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もしもアーサーがミネルバの艦長だったら_第08話

Last-modified: 2007-11-06 (火) 17:01:58

~オーブ、結婚式場~

そこではユウナとカガリの結婚式が行われようとしていた。
オーブ近海でのミネルバと連合の戦闘後、連合兵の救助をし、
オーブ艦隊を戻してユウナはカガリとの結婚式に取り掛かった。

オーブは連合と同盟を結び、更にセイラン家とアスハ家の結びつきを
世界に見せる事により、オーブの存在感を高めるのも狙いだった。

(アーサー君は無事に逃げ延びたようだね・・・しかし彼には悪いけど
 僕は一足先に既婚者にならしてもらうよ。だけど結婚したらエロゲもあまり
 できなくなるんだろうなそれが残念といえば残念だけど・・・。カガリは
 「なんだこのいやらしいゲームは!」って言って怒るだろうな。だけどそれも
 また彼女のいい所なんだよなあ・・・。)
(結婚か・・・そんなもの昔は想像もしてなかったな・・・。お父様が生きていたら
 反対しただろうか・・・。)
ユウナとカガリはお互い思う事がありながら結婚式場へ向かっていた。

アレックス・・・もといカガリのボディーガードだったアスラン・ザラは、連合オーブの
同盟に異議を強行に唱えたため、ボディーガードの職を解かれ、今は無職となっていた。

式場に到着したユウナとカガリはいよいよ式を挙げる事になり、教会の前へと歩いていった。
辺りは沢山のオーブ市民、報道陣、そして護衛の兵士で埋まっている。
「キャー!カガリさまぁー!こっち向いてー!」
「ユウナりん結婚しちゃいやぁー!」
熱狂的なファン・・・市民が警官により押し戻されている。

「ふふ・・・さあ、カガリ、いよいよだね・・・。」
「あ、ああ・・・。」
タキシードとウェディングドレスを纏った2人が皆の方を向くと、一斉にカメラのフラッシュがたかれた。

「では・・・誓いのキスを。」
神父が言う。

その時、サイレンが鳴り響いた。
「な、なんだ!?」
「国防本部より緊急通信です!所属不明のMSが1機、こちらに向かっているそうです!」
「な、なんだって!?」

騒ぎ始める群衆。そして、空のかなたにそのモビルスーツが見え始めた。
「あ、あれは・・・まさか・・・。」
「フ、フリーダム!?」
そのMS・・・フリーダムガンダムはブーストを吹かして結婚式場に急接近をしてきた。
慌てて護衛として周囲にいたM1アストレイがビームライフルを撃ち始めるが、
逆にフリーダムの射撃でライフルを破壊される。
「う、うわぁぁあ!」
「きゃあああぁ!」
人々が逃げ惑う中、フリーダムはユウナとカガリの前に着地した。

「フリーダム、キ、キラなのか・・・!?」
「カガリ!さあ、一緒に来てもらうよ!」
キラはカガリをフリーダムの腕に乗せた。
「ちょ、キラ!い、いったいどういう事なんだ!私はこれから・・・!」
「問答無用!君を連れて行かないと僕の命が危ないんだ!」
切羽詰った表情で会話するキラ。
「オーブ政府に告ぐ!カガリ・ユラ・アスハは頂いていく!」
そしてフリーダムは急発進し、空に飛び去った。

「あ・・・ああ・・・カ、カガリ・・・。」
「ユ、ユウナ様!早く追跡を!」
慌てて基地から追跡のムラサメ隊が発進するが、フリーダムのスピードにはとても追いつけなかった。
「キラ!キラ、こら話せ!これは犯罪だぞ!」
「ごめんカガリ・・・理由はアークエンジェルに着いてから話すよ。」

そしてこの様子はオーブ国内のみならず、世界に中継、配信されていた。

~オーブ国内、ラーメン屋「明日葉」~

商店街の一角にある小さなラーメン屋。そこに求人情報誌を広げる1人の青年がいた。
テーブルの上には履歴書が広げられている。
「くそっ・・・証明写真も撮らなきゃいけないのか・・・。」
ボディーガードから無職になったアスラン・ザラ、その人であった。

「ボディーガード時代に貯めたお金があるとはいえ、無駄使いは禁物だな・・・。」
その時、メイド服を着たウェイトレスが注文したラーメンを持ってきた。
「醤油ラーメン大盛りですね~。おまたせしました~。」
「あっ、すいません。」
(なんでラーメン屋でメイドなんだろうか・・・。おっと、それよりも仕事仕事・・・。)
アスランはまた求人情報誌をめくりはじめた。

「やはり正社員を目指すべきだろうけど、最初はバイトからか・・・?
 キツイ仕事は嫌だな・・・。俺は機械いじり(ハロ作り)が得意だから、
 やはり工業系を狙うべきだろうか・・・。」
「これは時給が低いな・・・。こっちは毎日残業有りか・・・。」

(あの人独り言大きいわね・・・どうやら無職みたい・・・。)
(あの歳でねえ・・、やーねえ無職は・・・。)
ウェイトレス達はその様子を見ながらヒソヒソ話をしていた。

その時、カウンター上にあるテレビが緊急放送を流している。
オーブの代表であるカガリが拉致、誘拐されたというのだ。
アスランはその画像に映っているモビルスーツを見て目が点になった。
「あ、あれはフリーダム!!!!!!!!!????? ま、まさかキラ!!!!!!!!!!!!???????」
ガタン!!
立ち上がったその拍子にアスランはラーメンをこぼしてしまった。
「うあっちちちぃぃ!」

~戦艦ミネルバ、ブリッジ~

「すごいじゃないかシン!前大戦の時のフリーダム並の活躍だぞ!」
ブリッジではアーサーがオーブ沖の戦闘でのシンの活躍をベタ褒めしていた。

「そんな・・・特に褒められる事じゃないですよ。正直、俺もあの時は自分でどうしたのか
 あんまり覚えてなくて・・・。」
「でもすごいじゃない。敵のモビルアーマーだけじゃなく、6隻も艦船を沈めるなんて。」
「ああ、普通に大活躍だったな、大手柄だシン。素直に喜ぶべきだろう。シンのお陰で
 ミネルバも無事に脱出できたしな。」
ルナマリアやレイも賛辞の言葉をおくる。

「う、うん。ありがとうみんな。」
「連合軍も驚いてたわね。」
「しばらくは追撃もないだろうし、大丈夫だろう。」
「いやー、ほんとシンのおかげだよ。陽電子砲を防がれた時はどうしようかと思っちゃったし。」
「あの時は艦長、大慌てでしたね。」
メイリンがニヤリと笑いながら言う。

「あ、あれは・・・その・・・ま、まあ誰だって驚くよ、普通は。」
「ところで艦長、これからどうするのですか?」
マリクが聞いてくる。

「うん。・・・とりあえずはカーペンタリア基地へ行こう。戦闘で受けた傷の修理と補給もしたいし。
 それからどうするかは、デュランダル議長にでも聞くよ。」
「分かりました。」
ミネルバはカーペンタリアへ向かって動き出した。

~スペングラー級強襲揚陸艦、J.P.ジョーンズ~

地上へと降下したファントムペイン部隊。強奪したガンダム3機を
ジブリールの元へ運ぼうとしたが、連合とプラントとの戦争が始まり、
強奪した当初の目的も特に必要がなくなったため、引き続いて3機の
ガンダムはファントムペインで使用する事となった。ガーティ・ルーは
宇宙専用のため、地上ではJ.P.ジョーンズを母艦とし、当面の目的は
オーブ沖で連合軍が撃ちもらしたザフト艦、ミネルバの追撃、撃墜を
任務としてジブリールから言い渡されたのである。

「・・・そういう事だ。だが無理はするなよ。敵は艦隊の包囲網を突破した
 ほどの腕前だ。不利だと思ったらすぐに撤退するんだぞ。」
「はいはいジブリール殿、分かりましたよ。」

ジブリールとの電話を終えると、ネオは副官と一緒に艦橋へ歩き出した。
「ステラ達はどうだ?」
「はっ、今はベッドでぐっすりと眠っております。色々疲れたのでしょう。」

前大戦の際の生体CPUは廃止され、特殊部隊の精鋭兵として育てられた
ステラ達は、ブロックワードなどといった不安定な要素も排除し、基本的には
厳しい訓練で肉体的、体力的に一般兵士を増強したものであり、薬物も使用せず
体にもあまり負担はかけない様、育てられていた。

「・・・前の戦争で、生体CPUって奴はよほど酷い目にあっていたようだな。」
「ええ・・・。記録は抹消、ただMSの部品としての扱いを受ける消耗品という・・・。」
「もし歴史が変わってたらステラ達もそんな風になっていたかと思うとぞっとするよ。」
「確か、生体CPUの研究を廃止、破棄させたのはジブリール様でしたね。」
「そうらしいな。新盟主殿も色々思う事があったんだろうよ。」

「俺達の次の任務はザフトの新型戦艦の追撃だ。ステラ達にもまた出撃して
 もらう事になるだろうな。今度は俺も出よう。」
「大佐がですか・・・?分かりました。確か専用のウィンダムがありましたね。」
「ああ。今度の戦争、どうなるかは分からんが、とりあえずは死なないよう、
 適当にがんばってみるさ。」
「そうですね・・・。」
2人は話しながら艦橋に入った。

~カーペンタリア基地、艦艇ドック~

カーペンタリアへと到着したミネルバはドックに入り、修理と補給を受けた。
クルーは基地へと繰り出し、アーサーは艦長室で議長との通信をしていた。

「・・・というわけです議長。」
「そうか、なるほど。シンが大活躍だったようだね。」
オーブ沖での戦闘の事を話すアーサー。

「ええ。もう駄目かと思いましたけど、シンのお陰でなんとか逃げ切れました。」
「ふむ・・・。だが、そちらもMS部隊がシン、ルナマリア、レイの3人だけでは少し厳しいだろう。
 こちらから1人、新型機と共に増援としてミネルバに合流するよう指示を出しておいた。
 彼はザフトのホーキンス隊にいたエースパイロットでね。色々と優秀な人物だ。
 少しでもそちらの助けになれば、と思ってね。」
「新戦力ですか!助かります議長!」
「ああ、彼はまもなくカーペンタリアに着く筈だ。着いたら皆にも紹介してやってほしい。」
アーサーとしては願ってもない事だった。

「それと・・・議長、我々・・・ミネルバはこれからどうしたらいいんでしょうか。」
「うむ・・・その事だがね。ミネルバはマハムール基地へと向かって欲しい。」
「マハムール基地ですか?」
「ああ。実は、マハムール基地のラドル隊から救援の要請が来ていてね。連合軍の
 ガルナハンという要塞の攻略を支援、手伝って欲しいそうだ。なんでも、かなり強固な
 要塞のようでね。・・・我々としても、そこを攻略してスエズまでの道を作りたいのだ。
 もし突破できたらミネルバはディオキアへと向かってくれ。マハムール基地までは
 インド洋を横断して行くといいだろう。」
「分かりました。」

「それとだね、アーサー君。・・・言いにくい事だが。」
「・・・?なんですか?」
「アダルトゲームをやりながら・・・通信するのはやめといた方がいいな。」

「フォンドヴァオゥ!!!!!!!!!!」

アーサーはさっきまでエロゲをしていた上、議長のモニターからはアーサーのPC画面が丸見えだった。

~アークエンジェル、ブリッジ~

フリーダムに連れ去られたカガリは、アークエンジェルへと連れて来られ、ラクスは
オーブ政府に身代金の要求をした。その結果、身代金の半分は受け取れたものの、
もう半分は待ってほしいとの事だった。オーブとしては多少財政難な所もあり、
また、誘拐犯というテロリストにこれ以上お金を渡したくなかったのであろう。
一方、ラクスとしても、これ以上オーブからお金を取るのは忍びなかった。
身代金の半分とはいえ、当分、アークエンジェルを運用したり食料などには困る事は
ないと思われたからである。そして無論、カガリにもこの誘拐の真実は告げられた。

「・・・まさか、そんなにお金に困っていたとは思わなかったよ。」
「ええ、さっきお話した通りですわ。でも、わたくしとしてもこれ以上オーブからは
 お金は取らないようするつもりです。」

「当たり前だ!金欠とはいえ、お前達がした行為は国家元首を誘拐するという
 テロ行為そのものなんだからな!それと、早く私をオーブへ返してくれ!」
「・・・それは無理ですわ。一応、形式上、まだ半分身代金を要求している最中ですし、
 誘拐したばかりですぐ解放する、というのもこちらとしてはできません・・・。
 ですから、しばらくはカガリさんはこのアークエンジェルに居て欲しいのです。」
「そんな・・・と言ってもどうにもならないんだろうな・・・くそっ、分かったよ。」
「すいません。できれば時がきたらすぐオーブに帰します。」

「それはそうと・・・まさか砂漠の虎やキラがニートになっていたなんてな・・・。」
「ええ、それもさっきお話した通りです。」
「金欠の原因も主にキラか・・・あいつ、戦争が終わってからどうしようもない奴になっちゃったな。」
「ほんと駄目人間ですわ。まあ・・・今は私が調教、もとい指導しておきましたから、
 前よりはマシなはずですわ。」

「そういえば・・・アスランはどうしたんですの?確かカガリさんのボディーガードをしてると・・・。」
「あ、ああ・・・、それなんだけど、アスランは解雇されて今はどうしてるか知らないんだ。」
「えっ?」
「連合との同盟に反対してさ、政府からクビにされちゃったんだ。私もどうしようもできなかった。」
「前の戦争のエースパイロットの2人が2人とも無職ニートなんて嘆かわしいですわね・・・。」
「ああ・・・全くだな。」
ラクスとカガリは溜め息をついた。

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