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SRW-SEED_11 ◆Qq8FjfPj1w氏_第01話

Last-modified: 2014-01-03 (金) 00:27:11

第1話「鎮魂歌そして前奏曲」

「もうやめろ、過去に囚われたまま戦うなんてもうやめるんだ!」

無限の正義という名を冠した赤い機体のパイロットが、
運命の名を冠する血の涙を流したような表情を持つ機体のパイロットに呼びかける。

「都合のいい事をぬかすな!所詮あんたはキラとかいうやつ以外を認めないだけだろ!」

自軍を裏切り―正確には表返っただけなのだが―敵に回ったかつての上官の、あまりにありきたりな言葉に困惑を浮かべ、
その彼を否定しながらもデスティニーのパイロット、シン・アスカはオーブという自分の生まれ育った国が討たれること自体は望んでいるとはいえなかった。

数度斬り結んだ後、デスティニーの主要兵装の1つ、アロンダイトの刃が再び無限の正義により斬り落とされ、
シンは自機を後方へと一旦下がらせる。
残りの武装は両手のパルマフィオキーナとビームライフル、フラッシュエッジに背中のビーム砲であるが、
その中でも最も破壊力があろう背部長射程ビーム砲の近距離からの攻撃ですら、無限の正義のシールドは抜けなかった。

シン・アスカにとって、アスラン・ザラや彼の至上の親友キラ・ヤマトと関わるとロクなことがなかった。
キラ・ヤマトには最愛の家族を殺され、守ると約束した者を余計な介入により殺され、さらにキラ・ヤマトとの戦闘では
まず起こることなどないエネルギー不足が起こった。
アスラン・ザラとの戦いでは連合のデストロイを豆腐のように斬り裂くアロンダイトを2度も斬り落とされた。
自分が疫病神に取り付かれているか、はたまたアスラン・ザラやキラ・ヤマトが敗れないように何かが仕組まれているのかはわからないが、
残りの武装で、かつての祖国の軍勢に躊躇なく圧倒的力を振るい、戦神のような活躍をするアスラン・ザラの
インフィニット・ジャスティスを落とせるとはシンには到底思えなかった。

(こうなったら…)

1つの決意を固めてシンはデスティニーを鎮魂歌の名を持つ場所へと向かわせた。

「デスティニーが下がるだと!?一体何を考えている、シン…だが今は…」

アスランはレクイエムの方へと後退していくデスティニーを確認すると、自分もそれを破壊すべくデスティニーを負っていく。
そしてレクイエム内部に侵入し、オーブを焼き尽くすべくエネルギーをチャージする兵器を破壊するため
背部のファトゥムを射出せんとしたときであった。
大きな警告音と共にセンサーが背後から急速接近してくる物体を捉える。
次の瞬間、インフィニット・ジャスティスはレクイエムの中心へと背後に機体に押し込まれ始めた。

「シン!?どういうつもりだ!?」

突如として姿を現してジャスティスの後ろから羽交い絞めにし、レクイエムの中心へと押し込むデスティニーの主に向けてアスランは問うが、
そこに返ってきたのは予想外の返答であった。

「オーブが焼かれないで欲しいってのはあんたの言う通りだよ。こればっかりは否定しようがない…」
「だったらその手を離せ!お前も俺と一緒にキラの下に来い!」
「………」
「シン!」
「だがオーブを討たせたくないからといってあんた達が正しいとは夢にも思わない!
 あんた達の子供じみた理屈で世界を好き放題させるつもりもない!」
「どういうことだ!」
「キラ・ヤマトの野郎はきっとレイが倒してくれる、そう俺は信じてる。だからアンタは俺が倒す。この命に代えても!」
「自爆するつもりか!?」
「オーブを焼かせないで、同時にアンタ達を倒せるほど俺は運命の女神とやらには愛されてないからな」
「やめろ、シン!キラは…キラは正しいんだ!」
「…今行くよ、ステラ…」
「キラァァァァァァ!!!!!!」

次の瞬間、デスティニーとジャスティス、そしてレクイエムの爆発が起こり、辺りを光が包み込んだ。

その光は崩れ落ちたメサイアから脱出したストライクフリーダム、そしてその母艦エターナルをも包み込み、
光が消えたときに残っていたアークエンジェルのブリッジは、メサイア・レクイエム陥落の朗報と共に
フリーダム、ジャスティス、エターナルという造物主の至上の愛を受けた存在の反応消失という信じ難い事態に騒然となっていた。

同じ頃、全く別の世界でも1つの戦いの最終決戦が終わりを告げようとしていた。

「お前は…」
「手を貸そう、枷を解くために。だが最後の審判者を屠るためにはお前達の意志の力が必要だ」
「俺達の意思…」
「…唱えよ、テトラクテュス・グラマトン」
「テトラクテュス・グラマトン…」

スーパーロボットXタイプ、通称SRXのパイロットであるリュウセイ・ダテが、
アナザー・タイムダイバーの導きに従い言葉を唱える。
するとR−GUNリヴァーレ、ジュデッカとの戦いで大きく傷ついたSRXの頭部の奥にある、
R−1のデュアル・アイが眩いエメラルドの輝きを発する。
そしてディスの銃神と融合することにより、その力を宿した両足・両腕、そして悪魔の如き翼をSRXは身に纏い力と取り戻した。

「エンジンの出力が…」
見たこともない数値を示すエンジン出力にライディース・F・ブランシュタインが、

「これは…まさか…」
信じ難い事態の発生にゴッツォの意思に囚われたイングラムが驚きの声を上げる。

しかし、そのような驚きを余所にDisの銃神と融合したSRX、
DiSRXと呼ばれる機体の胸部が開き、インフィニティ・シリンダーが回転を始める。

「やるぞ、ライ!アヤ!」
「ああ!」「ええ!」
「「「うおおぉぉぉぉ!!!」」」

そして胸部に収束した凄まじいまでのエネルギーが最後の審判者を貫き、連邦軍の一斉砲撃が続いた後、
最後の審判者が最後を迎え、Disの銃神の力もSRXの下から去っていき、
ゴッツォの枷に支配されていたかつての上官の言葉がSRXチームの面々へと伝えられる。

それを見届けたクォヴレー・ゴードンが再び数多の世界へと旅立つべく、ゲートを開こうとしたとき、
アストラナガン、ディス・アストラナガンという異世界の機体の訪問、
平行世界においてベーオウルブズに追われた者達が行なった「転移」などにより弱まっていた異世界との壁が一部崩壊し、
世界はC・Eと呼ばれる異なる世界の一部の軍勢をも受け入れてしまうこととなってしまった。

「うあああぁぁぁ…」

予想外のエネルギーの奔流にクォヴレーも巻き込まれ、そして取り込まれていく。
これにより地球は「影」、「かつての」と呼ばれる者達、C・E世界の者達、
そして観察者達との戦いに巻き込まれていくことになるとはまだ誰も思ってはいなかった。

頭部・両手・両足を失いボロボロになったデスティニーとそれに乗っていたシン・アスカがクロガネに救出され、
何かを予知したギリアム・イェーガーの発案により
エルザム・フォン・ブランシュタイン、ゼンガー・ゾンボルトに託されたのはこの少し後であった。