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グラハム・エーカーが異世界に介入するようです_006

Last-modified: 2011-11-23 (水) 02:06:25
 

ヘリオポリスで製造されていた5機のGATシリ-ズと予備部品を積み込んだアークエンジェルは
月の大西洋連邦軍基地へと航海を始めた。

結局OSは未完成のままであったがこれは本来協力する筈のモルゲンレーテが
逆に消極的妨害工作を行ったのも大きな原因ということだ。

機体や艦の情報はプラントへ流され、それどころか部品の一部すら流出していた。

膨大な資金を使ったあげくにMSは未完成だわと踏んだり蹴ったりである。

この責任を取る形でハルバートン准将は大佐へと降格処分が決まったが処分をよしとせず
アークエンジェルの月到着を待たずに除隊した。

 

この件の直後にデトロイトで正式型のダガーがロールアウトした後、
ダガー開発班の面々とヒリングは地上へと降り立った。

量産型ダガーとそのカスタム機は大西洋連邦軍の基地でチェックした後に
少数のザフト軍が駐留している地域での活動が当初予定されていた。

具体的な地域は現在詰めている段階だが台湾の新北になる公算が高い。

原子力発電所跡地に作られたLNG発電所を守る為に近郊にザフト軍が駐屯しているものの
情報によると士気もあまり高くなく、MSも数機程度でしかもジンだという。

東アジア共和国との折衝では
「発電所の破壊を行わない、ザフトにも行わせないこと」が条件に挙げられた。

貴重な財産である発電所を破壊されては困ると言うことだろうし、それは当然でもある。

それ以外にも大西洋連邦で開発しているMSの無償供与や太陽光発電の地上受電設備を
中国本土に作りたいので安価で提供してくれと言う話しもあったが、
その件は継続して話し合うこととなった。

発電衛星はすぐにでも用意出来るが受電設備はユーラシア連邦への供給が始めっているために
生産に余力がないのだ。

段階的にユーラシア向けはライセンス生産へと切り替えるため生産会社の選定に入っているのだが
「実弾」が飛び交っているらしい・・・

受電設備の生産を行っているCBエレクトロニクスの雇われ社長にも
色々な所からの贈り物が届いて困っているとにやけた顔でのビデオメールが届いたときもあった。

基本的に送り返すように指示したがもし着服していたら・・・OSIOKIだ!

 
 

数週間後正式に作戦が承認され元のダガー開発班にも出撃準備命令が下った。

我々宇宙に居るプトレマイオス班は習熟訓練もかねて活動中だが
出撃命令が出た場合は訓練を打ち切って地上に降下することもありえる。

ダガー開発班の面々は新組織の機動兵器教導隊カリブルヌスの立ち上げに伴って
そのまま横滑りで異動した。

またダガーは正式にGAT-01の型式を与えられて正式採用される事が決まり
ユーラシア連邦への供給も決定された。

 

GAT-01 ダガー 
40ミリ頭部機関砲1門 ビームサーベル2本を自衛兵器として持つ。

装甲材 Eカーボン シールドはアンチビームコーティングを施したEカーボン製である。

ビーム兵器を本格的に使用することの出来るC・E・最初のMSである。

カリブルヌスのメンバーはそれぞれにダガーをベースにしたカスタム機が今回与えられている。

 

GAT-01C アドバンスダガー 
複合センサーやコンピュータ等も量産型よりも高度な物を使用している。
駆動系にもチューンが施されていて機動性は極めて高い。
バーニアも大型の物が付いており短時間なら飛翔することも可能。

イメリア少佐が今回使用する。

 

GAT-01C1 キャノンダガー 
火薬を使用する120ミリ砲を使用することで山なりでの砲撃を加えることも出来る。
またバックパックにはヘリコプター様の弾着観測ユニットを2基搭載しており
砲撃時に使用することでさらに精度を上げた砲撃を行うことが出来る。

その他に 75ミリレールガンも搭載されている。

モーガン大尉が今回使用する。

 

GAT-01C2 フライトダガー 
このダガーは跳躍ではなく一定時間飛翔することが出来る。
三次元の機動で敵を翻弄し、殲滅するというのがこの機体のスタイルだ。
ただバックパックの推進剤を使い切った後はノーマルのダガー並に機動性は落ちる。

フラガ大尉が今回使用する。

 

GAT-01C3 アサシンダガー 
4機のカスタム機の中でも特に近接戦闘に特化したカスタムが行われている。
GN-Xで使用されたバスターソードを改修して使用しているが
刀身の片側にビームサーベルを埋め込んでおり見た目は変わっている。

GAT-X105で試験されていた対艦刀に少し似ている。

このバスターソードを振り回すため腕や肩の関節部は特に強化されている。 

ハレルソン大尉が今回使用する。

 

それぞれのカスタムダガーには自衛兵器の頭部機関砲1門とビームサーベル2本は
そのまま引き継がれている。
また砲戦仕様のキャノンダガーでも自衛手段としてビームピストル1丁を太股の専用ラックに持っている。
最後にヒリングの1ガンダムは通常と違い今回は背面に試作の大型GNコンデンサを組み込んだ
バックパックを搭載している。
これを搭載した状態ではGNドライヴは見えず、GNドライヴの存在を秘匿すると言うことと
ステルスフィールドを展開させて長時間の通信妨害を行う。

 

カリブルヌスのメンバーが機体と一緒にとりあえずサイパン基地へと移動した後、
正式タイプの量産型ダガーの到着を待ってパイロットの即製教育を順次行う予定になっている。

既に量産型の機体がロールアウトする以前から座学や試作機を使っての訓練を行ってはいた。

それ以前には鹵獲したジンを使ってパイロットへの教育を行っていたそうで
その時の教官が現在のイメリア少佐だった。

ヘリオポリスのMS開発が中止されたためその時の教え子も地上へと戻されて
臨時教官として教鞭を振るっている。

作戦発動まではカリブルヌスのメンバーも含めて総動員でパイロットへの教育や訓練を行う予定だ。

猫の手も借りたいと言うことでヒリングも臨時教官として駆り出されたが
パイロット達にデートに誘われたりとまんざらでも無いようだ。

まあ見た目は女性に見えるからな・・・

 
 

当初の予定では小規模な介入に留める筈だった作戦は東アジア共和国の要望もあり
事実上の台湾解放作戦へと移行していった。

高雄のマスドライバーを優先して解放すべきだという東アジア共和国の圧力もあり
妥協案として新北の作戦が成功した段階で各地で武装蜂起が起こる予定になった。

その蜂起を合図に台湾全土での解放に繋げたいという事らしい。

もしも予定通り新北の作戦が成功した場合にはプトレマイオスも戦況次第では
台湾解放作戦に参加して欲しいという要請が統合作戦本部から来ていた。

(地球連合加盟国の軍を統括して運用する機関として統合作戦本部が作られた。
 しかし実体は大西洋連邦軍の作戦本部と変わりがない。)

 

「作戦参加に異存はないがソルブレイヴスが参加しても良いのだろうか?
 大気圏を降りることが出来る戦闘艦はかなり目を引くだろうし
 プラント本国からの増援の遮断を第一にすべきだろう。」

そう考えて統合作戦本部に上訴すると
「では衛星軌道上でザフトの増援部隊などを殲滅してほしい。」との指示へと変わりその変更を良とした。

とにかく新北解放作戦が成功しなければ意味がない。
カリブルヌスの面々やヒリングの活躍を遠いソラから祈らずにはいられなかった。

 

さらに数日後に出撃命令が発令され、カリブルヌスと量産型ダガーで編成された
MS機甲師団の内2個大隊(MS32機、予備機6機)が抽出されて海路台湾へと向かっていった。

数日後に硫黄島付近まで移動後さらに日本列島に沿って南下し、
沖縄付近に達したときヒリングの1ガンダムが闇に紛れて発進していった。 

少し遅れてMS搬送用に開発された大型輸送ヘリコプターに吊されて
カリブルヌスのMSが飛び立っていった。

フライトダガーなら飛んでいけるのだが推進剤の補給が厳しいため4機ともヘリでの移動となった。

 

カリブルヌスが飛び立ってから約30分後ヒリングから暗号通信が入り
「指定ポイントで現在待機中」との連絡がイメリア大尉に入る。

イメリア大尉は「作戦発動は2400を予定、現状を維持せよ」と返信を入れると
「了解」との短い返信が入る。

まもなく深夜0時になろうとしたときヒリングに暗号通信が入る。
「2400を持って作戦開始、αゼロは予定通り行動を開始せよ。」との事だった。

短く「了解、αゼロは作戦を開始する。」と返信を入れ外壁部迷彩皮膜を解凍し、
GNドライヴの粒子生産を再開する。

そして緩やかに指定ポイントから上昇しはじめる。

 

「バックパック部GNコンデンサ 粒子貯蔵率98% 
 機体内部 各GNコンデンサ粒子貯蔵率99%
 各GNコンデンサ粒子解放に問題無し
 1ガンダム ヒリング・ケア ステルスフィールド展開を開始するよ! 」

 

バックパック各部からオレンジ色のGN粒子が規則性を持って散布され始め
作戦エリアを超えてNジャマーなど比べものにならない強烈な通信障害が発生していく。

ザフト軍は敵襲と感じ有線通信を行おうとしたが台湾のレジスタンスが各所で有線回線を遮断し、
駐屯地のみならず台湾全域のザフトは機能不全に陥っていく。

その最中にカリブルヌスのMSを乗せたヘリは降り立った。

 

キャノンダガーはやや離れた位置へ降り立ち、移送してくれたヘリの帰還を確認後
弾着観測ユニット2機を射出する。
すると観測ユニットの複合センサーが駐屯地から慌ただしく出撃しようとしているジンを見つける。

「出撃ご苦労様 だけどなちょっと困るんだわ」
そう言い放ち120ミリ砲を光学照準でロックし砲撃をする。

砲撃はジンの脚部に当たりジンは駐屯地の入り口付近で擱坐してしまう。

直後レーザー通信が弾着観測ユニットを通して入り
「あんなとこに居られたらあたしらの邪魔になる!55点!」
「どうせなら腕もよろしく!」
「俺らの背中は打つなよ~α2」
等と手厳しい通信が入っている。

当初の予定通り駐屯地のハンガーへ砲撃を加えながら「ったく厳しいこって」とモーガン大尉はつぶやいた。

 

さてっとこういう時飛べる機体は便利だね~等と軽口を叩きながら
今度はフライトダガーが駐屯地に襲いかかる。

後方からキャノンダガーが駐屯地のハンガーへ砲撃を加えている中、無傷の運の良いジンが無傷で出てくる。

「あらあら運がいいことで、でも見つかっちゃったのよね~」と軽口を叩き、
背中の腰のにラックに取り付けていたビームサブマシンガンを取りだしそのジンへと銃撃を加える。

ビームライフルに比べれば威力も射程も劣るビームサブマシンガンだが
ジンの装甲には荷が重すぎた様で即座に活動を停止する。

「楽勝楽勝♪」などと軽口を叩いているとレーザーロックをされたとの警報がコクピットに響き渡る。

「バカ!α3!対戦車ミサイルにロックされているのが分からないのか!回避しろ!」
と言うα1のイメリア機の通信も間に合わずフラガ機の目前でミサイルが爆発する。

「あ、あぶねえ こちらα3ミサイルを撃墜、被害無し」とメイリア機に通信を入れると
「反省文100枚で勘弁してやる。仮にも教導隊が撃墜されることにでもなったらどうなるか考えろ!」と
厳しい言葉が返ってきた。

「手厳しいこって・・」などとつぶやきながら上空からフラガ機は上空から
対空陣地や弾薬庫らしい場所などを次々とビームサブマシンガンで銃撃していく。

そうして駐屯地を無力化したのを見計らって住民に偽装した東アジア共和国軍が駐屯地内になだれ込んだ。

 

「ちょっと?俺の出番は?」と嘆くハレルソン大尉に
「増援が来るかもしれん、このまま待機だ。」とメイリア少佐が返信した直後
モーガン大尉から通信が入る。

「グゥルに乗ったMS2機がそっちに向かっている。撃墜してもかまわないか?」との通信に
メイリア少佐は「もちろんかまわない」と返信を入れる。

直後キャノンダガーの75ミリレールガンが目標2機を狙撃したが
2機のグゥルの墜落は確認したもののMSは戦果未確認と連絡を入れてきた。

ハレルソン大尉とイメリア少佐が2人とも何かイヤな予感がした瞬間
移動する熱源をメイリア機の高性能センサーが捉えた。

2機のMSが駐屯地に向けて移動してくるが向こうはまだこちらを捉えていない様だ。
念の為モーガン大尉のキャノンダガーで捉えられないか通信を入れると角度が取れないという。

観測ユニットでは移動物体を捉えていると言うのでこちらの機体のFCSとデータリンクを行い、
アドバンスダガーのビームライフルで銃撃する。

1機のMSに銃撃した直後、機体が誘爆を起こしその誘爆に巻き込まれてもう1機も爆発した。

 
 

とりあえず作戦は1時間程で終了し駐屯地は東アジア共和国軍が制圧して、
捕虜も彼らが扱うことに協定で決まっている。
しかしあの惨状で捕虜が居るのか疑問ではあるが・・・

 

「これが大西洋連邦、いや地球連合の反撃の第一歩よ。コーディネーターめ!覚悟しなさい!」
イメリアはコクピット内でそう呟いた。

 
 

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