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Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第23話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 02:06:24

再びオーブへ

「なんだこりゃあ?」

格納庫でMSの整備をしていた時だった。地球軍からの補給物資にそれは混ざっていた。

「オーブのアスカさんは当分MSに乗れないらしいですね。地球軍としてはこのさいフラガ少佐にストライクを操縦してもらいたいと考えています。そのための、ちょっとした贈り物ですよ」
「MSへの機種転換か。アーマー乗りとしちゃ複雑だが、やってみるか!しかし、これ宇宙用だろ?」
「地球軍だっていつまでも地球で戦っちゃいませんよ!反撃に宇宙に上がった時に役立ててください!」

それは、フラガさんにしか扱えない、ビームガンバレルストライカーだった。

応急修理を終えると、捕虜を降ろしてアークエンジェルはオーブに向かう。心配していたものの、行きと違って帰りは何もなく。きっとザフトもアラスカ攻防戦で大きな傷を受けたのだろう。

アークエンジェルは静かにオノゴロ島へ入港した。
アスカさんはここで退艦する事になる。MSの操縦なんてとんでもない物に巻き込んでくれた人だけど、もしアスカさんがいなければ、あたしは今まで生きていないかも知れなかった。

「アスカさん、本当にお世話になりました」
「こんな身体じゃ操縦もできないからね。君たちを残していくのは心苦しいが……それは、よりよいMSを作る事で勘弁してもらおう。いい物ができたら、最優先で君たちにまわすよ」
「ふふ。期待してます。アスカ主任ならできますよ。早く怪我治してくださいね」

壊れていたレッドフレームも修理のためにモルゲンレーテに入る。とりあえずあたしが怪我を負った戦訓からコクピット周りに二重装甲としてフェイズシフト装甲が組み込まれるそうだ。直るのが待ち遠しい。

マリューさんたち艦の幹部と、あたしたちオーブの乗組員に、招待状が届いた。カガリの誕生日パーティだって!

「あー、パーティだって!アスハ主催だぞ!盛大だろうなぁ。どんなの着てきゃいいんだ、ミリィ」
「男は楽でいいわよ。きちんとしたスーツでも着ていけば。女は大変なのよ」
「そうよね。とりあえずお給料ももらった事だし半舷上陸の時に選びにいかない?」
「ふーん、僕と同じ誕生日」
「へぇ、キラと同じなの!?縁があるね。キラから何か些細な物でもプレゼントしたら喜ぶよ、きっと」
「そうかなぁ。どんな物がいいんだろう」
「身に着けるものとか、いいかもしれないね」
「しかし、女性の身に着けるものなんてわからないしなぁ。ルナ、選ぶのに付き合ってくれない?」
「いいわよ。ミリィ、一緒に服も選んじゃいましょうよ」
「いいわね。そうしましょ」

半舷上陸してのショッピングの前に、あたしたちはせっかくだからそれぞれの家へ行って来た。まだ家族が住んで間もないけれど、そこは確かに家族の匂い、みたいなものが漂い始めていた。あたしは、行って来ます、と言って新しい家を出た。行って、来る。うん、また帰ってくる。

「お待たせー」
「この間みたいに家族に会うだけじゃなくてさ、自分の家って落ち着くよな」
「うん、俺なんか自分の部屋になった部屋ででごろごろ転がりまくったよ」
「やだぁ、トール。犬の臭い付けみたい。ふふ」
「でも、そうね。まだあたしたちは住んだ事もないのに不思議ね」

……

「まだかよー。いいかげん付き合うの疲れる……」
「いったい何軒まわるのさ……」
「情けないわねー。別に荷物持ちもさせてないでしょう?」
「そうよ。アスハ家のパーティなのよ?そんじょそこらのパーティじゃないの!いい加減な物で妥協したら一生後悔する!」
「へいへい」

買い物は、結局あたしはタイトな感じの斜めの裾にフリルのついた赤いロングドレス、カガリがバルトフェルドさんにもらったようなデザインのだ。あたしはあれを見た時すっかりデザインが気に入っていた。メイリンは同じようなピンクのドレス、ミリィは白と青のストライプでスカートが内側が青、外側がフリルの付いた白で海の波を思わせるようなドレスを選んでいた。
キラからカガリへのプレゼントは、指のサイズがわからなかったから無難にミャンマー産のきれいな半透明エメラルドグリーンのヒスイの勾玉にした。

パーティは豪勢だった。

「さすがね。アスハ家の娘の誕生日パーティだけあるわ」
「うん、ちょっと気後れしそう」

そんなあたしたちをカガリが救ってくれた。

「お前たち!よく来てくれたな!」

カガリは腰から下にフリルが何段もついた緑のロングドレスだった。

「私もこんな服着たくないんだけどな。マーナ――侍女がうるさくて」
「似合ってる。見違えるわよ」
「ええ。こんな姿も板についてる」
「からかうなよぉ」
「ふふ、からかってなんかいないわよ。そうだ、ほら、キラ」
「う、うん。誕生日おめでとう!これ……僕から。つまらないものだけど」
「わ、私にか?」

カガリは箱を開けた。

「……ありがとう、きれいな勾玉だな」

カガリ、ちょっと頬が赤くなって、ほんとに嬉しそうだ。

「あ、ちょっと待ってろ!」

そう言うと、カガリは部屋を出て行って、しばらくして戻ってきた。
カガリは、キラにひものついた赤い石を渡した。

「これ、ハウメアの守り石だ。お前、あぶなっかしいからな。守ってもらえ」
「ぼ、僕に?」
「そうだ!」
「ありがとう、嬉しいよ」

キラもにっこり笑った。

その後はみんなでダンス踊ったり、久しぶりにフレイにも会えたりして、気楽に楽しく過ごせた。

パーティが済んで一週間もたった頃だった。あたしたちに驚くべき知らせが入った。地球軍が保障占領しているパナマのマスドライバーがザフトによって破壊されたというのだった……

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