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赤い翼のデモンベイン13

Last-modified: 2013-12-22 (日) 20:12:28

 何もかもが光に包まれる中、無限大に伸ばされた一瞬の間。

 かつてマスターテリオンと呼ばれた少年は邪神と邂逅していた。



「見事だったよ、大導師殿。

 いやベルデュラボーと呼ぶべきだね。

 まさかこんな陳腐な物語にしてしまうとは、恐れ入った」

「貴様が言っていたのではないか、物語とは陳腐なくらいが一番受けると。

 教師から勉強した甲斐があったというものだ」

「やれやれ生徒を育てすぎたかな、まさか手を噛まれるなんて。

 君達の頑張りに免じて、ここの僕は消滅しよう。

 けど、全ては泡沫の夢、我等の父が目覚める間の、仮初めの夢。

 全ては夢幻にして無限だ。

 ∞から一を引いても∞、万を引こうが億を引こうが∞は∞のまま。

 全て無意味な事なんだよベルデュラボー君」



「たとえ消え去る運命と解っていても、抗わねばならぬ事がある。

 己たちで争い、殺し合い、滅ぼしあい、愛し合う。

 そんな人間達でも守るべき価値がある。

 守らねばならぬという気持ちが湧いてくる。

 それは世界が───

 ───美しいからだ」



 邪神はかつての魔人を視た。

 それは世界を憎み、ヒトを憎み、運命を呪った半神とは思えなかった。

 それは正義だった、それは善だった。まるで大十字九郎のようだった。

「基より僕は無限より生れ落ち、無限から抜け出したものだ。

 ならばまた無限を繰り返せばいい。

 一度体験したことだ、二度繰り返すことなど造作もない。

 ∞から∞を引けば何も残らない。

 宇宙が清々しくなって、実に素晴らしいことだ」



「本気なんだね、人間。

 ヒトに落ちて、ヒトを愛して、ヒトとして戦って、

 戦い抜いて、ヒトを棄て、神を打ち砕こうと云うんだね。

 ならば君を、君達を僕なりに愛し抜こう。

 何処までも追って来るがいい、何処までも抗い続けるといい。

 その剣が折れるまで、その心が絶望に塗れるまで。

 さようならベルデュラボー、また違う僕を楽しませてくれ」



 邪神はまるで憎むように、愛するように、厭うように、そして、

 羨むように宣告した。



「昇華!」



 ナコト写本の呪を以って、その邂逅は終わった。







 光が収まった後には、破壊を振りまいた悪機も、ヒトを弄んだ邪神も。

 ベルデュラボーもエセルドレーダも、そしてデモンベインも姿を消していた。

 永久にこの世界から、宇宙的悪意を消しさり、何処かへ去っていった。

 

  全てが消え去り、戦場は呆けた雰囲気が漂った。

 圧倒的な神気が消え去り、気が抜けてしまった。



「全艦艇は、破損機の回収を行え!

 急げ、死人が増えるぞ、所属など気にするな。

 今は回収が最優先だ」

 背筋を伸ばすようなナタルの怒声が響き渡った。



 ZAFT、連合、オーブの艦が入り乱れ、その間を捕獲用のワイヤーを持った作業員が駆け巡り、手足や頭部の無いモビルスーツを次々に回収していく。



 敵艦に回収されるという、捕虜としか思えないような状況の中、パイロットは安堵していた。

 空気のある場所に生きて戻れたパイロットは、ある者は泣き出し、ある者は嘔吐し、ある者は呆け、ある者は笑い出した。



 生あることは素晴らしい。

 みな自分の命を実感していた。



 そしてぼろぼろのアークエンジェルに回収された者たちは、



「アスラン、君とはいろいろあったけど、例えまた殺しあうことになったとしても僕は君を友達だと思ってる」

「キラ、俺はまだわだかまりが残ってる。

 だけど、やっぱりお前を敵として憎みきることはできないようだ。

 あと、お前の留学先を壊してすまなかったな」

「アスラン、僕はたくさん、たくさん、殺してしまった。

 僕の手は血まみれだ。君は僕を憎んでくれていい」

「言うなキラ、それは俺も同罪だ。

 連合のメビウスを、ダガーを、艦を山ほど落としてきたんだ。

 戦争の罪は個人が負うものじゃない、国家が負うものだ。 

 兵士は罪人であるべきじゃない。故郷を守る英雄であるべきだ。

 戦場の罪と罰を個人が背負うって言うのなら、お前は壊したモビルスーツをを自費で直すのか」

「う、それは」

「冗談だ、俺たちパイロットは敵愾心と仲間を思う心、そして敵への畏敬があればいい。

 せめて偉大な敵に破れたのなら、慰めになる」

「アスラン……」

「ほら、お前のお客さんだ、しっかり相手してやってくれ」



 そこには銀髪の男が、肩をいからせて歩いてきたところだった。

「約束を果たしに来たぞ、ストライクのパイロット」

「君は、デュエルのパイロットだね」



「ニコルはなぁ、同期だった。ピアノが巧かった。戦争なんて似合わない奴だった。

 それでもプラントのために頑張った、アスランを助けようと命を賭けた。

 お前が、お前があ」



「まだ十歳にもなっていなかったんだ。君達の攻撃で住処を破壊されて、アークエンジェルで心細い思いをして、僕を応援してくれたんだ。

 ありがとうって言ってくれたんだ、何の関係も無い民間人の被害者だったのに、

 それを君が、君が」



 うなる拳。

 鏡合わせのようにキラとイザークのパンチはクロスカウンターとなり、互いの顔にめり込んでいた。

「「がっ」」

 二撃目はイザークが速かった、腰の入ったリバーブローが炸裂する。

「ぐふっ」

 痛い、これはきつい。耐G能力は高くても、パソコンばっかりいじってた少年の、柔らかい腹筋には痛すぎた。

「ふん、モビルスーツの操縦は出来ても、体はからっきしだな」

 意識を刈り取られかけ、前方によろめいた時、キラの目がキラリと光る。

 前転するように体がくるりと回って、キラの前方宙返り踵落としがイザークの鼻を強打する。

「ごっ」

 鼻血が吹き出るイザーク、血圧が高すぎたらしい。

「そうだね、君は猪突猛進するばかりで、モビルスーツの操縦がからっきしだったけど」

「貴様ぁー!!!」



 二人は不毛な泥仕合に突入した。

「グレイトォ、今日の英雄は馬鹿だったぜ」

 にやにやしながら観戦するディアッカ。



 それは相手への怒りではなく、無力な自分への怒りだったのだろう。

 時代という名の運命への怒りだったのだろう。

 イザークとキラは泣きそうな顔になって、憎たらしい自分を殴り倒そうとするように拳を交わし続けた。

「俺のこの手が真っ赤に燃えるー、貴様を倒せと───」

「これが僕のぉ、シェル───」



 最終的にキラのノックダウンだった。

 やはり素質はあっても鍛えていない肉体では、にわかとはいえ軍人には敵わなかったらしい。

 まあイザークも勝利の後、立ってはいたが一歩も動けず、ディアッカに肩を貸してもらっていたのだが。

 観戦していたアスランに近づく影がある。

「おや、君は確か現プラント最高議長のご子息、アスラン・ザラ君だったかな」

 そこにはスーツを着た、戦場に似つかわしくない、金髪のビジネスマンがいた。

「あなたは?」

「ブルーコスモスの盟主をやっているアズラエルと申します。

 もしかしたら長い付き合いになってしまうかもしれませんし、以後、お見知りおき下さい」



「ブルーコスモス。あのユニウスの悲劇を巻き起こした過激派。俺の仇───」

「ふむ、なるほど核攻撃は過激だと思いましたが、君達が過激派呼ばわりするとは片腹痛い。

 二・三十万の人間の報復に、数億の人間を踏み潰した君達、宇宙の化け物にはね」

「それは、……」

 アスランはぐうの音も出ない、事実だからだ。

 国家として独立を目指す植民地として、報復行動は自衛権の行使といえたかもしれない。

 だが、まがりなりにも対等に戦争をするためとは言え、ニュートロンジャマーを落とし、無差別攻撃をしたのは人類史上最悪の悪だろう。

 多くて全人類の10%が死滅するのだ、はっきり言ってあの邪神などより我々コーディネイターの方が恐ろしい存在なのではないのか。

 そのときの最高議長はシーゲル・クライン、ラクスの父だ。

 穏健派で通っていた人物だが、彼の知性はその結果を導き出せなかったのか。

 核を封じることになれば、その封印が破れた時、反動で核攻撃を招くだけだったのではないだろうか。

 今でこそ、アスランはそう思える。



 だが、あの時はプラント全体が怒りに包まれていた。

 プラント人口の1%が核攻撃によって殺され、核を潰すことが一種の正義だったのだ。

 結局、誰もが時代という名の魔物に狂わされていたのかもしれない。

 アスランは仇足りえる男に向き合った。



「報復行動でした、だがやり過ぎた。

 これは個人的な意見です。

 ZAFTの兵士として、謝るようなことはありません」

「ふうん、これは多少は話が通じる輩かもしれませんね。

 コーディネイターなどは徹底的にナチュラルを見下し、優越感無くして自己を保てないような、不出来な種だと思ってましたが、居る所には居る物ですね。

 君は商談相手として及第点です。

 私の目的は現コーディネイターの殲滅ですが、君なら今のふざけたプラントを変えられるかもしれませんね」



 アスランとアズラエルの会話は続く、それは数年後、あるいは数十年後の地球とプラント間における外交の縮図なのかもしれない。





 キラが目を覚ますとフレイの顔があった。

 どうやらフレイに膝枕をされているようだ。



「まったく、生きて還ってこれたのに、私に報告する前に、

 ZAFTの連中と愉しそうに殴りあうとは思わなかったわ」

「フレイ……」

「でも、約束守ったわね。キラ」

「フレイ、聞いてくれる」

「なあに、キラ」

「僕は夢を見つけたよ。無意味で、お金ばかりかかって、できるかも分からなくて、皆に笑われるかもしれないけど、僕は夢を見つけたんだ」

「どんな夢?」

「もしも、フリーダムで暴れた罪を償って、それでも僕に自由が与えられたのなら、……あのデモンベインを創りたいんだ」

 フレイはぽかんと口を開けたあと、楽しそうに問い返した。



「キラ、兵士はどうするの?」

「退役する」

「カレッジは?」

「もう学校無くなっちゃったし」

「設計図は?」

「無い」

「誰と戦うの?」

「ええと、あのマルキオ導師みたいな悪い神様と」

「技術はあるの?」

「勉強する」

「資金は、場所は、コネは?」

「見当もつかない」

「魔術が使えないでしょ」

「魔道書を見つけて勉強するよ」



「魔道書を見つけるって……

 サイテーよ!キラ」

 うなる豪腕、平手打ちを喰らってキラは吹っ飛んだ。

「な、なんで、ぶつのさ」

「ベルデュラボーさんが言ってたわ、魔術師は魔道書の精霊と一体となることで真の力を発揮できるって。

 キラは幼女の姿をした古本といやらしいことしたいんでしょ!

 変態、ロリコン、人でなし、真正のペドフィリア!」

「ちょっと待ってよ、誤解だよ。

 だいたいベルデュラボーさんはどうなるのさ」

「もうカミングアウトしてたもの、言っても意味無いわよ。

 胸張って言われたら何を言い返せばいいのよ。

 挙句の果てに、『この世にはペド野郎に堕ちることで、神を殺すことが出来た変態探偵もいるからね、寂しくないんだよ』

 なんて言われたのよ。

 化け物殺しはみんな変態なのよ!」



 結局、魔術書だからといって精霊が必ず憑く訳ではないだろう、

 という事で許してもらえたのは随分時間が経った後だった。



 その時間の最中、

「白・髪、

 馬・鹿!」

「なんだとキサマー!」

「見・事、

 握・手」

「あ、ああ、貴様の鉄球も中々のものだったぞ」

 毒気を抜かれたイザーク、突撃大好き者同士、気が合うのかもしれない。

 変な顔で握手するイザーク、最近変な奴ばかり知り合う気がする。



「おい、色黒金髪!」

「あ、喧嘩売ってんのかよ」

「ちげーよ、ああ、なんだ、良い狙撃だったじゃねえか」

 ディアッカは妙な顔をした。

 まさか撃ち合いをした敵にほめられるとは思っていなかった。

「アンタの射撃も機体の割りに正確だったぜ」

 オルガは照れた、生体CPUになり、少ない記憶の中で褒められたのは初めてかもしれない。



「あんたやるじゃん」

「君はあの鎌を持ったモビルスーツのパイロットか」

 アスランは応える、フォビドゥンは相手にしたくない敵だった。

 あの機体が量産されてきたら恐ろしいと思うのだが……。

「君は厄介な敵だったよ、できれば戦場でもう会いたくないな。

「ソレ、無理。

 戦争ないと、俺ら、いらない」

 なんて悲しい存在だろう、戦うために改造されて、戦いが無ければ、処分されてしまう人間。

 だけど、憐れみは失礼だろう。たとえ端から見て哀れでも、

 それは彼等の誇りを傷つけるだけの傲慢だ。

「じゃあ、冷戦になるぐらいが丁度良いか、

 できることならもう会わないことを祈ってる」

 アスランは握手を求めた。



「トール、良かった。無事で」

「ミリィ───」



「ムウ、私たち生き延びたわね」

「オレは達成感全然無いけどね」



「独り身は辛いな、ノイマン」

「そうだな、チャンドラ」



「こら、そこ、しっかり固定しとけって言っただろう!」

 マードックは戦い終わって、破損機の世話で忙しい。

 全ての兵士達が自軍の母艦へ帰っていく。

 互いの兵士達は敬礼で敵を見送った。

 生体CPUの敬礼はカッコ悪かった。

 カガリは本国やら、連合の大統領やらと、停戦の準備に忙殺されている。



 アズラエルは停戦条約の名前をデモンベイン条約にしようとか、訳の分からない事を言い出すは、キラの再入学先にミスカトニック大学という処への推薦状を渡したり。

 デモンベインを造ったら、ライオン型のスーパーロボットを造れとか、ドラムストライクを改造したハンマーを用意しろとか、黒いパワードスーツを造れとか馬鹿げたことをキラに要求していた。

 だが、そのおかげで資金と場所とコネを得られたのは僥倖だったかもしれない。

 

 両軍の撤収のさなか、イザークが本を片手に、ヴェザリウスから再びアークエンジェルを訪れていた。



「キラ・ヤマト、俺が収集した中に嫌な感じのする書物があったのを思い出した。

 さっぱり読めんし、もしかしたら魔術書なのかもしれん、貴様にくれてやる。

 俺は聞いたことがないが、らら、とか、かみさま、とか変な言葉が聞こえるなどという話もでた。

 持ってると評判が悪いからな、好きに扱え」

「君、ナチュラルが嫌いだとか言ってなかった」

「ナチュラルは嫌いだ、その味方をする貴様はもっと嫌いだ。

 だがナチュラルの文化は好きだ、もともと俺は民俗学が専攻だしな」



 プラント生まれで地球の古い民俗学が好きなんて、なんて変人だろう。

 などとキラは思ったが、せっかく貴重そうなものをくれるのだ、何も言うまい。

「あ、ありがとう。大事に読むよ」

 そういって、その本をイザークから受け取った瞬間。



 ぱらぱらと本は空中を舞い、ヒトガタになってしまった。

「らら、かみさま、いあいあくとぅるー、ますたぁ、キラ、なかよし」

 白い髪でオッドアイの美少女が出てきてしまった。

 スリットが際どい、下着はいているのだろうか。



 切れた、フレイは切れた。

 怒った、髪が天を衝くように逆立った。

 まさに『キラを断つ剣』だ、凄え怖え。

「キラァァァアアー───」

 フレイはその怒りを物理的な破壊力に転換し、キラにその無尽蔵の破壊力をぶつけ始めた。

 それは見る者を震撼させる、邪神にも劣らない、無垢なる怒りだった。多分。



 後にイザークは述懐する。

 あれは無垢なる憎悪、無垢なる怒り、無垢なる刃、浮気者を裁く拳だったと。

 俺はそのとき、必ずおしとやかなコーディネイターの女性と結婚しようと誓った、と。

 それ以来イザークは、ナチュラルに対する優位性に対して疑問を抱くようになった。







 騒乱の芽は数あれど、せめてこの世界の未来に幸多からんことを───



 ソレは遥か遠い世界、無限に存在する世界で永遠に戦う『魔を断つ剣』の軍勢のお話。



 傷一つ無い、新しいデモンベインが在った。

 激戦の数々を潜り抜けた。古強者のデモンベインが在った。

 未だ完成していない、骨格が剥き出しのデモンベインが在った。

 破壊され、最期の魔力を燃焼させるデモンベインが在った。

 別の時間軸の九郎とアルが駆るデモンベインが在った。

 別の時間軸の九朔が駆るデモンベインが在った。

 九朔とまだ見ぬ誰かが駆るデモンベインが在った。

 全く別の、見知らぬ誰かが駆るデモンベインが在った。

 アイオーンを心臓とする,、巨大なデモンベインが在った。



 そして───

 赤い竜の翼を持った、かつての宿敵が駆るデモンベインが在った。



 それは魔を断つ剣を生み出す、神話の一片。

 無力なヒトが願った、もっとも新しき旧き神の物語。



 神話の歌い手は物語を謳う。

 其のいのちを歌を歌い続ける。

 彼女のお気に入りの歌の中に其れは在った。



 悪い魔人は良い神様にこらしめられて、良い神様に生まれ変わりました。



 そんな陳腐で優しい歌が在ったそうな───







 FIN───













 機神飛翔デモンベイン異聞

『デモンベインスリーソード』に続かない。











デモンベイン・ダガー

全高19.73m

総重量98.8t

動力 核エンジン

武装・頭部イーゲルシュテルン

   ハイパークロスビームサーベル

   多連装ビーム砲 シリウス

   拡散ビーム砲 アブラハタブラ

   脚部光波防御体シールド アトランティスストライク

   近接昇華砲 レムリアインパクト



機体解説



 デモンベイン・ダガーは払い下げられたストライクダガーをベースに

贖罪のためにデモンベインを創ると誓ったキラ・ヤマトがアズラエル理事の資金と技術提供の下製作したMSである

 武装がリベルレギス準拠なのは、ナコト写本ベースのデモンベインしか見たことがないためである









ごめん赤い翼のデモンベインを読んでたら電波受信しちゃった



 これは赤い翼のデモンベイン製作中に浮かんできた妄想です。

 本編とは如何なる関連もありません。ありませんって言ったらありません。



 ピンポンパンポン♪



「想定外の電波の発生であるため、

 これ以降の展開は用意されておりません」

「『納得いかない!』とお怒りのお客様につきましては、

 次の中からお好みのエンディングをご自由にお選びください」



 エントリーNo.001『戦いはこれからだ』



 ジェネシスを占拠したラクス・クラインは嘲笑う。

「うふふふ! CEのモビルスーツもなかなかにやりますね」

「しかし貴方達が倒したマルキオは、

 私たち無限に存在する這い寄る混沌の中で最も格下!」

 新生デモンベインの中でフレイは吼える。

「ふん、面白いじゃない! ルルイエ異本っ!

「かみさま、

 いあいあフレイこわい……たすけて」



 次回作にご期待下さい。









 エントリーNo.002『青空に死んだ父の笑顔』



「フレイー、遅れてごめん、待った?」

「やれやれ、甲斐性ないんだから、キラは」



 フレイ……



「……?」



「今、幸せかい?」

「……パパ、ありがとう」









 エントリーNo.『死の帳面の犯人はこの中』



「あなたが───キラだったのね」



 エントリーNo.004『私より強いの』



 さあ けっこんしきよ

 なにぃっ キラがにげた!









 エントリーNo.666『我が助けた人たちは幻などではない』



 這い寄る混沌だったラクス・クラインに立ち向かうコズミックイラの兵士達

 しかし、彼等は魔術もデウスマキナも持たない脆弱な存在でしかなかった。

 兵士は、キラは、フレイは、アスランは、イザークは、アズラエルは、ナタルは、誰もがその聖なる聖句を、来るはずも無い幻想を願った。

「祈りの空より来たりて───」

「切なる叫びを胸に───」

「我らは明日への路を拓く───」

「汝、無垢なる翼───デモンベイン」







 そしてジェネシスの閃光が全ての兵士を飲み込んだ。



 光の奔流の中から聞こえる、守護の誓い。

「第四の結印は『旧き印』!

 脅威と敵意を祓い、

 我が守護せし命を救うもの也!」



 顕れた───



 それは、十字の剣を持ったデモンベイン。

 二つの飾りのついた頭部を有するデモンベイン。

 彼等の知らない操者が乗るデモンベイン。



 その少年は、巨大な結界を張り、威風堂々と立っていた。

「魔道に生きる身なれど、

 魂は騎士道に捧げたり。

 ──外道断つべし」



 光の粒子となってデモンベインに吸い込まれる少年。



 そして、変ることなき、否、

 小さな、されど大きな違いを持ったあの誓句が唱えられた。



「憎悪の空より来たりて───

 正しき怒りを胸に───

 我が手は魔を断つ剣を執る───

 汝、無垢なる刃───デモンベイン」







 機神飛翔デモンベインプレストーリー

 小さなナイト───続かない。







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