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R-18_Abe-Seed_安部高和_08

Last-modified: 2007-12-27 (木) 10:19:58

「・・・・・・(ガクガクブルブル)」
その後ナタルに申請して、ディアッカはここに入れてもらったのだ。
「・・・・・・だいぶやつれたみたいね」
「――!?」
びくっと肩を震わせるディアッカ。しかしフラガではないと知り、そしてほっと安堵した。
ミリアリア・ハウ。自身の殺人未遂犯であり、手に食事のトレイを持っていた。
「その・・・さっきは悪かったわね。ちょっと取り乱しちゃったわ」
「・・・・・・」
ちょっとであのザマなら普通に取り乱した時は近隣住民が血の海に沈むのでは?
そう思ったディアッカだったが、それを口に出す気力はなかった。
「もうすぐアラスカに着くから、それまでの辛抱よ」
「・・・・・・」
「はい、食事。ここに置くわよ。・・・鬼マズだけど、我慢してよね」
そう言ってミリアリアは去った。
「・・・・・・」
そう言えば丸1日何も食べてない事を思い出し、ディアッカは食事に手をつけた。

 

「・・・・・・うめぇwwww」
ディアッカの精神は、壊れかけていた。

 
 
 

アラスカ基地。
「〜〜〜♪」
ナタル・バジルール中尉は、とっても上機嫌だった。
アラスカ基地に到着したAAは、上層部の命令により一部のクルーに
転属命令が下った。
その命令を受けたのはムウ・ラ・フラガとフレイ・アルスター。

 

・・・そして彼女、ナタル・バジルールだった。
「ふんふんふふ〜ん♪」
――これであの艦ともお別れ・・・こんなに嬉しい事はない。
思えばあの艦には、ロクな思い出がなかった。
艦長はだらけきっているし、風紀も乱れに乱れている。そんな中で自分に
のしかかってきた重荷は、消費し続けてきた胃薬の量が語っていた。
「ナタル」
と、通路でマリューに声をかけられた。
「あ、艦長。どうも、ご機嫌麗しく存じますわ♪」
あまりにテンションが上がりすぎて「ナタルさんが絶対に言わない事」スレに書かれそうな
発言をするナタルに対し、マリューはあまり元気がなかった。
「ねぇナタル。ホントに行っちゃうの?」
「はい。それが軍の命令ですから」
「そう。さみしくなるわね」
「そんな事おっしゃらずに。出会いがあれば別れもありますってぇ♪」
ぐいぐい、と肘でマリューをつつくナタルさん。
「・・・・・・なんかムカツクわね」
「まぁまぁ♪それでは、私は上官に呼ばれていますので失礼します!」
びしっと敬礼をして、ナタルは去っていった。

 

・・・口元を緩めながら。
「・・・・・・で、私は何をすればいいんだろ?」

 

同じ頃。
ムウ・ラ・フラガとフレイ・アルスターもまた、転属命令の件で上官に呼び出しをされていた。
「フレイ・・・本当に行っちゃうのかい?」
「ええ。命令だもの」
「く、く・・・。俺は悲しいよフレイ・・・」
「サイ・・・」
「もうキミの匂いを嗅げないなんて・・・僕はこれからどうすればいいんだ・・・」
「便器に頭でも突っ込んでなさいよ」
「鬼才現る!!」
「・・・・・・。なんで私こんなのと婚約してたんだろ・・・」
「フラガ少佐!!」
トールがフラガに呼びかける。その顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
「トール・・・」
「少佐が行っちゃうなんて・・・・・・俺、俺・・・これからどうすれば・・・」
「・・・なぁに、そんな悲しい顔するな」
ぽん、とフラガはトールの頭に手を置いた。
「おまえはまだ若い。これからいくらだって良い男に会えるさ」
「少佐・・・でも、でも、自分は少佐の事が・・・」
「それ以上言うな。・・・・・・こっちまで泣けてくらぁ・・・」
「少佐ぁ!!」
「トールぅ!!」
がしっと抱き合う両者。
「・・・この艦って異常よね・・・冷静に考えてみると」
そんな彼らのやりとりを見て、ミリアリアは深くため息をついた。

 

「艦長!ザフトの降下部隊です!!」
ノイマンの声がブリッジに響く。
アークエンジェルに与えられた命令は、アラスカ基地の防衛だった。
「あ、そ。んじゃ、適当にぱっぱとやっちゃいましょ」
「サー、イエッサー!!」
アークエンジェルのエンジンに熱が入る。
同時にコンディションレッドの発令。艦内に緊張が走った。
「アークエンジェル、発進!!」

 

同日、同時刻、同艦。
「・・・・・・」
ディアッカは、降ろされるのを忘れられていた。