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Lnamaria-IF_523第41話

Last-modified: 2008-02-22 (金) 17:36:13

私は急いでエールストライカーを吹かして基地に戻る。
基地上空で、前に私を襲ったアンノウンに似たモビルスーツを、ビームガンバレルストライカーを付けた105ダガーとストライクダガーが包囲していた。
フラガさん!? ……ううん、違う。
通信が入る。
『その色はホーク中尉か! 手出しは無用だ! ユーラシアの裏切り者はユーラシアの俺の手で片付ける!』
ユーラシア!? ここの基地でフラガさん以外にガンバレル使う人って……モーガン・シュバリエ大尉!
私は戦いの行方を見守る。
シュバリエ大尉は巧みにガンバレルを操りアンノウンを翻弄する。
あ! アンノウンがアリュミューレ・ リュミエールを全周展開する!
『くっ、これがアルテミスの傘を応用したと言う……少々厄介だな。お前らは撤退しろ!』
シュバリエ大尉の部下の人達が撤退して行く。
『なぁに、どんな物にも弱点はある! ……見えた! そこか!』
しばらく戸惑っていたシュバリエ大尉だけど、さすが歴戦の勇士、アリュミューレ・ リュミエールの発生装置にガンバレルで集中攻撃を加えようと……
避けられる!
あ……シュバリエ大尉がやられる光景が、脳裏に……
「シュバリエ大尉!」
――ストライカーを切り離して! 早く!――
『何!?』
……言葉より先に、心が走った。
シュバリエ大尉がストライカーを切り離す――
一瞬、遅れて、アンノウンからの大型ビームがストライカーを吹き飛ばす。
「シュバリエ大尉! 下がってください!」
『すまん! ホーク中尉、後を頼む!』
シュバリエ大尉は基地に撤退して行った。


アンノウンはアリュミューレ・ リュミエールの展開を止めるとこちらに向き直る。
『ルナマリア・ホーーーークーーーー!』
この声は――メイリン!
『さーあ、今度はあんたにアリュミューレ・ リュミエールは無いわよ? ひとりぼっちでどうする? 逃げ回れ! 怯えろ! 泣いて縋れ!』
「だ、れが! あんたなんかに!」
エールストライカーを吹かす。
「アリュミューレ・ リュミエールを全方位展開されなければ、あんたもシールドを構えた唯のモビルスーツに変わりは無い!」
私はエールストライカーが与えてくれる大推力でアンノウンを翻弄する。
「さあ、さっきの台詞は口だけだったの!? ――メイリン!」
『……な、なぜ貴様、私の名前を知っている!? くっ手配がここまで回っているのか? でも私はぁ! あんたに勝つ!!』
メイリンはアリュミューレ・ リュミエールを全方位展開した。
『これであんたは手も足も出ない! 行けー! フォルファントリー!』
――! 大出力のビーム砲が狙って来た。勝負を決めに来たわね!
あ……またあの感覚……動きが……わかる!
私はガーベラストレートを抜き放つ。
シュバリエ大尉のガンバレルははうまくかわされたけど、線で攻撃する剣なら!
アンノウンの射撃をかわしながらガーベラストレートでアリュミューレ・ リュミエールに切り込む!
『なにぃ!』
アリュミューレ・ リュミエールを切り裂くガーベラストレート――メイリンの驚いた声が聞こえる。
アンノウンの左肩から展開されたアリュミューレ・ リュミエールの発生装置のスティックを断ち切る!
一気に左側半分ほどのアリュミューレ・ リュミエールが消え去る。
「――見えた!」
スラスターを急加速、アンノウンの背後に回り込み、そのまま、残った中央と右側の展開装置を切り飛ばす!
慌ててこちらに向き直るアンノウン。だけど――!
「これで、終わりよ!」
アリュミューレ・ リュミエールが消え去りがら空きになったアンノウンの頭上から、ガーベラストレートで切り込む!
アンノウンの左腕を切り飛ばす!
「あんたは命は取らない! このまま基地に連行する! おとなしくしろ!」
メイリン……例え世界は違っても私の妹。話したい……
『くっそおおお! 私はここまでかああぁぁぁぁぁぅぇっ!』
あ……なに……メイリンの悲しみが……胸に……
涙が、溢れて来た。
――!
「あう!」
なに? この衝撃? あ、メビウス!
『パルス特務兵! 無事ですか!』
一群のメビウス隊が私に向かって攻撃してくる!
くっ! メイリンとの間に割ってくる! 引き裂かれてしまう。
『……ああ、無事だ。撤退する! ――覚えてろ! 次は倒す!』
「メイリン待って! ああ!」
隙を見せず攻撃するメビウスによってメイリンとの距離が広がっていく。
メビウスに護衛され離れていくメイリン。
――私達、このまま敵同士なの? あなたの悲しみ、癒してあげたいのに、お姉ちゃん何もできないの?




プレアとロウ達は無事にオーブ本土に着いた。
「調子はどうだ? プレア」
「はい。大丈夫です。……うーん?」
「どうしたんです? プレア?」
「どうしたものかと思って。マキキオ様の紹介状と、ギナ様の紹介状があるけど、マルキオ様の紹介状どうしましょう……」
「ああ、微妙だもんなぁ」
「……決めました。両方出します。僕はマルキオ様を信じているから」
「そうか、頑張れ!」


ウズミ・ナラ・アスハに面会を申し込んで程なく、面会許可が下りた知らせがやって来た。
「では、お連れ様はここでお待ちください」
「じゃあ、行ってきます!」
「しっかりやれよ!」
プレアはウズミの待つ応接間に入って行った。
「……これで、ミッションコンプリートだな」
劾はつぶやく。
「ああ、お疲れさん。何事もなくてよかったよな」
「ああ……」
「これからどうすんだ? お前さん達」
「傭兵は次の仕事を探すだけだ」
「アタシ、プレアが心配だなぁ……」
風花が心配そうにつぶやく。
「お? 風花、初恋か!?」
「ば……ばっかじゃないの!? そんなんじゃないわよ!」
「ははは、怒るなよ」
「……そうだな。オーブはいい土地だ。しばらく骨休みでもするか?」
「ほんと? 劾?」
「よかったわねー」
ロレッタが風花の頭をなでる。風花は嬉しそうに笑った。


「……以上です。この運んで来たニュートロンジャマーキャンセラー、どうか有効にお使いください」
「あいわかった」
ウズミはプレアに向かって微笑んだ。
「大変であったな。マルキオ殿の事は私も残念だ。マルキオ殿から、君の事をよろしく頼むと書かれている。住居などはさっそく手配させよう。生活の事も心配はいらん。どうか、遠慮なく骨を休めて欲しい」
「ありがとうございます。もう一つ、頼みたい事があるのですが……」
「なんだね? 言ってみなさい」
「はい、ありがとうございます。それは……」


プレアはオノゴロ島の地下工廠に案内された。
「エリカ・シモンズ主任設計技師だ。君の役に立つだろう」
ウズミはプレアにシモンズを紹介した。
「プロフェッサーから聞いています。大変だったわね。それで、私に手伝ってもらいたいと言うのはどんな事かしら」
「はい。ザフトは核動力機を完成させました。その内戦場にも現れるでしょう。核動力機のパワーは段違いです。通常のモビルスーツでは対抗できないでしょう。その時のために持ってきたモビルスーツ――ドレッドノートを完成させ、贈りたい人がいるんです」
「大切な人なのね」
「ええ……僕の……姉です!」




「すまんかったなぁ、ホーク中尉。とんだ、みっともないところを見せてしまった」
基地に戻ると、シュバリエ大尉が話し掛けて来た。
「いえ。相手は強かったですから。装備も実力も、本当に」
「ハイペリオンと言うんだ、あのモビルスーツは。ユーラシアで開発していた」
そうか、あのアンノウン、ハイペリオンって言うんだ。
「しかし、ガンバレルを使える事がわかってから浮かれてしまっていたようだ。ガンバレルさえあればと……。気を引き締めんとな。そう言えばフラガ中佐から聞いたが、君も素質があるらしいな」
「あは。どうも、そうらしいです」
「じゃあ、どうするかな? 明日は空いてるかな?」
「ディープストライカーのテストですけど、まぁ融通は利きます」
「よし、では明日は我が部隊で護衛をするから、ガンバレルのテストをしてみないか?」
「いいんですか!?」
「もちろん!」


翌日。私はガンバレルストライカーを付けて試験宙域にいる。
「ようし、じゃあ教えたとおりにやってみろ!」
「はい!」
意識を……広げる。宙域の全ての物を把握するように……感じる!
標的を感じる。あれを……意識すると、ガンバレルが標的の周囲から包み込むように、動く。
発射……標的が消滅するのがわかる。
「いいぞ! ホーク中尉! その調子だ!」
「はい!」
その日のテストは、上々の結果を示した。


とは言えガンバルストライカーがすぐに支給されるはずもなく。
私の担当もディーブストライカーに変わりは無く、遂にボアズ攻略の日を迎えた。




アッシュ・グレイは一通の命令書を手にしていた。
「はっ!? リジェネレイトでヤキン・ドゥーエ要塞防衛に参加せよ!? 俺みたいなテストパイロットと試験機を実戦に投入するなんざ、ザフトも焼きが回ったもんだ。ザフトのお偉方は何やってやがんだ、馬鹿野郎共が!」
アッシュ・グレイはザフトの上層部を罵倒した。
「まぁ、いいか。通商破壊でこそこそちまちま敵をぶっ殺すより、大会戦で一気にぱーっと殺せば、すっかり気分も晴れるかもなぁ! 殺して殺して殺しまくってやんよ!」




「いよいよだね」
「ええ。じゃあ、そろそろ私は一足先に行くわ」
「やっかいな新型兵器だよなぁ。まぁ頑張れ」
「ふぅ」
そろそろ配置点だ。私はアークエンジェルの外に出て、デッキに係留されているストライクルージュに近づく。
なぜ外に係留されているかと言うと、ディープストライカー付きだからだ。ほんとに厄介!
「お、嬢ちゃん。いよいよ出撃かい」
「ええ。マードックさん。ありがとう。整備大変だったでしょう」
「なーに、いいって事よ。どんなに技術が進んでもこれだけは変わらねえ。機械を作るやつ、整備するやつ、使うやつ、人間の側が間違いを起こさなけりゃ機械も決して悪さしねえもんだ。嬢ちゃんもしっかりな」
「ええ!」
私はストイライクルージュに乗り込む。
アスラン達がプトレマイオス基地から去ってしばらくして、地球軍はいよいよボアズ攻略に取り掛かった。
この作戦で私に与えられた任務は、陽動、遊撃。要するにディープストライカーの実戦試験を兼ねて好きにやれと言う事だ。
いよいよ攻撃が始まる。
私も、行く!
ブースターに点火される。一気にかかるGは何度経験しても慣れない。
「うきゃーーーー!」
悲鳴上げてばかりはいられない。
「そろそろ、攻撃、しなきゃ!」
手近な戦艦に狙いを定める! 『ALICE』の補助のおかげで狙いを付けるのは楽だ。
一隻、撃沈!
爆発の余波を避けるために急角度で進路を変える。
混乱するザフト艦隊を尻目に、次の戦艦に狙いを定める! また撃沈!
『ピー!』
5隻撃沈した所でアラートが鳴る。
「エネルギー無くなるの早っ! もう、撃てないわね。ビームサーベルに切り替え!」
大型ビームサーベルが展開される。
「そろそろ、撤退しなきゃ、やばい!」






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