは!次はクルーゼだな!ちなみにワシは四の目だ!な!」
「ふむ・・・・・・これは少しマズイな・・・・・・」
ポケットからハンカチを取り出し、かいてもいない汗を拭くクルーゼ。
「マズイのはあなた達の頭ですわ!大体クルーゼ様、あなたの使う賽はシゴロ賽なのでしょう?」
「ば、馬鹿な!なななな何を根拠にそのような事を・・・・・・!!」
「ほう?別にキミを疑うワケじゃあないが、ちょっと見せてくれないか?念のためだ」
「わ、私は潔白だ!私に触るな!!」
「ばっはっは!潔白なら見せてもよかろうなのだ!な!」
「ま、待て、よせ、やめろ!そ、そうだ!そろそろ昼食にしようではないか!な!それがいい!」
「まったく、この方たちは・・・・・・」
何故彼らがプラント最高評議会の議員になれたのか・・・・・・ラクスは改めて疑問に思った。
「時にラクス様、アレは使用なさらないのですか?」
そんないつも通りのやりとりの中、横にいた兵士がラクスに問う。
「・・・・・・。出来る事なら使いたくはありません。ですが・・・・・・」
ラクスはモニター越しに、ネオメサイアのすぐ傍に鎮座する兵器を眺めた。
タイガージェネシス。過去に使用されたジェネシス達の後継機で、ザフト軍の切り札だ。ちなみにこの名前は
国民投票により決定された。読者や俺も感じるようにあまりにあんまりな名前だが、他の候補が『ピンクジェネシス』、
『テロメアジェネシス』、『マルコジェネシス』だったので、おそらく消去法で選ばれたのだと思われる。
「いよいよとなれば起動させざるを得ません」
「そうですか。では万一に備え私は一足先にコントロールルームへと向かいますが、よろしいですね?」
「ええ、お願いします。もしもの時は人を送ります」
「了解・・・・・・」
ラクスの言葉を聞いて、兵士はニヤリと唇を歪めた。

三時間前、ヴェサリウス。
「最終局面のようです」
艦のメンテとガーベラストレートの修理を終え、そして宇宙に上がった彼らが目にした光景は、血で血を洗う
ファイトクラブ・・・・・・もとい、最終決戦の様相だった。
「地上でフザケている間にこんな事態になっていたとは・・・・・・」
「フザケてるっていう自覚はあったんだね兄さん」
とにかく唐突に戦争はこんな局面になっていた。フザケるネタが尽きたとも言える。
「よし、それでは今回の作戦を発表する」
しかし最終局面となれば世界をしっちゃかめっちゃかにする絶好の機会。むしろ勝手にここまでやってくれたザフトや連合
にシャギアは感謝すらしていた。
「ジェネシスとやらを地球に撃たせる!!」
ジェネシス・・・・・・要はぷく〜ってなってパーンってなるアレである。
「ついに・・・・・・ついにやるんだね、兄さん!」
ジェネシスを地球に撃てばどうなるかは想像に難くない。被害諸々はググってもらうにしても、世界がメチャメチャに
なるには十分な威力だ。
「ですがシャギアさん。どうやって撃たせるおつもりですか?」
「おっと、言い方が悪かったな・・・・・・私がジェネシスを撃つ!!」
「なるほど・・・・・・潜入なさるおつもりなのですね。まぁそれに関してはザフトの警備はザル同然なので
問題はないのですが・・・・・・」
「ああ、分かっている・・・・・・あいつだろう?」
「ええ・・・・・・インモラルです」
最初の大戦時、インモラルはジェネシスをケツで吸収し被害を未然に防いだ。ガモフもヴェサリウスと同じく宇宙に
上がってきているので、彼の妨害があるのはほぼ確実だろう。
「まぁ、それならそれでいい。もしジェネシスが防がれたのなら別の作戦を実行するまでだ。いや、むしろ奴の妨害が
あってくれた方がいい。どのみち奴は片付けねばならぬ相手だからな」
「ようやくあいつに引導が渡せるんだね、兄さん・・・・・・」
「そういう事だ、オルバよ。それでは各員、持ち場に着け。これより我々は計画の最終段階に移る」
「「了解」」

「しかし・・・・・・本当にザルだとはな」
と、いうワケで。シャギアはザフト軍に潜入していた。
今彼が歩いているのはネオメサイアとタイガージェネシスを繋ぐ通路。ラクスの言葉と他の議員のフザケ様から、
コントロールルームに人がいないのは明らか。
加えて通路にも人の姿はないので、もはやこの場はシャギアの独壇場だった。
「どうやら労せずしてジェネシスを・・・・・・ん?」
そう呟いた時、シャギアの足元に何かが転がってきた。
「なんだこれは・・・・・・?」

『ハロ、ハロ。コッチヲミロォ〜』
「ぬぅっ!?まさか、こいつは――」
次の瞬間、転がってきた何かが盛大に爆発した。
「ふふっ・・・・・・ドミネ、クオ、ヴァディス(どちらに行かれるのですか)ですわ」
爆煙の向こうから、少女の声。
「随分と大胆ですわね。けれどこれでご破算、大人しく縛につきなさいですわ」
ラクス・クラインだった。彼女はシャギアの変装を見破り先回りして、彼に向かってハロ(シアーハートちゃん)を
走らせたのだ。みんな忘れがちだが、彼女だって優秀なのだ。
「とはいえ、これでは肉片一つ残っていないような――」
そう言いつつ爆心地に向かおうとした瞬間、彼女の顔の横を鋭い何かが通り過ぎた。
「な――!?」
その何か――細い剣は、金属製の壁に深々と突き刺さる。
「なるほど・・・・・・全て見破られていたというわけか」
煙が晴れる。
そこには、傷一つ付いていないシャギアの姿があった。
「ならば計画は変更だ。・・・・・・貴様を始末してから撃たせてもらう!」
指の間に剣を握りつつ、シャギアはそう言い放った。

『俺が最強だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
プラント宙域。
遅れて戦場に着いたガモフは、連合軍と交戦していた。
「その調子だ!この辺りの連合兵を掘り尽くしてしまえ!!」
『言わずもがなだぜイザーク!フンッッ!!』
『ア ッ ー!!』
もはやお馴染みの光景だった。バンクバンクゥ!
「・・・・・・!?イザーク!司令部からの通信です!」
「なんだと!?繋げ!!」
ニコルが通信を繋ぐと、モニターに怪しい男の顔が映った。
『久しぶりだなイザーク。頑張っているようだな』
「く、クルーゼ隊長!?」
『私はもう隊長ではないよ。それよりイザーク、キミに頼みがある』
「はっ!なんなりと!」
『ジェネシスが何者かに撃たれようとしている。ガモフは至急ジェネシスへと向かってくれ』
「ジェネシスが!?了解しました!ガモフはジェネシスへ向かい、発射を阻止します!!」
『うむ、よろしく頼む』
モニターから変態仮面の顔が消える。
「これより本艦はジェネシスへ向かう!ディアッカ!」
「あいよっ!」
ディアッカが舵を回し、針路をジェネシスへと取る。
「!?待てイザーク!ガモフに接近する艦ありだ!」
「ちっ、こんな時に!アスラン!その命知らずな艦の種類は!?」
「こ、これは・・・・・・!」
青を基調とした、シャープなフォルム。
忘れるはずもない。それはついこの間まで彼らが乗っていた・・・・・・そして、今日まで追っていた艦。
「ヴェサリウスだッ!!」

「ふんっ!」
「ちぃっ、ですわ!」
シャギアの剣をかわしつつハロを投げる。相手も同じく、ラクスのハロをかわしつつ剣を投げる。
一進一退の攻防だった。ちなみにシャギアが投げている剣は黒鍵と呼ばれるもので、主に代行者が使用する
ものだ。もちろんシャギアは埋葬機関とは一切関係ありません。
(このままではジリ貧ですわ・・・・・・!)
シャギアの放つ黒鍵は、おおよそ人が投擲したものとは思えないほどの威力だった。金属製の壁を易々と貫き、
通路では数多のハロ(シアーハートちゃん)が串刺しにされ動きを封じられていた。
(仕方ありませんわね・・・・・・)
ラクスは突如踵を返し、通路の先へと駆け出した。
「逃げる気か?悪いがそうはいかんのだ」
当然シャギアはラクスを追う。
通路の角を曲がり、そして彼が見た光景は――
「ぬぅっ!?」
視界を覆い尽くすかのような巨大なハロだった。ハロは大口を開け、通路を塞ぐようにして鎮座していた。
もちろんラクスが用意したものだ。メサイアやタイガージェネシスには256のハロが潜伏しており、
リモコン一つでどこからでも飛んでくる。侵入者に対しては完璧とも言える防衛網が敷かれているのだ。
まぁ見方を変えるとラクスに制圧されているとも言えるのだが。
「あなたには『ちぃっ、これでは通れん!』と呟く暇さえ与えませんわ!」
シャギアが言葉を口にする間もなくハロの口から多数の触手が伸び、そしてシャギアを『捕食』した。
「ハロ(核弾頭ちゃん)の威力・・・・・・身をもって知るがいいですわ!ぽちっとな」
倫理的に問題のあるネーミングのハロは、シャギアを飲み込んだまま大爆発を起こした。
ですがご心配なさらずに。これは綺麗な核です。
「けほっけほっ・・・・・・さすがにこの爆発では死んだ事を後悔する暇すらありませんわね」
何気に殺る気満々っぽいセリフを吐きつつ、爆煙を眺めるラクス。
「え――」
次の瞬間、ラクスのすぐ傍で鋭い金属音が鳴った。
「こ、これは!?」
ラクスの服が、黒鍵により壁に縫い付けられていた。
「今のは少し効いたな・・・・・・」
「そんな・・・・・・まさか!」
常識的に考えてラクスごと通路を消し飛ばすであろうと予測される爆発を受けてなお、シャギアはそこに立っていた。
所々服が焦げているものの、驚く事にシャギアは無傷だった。
「さて・・・・・・あまりゆっくりもしていられないのでな」
黒鍵を構えるシャギア。

(何故無傷なのですか・・・・・・?ATフィールド?オーラバリア?なんにせよ不可解ですわ・・・・・・!
そう、ちょこッとsisterが2クールも放送されたのと同じくらいに!)
その前にやってた無敵看板娘を2クール放送すべきだろと考えつつも、スカートの中から
大量のハロ(シアーハートちゃん)を出してシャギアを迎え撃つラクス。
「一度通じなかったものが通じるとでも思っているのか!?」
しかしシャギアは避けようともせず、爆発を受けつつラクスに黒鍵を投げ放つ。
爆煙が晴れた後のシャギアは、やはり無傷だった。
(す・・・・・・“凄み”ですわ!バリアでも新兵器でもない・・・・・・この方、凄みであの爆発を無傷で・・・・・・!
ってなんなのですか、凄みって!?)
そしてとうとうラクスは、腕一本動かせないまでに服を縫い付けられてしまった。
「・・・・・・、さて」
シャギアはゆっくりと身動きの取れないラクスに歩み寄る。
「ここでX指定な事をしてもいいのだが、あいにくとあまり時間は残されていないのでな。ジェネシスが発射される様を
そこで眺めているがいい」
「くっ・・・・・・!」
黒鍵は深々と突き刺さっているため、少女相応の力しか持たないラクスに外す事は出来ない。もし強引に外そうと
しようものなら、服がビリビリに破けて『強姦された後の少女の図』を披露する事になってしまうだろう。
「これで我々の野望成就だ!ふはははは!」
いかにも悪役な高笑いをしつつ、シャギアは通路の先へ消えた。
「・・・・・・」
しかしこんな状態だというのに、ラクスの瞳から戦意は消えてなかった。

『申し訳ありませんが、ここから先は通行止めです』
ヴェサリウスがテンタクラーロッドを展開する。その光景はまさに異様の一言であり、相手の戦意を削るには
十分過ぎるものだ。
「阿部!ここは俺達が引き受ける!貴様はとっととジェネシスへ向かえ!!」
『言わずもがなだ。女の相手嫌だもん』
インモラルはヴェサリウスのすぐ横を通り過ぎ、ジェネシスへ向かう。通行止めと言っておきながら、ヴェサリウスは
インモラルに攻撃する素振りを見せなかった。
「よし!では俺達はあいつをなんとかするぞ!!」
「「「了解」」」
意気込む四人。あのヴェサリウスの姿を見てもなお、彼らの戦意は削られる事はなかった。
「アスラン!まずは主砲を叩き込んで――」
そこでイザークの言葉は止まった。
「イザーク?撃っていいのか?」
「・・・・・・?」
そして次にイザークは、こんな事を言い出した。
「おい・・・・・・これはどういう事だ?」
「どうって・・・・・・何を言っているんだイザーク。早くしないとやられるぞ」
「アスラン・・・・・・貴様はなんとも思わないのか!?この状況、どう考えてもおかしいじゃないか!」
イザークはモニターに映ったヴェサリウスを、信じられないような顔で見つめ、続ける。
「なんで・・・・・・なんで“ヴェサリウスを撃とうとしている”のだ、俺達は!!」

機動戦士阿部さんSEED DESTINY X
第二十五話〜メイドインヘブン!悪フザケは加速するッ!!〜