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ウルトラマンデスティニー_第11話

Last-modified: 2007-11-17 (土) 03:53:22

彗星怪獣ガイガレード、超合成獣ネオガイガレード、人造機動獣キャオス、空間認識兵器エグザス、古代尖兵怪獣ゲイツR 登場





─????・??─



「フ、あの数のゲイツを一瞬で葬るとは流石だな。それでこそやりがいがあるというものだ・・・さて、行くか」

「あの野郎・・・今度こそバラバラか生け捕るか・・・どっちにしろまた楽しいことになりそうだな・・・!」

「ファントムペインの力、今度こそ身をもって知ってもらうとしよう!」







─ユニウスセブン─



槍のように尖った石柱と古代の建物が、まるで墓石のように立ち並ぶユニウスセブン。

その墓場へ巨人が音もなく舞い降りる。相対する二つの巨大な影。しかし巨人の胸元には赤い光が点っている。

ピコーン、ピコーン、ピコーン・・・



「まだ一分も経ってないのに!どうして?」

「さっきの光はカラータイマーフラッシュスペシャル。ウルトラマンのもつ技の中でも特に強力なものの一つだ」

博識なレイが冷静に答える。しあしその顔はすましていない。

「ただし使うエネルギーも膨大ってわけか。こいつはやばいぜ・・・」



「デアッ!」

不意に、インパルスが地面を強く蹴った。構えもそこそこに怪獣に向かって走り出す。

「グギャーンム!!」

怪獣─ガイガレード─は一声強く吼えると開いた口から破壊光球を発射した。

「!」

ほぼノーモーションで放たれた光球を、上半身を逸らして辛うじてかわす。しかし、第二撃がくる。

「ハッ!」

屈んで避けるウルトラマン。光球は頭の上を通り過ぎ、その先にあった石柱を粉々に砕いた。

「・・・!?」

ハッと気がつきガイガレードの方を見るウルトラマン。しかしそこには敵の姿は見えなかった。

急いで体を起こし辺りを見回す。その顔が横を向いたその途端、石柱の影からガイガレードが飛び出してきた!

「グギアアーン!」

体を棒のように寝かし、一直線にインパルスへと猛進してくる。間一髪、身を翻して避けるも、

向こうもそれは予測済みとばかりに綺麗なU字を描くと巨人が体勢を立て直す時間もなく飛んでくる。

(くそっ、避けきれない!どうすれば・・・!)

敵の攻撃を目の前にして焦るシン。切羽詰った彼はインパルス体を後ろに倒した。後転の姿勢だ。

(どうせ避けられないんなら・・・一か八かだ!)

後転する為、手が地面につく。と同時に当然のことながら思い切り振り上げられた両足は地面を離れ・・・

「グギャアッ!?」

隙ありとばかり突っ込んできたガイガレードの顎にクリーンヒットした。突進の勢いそのままに、上へと打ち上げられるガイガレード。

そこを見逃すインパルスではない。



「ハァーッ、デアッ!」

両腕の肘まで集めた光を三日月状の刃に変えて素早く撃つ。光のカッターは未だ空中でもがくガイガレードに命中した。

「ギャンッ!」

当たると同時にカッターは敵の周囲を回り切り刻む。亜空間バリヤすらも消滅する一撃だ。

(やった!)

内心、ガッツポーズをとる。しかし、攻撃を受け墜落したガイガレードは数秒と立たずにケロリと立ち上がった。

「!?」(そんな!さっきのフラッシュサイクラーはゲイツぐらいなら倒せる力があるはずだぞ!)

思わず後ずさるウルトラマン。それを見たガイガレードは笑うかのように眼を細め、インパルスに襲い掛かった。

「ウアッ!」

ガイガレードは見かけによらず素早い動きであっという間に接近すると一本だけ肥大化した爪でウルトラマンの首を締め上げた。

「グッ・・・ウァ・・・デヤアッ!」

ウルトラマンもガイガレードの腕を掴むがまるでビクともしない。しかしただでは転ばない。がら空きのボディにキックを叩き込む。

「・・・・・・」

しかしこちらもまるで手応えがない。ゲイツを一撃でノックダウンさせた攻撃すら、こいつには有効打にはならないのだ。

「グギアアン!」

「グアッ!」

足を封じる為か、更なる力でインパルスを押さえつける。抵抗するも、敵わず膝をついてしまう。首に爪が食い込む。

ウルトラマンのうめき声と共に、タイマーの点滅も一層激しさを増していく・・・



「あのままじゃウルトラマンが!レイ!早く助けないと!」

「落ち着けルナマリア!周りを見ろ!」

レイの言葉に従うと、ゲイツ達が遺跡を守るように集まってくるのが見えた。数は減っているが簡単に突破できるものではない。

『ならば血路を開くまでだ!』

と言ったのはイザークだ。驚くアスラン。

『どうするつもりだイザーク!?』

『ボルテールとミネルバの艦砲射撃で包囲網に穴を空ける。お前達はそこへ飛び込め!援護は俺達がする!』

「そんないきなり・・・大体ミネルバだって」

『こちらの用意は既に出来ている!そちらの話に乗りましょう!』

「艦長!しかし我々が行けばミネルバが手薄に!」

『今迷っている暇はないわ。多少の危険はもとより覚悟の上よ!』

『話は決まったな。安心しろ、ミネルバもしっかり守るさ・・・この炒飯がな!』

『俺!?』

『・・・・・・トリスタンとイゾルデ、発射用意急げ・・・』

少し不安になるタリアだった。







「デアアアアーーっ!!」

ウルトラマンの叫びと共に、掴んだガイガレードの爪が爆発する。ゲイツRに使ったエネルギー流入攻撃だ。

「グギャアッ!?」

反撃に対応する為か距離を取るガイガレード。しかし、相手は動こうとしない。

(はあはあ・・・かなり力を使いすぎた・・・もう光線は一発しか撃てそうにないな・・・)

膝をついたまま肩で息をするインパルス。それを見たガイガレードは更に間を空けて光球を撃ち出してきた。

(やられてたまるかあーっ!)

奮起して立ち上がると、一瞬視界が揺らぐのがわかった。しかしそれでも今立ち止まって入られない。

「デヤアーッ!」

両手を前に突き出すファイティングスタイルをとると、ガイガレードに向かって駆け出す。回避や防御はもう、しない。

「ッグギャアアーーン!」

狂ったように光球を連射する。しかし恐れを捨てたインパルスは自らの拳でそれらを打ち払っていく。そう、攻撃こそが最高の防御なのだ。

「ハッ!・・・デイッ!」

拳に打ち負け、砕かれていく光球。あと一息で接近戦に持ち込めると思った矢先、ウルトラマンはその足を止められた。

「・・・ギャアーンン!」

ガイガレードの腹部がブラックホールのように開いたかと思うとそこから無数の岩石が飛び出してきたのである。

「ヂュアアッ!?」

自分でも情けないと思うような声を出しながらその攻撃をまともに食らってしまう。勢いを失い倒れこむウルトラマン。

追撃がくる。しかし避けるだけの力が出てこない。万事休すかと思われたその時、ガイガレードが前のめりに突っ伏した。

「・・・?」

どうしたと思い顔を上げると、ザフトイーグルとスノーホワイトがいた。たった二機でウルトラマンを助けに来たのである。

「どうやら間に合ったようだな・・・ルナマリアの砲撃も上手く当たったようだ」

ふうと息を吐くレイ。しかし安心するのはまだ早かった。

「グ・・グギャアアーッ!」

ガイガレードは再び立ち上がったのである。かなりのダメージは受けているが、致命傷ではないようだ・・・

「チィ、何て奴だ!・・・ヤバイ!」

ハイネが言った時にはもうガイガレードは四つん這いのウルトラマンに向き直っていた。怪獣とは思えない冷静だ。

「クッ、ハアッ!」

しかし味方の姿に励まされたインパルスは四肢に力を込めて両手足を使いジャンプすると、敵の背部へ回りこんだ。

「グギアアー!」

それに合わせて振り返るガイガレード。しかし、その眼に映ったのは腕を十字に組んだウルトラマンインパルスだった。

「デュアアアアーーッ!」

渾身の力を込めて放ったヴァジュラ光線は、ガイガレードの腹部のブラックホールへ飲み込まれていった。



 ・・・・・・



それから数秒の間、両者は睨み合うかのごとく動かなかった。

「まさか・・・効かなかったの!?」

ルナが呆然と呟く。しかしその直後、ガイガレードの体がグラリと揺れ、再び地面に倒れ伏した。

「やった・・・!」

グッと拳を握るように操縦桿を握り締めるアスラン。勝ったのは、ウルトラマンだった。





「ッ・・・」

だがウルトラマンも体勢を崩す。どうやら相当なエネルギーを消費してしまったようだ。体の色が変わり始めている。

それでも何とか立ち上がり、宇宙へ飛び立とうとするインパルス。しかし今まさに飛ぼうとするインパルスの背中に、突如火花が散った。

「!?」

「デュアアッ!?」

今度はウルトラマンがうつ伏せに倒れる。その上では不気味な光を放つ白い球体浮いていた。

「あれは!?」

「・・・スフィア!」

撃ち落そうとするレイたち。そこへ届く通信。

『久しぶりだな子猫ちゃん。いや、さようならと言ったほうがいいかな?』

「その人を小馬鹿にしたような声・・・と喋り方!あんたネオ・ロアノークねっ!?」

『その言い方、凄く傷ついたんだが・・・くそっ、行くぞスティング!ぬかるなよ!』

『へっ!格の違いを見せてやるぜ!』

直後、ゲイツを群れの中から現れたキャオスとエグザスはイーグルとスノーホワイトへ攻撃を仕掛けてきた。

その隙に集合し大きな塊となっていくスフィア。そしてスフィアは骸となったガイガレードに群がっていき・・・

「クッ・・・」

何とか起き上がろうとするインパルスの目の前。確かに息絶えた生物の、命の息吹が再び灯るのをシンは見た。

「・・・!!」

「グッ・・・グギャアアーーンッ!!」

超合成獣、ネオガイガレードの誕生である・・・!

「!・・・デュヤッ!」

フラフラと起き上がり構えようとするインパルス。しかしその体をどこからか沸いた黒い霧が覆っていく。

「!?・・・ヅュアっ!?グワッ!」

それに触れた途端火花を散らし倒れるウルトラマン。カラータイマーはこれ以上ないほど激しく明滅する。

「まさかあれは滅びの闇・・・!?光であるウルトラマンはあれに耐えられないぞ!」

「滅びの闇・・・?」

激しくうろたえるアスランにルナが聞く。しかしアスランは沈黙したままだった。

「おい!ウルトラマンが!」

ハイネの言葉でインパルスを見ると、その体が全て闇の中へ消えていくところだった。

いや、ウルトラマンだけではない。ユニウスセブン全体が闇に包まれていく。

「駄目だ・・・あの闇に飲まれてはもう・・・!」

諦めたような口調のアスラン。まるで以前にも見たことがあるような口ぶりだ。

「そんな・・・ウルトラマン!ウルトラマーンッ!!」



ルナの叫びは漆黒の宇宙へ消えていった・・・









次回「世界の終わる時(後編)」