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901◆GbvohmL8bU_第18話

Last-modified: 2014-08-03 (日) 04:23:42

その頃のティエリアは部屋の中で横になり、何も知らない人が見ると寝ているように見えた。
(刹那に世界を回っている時に仕込んでもらったのを使うことになるとは・・・)
以前、刹那が世界を見て回っていた理由の1つに世界中にELSの分体を用意するというのがあった。
無論、なにか事を起こすときはELSだけではある意味危険なのでティエリアの意識データを送ることが必要だった。
《よし、夜になっている地域から開始だ。ELS、頼む》
ELS同士の脳量子波でティエリアの意識データが運ばれていった。

 

地球、某所にある原子力発電所
現在はニュートロンジャマーの影響で完全に停止している。そして政府からの指示で人払いもされているため無人である。
完全に無人にするには危険という意見もあったのだがアズラエル財閥からの支援がもらえるため了承。
表向きは家族が不安になるため一時帰宅。ということになっている。

 

「ここか・・・」
無人の原子力発電所にやってきたティエリア。敷地内に入り建物に触るとすぐさまELSの侵食を開始させた
(建物はアザディスタンのを流用しよう。あとは細かい調整をして・・・よし)
1時間程度でアザディスタンにあった太陽光エネルギー受信アンテナと巨大な蓄電池を複数兼ね揃えた建物ができていた。
この蓄電池1つで1つの都市の約1時間分の電力が貯められる代物であった。
「出来たか、次に行こう」
次の日に出勤してきた従業員が目を丸くしたのは言うまでもない。

 

何件かの作業が終わった頃刹那から脳量子波が入った。
《ティエリア、10体作成した》
《そうか。では30分後に試射を行う。出来るだけ数を揃えてくれ》
《了解。移動を開始する》

 

1度、部屋で寝ているティエリアに意識を戻しアズラエルに通信を送る
『アズラエル。最低限の準備が出来た。1度試射を行いたいがどこか希望はあるか?』
『場所ですか・・・そうですね。市街地の近くの所でお願いします。急いでピックアップいたします』
『了解。30分後に行う』
『わかりました。関係各位に伝えておきましょう』

 

それから30分後。
大統領や世界中の重鎮が試射をする場所の映像を見ている。一般には成功したあとに情報が流される。
その映像にアズラエルが写り、説明を始めた。

 

「まもなく時間なので始める前に簡単に説明いたします。
我々が極秘に建造していた太陽エネルギー発電衛星が静止軌道にあります。
そこからまずは照準用レーザーを照射します。レーザーが受信アンテナに到達してから1分後マイクロウェーブを発射します。
それを受信アンテナで受け電力に変換、蓄電池に保存。という流れです。
また、電波妨害により衛星と通信できるのはレーザー回線が繋がっている間のみです。
それと安全のため照準用レーザーが到達してから1分の間にセーフティーを解除しなければマイクロウェーブは発射しません。」
「何か質問はありますか?・・・無いようなので時間までお待ちください。」
説明を終えたアズラエルも少し緊張しているのか声が震えていた。

 
 

静止軌道上にあるパラボラアンテナは太陽の方を向いている。そしてよく見ると小さいが地球を向いているものもあった。
発射予定時刻になり小型アンテナの中央からレーザー光線が地球に向け発射された。

 

「照準用レーザー、進路クリア!・・・受信アンテナに到達しました!」
「発電衛星との通信を確認!セーフティー解除します!」
「レーザー到達から57、58、59、60!」
「4.03秒後にマイクロウェーブ・・・来ます」
「マイクロウェーブの到達を確認!バッテリーに充電中、充電完了まであと15秒」
「充電完了しました!同時にマイクロウェーブの照射、終了」
「付近の都市に送電開始します!」

 

成功。

 

マイクロ波を使った発電、充電は無事に成功した。

 

そしてこのレーザーは付近の住人に録画され、回復した電力で動画投稿サイトに投稿、再生回数がすぐに○万回に到達した。
世界中に速報の記事が流れる。そして照準用レーザーが地球上、主に地球連合の勢力内に照射され電力が回復していった。
地球連合がほかの国に提供を申し入れしたが、大国ほど申し入れを拒否。インフラを他国に握られるのは危険と判断したのだろう
それでもそこそこの数の国が提供を受け入れ、電力を回復させていった。

 

だが、宇宙から照射しているので万能ではなく、使えない条件下もある。
1.発電衛星が太陽を捉えていることが必要。そのため照射できない時間帯が存在する
2.悪天候だと照準用レーザーが若干ずれるためセーフティーが働きマイクロウェーブが照射できない

 
 

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