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SEED-クレしん_18-302_02

Last-modified: 2012-06-20 (水) 12:38:53
 

劇場版 機動戦士0ガンダム 哀・戦士編

 
 

……なるほど。僕の脳量子波を増幅させて一方的に送りつけてやる装置か。

 

「映画でみたELSの脳量子波を参考にしてこの0ガンダムに取り付けた負債オリジナルシステムよ。
 これで邪魔なあんたの世界の連中は黙らせられるわ」
「さらに完璧を期するためにヴェーダにリンクしてより効果的に脳量子波を拡散させるつもりだ」

 

なるほど。カスカベとやらには擬似太陽炉をもつガンダムやMSがいくつかあるらしいしね。
本物の太陽炉を搭載した0ガンダムの敵ではないとはいえ……そう何機もいっぺんに来られたら確かにやっかいではあるだろう。
戦わずに沈黙させられるのならばそれにこしたことはない。

 

だが……君達の話によると春日部には種世界のガンダムを始めとしたMS部隊が大量に配備されているという話じゃないか。
彼らは脳量子波による影響は受けないはずだ。異世界のMS部隊とは交戦せざるをえないだろう。
いくらオリジナルGNドライブ搭載の0ガンダムとはいえ一機で大丈夫なのか?

 

「それはまったく問題ない。彼らでは……そう君に触れることすらできないはずだからな」
「……ねえ不思議に思わない?あんた専用の機体なら別にあんたの名前を冠したガンダムがあったはず。
 性能も向こうの方がずっと高い……なのに、あえて実験機あがりの0ガンダムに乗せようというのよ?なぜかしら?」

 

それにもちゃんとした理由があるというのか?

 

「もちろんだ。君がそのガンダムに乗る……そのこと自体に大いなる意味がある」
「つまりね……」

 
 

…………ふーん?どうにもにわかに信じがたい説だが。
だが面白いな。その話が本当ならば僕はまさに無敵ということになる。
誰一人として上位種であり絶対者の僕に逆らうことはできないというわけか。

 

「納得した?なら出撃してちょうだい。私のシンたんやキラきゅんを取り戻してくるのよ!」
「ヴェーダへの侵入はこちらに任せてもらおう。前に同じガンダムの監督仲間であるミズシマにコツを聞いておいたから容易いものだ」

 
 

ふふ……いいだろう。君らの動機はアレだが事のついでにやってやるさ。
そしてぼくは再び救世主として降臨しようか……
そうさ人類を導くのは僕しかいない。真のイノベイターすら凌ぐ存在となった……リボンズ・アルマークしかね!

 

ほぼ同時刻ー

 

「ほうあれが音に聞いた00世界の黒幕ですか?……同じ黒幕同士、惹かれるものがありますねえ」
「パイロットからのコンタクトはまだありません。アズラエルさんどうしましょう?」
「我々は現状維持ですよナタル艦長。必ず向こうからなんらかの意思を伝えてくるはずです。それを待ちましょう」
「了解しました……ただ今の私は巡査部長兼アークエンジェル副長です。そう……今の貴方が元理事であるように」
「ふっそうですねえ。今の私はしがないおでん屋台の主人です」

 

あ〜くえんじぇる☆地下のブリッジでは臨時の作戦司令部がおかれていた。
現在マリュ―がミネルバにいってるため責任者はムルタ・アズラエル、補佐にナタル・バジルール。
他アークエンジェルクルーがほぼ集結していた。それと……

 

「そうそう議長殿が前から懸念していたリボンズ・アルマーク本人かどうかを確認する為にも
 ここはひとつ、お二人にご協力お願いますが……いいですか?」
「私はリボンズとむかし一時的に協力関係でしたからまあ顔ぐらいは憶えていますけれど……」
「留美さんはともかく私はあまりアレとは直接の関わりないのでお役に立てるかどうか…」
「まあ我々は彼の顔自体知りませんし。本人ぽいかどうかだけでも判断してくれるだけでいいですともはい」

 

例によって防災頭巾で机の下にもぐっている王留美とマリナ・イスマイ―ルもいた。
留美はあ〜くえんじぇる☆から地下にそのまま直行、
マリナはバーゲンの帰りに道端で脳量子波にやられていたところを運び込まれたのだ。

 

「…ッ!0ガンダムから通信!」
「メインモニターにまわせサイッ!」
「映像でます!」

 

「やあ……人間風情の諸君。僕の挨拶は気に入ってもらえたかな?」

 

「っ!?そ、そんな……リボンズッ!?死んだと聞いていたのに……!」
「あれが……最初のイノベイド……?」
「おや?これはこれは……王留美に……アザディスタンの王女様かな?おかしいね特に留美、君はネーナに殺されたはずなのに」
「あなただって!なぜ生きてるのッ」
「な……何故かって……ふ、ふん誰かのきまぐれさ。そのおかげで僕は再び世界を導くチャンスを得られた」
「誰かって誰なの!」
「……あのーちょっといいですかねえ?」

 

リボンズと留美の会話に割り込んでいくアズラエル。死人がなぜ生きているのかも不思議だが今はどうでもいい。
問題は00世界でもっとも危険人物といわれているイノベイドの親玉だった男が今なにをしようとしているのか突き止めることである。

 

「はじめまして、ですか。僕はムルタ・アズラエルと言いましてね、ここの臨時指揮官です」
「ふーん?いいだろう名乗ってあげるよ僕はリボンズ・アルマーク……世界を変革する上位種であり絶対者だ」
「ほうそれはすごい。…で、ここはズバリ聞きますけどあなたの目的はなんです?
 脳量子波バラまいて、イノベイドを操り、ガンダムに乗って……どう見ても友好的とは思えませんな?」
「前置きなしで本題に入るとは君もせっかちだね。まあいいさ……単刀直入に言おうか。僕からの要求はふたつだ」
「お聞きしましょう」

 

「ひとつ、この世界を上位種である僕の支配下におくこと。ふたつめは……君たち異世界人のもとの世界への帰還だ
 言っておくけどこれは要求じゃない。偉大なる絶対者からの命令だ……受け入れない場合は武力をもって介入することになる!」

 

リボンズは内心ひそかに「決まった!」と確信した。
威厳とカリスマと余裕たっぷりに居丈高で命令するがごとく宣戦布告&降伏勧告をしたからだ。
その証拠に見ろ、アズラエルとかいう下位種どもは間抜け面で声も出せないではないか。
さあどう返答する?もちろん神である僕に従うしかないけどね!

 

そしてたっぷり十秒の沈黙ののち……彼らは偉大なる神に向かって溜息まじりに答えた。

 

「なんだ……また負債絡みですか」
「え」

 

明らかに落胆と失望と、もうどうでもいい感ただよう気の抜けた返事であった。

 

「我々をコズミック・イラに戻して得があるのは負債ですしねえ。ふう、いつものアレだったのか・……あーあ心配して損をしたな」
「いやその」
「部長この人に失望したらかわいそうですよ。彼もある意味被害者なんですから」
「そうね、サイの言うとおりだわあの人を責めたらかわいそうよ」
「フレイは優しいなあ〜」
「あのバカ負債に言い様に使われたのね。同情するわリボンズさん……」

 

ナタル、サイ、フレイにトールにミリアリアといつのまにかブリッジの連中全員にいきなりリボンズは可哀想な人扱いされていた。

 

「あの……どういうことなんですか留美さん?」
「マリナには後で聞かせてあげるわ。もう彼を許してあげましょう?過去のことも全部…慈愛の心で……!(涙)」
「な…」

 

なんだ?なんなんだこれは?
なぜ上位種である僕が下等極まる人間風情に憐れみをかけられなければならないんだ!?
そりゃ負債とかいう変な夫婦を利用したのは正直アレかもしれないが、ここまで同情されなければならないほど惨めなことなのか?
……もういい。こいつらはこの場で滅ぼしてしまおう
考えてみれば律儀に負債との取引きを遵守する必要なんてないのだ。出撃してしまえばもうこっちのものだ。

 

「いい度胸だ……!それが君らの答えなのかい?ならば……」
「戦いあるのみ、ですね?これで我々の任務はほぼ完了です。充分な時間を稼がせてもらいました」
「……なに?」

 

油断した、と言わざるをえない。
リボンズは通信での思いもかけぬ反応に唖然となってついレ―ダーのチェックを忘れていたからだ。
気が付いたときにはもう……0ガンダムは十数機のMSに囲まれていた。
主にミネルバから発進したシンたち種ガンダム部隊だ。
だが当のリボンズはあくまでも余裕である。

 

「囲まれた?ふん…これが噂の異世界ガンダム、か。負債から渡されたデータを参照……
 デスティ二ー、レジェンド、ストライクフリーダム、インフィニットジャスティス、デュエル、アビス、インパルス……
 ……すごいねこれだけガンダムが揃うとさすがに壮観と言わざるをえない。あのイノベイダーが見たら泣いて喜びそうだ」

 
 

「で、オラたちどうすんの?」
「議長の要請で出撃したけど攻撃命令はまだ出ていないしなあ。現場に判断を任せると議長は言ってたけど」
「いい加減ねえ」
「そういうなルナマリア。撃たず撃たれずに事が済むのならそれにこしたことはない」
「フリーダムなコスプレ美女ならぜひぜひお友達になりたいしねー」
「イノベイドはどうにも性別あやふやだけど、あれ一応男みたいだぜキラさん…」

 

とまあ一応出撃したものの、交戦したものかどうか迷うシン達であった。
ここで躊躇するとは良くも悪くも平和ボケしてるのだろう……昔なら四の五の言わずとにかく撃って斬りかかってた連中だし。

 

「……様子見か?ならば力を見せつけるためにもこちらから仕掛けてみるか……そこっ!」

 

突如0ガンダムがビームガンで攻撃してきた!
運悪くディアッカのバスターが足を撃ち抜かれて倒れこむ。

 

「なっ……否グレィト!やられたッ」
「ディアッカ!くそッやったな!いくぞこの腰抜けどもッあいつを撃墜する!」
「イザ―ク、コクピットは外せよ!リボンズは生かして捕縛するんだッ」
「僕達に不殺をしろというのですかアスラン?それは…」
「できるできないじゃなくてやるんだ二コル!なぜならば……」
「なんです!」
「それが俺達のジャスティスだからだっ!」

 

「「わからーん!」」

 

言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信だ。
まあともあれこうしてリボンズVS種軍団の戦いが開始されたのであった。

 
 

次回・めぐりあい春日部編へ続く

 

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