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R-18_Abe-SeedDestiny-X_安部高和_31

Last-modified: 2007-11-09 (金) 20:46:19

戦場は秒単位で変化していく。気がつけば小早川が裏切ったり、変な風が吹いたと思ったら船が燃えていたり、
優勢だと思っていたらゼロがどっか行っちゃったり(井上・・・)、戦い方を教えてやろうと思ったらガトリングで蜂の巣に
されていたり(ミーシャ)、全滅させたと思ったら後ろから増援が来たり(メタス死亡)、階段を上っていたと思ったら
いつの間にか降りていたり(ピエール)と、ありのまま今起こった事を話す機会には事欠かない。
そんな感じで刻一刻と変化していくので、シャギアは状況の把握に専念した。
目的はミネルバの撃沈。障害となる周りの艦は既に味方であるはずの緑色のMSが落としたので問題ナシ。
ミネルバの護衛のMSは、一機は速攻で落ちて(緑色に落とされて)戦線離脱。そしてもう一機(緑色)は何故か味方を
物凄い精度の砲撃で落としまくり、そしてこっちに向けて撃つ砲撃の精度はウンコそのものなので脅威にはならない。
と、これがさっきまでの戦況。んで、今はと言うと、

二機のMSが乱入してきた。
両方とも戦況を変える程の実力を持っている。
しかもその内の一機はオーブで尋常じゃない動きを見せたMS。
そして局面は2クールのアニメで言うところの24話あたり。
つまり悪が滅びる場面。
フロストカンパニー=極悪中隊。
=おきのどくですが フロストきょうだいのやぼうは ついえてしまいました。
「・・・・・・。いやコーラサワーは無いわ」
『兄さん!現実逃避しないでよ!てゆーかロックオンやセイエイも充分に無いけどね』
無い。その内『イオンカード』とか『デンタルクリニック』とか出てくるのではなかろうかと、少し不安を覚えてしまう。
「む・・・・・・すまん、つい」
まぁシャギアの気持ちも分からんでもない。身近な例で例えると『ミスターフルスイングのコミックを全巻集めてしまった』
ってな感じであり、もはや開き直るしかない。しかしToLOVEるを集めている事に関しては一切の後悔はない。
まぁそんなわけで、シャギアが現実逃避をするのは無理もない話なのである。
「さて、どう覆したものか・・・・・・」
戦局は絶望的と言っていい。現状でさえ不利、そしてミネルバの艦長が便器にたかる蝿のクソ以下のクソ無能でない限り、
増援が送られてくるのは目に見えている。
そうなればジ・エンド。話は『目的を果たす前に消えるか消える前に果たせるか』ではなく、
『消える前に殺されるか殺される前に消えるか』になる。
敗戦を前提とした戦い――野望も希望もクソもない、価値を見出す事さえ困難な戦いだ。
「・・・・・・」
自分が途方も無い馬鹿だったら良かった。考える前に行動するという誇らしい馬鹿であったのなら、この状況でも
勇猛果敢に敵陣に飛び込んでいったであろう。勝つか負けるかは結果に過ぎず、大事なのは状況に対して如何に
全力でぶつかるか・・・・・・そういう人間であったのなら、自分は幸福だったのかも知れない。
しかし違った。シャギアは事を為す前に綿密に計画を立てるタイプの人間なので、敗北に傾いたら自己の保身を考える。
確固たる目的があるのならば、どのような手段を用いても着実にそれに近付く。それが例え惨めな敗走だとしても、
次に繋がるのならば屈辱も甘んじて受ける・・・・・・そういうタイプの人間だった。
だが今の自分はその考えには当てはまらない。自分は世界から消えゆく存在――次などないのだ。
だからここで決着を着けなければならない。ここで勝利しなくてはならない。
しかし勝算は絶望的数値。そして逃げる事は叶わない。
そんな八方塞の状況でシャギアが出した答えは――

「――そのうちシャギアは、考えるのをやめた」
現実逃避だった。知略を巡らせて戦いに挑む者は、どうにもならない八方塞に陥ると脆いものなのである。
『兄さん!!』
「いや、しかしなオルバ・・・・・・ここで3択だ。
1、悪のカリスマであるフロスト兄弟は逆転の策を思いつく。
2、仲間が来て助けてくれる。
3、ここでやられる。現実は非情である。
数秒後の我々はどれに当てはまっていると思う?」
『うーん・・・・・・3は嫌だし、2は自分らで切ったし・・・・・・やっぱり1?』
「ふむ・・・・・・分かった、じゃあ少し時間をくれ。そうだな・・・・・・一時間ほどもあれば」
『無理だよ兄さん!既にさっき現れたMSが向かってきてるし!』
デスティニーとストライクフリーダム。両者は武器を携えて、二人を狩らんと機体を疾らせている。
絶対絶命。一時間もらっても打開策を思いつけなさそうな状況にも関わらず、二機は後悔する時間程度しか与えてくれなさそう
なスピードで向かってきていた。
「・・・・・・ぬっ!?」
『えっ――!?』
その時、一条のレーザーが両者を分断するように割って入った。
その威力は戦艦の主砲クラス・・・・・・と言うか戦艦の主砲そのもの。
それを撃ったであろう戦艦は闇の中から姿を現し、そして二人に言った。
『――呆れて物も言えません。なんですかそのザマは?』
ため息混じりに、彼女はそう言った。

「・・・・・・」
ぐしゃ、とクソたわけた文章の書かれた手紙を握り潰し、アビーは艦長席に着いた。
プロテクトのかけられた自動航行システムを二秒で沈黙させ、艦のコントロールを取り戻す。
転身。完了と同時にバーニア出力を全開。
向かう先はプラント本国。彼らが向かったであろう場所。
「まったく、余計な事を・・・・・・」
そう洩らしながら、アビーは艦を疾らせた。

「アビー!!」
人生において数ある想定外の中でも、これはとびきり想定外だった。
何せ切ったはずの仲間が、黙っていても自身の目的が達成されると約束された仲間がこの戦場に現れたのだ。
『この二機は私が引き受けます。ですから二人はミネルバへ』
「質問の答えになっていない!」
『質問すらされていませんが』
「おっと私とした事が。ではアビー、何故ここに来た?」
『決まっています。自分の目的のためです』
「それなら手紙に書いたはずだ。「あとは我々がやるから云々」と」
『全然やれていないじゃないですか』
「ぐ・・・・・・」
その通りだった。てゆーか現実逃避してました。
『それに私の目的は――』
言いかけて口を噤む。
「・・・・・・?なんだ?」
『なんでもありません。それよりもあなた方にはやるべき事があるのでしょう?ならばそれ以外に
目を向ける必要はありません』
「し、しかしアビー、それだとあの手紙を残した我々の立場というものが――」
『そんなのはこちらの知った事ではありません。あなた方は前だけを向いていれば良いのです。後ろを気にする必要は
ありません。後ろは全て私が引き受けます』
それでは、とアビーは通信を切り、二人の障害となっているデスティニー、ストフリに攻撃を仕掛けた。
少しの間呆気に取られるシャギアとオルバ。
しかしすぐに気を持ち直す。
「ふっ・・・・・・前だけを見ろ、か」
自分達は常に後ろを見てきた。それは生き残るために必要な視野であり、前だけではいずれ潰えると経験から理解していた。
『アビーを仲間にしたのは正解だったね、兄さん』
しかし彼女は言った。前だけを見ろ、と。前だけを見れるようにする、と。AWでの戦いではあり得ない事だ。あの世界では
味方に撃たれる事さえ日常茶飯事、前だけを見ている者など、バルチャーにとっては格好の餌に過ぎない。
だが今は違う。彼らの後ろに敵はいない。彼らの後ろは、信頼の置ける仲間によって守られている。
前だけを見ていられる――これがどれほど幸福な事なのかを、彼らは異世界で知った。
「よし、行くぞオルバよ。早々にあの艦を沈めるぞ」
『了解、兄さん』
二人は未だ雑極まりない砲撃を仕掛けてくるインパルスを難なくやり過ごし、ミネルバへと接近した。
二人の顔からは、僅かな笑みが零れていた。

ガモフ、医務室。
「・・・・・・、むぅ」
艦が妙に騒がしい。いや、この艦は自分含め五人しかいないので喧騒やざわめきといったものには無縁なのだが、
空気と言うか気配と言うか、とにかくそんな感じのものが騒がしい。
阿部は薄っすらと目を開け、ベッドから身を起こした。
「ええと、俺は・・・・・・」
何故ベッドで寝ていたのか。しかしそれを思い出そうとすると何故か脳みそが拒否反応を起こし、だけど思い出さない
わけにはいかないので脳みそを黙らせて思い出したら――
「あべしっ!?」
あべしな事になった。
「なるほど・・・・・・だから俺は」
割れた頭や散らばった肉片を元通りに治し(イメージ映像)、阿部は自身の股間に目を向けた。
「・・・・・・」
なんという事か。数多のアナルを暴食せしペニスが、見た者全てに「すごく・・・・・・大きいです」と言わしめたキンタマが、
成人男性の平均サイズのそれと等しい大きさになっているではないか。
「うわショボ」
軽く眩暈。ペニタマ(ペニス+キンタマ)のサイズが平均以下である者にケンカを売っているかのような物言いだが、
ペニタマとは謂わば阿部のアイデンティティその物・・・・・・それが使い物にならないと知った時のショックは他者には
到底理解出来るものではない。いや、別に平均でもそれ以下でも使い物にはなるけどね。EDじゃない限りは。
「・・・・・・はっ!俺のペニタマがこのザマという事は、俺の相棒は!?」
阿部は着の身着のまま(と言っても常にツナギだが)格納庫へ向かった。

んで、格納庫。
「な、なんという・・・・・・」
そこには、変わり果てた姿のインモラル(四つん這い)がいた。
目立った外傷はない。PS装甲のおかげで物理ダメージにはことさら強いGATシリーズなので、つい先日フルボッコにされた
というのにインモラルの装甲には軽い切り傷があるだけだった。
だがそういう問題ではない。インモラルが真に損傷を受けているのは内部・・・・・・そう、人間でいう脳にあたる部分が、
吐き気を催すエロ画像(ゲイ視点)で埋め尽くされているのだ。
「これはいかん、これはいかんぞォッ!!」
砂漠に埋めた挙句その位置をうっかり忘れたりしたものの、インモラルは阿部の分身とでも言うべき存在。
インモラルなくして阿部は語れず、阿部なくしてインモラルは語れないのだ。

・・・いや、インモラルなくても阿部は語れるな、うん。
まぁそれはともかくとして。
「こいつはダメだ・・・・・・早くなんとかしないと・・・・・・」
インモラルを治す。その手段を阿部は知っていたが、しかしそれを行うのは今の阿部には困難な事。
「・・・・・・」
しかし自分はやらなければならない。今日まで自分の手足となって動いてくれたインモラルに報いるために。
――そして、これから先も良いパイロットを掘り続けるために!←これが理由の九割。もっと掘りたい。
「ぬ お お お お・・・・・・」
脳にちらつくおぞましきエロ画像(ゲイ視点)を必死に振り払い、阿部は妄力を溜める。
――さて、ここで妄力(もうりょく)について説明せねばなるまい。
今の時代は自慰行為におけるオカズの収集は容易い。ネットワークが普及した今日、小学生でも手軽にエロンな画像を
入手出来る。

だが思い出して欲しい。君達が若かりし頃――つまりネットワークが普及していなかった時代は、どのようにしてオカズを
収集していたか。
当然本やビデオは買えない。年齢制限もあるが(異常なフケ顔は除く)、何よりガキの小遣いではそうそう買えるものでは
ないのだ(ボンボン除く)。ってかボンボンにもエロい漫画あったよね。温泉ガッパとか。あの頃は小学生向けの雑誌にも
平気で乳首が載り良い時代だったなぁとしみじみ(ry
閑話休題。ならばどうするか。父親が買ってきた週刊誌のヘアヌードコーナーに頼るという伝統的な手もあるが、それでも
毎日安全に見れるわけではない。思春期の子供にとって、親に自身のエロさを知られるという事は即ち強い自殺衝動に
駆られるという事なのだ。今?今は部屋の床に平気でエロゲーを放置していますが?死ぬべきは俺ですね。
閑話休題。ではどのようにしてオカズを入手するか。誰にも見つかる事なく、誰からも悟られる事のない至極安全な
オカズを、どのように。
簡単である。そもそも人間は、そういう器官を最初から持っている。
名を『脳みそ』。誰からも見られる事なく好き勝手にオカズをイメージ出来る脳みそこそ、ネットワークの無き時代に少年達が
全身全霊をかけてオカズを生み出す事の出来た唯一の『エロ画像』なのである。
そこで件の『妄力』の話になる。妄力とは『妄想によるオカズの完成度の高さ』を計るものであり、妄想によって他者と比べて
より鮮明に、よりエレクチオンする事が出来る者ほど、その数値は高い。好きな女の子や好きな女性キャラを裸に剥く事
など下の下。遥か高見に居るSランク妄力保持者は、自分で創り出した女性にさえエレクチオンが可能なのだ。しかも日替わりで。
まぁつまりは妄想の強弱を表すってやつである。わぁ、1行で説明が済んだ!
「お お お お お・・・・・・」
阿部の妄力は8兆2000・・・・・・インフレの目覚しいドラゴンボールでもついぞ出てこなかった数値である。
これにより阿部の脳からは唾棄すべきエロ画像(ゲイ視点)は姿を消し、代わりに種々様々な良い男のイメージが浮かんでいく。
「ぉおおおおおおお!!!!」
ブチブチブチィ!
と、ここで阿部のツナギが裂けた。言うまでも無くその現象を起こしたのは、滾る精力迸る阿部の暴君。
「はっ!!」
暴君を外気に晒したまま、阿部は跳躍。
そして四つん這いになるインモラルのケツに向かって――
「フンッッ!!」
己の象徴、ペニスを突き刺した。
『ア ッ ー!!』
そんな声が聞こえたような気がした。

ドォン!!
「な、なんだ今の音は!?」
ガモフ、ブリッジ。
ミネルバへ向かう途中、ガモフは大きな衝撃に襲われた。
「イザーク!格納庫が・・・・・・!」
モニターに格納庫の様子を映し出す。
そこには、大きな穴が空いていた。
「な、なんだあの穴は!?」
「分かりません!あとインモラルもありません!!」
「にゃにぃ!?」
最終防衛ラインが危ないというこんな時に、何故このような問題が起きるのか。
プッツ~ンしそうになるイザークだったが、次にモニターに映った男の姿でその怒りも掻き消えた。
『よ』
「あ・・・・・・阿部!?」
阿部高和。再起不能とまで思われていた男が、絶好調といった顔でそこに映っていた。
「阿部さん!もう大丈夫なんですか!?」
『ああ!おれは しょうきに もどった!』
モニターの下部から覗く阿部の暴君の先端(亀頭)がそれを物語る。どうでもいいが、おまえの正気は世間一般の正気ではない。
『事情は大体分かっている!俺は一足先にミネルバへイくぞ!』
言うが早いか、阿部は亜光速でミネルバの元へと向かって行った。
その途中にある、ザフト、連合の艦を漏れなく(女性除く)貫きながら。

機動戦士阿部さんSEED DESTINY X
第三十一話~親に「部屋に入る時はノックしろ」と言う時期は自慰を覚えた時期と一致すると思うの~