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SEED-IF_30years_05

Last-modified: 2009-07-04 (土) 13:39:04

兵曹長が整備兵たちの方から帰ってきた。
「なんでもオーブのお偉いさんがMSで冷やかしに来たそうですよ。
あの《フリーダム》ですよ」
「へえ、自分のダチの嫁さん獲っちまっただけじゃなく、息子の家庭教師まで食っちまった男だろ?」
「なんでもその家庭教師との間にも子供がいるんだって」
そこに吉岡中佐が入った。
「お前たち、仮にも客人のことを悪く言うなよ。
それに《英雄色を好む》というではないか。
むしろ側室を持ってるのがハッキリしてる方が潔い
それにラクス・クラインはヤマト代表と結婚するまで独身だ。気をつけろ」
それまで黙っていた響中尉が噛みついた
「なんで中佐はヤマト代表の方を持つんですか。」
「お前たち、32年前の《アラスカ》を知ってるか」
一言言うと彼は去って行った。
兵曹長は去り際にこう言い残した。
「理解できませんよ。今の中佐の答えは」
そう云うと集まった4・5人の将校はバラバラに分かれて行った
皆が去る中で響中尉は思った
(中佐は何が言いたかったんだ?)

「響、なにしてる。オーブのお偉いさんが基地の中を回るって言うからさっさと帰ろうぜ
残っていてもロクなことはない」
大尉が話しかけながら近づいてきた
「で、響、戦争が終わったらどうする」
「俺、事変が終わったら大学に戻って研究したいんです」
そう、響中尉は言いながら大尉と門まで歩いて行った。
「もう7年も続いてるんだもんな。ザフトさえちょっかい出さなきゃなあ」
大尉は一呼吸置くと続けて言った
「しかしなんだな。俺なんか戦争が終わっても軍ぐらいしか行くところがないな
響、お前大学なんかに戻らないで、ウインダム乗り目指せよ」
彼はその言葉―《ウィンダム乗り》―に心を奪われた。
―《ウィンダム乗り》―
これは日本軍におけるMSパイロットの最高の名誉。
通常日本軍では佐官以上がウィンダム、尉官は105ダガー、下士官・兵はストライクダガーであった………

そんな感慨に耽ってると大尉の一言で現実に引き戻された
「ねえねえ、お袋さん元気かい」
「まあ」
「連合の元兵士には見えねえよなあ。若いし」

 

 

―国内某所の空港―
飛行機が空港に着陸し、タラップが横付けされる。
カバンを持った数人の男たちの後に独特の長い衣服を着た数人の男たちが降りて行く。
服装からするとザフト高官といったところであろうか。
若いプラント特有の外務担当のバッチをつけた人物が言った
「この国には封建奴隷制度の残滓ともいうべき制度があるそうですね。いくら3000年近く経とうがナチュラルはそれすら克服できないという良い見本ですよ」
白い服を着た白髪の男は激怒し
「お前のような独善的な、高所から見下す態度が駄目だ。そう云った考えしかできないと物の本当の価値なんて見分けられない。
いいか、奴等はお前たちが思っているより高度な文明をもった人間だ。俺たち以上の傑物なんてごろごろいる。
舐めてかかるととんでもないことになるぞ」
黒衣を纏った金髪の黒人は呆れながら
「もっとも俺達もお前と同じ過ちを犯してきたけどな。イザーク、お前が民間船をぶっ壊した時は俺までひどい目を見たぜ」
「煩い。話をそらすな。この馬鹿野郎」
その高官とはイザーク・ジュールとディアッカ・エルスマン。

彼らと時を同じくして数十カ国の親善大使、首脳たちが東京に集まってきた。
表向きは日本国紀元2800年記念行事参加であったが、実は東アジアにおけるザフト残存兵力の排除に関する会議であった。
それに参加すべくプラント評議会から、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン他1300人の大使節団をひきつれて来ていた。
イザークは日本との正式な国交樹立と同時にブレイクザワールドの賠償金支払いの協議と大西洋連邦との国交回復をも行う考えであった。

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