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SCA-Seed_MOR◆wN/D/TuNEY 氏_EX01

Last-modified: 2008-12-07 (日) 19:00:27

深紅のグフが天を舞う、それに相対するは全身に輝ける剣持つ、紅の騎士シャイニングジャスティス

 

「何で、何でなんだっ! 答えろッ!」

 

シンの悲痛とも言える叫びが闇夜を切り裂く。

 

「俺は理解したんだよ、世界の歪みを、その訳を」

 

シンの激情をかわす様に、アスランは声色一つ変えずに答え、ビームブーメランを投げる。

 

「また一人だけ、分かったような口をッ! そんなんだからアンタはッ!」

 

ビームブーメランを手にしたビームマシンガンで撃ち落すと、ウィップとハンマーを連結。

 

「ならば! お前に何ができるっ! 責任から逃げ、戦う事しか出来ないお前が!」
「黙れ!」

 

ロケットスラスターに点火した破砕球が正義の名を関する光の騎士へと向かう。

 

「ちぃっ!」

 

ジャスティスは両腕のビームシールドを展開、シールドは火花を散らし、かろうじて寸前で軌道を逸らす。
過負荷で使用不能になったシールドから、肘に仕込まれたソードにバイパスを切り替え、光刃を展開する。

 

「……甘いんだよ、アンタは」

 

シンの声へとカメラを切り替える。
其処には勢いの付いた破砕球を収納しながら全速でジャスティスの懐へと飛び込むグフの姿。

 

(破砕球の速度とグフの速力を合わせ、こちらの後退速度を上回ったか! ……だが)
「学習をしない奴だな、シン! ……あの時を忘れたか!」

 

嘲笑を浮かべ、アスランは叫ぶ、接近戦でこのジャスティスに敵うものなど存在しない。
かつてのシンの機体デスティニーでさえも。 グフならば尚更だ。
シンは自身の持つ勝機に活路を見出し、速度は緩めない。
ジャスティスが接近戦においては無敵であることは嫌と言うほど知っていた。
だからこそ、油断が生まれる。 その隙と左肘の装備こそシンの切り札だった。

 

「これで終わりだッ、シン!」

 

ジャスティスの全身から無数の光刃が展開される。 その姿はまさしく光の騎士。
死が目前へと迫っているというのに、シンは今だ不敵な笑みを崩さなかった。

 
 

CE7X
重責と女性関係のトラブルが原因のストレスで凸の頭皮へのダメージは致命的になっていた。
それはもうプラント脅威の科学力でも何とかならん位に。
そんな訳で正体不明のテロリストの作った究極の毛生え薬Zタイ−K8Lに釣られ、例によって例の如く至極簡単にあっさりとラクシズを裏切った。
当然プラント議長であるラクスは(只でさえ忙しいのに余計な仕事を作った元凸、現在禿に)激怒し、叫んだ。

 

「誰か! 薄ら若禿げ蝙蝠、アデラン・ヅラの全身の毛を毟り取って、私の元に引きずり出しなさい!」
「永久脱毛して全裸で、プラントの玄関口に吊るし上げてやりますわ!」

 

アスランに対抗出来るパイロットはシン・アスカ亡き今、一人しかいない。
スーパーコーディネーター、キラ・ヤマトである。

 

「(家から)出たくない! 引っ張らないで!」

 

嫌々ながら出撃したキラのライトニングフリーダムは(毛生え薬の為)完全に迷いを断ち切り、名実ともにCE最強(CEの神公認)と成った禿に敗れた。
(禿から凸に戻るため)快進撃を続ける禿の元に立ちはだかったのはグフクラッシャーを駆る死んだ筈のシンであった。

 
 

「アデランっ!!」
「何でこんな事をッ! また戦争がしたいのか、アンタは!?」

 

グフとジャスティスを密着させ、シンは叫ぶ。

 

「これでは、地球が寒くなって、人が住めなくなる!核の冬が来るぞ!!」
「俺以外は自分たちの(髪の)事しか考えていない! (注:他の人は髪の毛のことを考えてません」
「だから(他人の髪を)抹殺すると宣言した!!」

 

グフを引き剥がすように、蹴りを入れ、両肘のサーベルを再び展開。

 

「人が人に罪を与えるなんて……!」

 

マシンガンから銃剣代わりのビームナイフを取り外し右手に、左腕は動力系をインパクトバイスへと切り替える。

 

「俺 アスラン・ザラが粛清しようというんだ! シン!!」

 

更に両足、膝に装備されたサーベルを展開、グフへと襲い掛かる。

 

「妬み、嫉妬だ、それは!」

 

グフは巧みにサーベルの連撃をかわし、ナイフで左大腿部を切断、インパクトバイスで右肩を押しつぶす。

 

「俺の頭が(禿的な意味で)もたん時が来ているんだ! ……どうしてそれが分からない!」

 

アスランは左足と右腕を失ったにも拘らず躊躇せず残った左肘、右足、右膝のサーベルでグフの四肢を切り裂いた。
衝撃から嗚咽を漏らすシン。
そんな戦闘力を失ったグフへジャスティスはトドメの頭部ビームモヒカンを振り下ろした。

 

「そんなものでは……」

 

墜落していくグフを見下ろしアスランは呟く。
その姿にはどこか影のような物が感じられた。

 
 

その後、気絶している所をまたもや、ロンド・ミナ・サハクに助けられたシンは新たな剣を与えられた。

 

「持っていくが良い、シン! これが新たなるお前の剣だ!」

 

格納庫の扉が勢いよく開かれる。
そこにあったのはシンも見慣れた愛機グフクラッシャー……上半身は。
その下半身はザフトの誇る四足獣型MSバクゥハウンド。
といっても神話に登場する半人半獣のケンタウロスのような滑らかなフォルムではない。
口で説明するならバクゥハウンドの上にグフクラッシャーの上半身が乗っかって、人間の股間に当たる部分からバクゥハウンドの頭が飛び出していた

 

グフハウンド!

 

それはグフクラッシャーとバクゥハウンドを組み合わせた全く新し……く無い、ガイアインパルスなMSである。

 

そしてこの若者の名はシン。
ロンド・ミナ・サハクからグフハウンドを与えられた人生不運一直線な男。
今、最強の禿に挑む!
うおおおおおぉぉぉ――――っ!

 
 

 

「うあああああああああーーーー!?」

 

言い知れぬ恐怖に駆られたシンは身を起こし、深い眠りから覚め、叫んだ。

 

「んー、シン? どうしたの……」

 

傍らに眠っていた女性───は眠たげな声で、シンの顔を見上げる。

 

「ああ、起こしちゃったか。 いや、別に何でも無い、悪い夢を見ただけさ」

 

シンは優しい声で謝罪し、女性───の───色の髪を撫でる。

 

「そう、ならいいのだけど」

 

女性───は安心したように再び眠りに付く

 

「…………夢、なんだよな」

 

シンの虚空への問い掛けに答えるものは誰もおらず、只女性の寝息だけが静かに聞こえた。