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Seed-Crayon_3-384_2-4

Last-modified: 2008-06-19 (木) 01:30:46

ある愛の物語(シン編)・最終話
 
ステラ「わ〜スゴイ…これ、どうしたの?」
 
 ステラはあの鶴の束を見て感嘆の声を上げた…
 
シン 「しんちゃんがお友達と一緒に作ってくれたんだよ!ほんと感謝しなきゃ」
ステラ「ありがと…しんちゃん」
しん 「いや〜それほどでも〜〜」
看護婦「あ〜らまだ話してたの?もう面会時間は終わりよ」
シン 「は、はいすいません、しんちゃんいくよ」
しん 「ほ〜〜い」
シン 「ステラ…また明日」
ステラ「うん…また明日…(笑」
 
〜病室の外〜
 
シン 「しんちゃん…ありがと」
しん 「へ?オラはステラお姉さんにあれをあげたんだゾ。シン兄ちゃんじゃないぞ?」
シン 「いや、そうじゃないんだ…ほんとにありがとう」
しん 「?」
 
 しんのすけはシンの言葉の意味をよく解っていないらしく、それをう〜んと悩みながらシンに手を引かれ、家路へと向かった。
 
〜数日後〜
 
シン 「ステラ〜また来たよ」
ステラ「!!?、し、シン!お、おはよ」
 
 ステラはシンに気が付くと、今まで自分の前にあった物をベットの中へと隠した
 
シン 「ん?どうしたのステラ?何か隠さなかった?」
ステラ「なんでもない、なんでもないの!」
シン 「何ムキになってるんだよ?」
ステラ「…知らない!」
 
 そう言うと、ステラはシンとは反対方向へ自分の体を向けた
 
シン 「ご、ごめん」
ステラ「…もういいよ(笑…はやく、退院したい」
シン 「…で、でもほら今も元気じゃない?これならあと少しだよ。しんちゃんの鶴の束もあるし」
ステラ「うん!」
 
 シンは少し動揺したが、うまく話を反らせた。
 ステラも特に気にしているでもないようだ…
 
看護婦「は〜いルーシェさん、朝の検診よ、君は早く出た出た」
シン 「あ、はい。じゃあステラ、また後でね」
ステラ「…シン…今日はもういいよ」
シン 「え?」
ステラ「明日来て…今日はダメ…」
シン 「あ、う、うんわかったよ」
ステラ「(笑、明日、絶対来てね!」
シン 「?」
 
 シンは何故今日はダメなのかわからかったが、明日を少し楽しみにして家路に向かった…
 
 ――けれど、その「明日」は永遠に来なかった――
 


 
〜その夜〜
 
 「ステラ!!!」
 
シンは慌てふためきながら、その病室のドアを勢いよく開けた
 
ステラ「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」
キラ 「バイタルは?」
看護婦「はい…!?先生!!心拍数がどんどん下がっています!!」
キラ 「くそぉぉぉっ!!」
 
 そこには容態が急変し苦しむステラと、急いで応急処置をしようとしているキラたちの姿があった…
 
シン 「せ、先生!ステラは!?」
キラ 「君は少し外に出ていてくれ!!」
看護婦「先生!!」
シン 「…ど、どうして?…」
 
………
……

 
 「なんで…だって後1ヶ月だって…意味わかんないよ… 『明日ね』って言ったんだよ…」
 
 
 ――シンはステラの亡き骸を目の前に茫然と立ち尽くしていた――
 
 
キラ「アスカ君…」
 
 キラはそう言うと手に持つ小さな箱をシンに渡した
 
シン「これは…」
キラ「彼女が最後まで大事に持ってたものだよ…君に渡すつもりだったんだね」
シン「ステラが…オレに?…」
 
 シンはキラから受け取ったその小さな箱を開けた…
 入っていたのはは彼女がいつも大事にしていた、ピンクの貝殻のペンダントだった…
 裏には”FOR SHINN”
 そして明日一緒に迎えるはずだった日付が薄く彫られていた…
 
「こ…これ…(朝の回想)…のために…ぅぅぅステラ〜〜!!(泣」
 
 シンはそのペンダントを強く、強く握り締めながら、ステラの亡き骸に自分の顔をうずめた…
 
………
……

 
〜夢の中〜
 
シン 「…なんだ?ここ…」
ステラ「…シン」
シン 「ステラ?…君…なんで?」
ステラ「うん…あの時、言いそびれたことを言おうと思って」
シン 「えっ?…」
ステラ「大好きだったよ…シン」
 
 そう言うとステラはシンにそっと近づき、そして彼の唇に優しくキスをした
 
シン 「!!?(す…テラ)」
ステラ「笑)…もう、行かなくちゃ…」
シン 「そんな!嫌だ!!待って!!…」
ステラ「じゃあね…シン…」
シン 「ステラァァァァァァ!!
 
 シンがステラの名前を呼ぶと同時に、彼の目の前は光で閉ざされ、
 彼はステラの横たわるベットに寄り添って寝ている自分に気が付いた。
 
シン「…夢か」
 
 シンはおもむろに立ち上がりステラの顔を眺め、頬にそっと手を当てた…
 ステラはもう冷たく、息もしていなかったが、何故か口元はまだ生気を帯びていて、何だかうっすら笑顔を浮かべているように見えた。
 
シン「ありがとう…ステラ…」
 
 何か悟ったのように彼はそう一言言い残して彼女の病室をあとにした…
 
………
……

 
〜数日後〜
 
 シンは家の近くの河川敷の草のしげる坂で、しんのすけと寝そべってのんびり透き通る青空を眺めていた…
 
しん「ね〜シン兄ちゃん…」
シン「何?」
しん「ステラお姉さん…お空で元気でやってるかな?」
シン「…うん。たぶん…俺もそう思うよ」
しん「つらい?」
シン「…うん。…けど、ステラと会えてよかったよ…それにまだステラは死んでないよ…」
 
 シンはステラからもらった貝のペンダントを握り締めた
 
しん「えっ?」
シン「オレの中で彼女との日々は生き続けるから…」
 
 ステラ「シン…」
 
シン「!!?ステラ?」
 
 シンは突然立ち上がり、辺りを見渡したが…彼女はどこにもいなかった
 
しん「シン兄ちゃん?」
シン「…いや、何でもないよ…そろそろ帰ろっか、しんちゃん」
しん「うん」
 
 二人は手をつなぎ、その場所をあとにした…
 
 
 ――蒼く透き通る空の下…シンの座っていた場所の側に
  彼女の髪の色と同じ黄色いタンポポが一輪…ひっそりと咲いていた――
 
 
 〜END〜
 
 
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