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Lnamaria-IF_赤き月の鷹_第15話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 02:46:44

乱入者

次の日、言葉通り、ハイネさんはミネルバにやってきた。

「ショーン・コネリーです」
「ああ、ザクウォーリアね。ハイネ・ヴェステンフルスだ。よろしく。しっかしさすがに最新鋭だなぁミネルバは。な?ナスカ級とは大違いだぜ」
「ええ、まあそうですね」
「ヴェステンフルス隊長は今まではナスカ級に?」
「ハイネでいいよ。そんな堅っ苦しい。ザフトのパイロットはそれが基本だろ?君はルナマリアだったね?」
「あぁはい」

ハイネさんってやっぱり気さくな人だ。よかった!

「俺は今まで軍本部だよ。この間の開戦時の防衛戦にも出たぜ?」
「隊長……あの俺達は……」
「ヴェステンフルス隊長の方が先任だ、シン」
「ハイネ」
「ぁ……」
「あ、でも何?お前隊長って呼ばれてんの?」
「ぁぁいえまぁ…はい」
「戦闘指揮を執られますので我々がそう」
「えー。んー、いやでもさぁ、そうやって壁作って仲間はずれにすんのはあんま良くないんじゃないの?」
「「ぁ……」」
「俺達ザフトのモビルスーツパイロットは戦場へ出ればみんな同じだろ?フェイスだろうが赤服だろうが緑だろうが、命令通りにワーワー群れなきゃ
戦えない地球軍のアホ共とは違うだろ?」
「はい」
「だからみんな同じでいいんだよ。あ、それとも何?出戻りだからっていじめてんのか!?」
「え?」
「あ、いやぁ……」
「いえ、そんなことは……」
「なら、隊長なんて呼ぶなよ?お前もお前だなアスラン。何で名前で呼べって言わないの」
「すいません」

ちょっと残念な気もする。実は意識してアスランと二人だけの時は「アスラン」って呼んでたんだけど。みんなが「アスラン」って呼んじゃうとなー。

「ま、今日からこのメンバーが仲間ってことだ。息合わせてばっちり行こうぜ!」
「「はい!」」

悪い知らせが入った。スエズに連合軍の増援、そしてそれは黒海に来るらしい。
そして……

「ええ!?オーブ!?」
「そ、援軍、オーブだって」
「そんな……なんであの国が……」
「もう信じらんないわよねーほんと、こんなとこまで。でも、今は地球軍だもんね、そゆこともあるか」
「……」
「しかたなかろうな。一度連合に付くと決めたからには。でないと、オーブが攻められる。実体験もあるしな」
「シン、割り切れ。でないとお前が死ぬぞ」
「レイ……」
「……シン、もしオーブ軍が来たら、ミネルバを守ることに専念していいわよ。ハイネさんも来たんだし、私達で、オーブ軍は攻撃するから」
「……いや、俺がやるよ。オーブ軍なんか全部、俺が沈めてやる!」

そう言うと、シンはお盆を持って去って行った。

「どうしてシンが、あえて自分の手でオーブ軍を沈めると言った意味がわかるか」

二人きりになった時、ふいにレイが聞いてきた。

「さあ? 前の時はオーブの理念とやらで家族を殺され、今度はその理念を破る、その身勝手さに怒ったんじゃないの?」
「もし理念を守ればまた国を焼くかも知れないと、シンもわかっているんだ。
もし誰かの手でオーブ軍が滅ぼされれば、シンはどうしてもその者に対する恨みを禁じえないかもしれない。だが、自分が積極的に動いてオーブ軍を滅ぼせば、祖国の敵は自分自身、誰も恨む筋はない。そう考えたのだ。彼はそういう男だ」
「そう考えるのには、なにか根拠があるの?」
「俺の勝手な解釈だ。真実かどうかは知らん。……それにしても」

レイは苦笑したように見えた。

「それにしても、俺も口数が多くなった物だ」

あたしは決めた。シンだけに、辛い思いはさせない。

ダーダネルス海峡まであと少しの位置でコンディションレッド発令がされた。

「シンとハイネ、俺とルナはとりあえず交代で敵MSの迎撃。
レイ、ショーン、ゲイルは飛べない以上対空砲火に専念してくれ、とにかくミネルバに敵を近づけないよう頑張ろう」
「「はい! アスラン」」
「そうそう! いい感じになってきたじゃないの」

「ハイネ・ヴェステンフルス、グフ、行くぜ!」
「シン・アスカ、インパルス、行きます!」

ハイネさんはテンペストを抜くと、そのリーチを生かして敵を切り裂いていく。
ああ言う戦い方もあるんだ……
シンもいつも通り、ビームライフルで敵の数を減らしていく。

『タンホイザー起動。照準、敵護衛艦群。プライマリ兵装バンクコンタクト。出力定格。セーフティ解除』

オーブ軍には空母もいる。それごと掃射する手だ。うまくいってほしい。空母を叩けたら、楽になる。

――その時、上空からタンホイザーが撃たれ、爆発した――

「あれはアークエンジェルにフリーダム!? キラか! なんで!」
「ブリッジ! 被害は!?」
『乗員5名死亡! 更に負傷者あり!』
「ううぅぅぅーーー!」

言葉もないあたしたちが見ている前で、アークエンジェルから一機のMSが発進した。

「私は、オーブ連合首長国代表、カガリ・ユラ・アスハ!」

「「え!?」」
「カガリ!?」

「オーブ軍、直ちに戦闘を停止せよ! 軍を退け! 現在、訳あって国もとを離れてはいるが、このウズミ・ナラ・アスハの子、カガリ・ユラ・アスハが、オーブ連合首長国の代表首長であることに変わりない! カガリその名において命ずる! オーブ軍はその理念にそぐわぬこの戦闘を直ちに停止し、軍を退け!」

「まったく……何がどうなってるんだか。まさか、このままオーブが退くなんてことは……」
「艦長。動きがあったら俺とルナも出ますよ? いいですね?」
「ええ、お願い」

静まった戦場に凛とした声が響く。

『オーブ全軍に告ぐ、アレが本物であろうとなかろうと我らには関係ない! 祖国の為を思うならば、今は理念を放棄する屈辱を受けてでも戦わねばならない! これはオーブ生き残りをかけた戦いだ! 諸君らの健闘を期待する!』
『聞いてのとおりだ。全軍、攻撃開始!』

重々しい声と共に、アークエンジェル、フリーダム、そしてカガリ・ユラ・アスハと名乗ったMSに攻撃が開始される!

「オーブ軍!何をする!私は……」

それと同時に横合いから地球軍がミネルバを狙いにやってくる!

『モビルスーツ隊、全機発進せよ!』

「ルナマリア・ホーク、グフ、出るわよ!」

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