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もしもアーサーがミネルバの艦長だったら_第13話

Last-modified: 2007-11-06 (火) 17:03:04

~ダーダネルス海峡近海、連合軍艦隊~

「さて・・・もうすぐですな。」
「ああ、そろそろ見えてきてもいい頃だな。」

J.P.ジョーンズの艦橋でネオと副官が話していた。
ステラ達が自由行動から帰ってきた後、ネオは彼女達やMSを艦に乗せ、
連合の基地から出港した。目的は無論、オーブ艦隊と沖合いで合流し、
ミネルバを叩く事である。

「・・・そう言えば、前回、インド洋の時はジブリール殿に
 戦闘を中断されたんですよね。」
「・・・ああ、アダルトゲームの攻略を手伝わされたよ。ミネルバを攻撃しろと
 言っておきながら肝心な所で呼び戻す・・・あの人にも色々困ったもんだよ。」
「今度はオーブ艦隊と合流し、ミネルバを攻撃という命令ですね。」
「オーブの連中にしたって内心良く思ってはいないだろうさ。元々は中立だった上、
 こんな遠い所までわざわざ遠征させられるんだからな。」

「そう言えば彼らは、今眠ってるんでしたよね?」
「スティング達か?・・・ああ、今は自室で休んでいる。
 今のうちにせめてでも休息を入れてやりたくな。」

「お・・・大佐、どうやら来たようです。」
副官が言う。
見ると、水平線の彼方に、いくつもの艦が見え始めた。

その時、兵士が叫んだ。
「オーブ艦隊、旗艦タケミカズチより通信です!
 <オーブ派遣艦隊全7隻、これよりそちらと合流します。
 長旅の心配は無用です。艦隊総指揮官、ユウナ・ロマ・セイラン。>
 ・・・以上です。」

「・・・よし、我々も行くぞ。あちらの指揮官殿と会おう。」

J.P.ジョーンズ及び、連合のイージス艦2隻が動き始めた。

「アーサー君、いるかね?」
突然、艦長室に議長からの通信が入ってきた。

少し前、シンがなにやら遅く帰ってきて、皆が安堵していた中、
アーサーは「遅いぞシン、駄目じゃないか、いくらエロゲーが
ほしいからって遠くの町まで行っちゃ・・・。まだ18歳未満だろう?」
などと空気の読めない発言をし、皆から批判を喰らった後のことだった。

「おわっ!議長!」
「またなにかしていたのかね・・??」
「い、いや、なんでも・・・その・・・なんでしょうか。」
「ああ、悪い知らせだ。どうやらオーブと連合の艦隊がこちらを目指して航行中らしいのだ。」
「え?それって・・・。」
「無論、ミネルバを狙ってきているのだろう。オーブの艦隊が遠征したというニュースが
 前に流れたが、連合と組んでいよいよ我々を本気で攻撃しに来るようだ。」

「人気者はつらいですねw はははwww」
「・・・・・」
「・・・すいません、調子にのりました。」

「我々としても、ディオキアの基地や一般市民を戦闘に巻き込む事は避けたい。
 ミネルバには、沖合に出港し、ダーダネルス海峡付近で敵軍を迎え撃って欲しいのだ。」
「はい・・・分かりました。」
「すまないね・・・。敵はかなりの陣営で来ているようだ。艦の整備は万全にした方がいい。」
「補給も大分前には終わっています。一応、出港はすぐできますけど・・・。」
「頼む。・・・そして無事に帰ってきて欲しい。」

アーサーはすぐこの事をシン達や艦のクルーに告げた。
「オーブが・・・?」
「連合と同盟を結んだから、いつかこうなるのは分かりきっていた事さ。」
「・・・ミネルバだけで大丈夫かしら・・・。」
「一応、基地からボズゴロフ級潜水母艦が2隻、それから・・・なんでもザクにつぐ
 新型MSも一緒に同行してくれるそうだよ。」
アーサーが言う。

「よし、みんな行こうか。今まで色々あったけど、いつもなんとか乗り越えてきたんだ。
 今度も皆で力を合わせれば絶対大丈夫さ!」
「艦長が言うとなんか不安ですね・・・。」
「フォンドヴァオゥ!?」
「ご、ごめんなさい。あたしも・・・まだ死にたくないし、がんばりましょう、艦長。」
メイリンが言葉をかけた。

「ミネルバ出港します!」
バートの掛け声を受け、ミネルバ、そしてザフト軍部隊はディオキアから出港して行った。

~空母タケミカズチ、艦橋~

タケミカズチでは、ユウナ、トダカらオーブ軍将官と、
ネオら連合の軍人達が会談していた。

「それにしてもわざわざこんな所までご苦労様です。
 ユウナ殿・・・でしたか。長旅疲れたのではありませんか。」
「いえいえネオ大佐、めっそうもないですよ!この通り!
 僕をはじめとして、オーブの皆はこれくらいの事で疲れはしません!」
ユウナは力強く言葉を返した。
周りを見たとおり、トダカやアマギ、その他の兵士達も
疲労は顔や体には出ていなかった。

(元気ですなあ・・・オーブは。)
(ああ、彼らは強いぞ。)
ネオと副官は小声で話し合った。

「それで・・・ユウナ殿。ここはやはり先陣はあなた方にお任せしたいのですが、
 どうです?我が連合の艦数もあなた方に比べれば劣っておりますし・・・
 その様子なら、休みもいらないみたいですからね。」
「無論まかせて下さい、我がオーブ軍の力、見せてさしあげますよ。」
ユウナが明るく話す横でトダカは不安そうな顔をしていた。

空は夜明け前・・・明るくなってきたところだった。
ネオ達は連合艦に帰り、オーブ艦隊が前衛に出た。

「ふう・・・こりゃ連合にもかっこ悪い所は見せられないな。」
「ユウナ様、MS隊、いつでも発艦できます。」
トダカが言ってきた。

「そうか・・・この戦闘、何か作戦名が欲しいところかな。」
「は?」
「う~ん・・・今は夜明け前か・・・海が綺麗な瑠璃色をしてるな。」
「え、ええ。この辺りは透明度が高いようですな。」
「よし・・・決めたぞ!今回の作戦!<夜明け前より瑠璃色な>作戦で行くぞ!」
ユウナは力強く叫んだ。

トダカら艦橋内の兵は皆、( ゚д゚)ポカーンとしていた。
「ん?どうしたんだいみんな?さ、出撃だ!MS隊を発進させるんだ。」

「ユウナ様、戦争はあなたの好きなアダルトゲームとは違います・・・。」
「いいじゃないか!エロゲは僕の宝物なんだ!そんな事より、早く発進発進!行くぞみんな!
 (そして、アーサー君、いよいよだな。君の腕前見せてもらうよ。)」

こうしてオーブ艦隊からMSが発艦し始めた。

~ミネルバ、ブリッジ~

ディオキアを出港したミネルバはダーダネルス海峡付近へと到着していた。
「艦長!敵の艦影を捕らえました!すでにMS部隊を展開させています!」
バートの声とともに、ブリッジにオーブ艦隊の陣容が映し出される。

(いよいよか・・・今度は無事に帰れるかな。エロゲのためにも死ぬわけにはいかないぞ。)
「よ、よし、後続はついてきてるかい?」
「はい!ボズゴロフ級2隻とも異常無しです!」
後ろを見ると、潜水母艦からMSが発進していく所だった。
青い色をしたザクに似たMSが空を飛び、ミネルバを追い越していく。

「あれがZGMF-2000、グフイグナイテッドか・・・。こっちもMS隊発進だ!」

シン達は格納庫で今まさに発艦しようとしていた。
「どうした、シン。」
「あ、レイ・・・いや、なんかさ、ルナがちょっとテンション落ちててさ。」
「どういうことだ?」
「ほら・・・俺達、一度はオーブで艦を修理して休暇ももらっただろ?
 オーブ沖でMAとの戦いの時はオーブとは戦わなかったけど、今回は違う。
 う~ん・・・なんだかな・・・って感じみたくてさ。」
「あたしもね。・・・なんか連合と同盟を結んだのは分かるけど、すぐ割り切れないっていうか・・・。」
ルナマリアが言う。

「じゃあお前、どことなら戦いたい?」
突然、ハイネが言ってきた。

「え?どこって・・・ええと・・・その。」
ルナマリアが口ごもる。

「あ、やっぱり?俺も。誰だって好きで戦争してるんじゃない。
 昨日友人だった奴が敵になる、おとといまで友軍だった国が裏切る。
 そんな事は日常茶飯事、とはいかなくても、結構ある話さ。
 ・・・そういうことだよ。今は戦争で、俺たちは軍人なんだからさ。
 割り切れよ。でないと・・・死ぬぞ。」

「ハイネ隊長・・・。」
「さて、緊張はとれたか?行くぞおまえ達。出撃だ。」
「は、はい!」
ルナマリアは明るく返事を返した。

「シン・アスカ!インパルス行きます!」

シンのインパルスを筆頭に、ミネルバからもMSが発進していった。

~J.P.ジョーンズ、艦橋内~

「大佐、彼らは今回は出さないのですか?」
艦橋ではネオと副官が話していた。
「ステラ達か?・・・ああ。今回は出撃はさせない。オーブ軍の実力を色々と見ておきたいしな。
 今回の戦闘は我々は様子見だ。後ろの艦にも現状待機と命令を伝えておいてくれ。」
「・・・はっ!」

(さて、どうかなオーブは。)

~タケミカズチ、艦橋内~

「ユウナ様、どうやら敵軍はミネルバの他、潜水母艦がいるようです。
 新型のような量産MSも見受けられますな。」
「そうか・・・敵にはガンダムがいるみたいだからね、注意した方が良さそうだね。」
「はい。・・・対空、対艦、対MS戦闘用意!敵潜水艦の魚雷攻撃に注意しろ!」
タケミカズチから飛び立ったM1アストレイシュライクやムラサメが敵に向かって飛んでいく。

「トダカ一佐、まずはミサイル発射だ。相手の出方を見てみよう。」
「・・・分かりました。」
タケミカズチやイージス艦からミサイルが発射された。

~ミネルバ、ブリッジ~

「敵艦!ミサイル発射!」
メイリンが叫ぶ。
「う、打ち落とすんだ!回避運動しながら迎撃開始!」
アーサーの命令と共にミネルバのCIWSが火を噴き、飛んでくるミサイルを打ち落としていく。

「シン達は敵MSの相手をするんだ!ある程度敵の数を減らしたら、タンホイザーを撃つ!」
「タンホイザーを!?」
シンから通信が入る。

「ああ。一気にタンホイザーで敵の主力艦隊を沈める。そうすれば僕らの勝ちだ。」
アーサーが胸をはって答えた。
「艦長にしては珍しく冴えてますね。敵は空母を中心に密集してますから。」
メイリンが言った。

」d;´_ゝ`ノ_ 「珍しくって・・・orz」

「まかせな!俺達がMS部隊の方は蹴散らしてやるよ!」
ハイネから通信が入った。既に、こちらに向かってきたM1アストレイの一部隊はセイバーや
インパルスの活躍もあり、全滅していた。ボゾゴロフ級からも対空ミサイルポッドが放たれ、
敵MSを撃墜していく。グフイグナイテッドも奮戦しているようだった。

そうした事もあり、ミネルバの全面・・・艦首方面は敵の数が減り、
オーブ艦隊の主力が丸見えとなった。

「よ、よし・・・今だ!タンホイザー起動!目標、敵空母!」
タンホイザーが起動し、艦首から陽電子砲が顔を出した。

「ユウナ様!敵艦は陽電子砲を撃つようです!」
「な、なんだって!?」
「まさかいきなり陽電子砲を・・・各艦回避散開!衝撃に備えろ!」
「(アーサー君!君はいきなり僕を、エロゲ仲間を倒してこの戦闘の決着をつけようっていうのか!?)」
無論、アーサーはユウナがここにいる事を知らない。

「艦長!エネルギー充填100%です!」
「よし!タンホイザー発・・・」

その瞬間だった。空から一条のビームがほとばしり、タンホイザーの砲身を貫いた。
直後、ミネルバの艦首部分が大爆発を起こした。

「う、うわぁぁぁぁあああぁ!!」
「きゃあぁぁああ!」

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