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Seed-Crayon_5-613_2

Last-modified: 2008-07-01 (火) 13:52:37

幻の美少女を探せ!だゾ【後編】

 

 〜さらに次の日、スーパーミネルバ・事務室〜

 

シン  「えー…この騒動をどう治めるか。一晩かけて考えてみたんだが……」
レイ  「何か解決策が思いついたか?!」

 
 

シン  「ほっとけ」

 
 

レイ  「……何?」
シン  「この国には『人の噂も四十九日』という諺があるそうだ。要するに、ほっぽっとけばみんなその内忘れるだろ」
レイ  「う〜む、しかし、それでいいのか…?」
シン  「だが!1つだけちゃんとハッキリさせとかなきゃいかん事がある…しんちゃんの事だ。
     しんちゃんはレイに…いや、レイナに恋しているんだ!」
レイ  「こ、恋?!…あ!もしかして河川敷で会った時の…
     あの時はムウ・ラ・フラガが来たんで慌てて逃げたんだが…」
シン  「他の連中はともかく、しんちゃんにだけはそれとなく誤魔化しておかないと…
     5才児の心に深い傷を負わせる訳にはいかないだろう?」
レイ  「そ、そうだな。……それで?俺はどうすればいい?」
シン  「まかせろ。段取りは既に考えてある。後はレイ…いやレイナ嬢にご登場してもらえばいい」

 

 〜その日の夕方〜

 

 夕方の河川敷をとぼとぼと歩いている子供がいる…言うまでもなく野原しんのすけ、その人である。

 

しんのすけ「はあ〜…風間くん達とチャンバラごっこしてもちっとも楽しくないゾ……
      そういえばオラ、おとといの今頃にあのおねいさんと出会ったんだっけ。
      たしかあの辺にオラがいてそれ…で…」

 

 しんのすけの目の前にその女性は居た。青空色のワンピースを着た、流れるような金色の髪の……

 

レイナ  「あら?君はこの間の…しんのすけ、君?」
しんのすけ「お、おねいさん!」

 
 

シン   「(物陰に隠れて様子を見ながら)…よし、第一段階の偶然を装った再会は成功だ。
      後は打ち合わせの通りに…頑張れよ、レイ……!」

 

          *          *          *

 

しんのすけ「あ、あの!おねいさんのお名前はな、何て言うの?!」
レイナ  「私?私はレイナ。レイナ・デュランダルよ」
しんのすけ「あれ?デュランダル…?どっかで聞いたような…おお!ぎちょうさんと同じ名前だゾ!」
レイナ  「その人は私の叔父さんなの。その関係でこの街に用事があって来たんだけど…もう帰らなきゃ」
しんのすけ「え、ええ〜!も、もう帰っちゃうの?オラ達ほとんどお話もしてないのに〜!」
レイナ  「…ごめんね、しんのすけ君。でも帰らないと私の家族が心配するから…
      でもまたいつか、しんのすけ君に会いにこの街に……春日部にきっと来るから。
      そのときにはいっぱいお話しましょう。ね?」
しんのすけ「う、うん…そ、それじゃ指きり!必ず約束守るって指きりしてほしいゾ!」
レイナ  「分かったわ。指きりげんまん、嘘ついたら針千本…(ううっ…すまない、しんちゃん…)」
しんのすけ「の〜ます!確かに約束したゾ!」
レイナ  「う、うん…約束」

 

シン   「よし!うまいぞレイ。このまま別れ…む?何だ?あいつ等……」

 

不良A  「お〜?この辺りじゃ見かけねえ姉ちゃんだな?なあ、俺達と遊ばねえ?」
レイナ  「な、何ですかあなた達は…!」
不良B  「そのガキと何話してたか知らねえけどよ、ちょっと俺達とも付き合ってくれよ。ひっひっひっ」
しんのすけ「こ、こらー!オラのレイナおねいさんに手を出すなー!」
不良C  「うるせえよこのクソガキ!」

 

 ドガッ!

 

しんのすけ「うぐっ!…い、痛いゾ……」
レイナ  「し、しんのすけ君!」

 

シン   「あ、アイツ等!しんちゃんを蹴りやがったな!もう我慢出来ない!俺が行って……うっ?!
      レ、レイ……?」

 

レイナ  「……しんのすけ君。この刀、借りるわね」
しんのすけ「そ、それオラがチャンバラごっこに使ってたおもちゃの……」
不良B  「おいおい…姉ちゃん正気か?そんなプラスティックでできたガキのおもちゃで、何しようってんだよ?」
レイナ  「あなた達はしてはいけない事をしてしまった。その罪、万死に値いたします!
不良A  「な、何だよ…金髪のねーちゃんからすげえ殺気を感じる…?」
レイナ  「待っててね、しんのすけ君。すぐに終わるから……ハァッ!
不良共  「?!」

 

          *          *          *

 

 その頃、河川敷のある場所ではキラにアスラン、イザークにディアッカまで集まってレイナとしんちゃんのやりとりを盗み見していた。

 

キラ   「あっ!あの不良達、しんちゃんを足蹴にしたよ!」
アスラン 「許せないな…幼稚園児に暴力を振るうとは!俺がちょっといって黙らせてやる!」
イザーク 「ふん、偉そうな事言いやがって!あの金髪の女にいいとこ見せたいだけじゃないのか?」
アスラン 「な…!ち、違う!俺はそんな……待て。ディアッカ何処に行く?」
ディアッカ「何処へって…不良どもをぶちのめして、あの美人とお近付きになれるチャンスじゃないか!グゥレイト!」
キラ   「うわーアスランに比べて自分の心に正直だなー……あっ」
アスラン 「どうした?キラ……うっ」
イザーク 「何?」

 

 ……4人は見た。レイナの『舞』を。4人とも優れたコーディネイターであるがゆえに、その動きを仔細逃さず見せ付けられた。
 おもちゃの刀で突き、斬り、打ち払う。凄まじいスピードで繰り出される攻撃は不良どもに反応する暇さえ与えない。
 それはまるで……狼。狼が刀を振るいながら疾走するかのような動き、速さ。気がつけば3人の不良は気絶して道に倒れていた……

 

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

 

レイナ  「大丈夫?しんのすけ君」
しんのすけ「う、うん。だけど…お、おねいさんって強いんだね…」
レイナ  「え?うふふ、昔ちょっと剣道をやってた頃があったのよ。あんまりたいしたものじゃないわ」
しんのすけ「…そんな事ないと思うゾ?」
レイナ  「ふふっありがとう。…あっ!いけない…もう行かなきゃ。それじゃしんのすけ君また、ね!」
しんのすけ「約束だからねー!きっとまた春日部に来てよーー!」

 
 

 謎の美少女レイナは手をふりながら去っていった。果たしてしんのすけと再び再会する日は来るのであろうか……

 
 

イザーク 「……」
アスラン 「……」
キラ   「…可憐だ…」
ディアッカ「グレィト……」

 
 

 ―その後、キラ達4人としんのすけの証言によって、
  謎の美少女レイナ・デュランダルの名は一躍春日部中に轟いた。
  類稀なる美少女でありながら、どこか気品のある優しい性格、
  加えてキラ達ですら舌を巻くほどの剣の達人。
  彼女はいつしか伝説となった。
  人はレイナがいつかまた春日部に来る事を願ってその伝説をこう呼んだ……

 

  「レイナ剣狼伝説」と―

 
 

レイ 「どーするんだシン!収まるどころか騒ぎがますます大きくなって、
    それどころか伝説となって定着したじゃないか!」
シン 「知らん!知らんぷりしてろ!俺も忘れる!」

 
 

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