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Z-Seed_◆x/lz6TqR1w氏_第02話『強敵』

Last-modified: 2007-11-12 (月) 12:30:31

目の前には二機の新型MS――情報にない機体
これ以上だらだらと戦っていてはパワーダウンの恐れすらある

「くそっ……旗色が悪くなってきやがったぜ……」

スティングは苛立ちながら呟いた

「ステラ!まだ動けるな?お前ら、あの『合体』MSの捕獲は断念するぞ……
いいな?さっさとずらかるぞ!」

スティングの指示に従って、撤退行動を取り始める三機

『この感覚……強化人間か……?
くっ……逃がすか!!』

しかし、介入してきた後者の機体――Zガンダムのパイロット、カミーユ・ビダンはそうさせまいとスラスターを吹かした
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機動戦士ZガンダムDESTINY
第02話『強敵』

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「……こいつっ……!」
『墜ちろぉ!!』

Zガンダムのビームライフルから発せられる閃光が三機を追い立てて、パイロットたちは顔をしかめた

『スティング、こいつの射撃は……うわぁぁぁぁ!!』
「アウル!!」

アビスは一発のライフルにスラスター部を貫かれ、機動力を削がれてしまう

「何て正確な射撃だ……」

スティングは恐怖する――一瞬で技量の差を感じてしまったのだ
ひょっとしたら三人とも無事に帰還出来ないのではないか、という悪寒に晒される

『アウル!!』

動けなくなったアビスの元へガイアが心配げに駆け寄ろうとするが、カオスがそれを制した

『スティング!?』
「ステラ……アウルは置いていくぞ……」
『そんな……』
「一機でも多くこれを持ち帰るのが任務だ!!」
『……でも……!!』
「悔しいのは俺も同じだ……援護するから、撤退しろ」

後ろ髪引かれるように踵を返したガイアに呼応して、Zは追撃を強めた

『待てぇ!!』
「やらせるか!!」

カオスはZガンダムの足を止めるべく特殊兵装ポッドを射出し、オールレンジ攻撃を仕掛ける
しかし、Zガンダムはそれを紙一重でかわして行く

「こいつ……化け物か!?」
『インパルス、カオスは任せろ!!ガイアを追ってくれ!!』
「は、はい!!」

それまで、カミーユの戦いぶりに見とれていたシンは、意識を戦場へ戻した

「ミネルバ!フォースシルエット、チェストフライヤーの射出を!」
『了解しました!』

戦場を飛び交う部品群とドッキングし、機動力重視のフォースでガイアを追い掛ける
その頃ガイアは、やっとコロニーの隔壁破壊に成功したようだった

「好き勝手させるか!!」

ビームライフルの照準を合わせ、引き金を引く。
銃口からビーム粒子が飛び出し、ガイアに襲いかかるが、ガイアは反撃に転じない

「隔壁破壊にエネルギーを食ったようだな!!」

シンはこれを好機と見て、ビームサーベルを抜き、ガイアに迫る

『死ぬの……いやぁぁぁぁ!!』

残り少ないエネルギーにも関わらず、ライフルを使用するガイア
しかし、狙いは定まらず、接近を阻むことは出来ない

「うわぁ!!」

衝撃がシンを襲う――後ろから撃たれたのだ

『ネオ!!』
「遅いよ、お前ら。何やってんだ?」
『アウルとスティングが……』
「分かったよ、助けるさ
まずはこいつからだ!!」

ガンバレルを展開し、インパルスに四方から十字放火を浴びせる――MAエグザスの真骨頂だ

「何だこれ!?」

予想外の攻撃に反応が遅れるシン
――腕は落ち、シルエットはもげ、満身創痍の姿に変貌してしまう

「まず一つ……次はあいつだ!!」

ネオの視線の先には二機の可変MS――一方の敵に向かって攻撃を加える――!

「……サイコミュ!?」

――しかしビーム群は無情にも空を切った

「かわしただと!?……スティングたちがてこずる訳だ」
「こいつはニュータイプなのか!?」

カミーユは反撃の腕部グレネードランチャーを見舞う

「当たらないねぇ!!」
「こいつ……できる!!」
「スティング!!撤退しろ!!こいつは俺が押さえる!!」

戦闘で傷付いた体を引きずるようにスラスターを吹かしたカオス
だが、カミーユにはそれを追う余裕がなかった

「さっきの連中とは大違いだ……!」

ガンバレルの網をくぐるので精一杯だったのだ

「そこっ!」

網が弱まる間隙を縫って、振り向きざまにライフルを撃ち込み、
一基のガンバレルが閃光と共に爆散して行く

「落としただと!?」
「中距離の刺し合いは不利だ……距離を詰める!!」

ウェイブライダーに変形し、エグザスに向かって行く

「やってられないよ、全く」

そんなカミーユとは対照的に、あっさりと身を翻すネオ
アビスを除いた他の連中は、既に撤退を済ませたようだった

「待て!!」

引き金を引く――気の抜けたような音が鳴り響いた

「弾切れか……」

追撃を断念するカミーユ。そんな彼の元へ一通の通信が入った

『すいません、回収してください……』
「了解した」

溜め息を一つついて、バラバラ死体のようなインパルスに駆け寄る

「(あんなパイロットが、この世界にもいるのか……)」

予想だにしなかった強化人間らしき連中と強敵の出現――

「(フォウ……こっちにも、『君』がいるみたいだ……)」

カミーユには哀愁が漂っていた