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901◆GbvohmL8bU_第40話

Last-modified: 2015-03-16 (月) 01:21:06

オーブ国民へのお披露目を終えたアークエンジェルは、港で避難民を降ろし、そのままドックに収容され、オーブの作業員が船体の確認を行っている。
引き継ぎと言う名の技術漏洩もあるが、翌日にはアークエンジェルの乗組員全員が休暇に入れるだろう。
面倒な交渉事は、丁度外務次官殿が乗船されていたため、全て引き受けてくれた。そのおかげでブリッジ要員はリラックスしている。
アルスター外務次官は今ごろアズラエルと調整を行っているだろう。

 

特に何もなく翌日
アークエンジェルの乗組員は全員が午後から休暇に入ることになった。
休暇に入る前、午前中にアズラエルがアークエンジェルに乗船し、キラと面会を希望した。
もちろん拒否も出来るが、なにされるか分からないため、マリューが「キラはまだ未成年」ということで、同席を希望。
アズラエルは『』キラの意思を尊重するために助言を行わないこと』を条件に同席を認めた。

 

「初めまして、ムルタ・アズラエルです。ブルーコスモスの盟主だったり財閥の会長だったりフラッグの開発の責任者だったりします」
胡散臭い笑顔で自慢げに挨拶をするアズラエル。対してキラは
「キラ・ヤマトです。えと、ヘリオポリスで学生でした」と、アズラエルがブルーコスモスの盟主とは聞いていたが、予想以上の大物すぎて緊張が隠せないでいた。
「さ、キラ君。そんなに緊張しないで下さいよ。僕はアナタにお願いをしに来ただけなんですから」
「お、お願いって・・・僕にできる事なんて・・・」
「刹那さん」
「え!?」
驚くキラを見てなんとなく成功を確信したアズラエルがいる。
「刹那さんからアナタを勧誘しろと指示を受けましてね。オーブに来たわけなんですよ。
ほら、まずは自分から礼を尽くさないとOKって出にくいじゃないですか」
「は、はぁ」
マリューは困惑している
(え!?なんでコーディネーター憎しのブルーコスモスがキラ君を誘うなんて!?)
マリューの困惑を、表情から何となく読み取っているアズラエルは、無視をすることを決めていた。
「そんな訳で君をオーバーフラッグスの一員として勧誘します。
まあ、オーブに残ってもいいんですけど、この国って選挙も何もないし、首長が気に食わない人をその場で逮捕もできるし?
なにより中立だ理念だって言ってるのに、ストライクの建造に参加するわ、プラントには食料品だけならまだしも、レアメタルなどのモビルスーツの部品に必要なものを輸出して、私腹を肥やしているので信用ならないんですよ」
(まあその利益は国民に還元されてますが言う必要はないでしょう)
キラは驚き
「え?ちゅ、中立って・・・え?そんなことをするために・・・困っている人がいるのに?」
ニヤリとし「ええ、そうです。この国の中立とは甘い汁を吸うための道具ですよ。はいこれ、ここ1週間のマスドライバーの打ち上げリストです。
どんな物をどこに向けて打ち上げるかが書かれています。これを見てオーブに残るか、僕のところに来るか、アークエンジェル出発の前日までに決めて下さい。
じゃあ、僕はこれで」
そのまま立ち上がろうと、腰を浮かせたが、キラがそれを止める。
「あ、あの」
「質問ですか?ハイ!喜んで!」
アズラエルは深く椅子に座り、話を聞く態勢になった。
「僕はコーディネーターです・・・ブルーコスモスの盟主がなんでコーディネーターを誘うんですか?」
「あー・・・そこからですか・・・ブルーコスモスにも主に3つ派閥があります。
細かい説明は省きますが、一つが過激派。もう一つが隔離派。最後がナチュラルとコーディネーターの融和派です。
ここまではいいですか?」
(名前からして過激派はその通り、隔離派はプラントとかに押し込めるってことかな?融和派は・・・?なんだろう)
「すいません、融和派を教えてください」
「いいですよ。
融和派は、コーディネーター同士だと子供が出来にくく、今の若い世代に至っては婚姻統制を行ってます。
この一番簡単な解決策が『ナチュラルと結婚すること』です。これによりコーディネーターの血を薄め、最終的にナチュラルに戻してしまおう、ってのが融和派です。
ちなみに僕は融和派に属してますし、盟主である僕の意見を聞き、他の派閥の人たちはプラント以外のコーディネーターには手を出さない協定になってます。
なにより『たかが』コーディネーターと、いうだけで能力がある人を使わないのは僕の会社にとって損ですよ」
アズラエルにとってはどうってこともない事だが、キラとマリューには、アズラエルの考えである融和派の衝撃が大きすぎてしばらく動けなかった。
「じゃあ、僕はこの辺で。アークエンジェルが出航する前日に答えを聞きに来ますね」
そう言い残し今度こそ帰っていった。
「・・・キ、キラ君」
「あ、はい、マリューさん」
「すごい人だったわね。ブルーコスモスの盟主だから警戒してたんだけど、必要なかったみたい」
「あー・・・そう言えばそうでしたね」
「そろそろお昼だし、私達も休暇にいきましょう」
「はい、このマスドライバーの資料は貰っていっていいですか?」
「ええ、どうぞ」
こうしてアズラエルとキラの初対面は無事?に終わった。

 
 

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