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SEED-IF_30years_18

Last-modified: 2009-08-09 (日) 04:09:00

強烈なスコールを抜けると鳥の群れの様なものが迫ってきた。
(なんだ!)
よく見ると、水色に塗られたMAのようだ。しかも複葉機と来てる
遠くで光ると同時に飛翔物が後方で弾けた。
(ミサイルか!)
速度を最大にして、2連装の滑空砲を連射する。
敵機に命中するが、弾れた。
TPSか、PS装甲であろう敵MAはグイグイ寄ってくる。
通信をオンラインにして
「アイザック、アージャ君を連れて逃げろ。バクゥじゃ良い的だ」
一瞬目を離したすきに敵のMAは変形し始めた。
大きな羽を持つ二つ目のMS数機は、ビームライフルを構えて突っ込んできた
データベースで映像から機種の検索をかけると《GAT-X333(レイダー制式仕様)》と出た。
(しめた!)
ジェットで急上昇をかけて、追い離すと、MS形態に変形をかける
レイダー制式仕様のパイロットたちは混乱したのだろうか、茫然と立ち止まるものもいる……
ジェットを一旦切って急降下をかける。
次の瞬間、マシンガンを連射した。しかも慎重に、コックピットやメインスラスターに当たらぬように……
いくら飛行可能なMSとは言え、この高度から落ちれば機体はおろか、パイロットも無償では済むまい……
弾は群がってくるレイダーの両手とビームライフルを吹き飛ばした。
もし相手が不殺を掲げるアスラン・ザラでなければ死んでいたであろう
搭載武器が破壊され、敵が混乱している様をこの目で見た後、アスランは愛機を駆ってその場を去った

 

アスランは運よく、役に立たない機体に乗った護衛2人を途中で見つけると目的地に向かった。
風花のバクゥを乗せてきたグルゥは途中で敵に壊されてしまったので、仕方なくバクゥにリフターを貸して、彼はアイザックのザクに後ろからしがみ付く形でグルゥに《二人乗り》した
それから3時間ほど空路を飛んだが、森を抜けたかと思えば、曠野に出た。土砂降りがなくなったかと思えば、今度は黄色い土埃が酷い……
さすがに痺れを切らしたのか、オーストラリアから連れてきてずっと無口だった風花が喋った
「燃料が……無い」
「俺じゃなくてロウとかいう屑拾いにでも言うんだな。アージャ君!」
そう言って腰から水筒を取り出して飲もうとしたが、案の定、水筒は空だった
持ち合わせのクッキーや飴菓子もみんな喰ってしまった……
雑嚢の中からレーションパック(戦闘糧食)の袋を出すと、煙草3本とスプーンだけだった。
「煙草か。こんなものじゃ腹は膨れんな。俺は煙草が嫌いなのを判ってて入れたのか
あとで用意した野郎を取っちめてやる」
脇からアイザックが
「軍団長、煙草はレーションセットの基本アイテムで入ってるだけです」
「無駄なものが増えただけだ」
「地球勤務の者の薬物常習率が増えたので、その対策として煙草とコカが配給されたのです
こんな未開で狭苦しい場所ではストレスは堪るばかりですし、兵達が薬に頼らざるを得ないのです」
「ほう。まあいい、いつになったら本当のことを話してくれるんだ。アイザック君」
「!」
「火星人のお守をしてた人物が急に、謝りもしないで急に戻った人間に訳もなく付いて来るのも可笑しな話だと思わないかね
何の真意があるんだ。丁度君の背後にいる形だ。こっちがその気になればバルカンで弾け飛ばすことも出来る……
……もっともそんな事をするつもりはないがね」
アイザックは俯いて答えようとしない……逆に風花が何か言ってきた
「アイザックの事より大事な事有るんじゃないの……さっきからずうっと通信が入りっぱなしだけど」
その言葉に我に返ると、通信をつけた。
「こちら東アジア軍北京軍管区。そちらの所属は」
「ザフト軍特務隊所属、アスラン・ザラ。只今から二名の者とそちらに向かう。以上」

 

 

通信による誘導でついた先は寂れた基地だった。
綿入りの軍服姿のザフト兵とザフト軍服の猿真似をした紺の服を着た兵士が寄ってきた。
「閣下どうぞ、専用のハイヤーでございます」
一言言われると辺りを確認するより早く押し込まれた。
黒に近い濃紺に染められた六輪の装甲車はザフト軍からの放出品で今は地球連合から離脱した東アジアにとっては重要な戦闘車両であった。
武装した兵士と鮨詰め状態でかなり走ったあと、大きな建物の前で降ろされた。
脇の入り口からこっそり入れられると、広い部屋に連れていかれて真新しい肌着と制服、軍靴を一式渡された。
パイロットスーツを脱いで制服を着替えると、待っていたかのようにソフト帽を被ったコート姿の男が来た。
男は帽子を取ると事態が判らず混乱しているアスランに声をかけた
「俺だ、アスラン」
コートを着て、立っていた男はイザーク・ジュールだった。
「どうしたんだ、その髪型は」
「似合わんだろう。シホに《ナチュラルに難癖つけられる》っていうから綺麗に切ってきた」
七三分の頭を弄りながら答えてきた。
「時間がない、端的に話そう。俺は外相の立場で来た。お前はここの軍団長だ。これから連合の司令官と大西洋連邦の外相と話す
ちなみ大西洋連邦の外相にはキラ・ヤマトの友人らしい。その点を考慮して戦争開始の時間稼ぎしてほしい。なるべく」
「前任者は?俺は現場を知らんぞ」
「前任者はナチュラルの傭兵を代理に立ててるだけだ。その前の奴は、精神病で逃げだした奴と拳銃自殺した奴ぐらいだ
うまくやってくれ」
「はあ、冗談じゃないぞ」
「まあ、そういやな顔するな。やってみなきゃ判らん。隠し玉もある。安心しろ」
「安心しろといって安心した例がない」
そういって彼は、無い頭髪を触る仕草をした

 

 

北京でプラント勢がコソコソと小細工をしている時、キラ・ヤマトは仲間となる連合の士官たちと面会をしていた。
食事会の形で、集まっていたがかなりの将校が部屋には来ていた。
テーブルの真ん中に来ると着ていたコートを兵士に預けて、敬礼し、自ら名乗った
「只今到着しました、オーブ派遣艦隊司令官のキラヤマトです」
「同じく、旗艦アークエンジェルの艦長代理を務めます、アマギ一佐であります」
「アークエンジェル所属のアーノルド・ノイマン二佐であります 」
一人だけ席に着いていた男が立ち上がって敬礼をしてきた。
「本官は、ユーラシア連邦所属のモーガン・シュバリエであります。閣下」
オーブ兵達がシュバリエの方を向いた
「シュバリエさん、階級は」
「大佐であります。先日現役に戻りました」
「判りました。僕の事は殿下とか閣下とか准将ではなくてキラで結構です。堅苦しいのは好きじゃなくて」
続いて袖をまくった白髪の男が脇から出てきて
「坊主、いあ失礼、ヤマト副司令。ムウ・ラ・フラガ大佐であります。大西洋連邦から来ました。先日まで航空学校の教官をしておりました
そうそうラクスと上手くいってるの」
部屋中に笑い声がこだました
席を立つとムウの方に行き
「ラミアス大佐、そういえば今は、フラガ夫人だから、マリューさんは?」
「元気、元気。孫と遊んでるよ」
「そうですか」
部屋を見回して、席に戻ると
「司令官は?」
「グリーンハウス元帥でありますか。元帥は、国務長官とご一緒に北京に行かれました」
「貴方は」
「金間溟大尉であります。機械化部隊の隊長でリニアガンと105ダガーを率ています」
「そうですか。ありがとうごさいます
皆さん食事にでもしましょうか。僕ももう空腹ですし」
「はい、閣下」

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